平成23年 第1回
深川市議会定例会会議録 (第5号)
日程第 1 | 一般質問 | ||
9-1.15番 | ・田中裕章君 | ||
答弁 | ・山下市長 | ||
答弁 | ・坂本企画総務部長 | ||
2. 質問 | ・田中裕章君 | ||
答弁 | ・坂本企画総務部長 | ||
再質問 | ・田中裕章君 | ||
答弁 | ・坂本企画総務部長 | ||
3. 質問 | ・田中裕章君 | ||
答弁 | ・川端市立病院事務部長 | ||
答弁 | ・通市民福祉部長 | ||
5. 質問 | ・田中裕章君 | ||
答弁 | ・松浦建設水道部長 | ||
6. 質問 | ・田中裕章君 | ||
答弁 | ・沢田経済・地域振興部長 | ||
再質問 | ・田中裕章君 | ||
答弁 | ・沢田経済・地域振興部長 | ||
10-1.16番 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・一原教育部長 | ||
再質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・一原教育部長 | ||
再々質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・一原教育部長 | ||
2. 質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・一原教育部長 | ||
再質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・一原教育部長 | ||
答弁 | ・鈴木教育長 | ||
議事進行 | ・田中昌幸君 | ||
補足答弁 | ・一原教育部長 | ||
再々質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・鈴木教育長 | ||
3. 質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・通市民福祉部長 | ||
答弁 | ・川端市立病院事務部長 | ||
4. 質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・山下市長 | ||
5. 質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・坂本企画総務部長 | ||
答弁 | ・一原教育部長 | ||
6. 質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・沢田経済・地域振興部長 | ||
答弁 | ・坂本企画総務部長 | ||
7. 質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・通市民福祉部長 | ||
再質問 | ・北名照美君 | ||
答弁 | ・通市民福祉部長 |
(午前10時00分 開議)
〇議長(北本 清美君) これより本日の会議を開きます。
〇議長(北本 清美君) 事務局長から諸般の報告を申し上げます。
〇議会事務局長(山岸 弘明君) 第1回定例会5日目の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
以上で報告を終わります。
〇議長(北本 清美君) 日程第1 一般質問を行います。
初めに、田中裕章議員。
〔田中裕章議員、質問席へ〕
〇15番(田中 裕章君) 通告に従いまして一般質問をいたします。
日本経済を見ますとその厳しい状況は変わらず、2000年から2010年の実質成長率は、平均約1%で、G7諸国で最低であります。政府債務は、GDPの約2倍で、同じく最悪であります。昨年を振り返ってみても、日本が長期低迷を脱却できない理由を考えてみますと、一昨年の総選挙で民主党が政権をとったとき、小泉政権の構造改革で日本経済がだめになったと自民党を攻撃いたしました。小泉政権がよかったかは別な話ですが、民主党政権でさらに経済は悪くなり、2001年から2006年の小泉政権の時期は経済が持ち直し、いざなぎ景気を超える長期の景気回復が実現しました。それが失速したのは、その後の政権で改革が後退し、ばらまき財政に戻ったからではないでしょうか。私が思う日本経済の停滞を脱却するために必要なのは、グリーンとかエコも必要ですが、そういった成長戦略ではなく、高度成長期に適用した雇用の慣行や企業組織を見直し、人口減少期にふさわしいシステムに変えることではないでしょうか。民主党政権のやろうとしている派遣労働や契約社員の規制強化は、労働市場をますます硬直化して不況を長期化させるものと危惧をいたしております。日本経済は、停滞の時期を過ぎて衰退の時期に入りました。労働市場の問題には民主党も自民党も消極的でありますが、このまま問題を先送りしていると財政破綻もあり得ます。ことしこそは問題を直視していただきたいと思っております。
そんな厳しい経済状況の中、山下市長が昨年末に2期目の当選を果たし、最初の定例会となりました。金と政治、ねじれを払拭できない現政権で、先の見えない国会運営が続く中、山下市長の市政のかじ取りは一段と厳しさが増すことと思いますが、定例会2日目に市長の市政執行方針が示されましたので、それを受けて市政方針について大きく6点順次お伺いいたします。
初めに、市長の市政方針を受けてその基本姿勢について。
1番目、平成23年度に向けて山下市長の基本姿勢と新年度予算の特徴と姿勢についてお伺いいたします。本年度の市政全般、とりわけ予算案の考え方についてでありますけれども、平成23年度予算は、山下市長の2期目の最初の予算編成であります。当市には、さまざまな政策課題、懸案となる事項があります。多くの議員からいろいろな角度から取り上げられ、市長の市政についての思いを伺っておりますが、私も角度を変えて市長の基本姿勢についてお伺いいたします。山下市長の行政手法は、これまでの4年間を顧みますと幾つかの特徴があります。まず、非常に手がたいことです。これまでの政策課題の多くは、前市長時代の懸案を解決するという形で展開してきましたが、特に官製談合や財政危機などはその典型でありまして、山下市長がこうしたことに手腕を発揮したことはだれもが認めると思うのであります。いわば、負の遺産を解消するところから手をつけ、着実に成果を上げてきました。次に、このことと表裏をなすわけでありますが、思い切った政策展開が思いどおりにはできないことがあり、そのために市長の個性ある政策を発揮することが幾分薄められているものと感じるものであります。そのことが時として、積極的な事業展開に踏み込まないという印象を市民に与えてきたかもしれません。最後に、市長が基礎的自治体である市の行政について深く熟慮し、問題点や課題について年を追うごとに精通し、把握してきていて、極めて失政の少ない行政運営をしていることが挙げられます。このような観点から何点かお伺いいたします。
まずは、これからの市政運営の基本姿勢についての考え方をお聞きいたします。
次に、4年間の行政運営の経験によって精通してきている中で、市長はこれまで以上に効果的に政策を立案、実施することが求められております。その場合、他の自治体において既に行われているような事業だけではなく、先進的な取り組みや先導的な事業に取り組むことも必要ではないかと考えます。有利な財源を効果的に使って、機会を失することなく時には思い切った財政出動をすることも必要なことと考えますが、市長の所見をお伺いいたします。
最後に、既に情報発信については別の議員からも質問がありましたので、角度を変えまして質問いたします。広く市民の意見を聞く機会を設けることについては、必要であり大切なことだと考えます。意思決定には、多くの市民の意見を聞いた上で行うことが誤りのない判断につながると思います。例えば、網走市長が行っているような市民とのアポなしの市長室の開放、もう一つは、昨年の第1回定例会で質問させていただいた予算編成過程での市民参加についての所見をお伺いします。
次に、2番目の地域主権の今後についてお伺いいたします。以前は、地方分権という言葉が主流でありましたが、政権交代により地域主権にかわり舞台も大きく変わりました。地域分権改革推進委員会や地方制度調査会にかわり登場したのが、地域主権戦略会議や地方財政検討会議であり、国と地方の協議の場であります。年末に閣議決定された2011年度政府予算での地方財政計画で地方交付税が5,000億円増額され、さらには地域活性化雇用対策費も継続になり、地方6団体の主張していたことの多くを取り入れた地方財政予算になったと思うものであります。しかし、2010年6月に地域主権戦略大綱が閣議決定されましたが、現実には思うように進まず、昨年末に国の出先機関の原則廃止というアクションプランを決めました。このアクションプランには、人の移管や退職金の負担など実務的なところも検討するとありますが、さまざまな抵抗に遭いなかなか進んでいかないと考えます。地域主権の一番の目的は地方の自由度を高め、行政サービスの向上へとつなげることであり、このまま地域主権が進まず中央集権的な体制を続けていくと、地方側で提供しなければいけないサービスの質やサービスのコストを考えたとき、日本の国家は立ち行かなくなるのではと考えます。その地域ごとに問題、課題に違いがあり、その地域に合ったサービスが本当によいサービスではないかと思うものであります。このような観点で何点かお伺いいたします。
継続審査でなかなか進展がない状況で見通しが立たない地域主権の行方でありますが、地方にとっては、地域主権の進展こそ行政サービスを高める絶好の機会であると思うものであります。山下市長の地域主権の考え方と地域主権の行方、そして山下市長が地域主権に求めることは何かお伺いいたします。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
山下市長。
〇市長(山下 貴史君) ただいまの1番目の質問、大きく分けて市政の基本方針でありますとか来年度予算にかかわる質問と地域主権の今後についてということで、大きく二つに分かれているかと思いますが、私からはその最初のほうについてお答えをさせていただきたいと思います。
新年度の市政運営につきましては、先般の市政方針の中でその全体像をお示ししたつもりでございますが、基本的な姿勢としまして、先般来申し上げておりますが、大変厳しい国勢調査の結果が出ましたり、また市内の雇用情勢といったものも大変厳しい状況が続いている中で、やはりこれらに対する人口対策あるいは経済対策ということが本市にとって大変重要な課題であるということから、実は昨年の相当早い段階から人口減少の深刻な状況あるいは地域経済の低迷といったことに対して、役所の中のそれぞれの部署で人口減少に対する歯どめ策、あるいは経済振興、経済の活性化、振興のための新たな施策について、それぞれ1提案考えるようにといった指示を出して、その段階から準備をいろいろと進めてきた経過がございます。それで、人口・経済対策ということは、これは決して言い訳ではありませんが、やはり国政、道政に負うところが相当大きいと。本市だけで解決ができる問題の範囲というのは限られているということが言えるかと思います。しかし無論、だからといってただいたずらに手をこまねいているということは当然許されないわけでございますので、こうした課題解決に向けてできる限りの努力を行う。このことは、どうしても本市にとって必要であり重要であると考えているところであります。
それで、施策の具体的な立案、検討ということにつきましては、その関係部署において、まずはそれぞれの問題に係る地域の状況、実情、実態をきちんと把握をするということから始まるわけでございまして、そうした問題把握、そしてその解決に向けた具体的な手法、制度設計、それから財源対策、さらにはそれと関連しますけれども、国や道の施策の動向あるいはほかの自治体がどのような対策を講じているのかといった、他の自治体の動きなどについて幅広く情報収集を行いまして、いろいろ検討を重ねた上で有効な施策として組み立てることが可能だと判断できた場合は、相当大胆にといいましょうか、所要の予算をつけてきちんと実行するという考え方で予算化をするのだという姿勢を持っているところでございます。こうしたやり方というのは特別なものではないと思いますけれども、現状をきちんと把握して、どういう手立てがあるか、ほかの動きはどうなっているかといったことについて、地道な作業、議論を積み重ねまして、よりよく本市にとって問題解決につながる道を探り施策を組み立てていく。何回も同じことを言いますが、これが私たちの行政の基本姿勢であるということでございます。そうした作業というか、その結果を受けまして、例えば来年度におきましては保育所保育料の軽減、乳幼児医療に対する支援の大幅な拡充、育児休業取得支援事業の新設、それからものづくり産業振興事業の新設など、実はそういった施策に反映しているわけでございます。特に、保育所保育料について、第2子の保育料を原則無料化するというのは、いろいろ調べておりますが、全道でも多分最初の取り組みだろうと思っておりまして、ここは我々としては相当思い切って手を打ったと自負もいたしているところでございます。このような、先進的な取り組みに対して思い切った財政出動ということは、これは議員のご指摘にもありましたが、全く同じような思いを持っておりまして、ただ一方で財政の健全運営といいましょうか健全な財政基盤の確立といったことも、忘れてはならない大事な課題でございます。いずれにしてもそうしたもろもろのことを踏まえながら、ただ今まではそれぞれ所管だけで問題を考えるという傾向があり、なかなか周りのことが見えなくなる。例えば、その部署だけでそのような情報が整理をされてそこで判断して、全庁的に広がらないといった懸念も多少ありますものですから、幅広く横断的にいろいろな情報を共有し合って、その中で施策の可能性を探っていく。全庁的に一つのことを考えていこうという行政運営は、実はこれまでも意を用いてきているところでございまして、財政事情のもとで大胆に施策を組み立てるといったことについては全く異論がなく、これからも可能であればそうした取り組みをしていきたいと、本当にそのように思っているところでございます。
それから、最後に議員がご指摘になりました、幅広く情報発信の関連ということで、市民の意見を聞く取り組みをというお話の中で網走市の例などをお引きになりましたが、実は現にこれまでの4年間も、深川市の場合はどうかということになりますと、例えばアポなしで来られて、私がたまたま用務がなくあいているといったときは、結構多くの方に市長室に入っていただきまして、実際にいろいろご意見を伺うように努めているというかやってきておりますので、そうしたことの重要性はよくわかっているつもりでございます。これからも幅広く市民の皆様方のご意見を聞く、いろいろな考えをお伺いするといった機会は大事なことだと思っておりますので、今、提案があったようにアポなし訪問デーだとか、そういった具体的な形式になるかどうかはともかく、いずれにしても弾力的にそうした機会をふやすような努力に意を用いてまいりたいと思っております。
それから、最後に予算編成について、その段階から意見を聞くというようなシステムについてのご提案もございましたが、こちらのほうはなかなか時間的な制約など難しい問題もあるというのが現状でございますので、今後いろいろな角度から研究をしてまいりたいと考えているところでございます。
〇議長(北本 清美君) 坂本企画総務部長。
〇企画総務部長(坂本 光央君) 2番目の地域主権の今後についてお答えをいたします。
政府は、平成21年9月の政権交代を経まして、地域のことは地域に住む住民が決めるという地域主権を早期に確立するため、同年11月に地域主権戦略会議の設置、12月には地方分権改革推進計画をそれぞれ閣議決定いたしまして、地域主権改革の取り組みを推進することとしたところでございます。地方分権改革推進計画に基づきまして、政府は、平成22年の第174通常国会に、地域主権の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案と、国と地方の協議の場に関する法律案を提出したところでございますが、これら2法案は、国会提出後およそ1年となっておりますけれども、衆議院総務委員会において、地方自治法の一部改正法案とともに、地域主権関連3法案として継続審査となっているという現状にございます。そこで、地域主権の考え方と行方、さらに地域主権に求めることということの質問をいただきましたが、地域主権改革は、地域のことは地域に住む住民が責任を持って決めることで、活気に満ちた地域社会をつくっていくことを目指し、そのためには、国が地方に優越する上下の関係から対等なパートナーシップの関係へ転換するとともに、中央集権体質から脱却し、新しい国づくりを進めるとされております。このため特に国と地方の協議の場の法制化につきましては、国・地方双方から成る検討チームによって検討を進めたものが法律案となって提出されているものでございますので、国会の動向に注目していくことが大変重要だと考えております。このように地域主権改革につきましては、国と地方の協議が非常に大事なものであると考えております。今後とも国の動向を確実に把握しながら、いち早い情報収集に努めてまいりたいと考えております。
〇議長(北本 清美君) 田中裕章議員。
〇15番(田中 裕章君) それでは、次に入りたいと思います。2点目の市民との協働でつくる特色のあるまちづくりについてお伺いいたします。
山下市長が取り組んでいる健全な財政基盤の確立において、財政収支改善計画に取り組み、平成21年度決算でその効果があらわれてまいりました。当然、国の動向により当市の財政に影響が及ぶおそれもあることと考えます。でありますから、しばらくは山下市長の取り組んでいる財政収支改善計画に沿って財政運営を進めていくことは当然のことと考えます。しかし、この改善案が提出されたときさまざまな意見があり、ビジョンが見えないという意見もありましたし、私は、改善案自体は致し方ないが、例えば高齢者に優しいまち、子育てに優しいまちというような、福祉には手をつけず特色を持った改善計画にすべきだと申し上げました。前段も申し上げましたが、平成21年度決算でよいほうに効果があらわれてきましたが、しばらくの間は計画どおりに進める、これはわかりました。行財政改革において一定の成果を上げても、それだけではなく山下市長の個性的なまちづくりの手法を見せる時期に来ているのではないでしょうか。
何点かお伺いいたします。まずは、山下市長が思う協働して進めるまちづくりで、どのような形で、どの時点で次のビジョンをつくり上げていくのか。また、どのような特色を持った魅力ある深川市のビジョンを創造し、それにふさわしいのはどのような形と思っているのかお伺いいたします。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
坂本企画総務部長。
〇企画総務部長(坂本 光央君) 市民と協働して進めるまちづくり対策についてお答えをいたします。
全国的な情勢と同じく、本市におきましても地域経済の低迷や雇用の停滞、さらには中心市街地の空洞化などのさまざまな問題に直面をいたしております。このような状況を改善していくため、市政の方針で市長から申し上げておりますように、深川市が元気で活力あるまちとして発展できるよう、福祉面から産業面までの人口・経済対策を総合的に進めるとともに、さまざまな課題を解決するために、引き続き市民との協働のまちづくりをより強力に推進し、着実にまちづくりの歩みを進めてまいるといった考え方を示させていただいております。
特に、新年度におきまして、子育て支援の充実の観点から、保育所保育料や乳幼児医療に対する支援措置の大幅な拡充を図るなどして、子育て世代など若い人たちが将来に夢と希望を持って暮らすことのできる活力あるまちづくりを進めること。また、高齢者を初めすべての市民が生き生きと心豊かに安心して暮らせるまちづくりを進めるために、あらゆる政策手段を組み合わせてこれら特色を持って対策を講じていくこととしているところでございます。
今後とも、市民との協働につきましては、第3次となりますが、協働のまちづくり推進市民協議会を初めとしますさまざまな協議会、委員会などでのご意見を伺うなどしまして、引き続き確実に協働のまちづくりを進めてまいる考えでございます。今後、本市の特色あるまちづくりのビジョンということにつきましては、現在、深川市新しいまちづくり市民協議会を設置いたしまして、本市のまちづくりの基本となる次期総合計画の策定に取り組んでいるところでございますので、この市民協議会の委員の皆さんの意見を伺うなどしまして、十分検討してまいりたいと考えております。
〇議長(北本 清美君) 田中裕章議員。
〇15番(田中 裕章君) 1点だけ再質問させていただきます。
新年度で、子育ての支援や高齢者福祉の対策などさまざまな対策を講じているようであります。ここは山下市長がしっかりと取り組んでいただいていると思っております。しかし、深川市民だけではなく市外に対してアピールをし、この後、移住定住についても質問いたしますけれども、例えば子育てを都会ではなく環境のよいところで育ててみたいと考えている人もいるかもしれません。でありますから、子育てに優しいまち宣言といったふうに、そういう位置づけをしっかりして特色を出すという考えについてお伺いをいたします。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
坂本企画総務部長。
〇企画総務部長(坂本 光央君) 再質問にお答えをいたします。
特色のあるまちづくりといったことについて、市内外に広く周知すべしというご提言をいただきましたが、そのとおりと思いますので、必要に応じましてその都度検討してまいりたいと思います。先ほどの答弁の中でも申し上げましたように、総合計画の策定の作業中であるりまして、この総合計画は深川市のまちづくりの指針となるものでありますので、策定後については市内外に広く情報公開、情報提供していくことが非常に大事なことだと考えております。今後さまざまな取り進めにつきましては、必要に応じまして十分に検討し対応してまいりたいと考えております。
〇議長(北本 清美君) 田中裕章議員。
〇15番(田中 裕章君) それでは次に移ります。人に優しい健康福祉のまちづくり対策の1番目、深川市立病院の今後についてお伺いいたします。
先月の2月27日に深川医師会と深川市の共催による北空知地域医療フォーラムが開催されました。当日はおよそ160人の方が参加し、パネリストとして深川市立病院の新居先生を初め津田先生、代田先生、北竜診療所の浦本先生が、医師の立場から講演をされ、深川市立病院の救急で起こっている課題や医師の過酷な勤務の実態など、改めて認識することができ、大変ためになったと感じております。私もパネリストとして、先生方に何点か質問をさせていだきました。そこで、医師の立場から、医師の目から見た答えが返ってまいりました。今回のこの質問は、行政の立場で市立病院の置かれている環境を少しでも改善できるよう、フォーラムで上がった課題とパネリストとなった先生方との懇談の中から出た課題を中心に質問をさせていただきます。
初めに、医師確保についてお伺いいたします。フォーラムの中では、市独自の助成制度よりも、医師が魅力ある環境整備をと強く主張されておりました。行政が考える医師が魅力のある環境とは何か。また今後、医師確保対策として、環境整備をどのようにされていくのかお伺いいたします。
次に、急病テレホンセンターについてお伺いいたします。コンビニ受診を防ぐための手段の一つとして、急病テレホンセンターがあります。講演を聞きますと、余り機能していないとのことであります。コールが入ったときに、病院の案内だけでは機能しているとは言えないと考えます。やはり適切にアドバイスし、救急で受診をしなくてもいいケースは控えていただく。ここまで行って初めてコンビニ受診が防げるのではないでしょうか。急病テレホンセンターの改善についての所見をお聞かせください。
次に、仮称でございますけれども、深川市立病院を守る会の発足についての考え方をお伺いします。この北空知のセンター病院である深川市立病院を守るためには、医師の過酷な勤務状況を市民に知っていただいて、市民の間から病院を守ろうという機運が高まり、こういった会ができれば理想ではないかと考えます。フォーラムで私も話をさせていただきましたが、まずは行政が深川市立病院の医師の過酷な勤務状況を市民の皆様に知っていただく機会を何度もつくり、市民から自分たちの手で病院を守ろうという機運をつくることが必要と考えますが、所見をお聞かせください。
次に、北空知との連携についてお伺いいたします。私は常々、深川市立病院は北空知のセンター病院でありますので、深川市だけではなく北空知全体で守っていくべきだと提言をさせていただいております。フォーラムでは、北竜診療所の浦本院長からも地域全体で守っていくべきであるとの講演がありました。今私が知っている限りでは、先ほどの浦本先生が日曜当番医制度で診療に当たっていただいて、人的支援を抱いております。さらに、北竜町では、健診先に深川市立病院を指定いただいている。それ以外の協力は聞いたことがありません。将来的には近隣町から負担金をいただき、北空知全体で深川市立病院を守っていくことが望ましいと考えますが、まずは人的支援の協力、その後に財政的支援をお願いしていくことが必要ではないかと考えます。所見をお聞かせください。
また、北空知以外の病院、例えば近隣市の公立病院との連携でありますが、今は深川市立病院の医師に余裕がありませんが、科によっては医師数が充足、不足といったぐあいに変動があると考えます。そこで、総合的な医師の派遣というような連携も進めていくべきではないかと考えますが、所見をお聞かせください。
次に、2番目の介護支援ボランティア制度についてお伺いいたします。この介護支援ボランティアとは、3年前に東京の稲城市が構造改革特区の申請を行いスタートさせたものであり、現在は地域支援事業交付金によって運営をされていると聞いております。2012年度に団塊の世代が65歳以上になり、保険料の高騰は避けられないと考えますし、予防の観点から見れば、社会参加の機会を設けながら、要介護者の出現を少しでも抑えることができることで、全国から注目されております。この稲城市のケースでは、評価ポイントによってお金に換算する有償ボランティアでありますので、登録者数が右肩上がりだと仄聞をいたしております。
ここで何点かお伺いいたします。初めに、行政としての介護支援ボランティアの認識をお伺いいたします。
次に、市内の介護保険施設のボランティアの状況をお聞かせください。
次に、介護支援ボランティア制度によって団塊の世代の介護予防の効果があったとお聞きをいたしておりますが、当市の団塊世代の介護予防対策についての所見をお聞かせください。
次に、登録制度でいえば、災害時の要援護者や学校ボランティア、それに介護支援ボランティアとさまざまな登録制度があります。1カ所で制度の管理ができ、窓口がわかりやすければ、市民の中にもボランティアをやりたいと考える人もふえるのではないかと思いますが、所見をお聞かせください。
また、今後の介護支援ボランティア制度の導入の考え方についてもお伺いいたします。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
川端市立病院事務部長。
〇市立病院事務部長(川端 政幸君) 私からは、深川市立病院の今後についてのうち、急病テレホンセンターを除く4点についてお答え申し上げます。
初めに、医師確保についてでありますが、医師確保の取り組みに当たりましては、積極的な要請や募集活動、情報収集などを行うとともに、医師が働きたいと思える環境づくりも大切なことと考えております。医師がモチベーションを維持しながら、気持ちよく働くことができる環境のうち、どれを重要視するのかは医師個々により異なるものと思われますが、一般的には、勤務する病院の施設設備や勤務条件、待遇等のほか、生活する上での環境面などになろうかと考えます。これまでも、これらの環境整備に努めてきたところではありますが、医師の確保が大変難しい現状にあって、なお一層魅力ある環境づくりに向けた努力も必要であると認識しておりますので、今後取り組むべき改善事項などの把握もしながら、環境整備に向けた対応を検討してまいりたいと考えております。
次に、深川市立病院を守る会の発足についての考え方でありますが、先日開催されました北空知地域医療フォーラムが、北空知の救急医療体制や、その中核を担う市立病院の現状や課題などを多くの皆さんに知っていただき、また考えていただく貴重な機会となりました。開催に当たってご協力いただきました関係者の皆さんに心より感謝申し上げます。今後とも関係部局と連携しながら、いろいろな機会を通じ、さらに多くの皆さんに市立病院の現状や課題を知っていただく取り組みに意を用いてまいりたいと存じます。その中で、市民の皆さんが主体となって市立病院を支援していただく、また守っていただく形づくりにつながっていただければと考えているところであります。
次に、北空知との連携についてでありますが、市立病院と北空知各町との連携協力としましては、健診事業における市立病院利用の協力を初め、在宅医療や介護保険等にかかわる業務が主なものとなっており、そのことが徐々に拡大しております。また、各町が開催するリハビリ教室や母親学級に、毎年市立病院の職員を派遣しているところでもあります。さらに、深川医師会からの派遣となりますが、北竜町のご理解もいただき、北竜診療所の浦本先生には昨年10月から日曜休日等の当番医として、市立病院において診療に当たっていただいているところであります。将来とも北空知地域の医療の中核を担う市立病院をどのように守っていくのか、このことは特に北空知地域の救急医療体制の確保と密接な関係があるものと考えており、今回のフォーラムにおいても市立病院に対する北空知各町からの支援も課題として挙げられたところであります。人的支援、また財政的支援のいずれが先とは一概には言えない面もあろうかと思いますが、現在、北空知圏振興協議会の民生部会において、救急医療体制の確保などについて協議されておりますので、これら協議の中で、より一層の連携が深まっていくものと考えているところであります。
次に、北空知以外の病院との連携についてでありますが、現在、北空知以外の病院からの要請を受け、市立病院の医師が出向いて手術の応援、協力を行うことや、逆の形で応援、協力をいただくなど、その時々の協力、連携は行っておりますが、定期的に外来の診療のため、相互に医師を派遣するなどといった協力、連携までには至っていないのが現状であります。今後、医師不足の現状を少しでも緩和していくためには、医師派遣が可能な病院から医師を派遣してもらう、あるいは相互に派遣し合うといった協力、連携も必要であると考えますが、一方、相手のあることでもありますので、このことを十分踏まえながら取り進めてまいりたいと考えているところであります。なお、現時点における本年4月からの市立病院の医師の体制としましては、各大学の講座の異動に伴い、外科、小児科、皮膚科において医師がかわるほか、放射線科医師の退職、脳神経外科医師の増員により、常勤医師数は現状と同じ19人となる予定であります。
〇議長(北本 清美君) 通市民福祉部長。
〇市民福祉部長(通 義美君) 私からは、急病テレホンセンターについてと介護支援ボランティア制度についてお答えを申し上げます。
初めに、急病テレホンセンターについてでありますが、夜間急病テレホンセンターは、昭和49年10月から深川消防署内に設置しており、夜間及び深夜に救急車を利用するほどの症状ではないが、急病により心配で受診したい方のために診療をしてもらえる病院や医院の紹介を行っているものであります。このテレホンセンターは、深川市を初め北空知管内の4町と幌加内町及び雨竜町の住民が利用しており、昭和58年の709件の利用を境に利用者が年々減少し、平成22年は121件の利用件数でありました。この減少の要因としては、人口減少や少子化もありますが、市立病院が二次救急医療機関として24時間体制をとっておりますことから、夜間に直接行っても診療してもらえることが受診される方に浸透したため、テレホンセンターを利用する方が減少したのではないかと考えておりまして、テレホンセンターの機能が十分果たされていないところがありました。また近年、市立病院で夜間受診される方やコンビニ受診される方も多くなり、救急医療体制の確保に支障が生じることが心配されましたことから、深川医師会の要請を受け、所管において昨年9月に新聞折り込みのチラシの配布や市の広報の特集などを通じて、コンビニ受診の抑制やテレホンセンターの利用促進について市民周知を図ったところであります。今後もテレホンセンターが本来の目的に沿って機能するよう、関係する町や深川医師会と連携を図りながら地域住民に対する啓発に鋭意取り組むとともに、ご提言のありましたテレホンセンターの機能として、診療病院や医院の紹介だけではなく受診に対する適切なアドバイスをすることにより、コンビニ受診を防げるケースもあると考えますので、改善に向けた検討をしてまいりたいと考えております。
次に、介護支援ボランティア制度について5点の質問がありましたので、順次お答えいたします。最初に、1点目の介護支援ボランティアの認識についてでありますが、介護支援ボランティア制度は、高齢化が進行する中で、高齢者が介護支援ボランティア活動などを通じて社会参加や地域貢献を行うとともに、自身の健康増進も図ることを支援するものであり、市町村の裁量により地域支援事業交付金を活用して、ボランティア登録をされた高齢者が介護施設などにおいてボランティア活動を行った場合に実績を評価した上でポイントを交付し、その蓄積したポイントを利用して介護保険料を納付することも可能となる制度でございます。高齢化が進行している本市において、このような取り組みを考えていかなければならないと認識しているところであります。
次に、2点目の市内の介護保険施設にかかわるボランティアの状況でありますが、市内の介護保険施設である老人福祉施設、老人保健施設、療養型医療施設の4施設に確認したところ、59団体と4個人の方が舞踊や演奏等の披露、裁縫、庭木の剪定、加湿器や車いすの清掃、洗髪後のドライヤーかけ、お化粧、セラピードッグ、動物園見学の付き添いなど、さまざまなボランティア活動を実践しているとお聞きしております。また、活動する際は、深川市社会福祉協議会内にあります深川市ボランティアセンターを通して行う場合と施設に直接来られて活動する場合があり、年齢層も幼稚園児から70歳代と幅広く、その中でも60歳代から70歳代が半数を占めていると伺っております。
次に、3点目の団塊世代の介護予防対策でありますが、2012年に団塊世代が65歳を迎えますが、その介護予防対策にボランティア活動は効果的であると考えております。本市で現在活動しているボランティアの方は、団塊世代を含む60歳以上が過半数を占めているところから、引き続きボランティア活動がしやすくなるよう社会福祉協議会のボランティアセンターや、その受け皿である市内の介護保険施設とも連携をとりながら、団塊の世代の介護予防対策に資するボランティア活動の促進に努めてまいりたいと考えているところであります。
次に、4点目の1カ所の窓口での管理についてでありますが、現在は深川市社会福祉協議会の事業として、深川市ボランティアセンターが設置され、現時点で22団体639人の方が登録されており、活動分野も福祉活動を初め防災、美化、スキーパトロールなど多岐にわたり、会員も年々増加しております。また、個人登録も随時受け付ける中で、どのような活動を希望されているのかを聞きながら本人の特技等を生かす形で市内各福祉施設等と調整し、無理なくできることから始めるようボランティアコーディネーターによる支援を行っているところであります。このようなことから、深川市ボランティアセンターが中心となった今の形が市民にとってわかりやすいと思っておりますので、引き続きボランティアセンターが窓口となる形がよいのではないかと考えております。
最後に、5点目のこの制度の導入の考えについてでありますが、介護支援ボランティア制度は、現在全国で45自治体が実施しており、道内ではまだ実施しているところはございませんが、この制度の活用について今後所管として研究してまいりたいと考えているところであります。
〇議長(北本 清美君) 田中裕章議員。
〇15番(田中 裕章君) それでは次に入りたいと思いますが、4点目の給食センターでの衛生管理とノロウイルス等による食中毒対策については、山田議員の質問に対する答弁で考え方が示されましたので、割愛をさせていただきたいと思います。
次に、5点目の安全・安心で快適な生活づくり対策、まちなか居住とコンパクトシティーについてお伺いいたします。
これは、昨年の第1回定例会でもお伺いいたしました。昨年は、住宅リフォーム制度を中心にまちなか居住とコンパクトシティーの整合性についてお聞きをいたしました。私自身もコンパクトシティーは進めていくべきと考えておりますが、さまざまな問題点があることと思います。そもそも地方都市は、80年代半ばから郊外での大規模店の進出が相次ぎ、中心商店街の空洞化が目立ってきました。1998年の中心市街地活性化法が制定され、その後、改正がされましたが、さまざまな施策がとられるようになったものと認識をいたしております。当市においても、公共施設は拡散化され、もともと中心地に居住をしていた市民も、少しでも広く安い土地、固定資産税も低い土地を求め、郊外に家を求めた方もいると思います。人口減少時代に入り、超高齢化時代に突入した現在、まちなか居住を推進し、交通弱者の解消や、まち中に人のにぎわいを取り戻し、中心市街地に人の流れをつくる方向性は重要なことと思うものであります。
ここで何点か質問をさせていただきます。まちなか居住地区以外に住む市民にはどのように理解を求めるのかお聞かせください。
次に、まちなか居住を推進する上で、その区域のバランスも重要になってくると考えます。きめの細かい土地利用の戦略が必要と思いますが、所見をお聞かせください。
最後に、今後の展開で山下市長が考えるまちなか居住の最終地点をどこに求め、理想とするのかお伺いいたします。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
松浦建設水道部長。
〇建設水道部長(松浦 龍行君) まちなか居住とコンパクトシティーについてお答え申しあげます。
まず、1点目のまちなか居住推進エリア以外に住む市民にはどのように理解を求めるかについてでございますが、まちなか居住につきましては、市内各団体の代表者の方々にも参加をいただき、まちなか居住等推進協議会で議論を賜ったところでございまして、個人住宅に対する助成制度や市営住宅の新たな建設などについて、コンパクトなまちづくりに向けてのその一部ではありますが、取り組みを進めているところでございます。高齢者などの交通弱者が徒歩で手軽に買い物に行けるなどの地域的な利点も考慮し、住民にとって住みやすいコンパクトでにぎわいあふれるまちづくりを進めることは極めて重要なことと考え、取り組みを進めさせていただいております。その中で、住宅助成制度を実施させていただいておりますが、助成制度については、市民の皆さんに深川市に長く住んでいただけるよう市内全域としており、そのうちまちなか推進エリアについては、より推進すべき地域と位置づけて加算額を設けているものでございます。このことにつきましては、議会のご賛同をいただく中で市民の方にも必要性をご理解いただけるものと考えているものでございます。
次に、2点目のきめ細かい土地利用の戦略についてでございますが、まちなか居住推進エリア内の都市計画法で定められております用途地域は、商業地域、近隣商業地域など六つの用途地域にまたがっており、それぞれの地域に合った用途が定められ、その用地に沿った建築がされているものであり、その中で住宅についてはどの地域でも建設が可能となっております。中心部の商業地域で言いますと、今まで商店街だったところに住宅が混在するようなケースも想定されますが、空洞化したシャッター街を少しでもにぎわいのある町並みに戻すための施策と考えており、特別に規制をかける計画は現在のところ考えておりません。しかしながら、深川市の顔となる中心部のエリアなど町並みへの配慮が求められることも考えられますので、今後のまちなか居住への動きを見きわめながら対応を研究してまいりたいと考えております。
次に、3点目のまちなか居住の理想についてでございますが、まちなか居住は中心市街地活性化の一環として、まち中のにぎわい創出のための重要な施策と期待しているものでありまして、まち中の豊かで快適な空間づくりと一体となった住宅供給の推進が必要と考えております。まちなか居住の理想ということでございますが、市民が安心して暮らせる住宅の供給や子供を安心して生み育てられる住宅や住環境の形成、にぎわいや安心のある地域環境への再生などが重要なことと考えておりまして、特に具体的には高齢者のまち中への居住希望にかなうよう、すべての人に優しいユニバーサルデザインに配慮した民間賃貸住宅や公営住宅、あるいは高齢者居住施設などの整備及び1戸建て住宅の建設、バリアフリー化や耐震化改修の促進を行い、資産価値の高い既存住宅のストック形成に努め、加えて住宅供給にとどまらず住民同士が支え合う良好なコミュニティーに寄与する住まいづくりが行われることなどを目標に今後取り組んでまいりたいと考えております。
〇議長(北本 清美君) 田中裕章議員。
〇15番(田中 裕章君) それでは次に入りたいと思います。6点目、豊かな産業づくり対策についての1番目の当市の観光の今後についてお伺いいたします。
当市の観光行政において、一番の集客率があるのは道の駅であります。その道の駅も高速道路無料化の影響を受け、入場者数が2割の減少になっており、厳しい状況が続いております。以前、一般質問で、まだ道の駅の入場者数が右肩上がりのとき、いずれ衰退する日が来る。その前に計画的に次の展開を考えるべきだと申し上げさせていただいた経緯があります。答弁は積極的な前向きなものではなかったと記憶をいたしております。国の政策での影響というのは承知しておりますが、行政としてその影響を最小限にとどめられるような展開を出せなかったのは問題ではないでしょうか。市政の方針で、山下市長は当市の観光の核を道の駅にと考えているようでありますが、期間限定のイベントだけではなく、市内にもまだまだ魅力のあるスポットがあると考えますし、総合的に見て観光行政を進めていただきたいと思うものであります。
何点かお伺いいたします。初めに、道の駅の集客率アップの今後の展開についてお伺いいたします。
次に、道の駅のコンシェルジュの配置による市内への誘導の効果と影響について。
次に、山下市長の当市の観光行政推進についての考え方についてでありますが、道の駅以外の観光についてもお聞かせいただきたいと思います。
次に、地域活性化総合特区、北海道インバウンド特区に対する考え方をお伺いいたします。昨年6月に閣議決定された新成長戦略において、観光立国の推進を位置づけ、訪日外国人3,000万人プログラムが掲げられました。そこで、北海道観光振興機構が提案書を作成し、その中で特に北海道に観光客として訪れる数の高い中国人に対して、さまざまな障壁を緩和するため提案をされ、国に提出しております。一つ一つ挙げれば切りがないので今回はその中でも1点だけ、中国人観光客の運転免許証許可に対する特別措置の適用についてでありますが、提案理由として、中国はジュネーブ条約に加盟してはいないが、日本と同等の免許の水準にあると認められる都市からの渡航者に限った免許証の許可が求められるとあります。以前に、後志管内の喜茂別町で香港在住の方が死亡事故を起こしたことがあります。事故当時の路面は圧雪アイスバーン状態であったとお聞きしておりますが、もし北海道が観光特区になって、中国人が道内での車の運転を許可するという事態になったら、こういう外国人による交通事故は間違いなくたくさん起こることが予想されます。近年、道内どこを見ても、本当にアジアからの観光客が多くなったと感じております。駅や景勝地では、外国人観光客の旅行団体でごった返しております。ニュース報道を見ていると、一部の中国人の遵法意識の貧しいところが報道されておりますが、この提案は、事故や犯罪をふやし、日本人の生活の安全を脅かすものとはならないでしょうか。利益のみを追求し、危機意識が欠如しているのではと考えるものであります。山下市長のインバウンド特区についての考え方をお伺いいたします。
次に、平成23年度の市内の雇用状況と対策についてお伺いいたします。昨日、楠議員から市内の雇用状況についての質問がありましたので、それ以外の部分でお伺いいたします。地域の雇用失業情勢が厳しい中、つなぎ雇用機会を創出するために、都道府県に対し緊急雇用創出事業臨時交付金を交付しております。成長分野として期待されている介護、医療、農林、環境分野での地域ニーズに応じた人材を育成し、最終的に雇用に結びつけることがこの事業の目的であると認識をいたしております。そこで、この事業の概要と当市での状況、この事業終了時の最終的な雇用をどこまで結びつけられるか。行政の考え方と、この事業を終えても雇用に結びつかなかった対象者のフォローはどのように考えているかお伺いしたいと思います。
次に、3番目の移住定住対策の今後についてお伺いいたします。移住定住については何度も一般質問等で質疑をさせていただいておりますが、このたびの地域活性化交付金において移住体験事業を推進しており、移住推進会議の移る夢深川と連携をとりながら移住定住を促進しております。平成19年から移住推進会議が始まり今までに24回の会議を重ね、交流会を交え、深川市に移住し定住していただいた方の声を聞きながら、希望者に必要な情報発信をしていると認識をいたしております。そんな中、隣町の秩父別町は旧秩父別小学校跡地に造成する宅地分譲地の購入申し込みの受け付けを始めました。1平方メートル1円という破格値で販売しております。人口減が進む中、移住や定住の促進を推進しているところであります。
ここで何点かお伺いいたします。まずは当市の移住定住の状況についてお知らせください。
次に、移る夢深川との連携の状況と会議の内容をお伺いいたします。
最後に、隣町の秩父別町のようにお金を使えというのではなく、思い切った奇抜な政策も時には必要かと考えます。見解をお聞かせいただきたいと思います。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
沢田経済・地域振興部長。
〇経済・地域振興部長(沢田 敏幸君) 豊かな産業づくり対策についての1点目、当市の観光の今後についてお答えいたします。
初めに、道の駅の集客率アップの今後の展開についてでありますが、本市の道の駅ライスランドふかがわは、開館以来、毎年100万人を超える来館者を記録し、旅行雑誌が行うアンケート調査の結果においても常にランキングの上位に入っております。この間、市及び指定管理者である深川振興公社並びにテナント事業者で組織する道の駅連絡会では、イベントの開催方法や内容を見直しし、営業時間や商品展示のあり方などさまざまなアイデアを出し合って検討を加え、新しい取り組みを行うことによって来館者を維持してきたところであります。しかしながら、高速道路無料化社会実験の実施以降は、議員ご指摘のとおり来館者が減少している厳しい状況にありますので、新年度におきましても引き続き指定管理者やテナント事業者などと連携を図り、さらなる取り組みを検討しながら集客率の向上につなげていきたいと考えております。
次に、道の駅のコンシェルジュ配置による市内への誘導の効果と影響についてですが、道の駅コンシェルジュにつきましては、平成19年度から夏期間のみ配置してきたものを、22年度は緊急雇用創出事業における地域資源を活用した観光プログラム開発事業の取り組みの一環として通年配置を図り、道の駅に訪れていただいた方々のお問い合わせに対し親切丁寧にお答えするとともに、できるだけ多くの方を市内の個店や施設へ案内するよう工夫も行っていただいているところであります。市内誘導の効果や影響につきましては、数字などで示せるものはありませんが、担当職員は北海道観光マスターや北海道学検定などの資格を取得され、その的確な対応やきめ細やかな情報提供は利用者に大変好評をいただいているところであり、道の駅利用者の市内誘導に結びついているものと考えております。
次に、本市の観光行政推進の考え方と道内の道の駅以外の観光の考え方についてでありますが、本市には飛び抜けて知名度のある名所、旧跡というものはありませんが、桜山、丸山などの自然公園や国見峠、戸外炉峠などの展望場所、さらには史跡、美術館などがあり、地域の皆さんがそれぞれの施設を愛着を持って大切に維持管理していただいているところであります。そうした貴重な観光資源、観光スポットが連携し合いながら、フルーツ狩りなどの豊富な農産物を活用した食の魅力もあわせて情報提供することで、一日深川市内を見て歩き、地元のおいしいものを食べていただくような観光の普及を図るとともに、アグリ工房まあぶで実施しております農産加工実習体験や元気村・夢の農村塾との連携による農業体験なども含めた、いわゆる体験・滞在型と言われる観光のPRを積極的に行い、市内を訪れていただける方がさらにふえるよう努めてまいりたいと考えております。
最後に、地域活性化総合特区北海道インバウンド特区に対する考え方についてでありますが、北海道の観光産業は、基幹産業である農業と肩を並べる規模となっておりますことから、観光総消費額では、入り込み客全体の13%にすぎない道外客の消費が全体の4割を占めているとの調査結果もあり、また国内観光客が低迷する中で外国人来道者数は、この10年間で3倍強に達していることなどから、外国人観光客を積極的に招致しようとする観光インバウンド特区は有効な提案であると考えております。しかしながら、議員のご指摘のように外国人観光客に対する著しい規制緩和や特例措置の適用は、交通事故の心配や国民性やマナーの違いなどによるトラブルなど、一般市民の生活が脅かされるようなケースも想定されますので、現在の提案書の内容には何らかの対策が必要な部分もあろうかと考えております。総合特区の指定までには、国のワーキンググループによる検討なども加えられるようでありますので、それらの状況も見きわめながら、本市としての対応を検討してまいりたいと考えております。
次に、2点目の平成23年度の市内の雇用状況と対策についてお答えいたします。初めに、緊急雇用創出推進事業の概要についてでありますが、本事業は、雇用情勢が厳しい中、離職を余儀なくされた方へ一時的なつなぎの雇用の場を創出するため、平成21年度から始まった事業であり、質問の後段にありました介護、医療、農林、環境など成長が期待される分野に新たな雇用機会を創設する事業は、重点分野雇用創出事業として、緊急雇用創出推進事業の基金事業の積み増しにより、23年度から一般分野事業とは別枠で新たに創出されたものであります。重点分野事業は、緊急雇用創出推進事業の一般分野と同じ考え方でありますが、一般分野事業は原則雇用期間6カ月以内、一時的なつなぎの雇用であるのに対し、重点分野は雇用期間が1年であること、また原則委託して実施する事業などが異なるところであります。次に、当市における平成23年度の事業につきましては、一般分野事業として5事業、加えて重点分野事業として道が追加設定しました健康、国際、福祉、子育てなどの事業区分を含めた産業分野の中で、医療や観光分野の5事業を実施することにより、新規雇用19人、延べ3,168日の雇用を予定しているところであります。次に、事業終了時の最終的な雇用をどこまで結びつけられるか、また雇用に結びつかなかった方へのフォローをどのように考えるかとの質問についてでありますが、本事業による雇用の創出の考え方は、失業中の方への一時的なつなぎの雇用機会の創出、また成長分野として期待される分野における新たな雇用機会を創出し、地域ニーズに応じた人材を育成し、雇用に結びつけようとするものでありますが、重点分野の委託事業としては、必ずしも継続雇用することを事業要件としていませんし、雇用の期間も最大1年が限界でありますので、その後の雇用の有無につきましては、委託先企業などの判断によるものでありますが、委託先における事業の新たな展開や経営の安定につながるきっかけが生まれ、引き続き雇用の継続を期待するものであります。また、事業終了後の雇用に結びつかなかった方には、引き続きハローワークでの求職活動をしていただき、本人の希望、雇用条件に合う適職を見つけ出していただくことになるものでありますが、今回の緊急雇用創出推進事業に従事された経験とノウハウなどを生かした新たな就業への可能性が高まったものと考えております。今後とも市といたしましては、地域の活性化と地域雇用の安定、確保に向けまして、国の経済、景気対策等の各種交付金制度を最大限、活用しながら雇用対策に努めてまいりたいと考えております。
次に、3点目の移住定住対策の現状と今後についてお答えいたします。初めに、移住定住の状況ですが、本市では平成17年度にワンストップ窓口を開設してから移住体験事業や情報発信に力を入れ、深川への移住定住を促進してきているところであります。このうち、移住体験事業につきましては、滞在日程のご希望におこたえできるよう日帰りから最長3カ月間まで4種類のメニューを用意しており、平成19年度に事業を開始してから、これまでに59件、131人の方にご利用をいただいております。また、これらの移住体験事業のほか、首都圏等で開催されている移住定住に関する各種フェアへの参加や各種メディアを利用した情報発信に努めた結果、移住実績は、平成17年度からの累計で33件、78人の方に移り住んでいただいているところです。
次に、移る夢深川との連携の状況と会議の内容ですが、移る夢深川は、ふかがわ元気会議移住定住促進部会として平成19年度に設立され、情報の発信や相談対応など、市と連携しながら移住定住を推進していただいたところであります。この団体は、平成21年度で3年間の活動を終了しましたが、現在は、移住していただいた方にも参加いただく中で、移住促進会議移る夢深川を設立し活動しているところです。主な活動内容としては、ホームページの開設や深川へ移住された方たちとの交流会を開催したほか、移住された方たちが実際に暮らしてみた感想や本市を選んだ理由などをまとめた移住者の声という冊子を作成するなど、会員みずからがアイデアを出しながら移住希望者や移住された方が必要とする情報発信を行っております。会議の内容につきましては、深川市の移住定住促進施策に対するご意見やまちづくり全般についても活発な議論をいただき、自分たちの活動を通じて深川市の活性化につなげていきたいとの思いを聞かせていただいております。
次に、思い切った施策も必要とのご提言ですが、本市の豊かな自然環境や交通の便など、深川のよさを実感していただくことがより大きな効果を生むものと考えており、移住体験事業の環境整備を行うとともに移住者向けの情報誌やホームページなどを利用した情報発信に努め、移住希望のニーズに応じたきめ細かい対応をしていくことが今後も重要なことと考えております。
〇議長(北本 清美君) 田中裕章議員。
〇15番(田中 裕章君) それでは、2点再質問させていただきます。
まず、当市の観光の今後についての北海道インバウンド特区について再質問をさせていだきます。外国人に免許を持たせるということは、車で自由にどこでも行けるということであります。この提案は、外国人の事故や犯罪をふやし、北海道民、そして深川市民の安全を脅かすものと考えます。外国人の観光客に依存するのはある程度いたし方ないと考えますけれども、道民、市民の安全確保のため、山下市長みずから声を上げていく考えはありませんか。再度お伺いいたします。
次に、雇用についてでありますけれども、雇用に結びつかなかったらハローワークに行けと、非常に冷たいような答弁でありました。もう少し一歩踏み込んだ取り組み、対策はないのかお伺いいたします。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
沢田経済・地域振興部長。
〇経済・地域振興部長(沢田 敏幸君) 再質問にお答えいたします。
最初に、観光の今後についてですが、北海道インバウンド特区についてですが、国が実施しようとする総合特区制度の制度設計のため、昨年の7月に新たな提案の募集が行われまして、北海道観光振興機構が提案書を提出したものであります。この総合特別区域法案につきましては2月15日付で閣議決定されておりますが、現在は全国から提出されました358件に及ぶ提案書について、提案されたプロジェクトの細部調査が行われているところでありますので、その調査結果が公表された後に、議員ご指摘の観点にも十分留意しながら市としての対応について見きわめていきたいと考えております。
次に、雇用に結びつかなかった方への対応についてでありますけれども、市といたしましては、北海道市長会を通じまして、緊急雇用創出事業の継続など積極的かつ強力に雇用経済対策を講じていただくよう国に要請しておりますし、国では早期の就職を支援するための措置などを主な内容としました求職者支援制度の創出を図ることとされておりますことから、これらの支援制度の周知徹底と有効活用に努め、雇用に結びつけてまいりたいと考えております。
〇議長(北本 清美君) 以上で田中裕章議員の一般質問を終わります。
暫時休憩します。
(午前11時18分 休憩)
(午前11時28分 再開)
〇議長(北本 清美君) 休憩前に引き続き開議します。
一般質問を続けます。
次に、北名議員。
〔北名議員、質問席へ〕
〇16番(北名 照美君) 毎日のニュースで一番気になるのは、北アフリカ、リビアの情勢です。チュニジアでジャスミン革命が起こり、エジプトで民主革命が起こりました。民衆の蜂起、独裁政権打倒の動きは燎原の火のごとくアフリカ大陸を席巻しています。2011年は間違いなく歴史に記される年になります。国内に目を転じると、民主党政権の混迷が目を覆うばかりの状況であります。国民生活を守るべき政治が機能していない、機能できない状況に陥っています。政治と金の問題、普天間米軍基地移設問題、そしてTPP問題、こうした肝心かなめの問題での裏切りは、国民の中に閉塞感となって広がっています。毎年3万人を超える自殺者という異常さ、頻発するコンビニ強盗など社会が病んでいる、壊れていると感じます。これを打破して、希望ある社会を取り戻さなければなりません。安定した暮らしと社会をつくるため、私たち日本共産党、そして私はこれからも努力をしていきます。
質問に入る前に、答弁について一言注文しておきます。再質問、再々質問に対して、1回目と同じ答弁を繰り返す愚はやめていただきたい。私も、そして行政の皆さん方も市や市民のためという共通の土俵で議論しているわけですから、ものによってはガチンコがあって当然であります。おのずから理事者答弁があってしかるべしと、そのことを申して質問に入ります。
最初の質問は、学校給食についてであります。この2月、岩見沢市の給食センターでつくった給食を食べた1,500人を超える児童生徒が食中毒になるという重大な出来事が起きました。原因は、共同調理場にあったことが明らかになっています。子供たちが楽しみにしている学校給食、一番の基本は安全です。その信頼が失われる出来事であります。深川市は大丈夫かとだれもが不安を持って見ていると思います。
3点聞きます。1、深川の給食センターにおける衛生管理について、現状はどのようになっているか。
2、保健所の立入検査について、これまでの状況、そしてその指摘や指導が文書または口頭であったとすればご報告いただきたい。
3、主食の御飯、パンは市内業者がつくって直接学校に納入をしています。この二つの工場の衛生管理状況はどうなっているか。また、そのことについて、市教委、給食センターはどのようにかかわっているかお尋ねします。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
一原教育部長。
〇教育部長(一原 慶逸君) 学校給食について数点にわたり質問をいただきましたので、お答えをいたします。
初めに、当センターにおける衛生管理につきましては、文部科学省の学校衛生管理基準や学校給食調理場における手洗いマニュアル、学校給食におけるノロウイルスによる食中毒及び感染性疾患防止のための留意事項、さらに北海道教育委員会が作成しました学校給食衛生管理マニュアルなどに基づきまして、常日ごろから衛生管理の徹底及び食中毒の発生防止に努めております。今後におきましても職員に対し、衛生管理の重要性と遵守の徹底を図りながら、適正な管理に努めてまいります。
次に、深川市学校給食センターに対し、これまで保健所からの指導があったかについてでありますが、深川保健所による衛生管理点検が年2回実施されており、直近では昨年11月12日に施設設備、従事者等、原材料の取り扱い、調理器具、容器及び調理などの54項目について点検が行われました。点検表の中で、点検結果について3点の指示事項があり、一つは、揚げ物などの食品について、調理終了から喫食、実際に食べるまでの時間が2時間を超過するものがあること。二つ目には、配送に30分程度の時間を要する学校があること。三つ目は、配送過程における温度管理を十分に行うことであります。点検表以外に、改めて文書あるいは口頭による直接の指導は受けておりませんが、今回の点検結果につきまして、いろいろな工夫をしながら改善するよう努めてまいりたいと考えております。
次に、納入業者の衛生管理、特に主食の関係でございますが、給食センターとどのようにかかわっているかについてでありますが、主食用の米飯及びパンの購入につきましては、当センターと財団法人北海道学校給食会とで売買契約を締結しておりますが、各学校への納入については、同学校給食会から委託を受けている納入業者により行われております。質問の納入業者の衛生管理につきましては、当給食センターが納入業者に対して指導指揮権はございませんが、学校給食会との契約書の中には、学校給食会からの委任により当給食センターが当該加工場に立入調査、報告を求めることができるという規定がございます。この委任に基づきまして行う調査ではございませんが、これまでも衛生管理面での改善が必要な場合には、その都度改善を求めているところでございます。また、納入業者の衛生管理の状況と学校給食センターの認識についてでございますけれども、納入業者の衛生管理につきましては、当センターが使用しております学校給食管理マニュアルなどを参考にして、従業員に対し衛生管理の徹底を図ると聞いておりますし、保健所の営業許可業者であることから、当センターといたしましても、それに基づく衛生管理がなされているものと認識しております。今後も適正な管理に努めていただくよう、改善が必要な場合には必要な措置を講じるよう求めてまいります。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) 3点目の納入業者の関係で、今いろいろ聞いてわかったことがあります。
それで、教育長それから今答えた教育部長は、納入業者の工場、パン工場と御飯工場、二つあるのですけれども、そこを視察したことがあるかどうか一つ聞きたい。
それから、委任を受けて立入調査することができると。立入調査をしたかどうかは今答えなかったけれども、都度改善を求めていると。管理マニュアルを参考に徹底しているということですけれども、例えば消毒だとか洗浄だとか、給食センターの管理マニュアルにはいろいろとあると思うのですけれども、それを準用しているというか、そういう徹底をされているのでしょうか。
それから、納入業者の二つの工場については、今の答弁ではそういう点を徹底していきますということはわかるけれども、徹底してきたと押さえているのでしょうか。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
一原教育部長。
〇教育部長(一原 慶逸君) パン工場及び米飯工場につきまして、私が視察したことはございません。視察につきましては、給食センター所長、副所長、さらには栄養教諭が視察をしていると聞いてございます。
徹底管理につきましては、厚生労働省で大量調理施設衛生管理マニュアルというものが作成されてございますので、これに基づいて適正に実施されるよう、先ほど若干申し上げましたけれども、保健所において衛生管理の点検が行われてございますので、適正に管理されているものという考えでございます。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) この点については、保健所において衛生管理マニュアルでやられていると思うということを言われましたけれども、多分1,700人分の御飯とパンです。それから、プラス妹背牛町分も入ってくると思います。そういう状況なので、きょうこの場では行っていないということを言われているけれども、すごく大事なことだと思うのです。きょうの道新にも岩見沢市のことが出ていましたけれども、しっかり大丈夫だと言える状況に向けてやっていただきたいということをまず尋ねておきます。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
一原教育部長。
〇教育部長(一原 慶逸君) 視察につきましては、私が実際に行った経過はございませんけれども、先ほど申しましたように、給食センターの所長、副所長、栄養教諭が行っているものでございます。
今後につきましては、徹底した管理ということも含めながら、考えていく方向にはございますけれども、基本的には給食センターの所長が権限を持っておりますので、そのような取り扱いで進めていきたいと考えてございます。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) 次に移る前に一言言っておくけれども、そういう姿勢がだめなのです。けさの道新を見ましたか。岩見沢市長が学校を回って謝罪すると言ったけれども、1校だけだとか、いろいろな意見が吹き出ているでしょう。こうやって学校給食が重大な問題になっているときに、そんな答えではだめです。そのことをしっかり言っておく。
次の質問に入ります。学校の黒板について、このことは12月議会で質問したのです。答弁に問題があると、見過ごすことができないということで、再度質問します。この前の質問で私は、黒板の検査については学校保健安全法、それからその施行規則で毎学年定期に基準に基づき検査を行わなければならないとなっていることを示しました。答弁で部長は、規則にのっとった検査を全くやってこなかったと言いました。教育長は何と言ったかと。検査していないが違法にならないと思うと、費用もかかるので、直ちに全部検査するとはこの場で言えないと。こういう言い方でした。この答えは、平たく言えば大した問題ではないと、ぼちぼちやるかどうかも含めて検討すると、調査検討と言ったはずだと。私は教育長がこういう認識だということに実は耳を疑ったのです。東高の生徒たちがドキュメントのあの作品で訴えた、そしてそれを議会で私が指摘をした、そのことに対する受けとめとしては、余りにも的を射ていない。その姿勢に私は、悲しくなる思いでおります。
そこで聞きたいのですが、1点目、正規の検査はだれがどうやってするのか。
2点目、検査にどのくらいの費用、期間がかかるのか。
3点目、毎学年定期に行わなくても、大した問題でないのか。お尋ねします。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
一原教育部長。
〇教育部長(一原 慶逸君) 学校教育の法律、規定に基づいた毎年の黒板検査の実施について答弁をいたします。
学校保健安全法第6条において規定されております学校環境衛生基準についてでありますが、その項目について若干要点を申し上げますと、第1項において、文部科学大臣は児童生徒及び職員の健康を保護する上で維持されることが望ましい基準を定めるものとし、第2項において、学校の設置者は、この基準に照らし学校の適切な環境の維持に努めなければならない。第3項において、校長は、この基準に照らし学校の環境衛生に関し適正を欠く事項があると認めた場合には、遅滞なくその改善のために必要な措置を講じ、また当該措置を講ずることができないときには、当該学校の設置者に対しその旨を申し出るものとするとされております。さらに、教育長の答弁に触れてございましたけれども、確かに基準の第3については現在実施されておりませんが、黒板に関する他の項目に関する部分、本市の状況といたしましては、学校環境衛生基準第1に定められている照度、まぶしさの検査は学校薬剤師会に依頼し、また第5に定められている明るさとまぶしさの点検につきましては、教職員による日常的な目視での確認を行っております。その上で、学校からの点検要望や点検依頼の状況を確認した上で、必要な黒板については張りかえなどの対応を実施しているものでございます。学校衛生基準につきましては、維持されることが望ましい基準と認識をしてございますので、違法、適法の判断よりも、色彩の検査を含めての今後の対応を研究、検討してまいりたいと考えてございます。
期間、費用について質問がございましたけれども、この実施に当たっては委託方式にするのか、または学校が行うのかなど、実施する場合にそれぞれ違いが出てきますので、いましばらく時間をいただきたいと思います。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) どうもわからない。私は、色票を用いて検査するのだと、そしてあなたは望ましいと。やることが望ましいと書いてあるのではないのです、望ましい基準を設けているということでしょう。だから、ここに書いてある検査は、毎学年1回定期に行うという、なぜこれをやろうとしないのですか。不思議でたまらないのです。ごたごたごたごた言っているけれども。黒板が大事だということは前回も言ってきたわけだけれども、1枚検査するのにどのぐらいの時間がかかると思いますか。わかりますか。そうやって言うから、私は言うのです。そうでなかったら、言わないでもいいことだったけれども、この前の議会で色票ということを言ったでしょう。きちんと黒板検査するには色票があるのだと、それがどこにあるのかわかりますか。色票に基づいて検査するのはだれがやってもいいのですか。だれがやるかも検討してと。全然私はわかっていないという気がするのです。なぜまじめにやろうとしないのですか。時間がかかるとか、金がかかるのというのであればほんの少し譲ることはできないわけではないけれども、時間もかからない、費用もかからないではないですか。そして、それはやらなければいけないということになっているのではないですか。それが脱法だとか違法だとか適法だとか議論したくて言っているのではなく、あなたが言ったから私はきょうここで言ったけれども、やるべきことではないのですか。やりますということは言えないのか。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
一原教育部長。
〇教育部長(一原 慶逸君) 再質問をいただきました。時間がどれぐらいかかるかということにつきましては、私は承知をしてございません。それから色票の関係については、現在、学校薬剤師会が持っていると聞いてございます。色票の関係についてそれ以外は、承知してございません。それで、先ほど私が申し上げました年1回の定期検査の実施につきましては、学校薬剤師、検査機関、それから保健主事、または養護教員等がこれを実施することになってございますので、どの実施機関またはどの者が実施することが適正であるのかということも含めて、お時間をいただきたいとお答えしたつもりでございますので、ご理解をいただきたいと思います。
〇議長(北本 清美君) 鈴木教育長。
〇教育長(鈴木 英利君) お尋ねがありましたので、一つ、違法、脱法については今回、直接的に深く触れないとおっしゃいましたので、そこのところは入りませんが、ただご理解いただきたいのは、この色票に基づいて検査をするというのは全体の一つということであります。先ほど、部長が申し上げましたように、この検査につきましては、照度ですとか、あるいは日常的に行っている明るさ、まぶしさ、これらの検査は教員なり学校関係者が日常行っております。さらに、学校薬剤師会で照度等の検査も行っておりまして、いわゆる色票、色彩に関する検査が漏れていたのは事実であります。なぜ色彩に関する検査がこれまで実施されなくて、かつ東高さんのビデオでもはっきりやっていないとおっしゃいました。道立校あるいは市町村立校を通してこの色彩の検査をなぜやっていないのかについて少し検証したいと思いますので、これはやらないということではなくて、それらのことを少し調査、研究して対処させていただきたいという立場でございます。
(「議事進行」と呼ぶ者あり)
〇議長(北本 清美君) 田中昌幸議員。
〇5番(田中 昌幸君) 今の答弁、教育長の答弁で大分進んでいるのですけれども、私は知りませんという答弁というのは、せめて通告をしていますし、前回の質問でもあるのですから、今、教育長はわかっている答弁なのか、同じところで教育長と教育部長の答弁が全く相反する形と思うのですが、その辺の精査をお願いしたいと思います。
〇議長(北本 清美君) 暫時休憩します。
(午前11時54分 休憩)
(午後1時12分 再開)
〇議長(北本 清美君) 休憩前に引き続き開議します。
ただいま、一原教育部長から先ほどの答弁を補足したい旨の申し出がありますのでこれを許可します。
一原教育部長。
〇教育部長(一原 慶逸君) 貴重な時間をいただきましたことにおわびを申し上げます。再質問の答弁におきまして、承知していないと申し上げました2点について補足答弁を申し上げます。
時間がどれぐらいかかるのかということにつきましては、本市として実績がなく、また校長、教頭にお聞きしたところによりますと、前任地を含めてこれまで実施した経緯がないということであり、把握していないものであります。
色票の関係につきましては、学校薬剤師会が持っているものと承知していますが、専用の器具でございますので、その他どのようなところで保有されているかについて、承知していないものでございます。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) この件については再々質問をいたします。
教育長は先ほど検査が漏れていたということを認めて、なぜこのほかの学校でしていないかというのを検証したいと言いましたけれども、検証するに及ばず、時間もお金も大層なものではないというのは私が承知しております。そうであるならば、やるという方向での答弁をいただきたい。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
鈴木教育長。
〇教育長(鈴木 英利君) 先ほども現時点での私どもの考え方について申し上げましたが、今後、調査研究をして対処してまいりたいと考えています。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) 教育に携わる者は、もっと素直と言ったら言葉は易しくなるけれども、そういうやりとりをしたかったと思います。
次に移ります。3番目、市立病院について。先日行われた北空知地域医療フォーラムは、大変いい会合でありました。主催した皆さんに、そしてまた、議員では田中裕章議員に拍手を送りたいと思っております。そういうことで、お医者さんたちがいろいろ言ったことは心に響きました。仕事が好きだと、患者さんに喜んでもらうことが自分もうれしいと、評価されるとモチベーションが上がると。こういう率直な声を聞けたのは非常によかったと思います。
2点聞きます。夜間急病テレホンセンターについては、答えが出ましたけれども、その次の段階で少し聞きます。人的な配置、医療スタッフがどうしても必要だとあそこでも言われておりました。場所の問題はどうなのか。急病テレホンセンターなのだけれども、これをできるだけ急いでやりたいという点では、タイムスケジュールというのはどうなのか聞きます。
それからもう1点は、医師の確保について。前議会で部長は、一部の診療科を除き医局との関係があるから、市民の皆さんにご協力いただくということにはならないというような意味を言いました。この一部の診療科というのは、どうも整形外科と内科のようであると思います。であるならば、とりわけ整形外科については、焦眉の急となっている事で、市民の協力を得るということは非常に有効なことだと思います。わからないようなさらっとした言い方ではなくて、はっきりと一部の診療科がどことどこで、どういう協力を市民に求めることができるのだということを教えていただきたい。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
通市民福祉部長。
〇市民福祉部長(通 義美君) 私から夜間急病テレホンセンターの充実についてお答えを申し上げます。テレホンセンターの充実は、まさに北空知地域の医療や市立病院を守る上で大変重要なことと受けとめているところであります。質問にありました、現行体制を変えて、テレホンセンターに受診に際し相談があった場合など、適切なアドバイスができる職員の配置ですとか、それから、ただいま質問にもありました、テレホンセンターの設置場所、現行は深川消防署内で対応してございますけれども、これらの問題、そしてまたタイムスケジュールについてもお尋ねがあったところでございますけれども、これらのことを見直すということは、大変大きな内容変更になっていくと思います。今後の課題として、どのような改善や取り組みができるのか検討してまいりたいと考えております。そしてまずは現行のテレホンセンターが本来の目的に沿って機能するよう、受診される方の意識啓発が図られるような周知に努めてまいりたいと存じます。
〇議長(北本 清美君) 川端市立病院事務部長。
〇市立病院事務部長(川端 政幸君) 医師確保について、私から答弁をさせていただきます。市立病院にありましては、診療科ごとに道内の3医育大学、すなわち北大の医学部、札幌医科大学、旭川医科大学でありますけれども、それらの大学講座より医師の派遣をいただいておりますことから、その結びつきを基本に医師派遣に向けた要請を行っているところであります。しかし、各大学の講座自体も医師が減少している現状にあることから、講座を維持していくため地方の病院に派遣していた医師を講座に引き上げざるを得ない状況となっております。これらのことから、特に内科、整形外科にあっては、各講座の理解や申し出もあり、従来の講座にとらわれず幅広く医師確保に向けた取り組みに努めているところであります。このような状況の変化もありますことから、内科、整形外科を主体に、市民の皆様から医師確保につながる有益な情報をいただくことも必要なことと考えますので、そのことに向けた具体的な取り組みを検討してまいりたいと存じます。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) 最初のは答えていないけれどもいいです。やむを得ないでしょう。
次に、除排雪についてお尋ねをいたします。豪雪地帯の私たちにとって、雪の問題というのは大変ありがたいという一面もありますし、何とかしなければいけないという一面もあります。それで、この除排雪にかかわる、とりわけ現場の作業の皆さんには、朝早くから一所懸命やられているという姿に接しながら心から感謝もしたいと思っております。同時に、この除排雪の制度といいますか、深川市のやり方も、長い目で見てくれば随分前進したと思っております。しかし、このところは少し足踏みしているという率直な思いもいたします。
それで、もう一歩その足踏みを前へ進めるということが必要だという思いで質問するわけですが、特に除排雪の車が玄関口に置いていく重い雪は、お年寄りや女性の家庭だとかにはとりわけ大変であります。このことについては何とか踏み込んで、大変だという思いが解消されるような方向にぜひ踏み込んでいく必要があると思いますので、その点についての考えを1点聞きたい。
2点目は、除排雪については、特に市民との意思交流というか、そういうことを抜きには進まないものでもあります。懇談会をするとか、あるいはニュースをつくって配布をするとか、そういうことをやっている自治体もありますし、ぜひその辺の考えを聞きたい。
3点目、ロードヒーティングと融雪槽の関係でありますが、一つは、今、融資制度なのですけれども、以前は助成制度だったわけです。市民にとってみれば助成のほうがはるかにいいという点では、何とかそういう方向にならないのかということと、融雪槽は地下水のタイプを除くとなっているのです。これを何とかなくしていくことを提言したいわけですが、その辺がいかがかと。
もう一点は、このJR深川駅前から旧拓銀までの道道の歩道除雪でありますが、ことしもいろいろあって、土現さんの協力といいますか、土現さんの対応で非常にきれいになっております。この点については、来年度以降もあそこがきれいな状況になるためにどうするのかという考えを聞きたいです。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
山下市長。
〇市長(山下 貴史君) ただいまの除排雪に関して、市の除排雪作業についての一層の改善といったことについて、何点かご指摘、質問がございましたので、お答えを申し上げたいと思います。
まず初めに、少し一般論でございますが、今シーズンの降雪量についてでございます。2月末現在で申し上げますと、累計の降雪量は577センチメートルで、昨年と比較しますと実は70センチメートルほどの減少ということになっております。また、積雪深といいましょうか、降り積もった雪の量ということでございますが、2月末現在では89センチメートルということで、これも昨年と比較しますと実は16センチメートルの減少ということに相なっております。ただ、1月に大変たくさんの雪が降りました。1月13日から18日の6日間で、累計降雪量は101センチメートル、1メートルぐらい降ったと。また、積雪深では12日の50センチメートル、そして18日の101センチメートルということで、短期間にかなりの降雪があったということで、深川市のみならず岩見沢市など他の市町でも大変な豪雪災害ということで報じられたりした状況になったわけでございます。その折に、深川市におきましても、一部、除排雪作業が間に合わないなどの支障が出たということはございましたが、昼夜を分かたぬ除排雪作業などによりまして、市民の皆様の安全な交通を確保するという面では十分使命を果たせたのではないかと考えているところでございます。
そこで、お尋ねの門口除雪についての対応ということでございますが、市民の皆様から寄せられる除排雪に関する苦情で一番多いのが、実は門口除雪でございまして、こうした苦情をいただきますたびに担当の者が極力現地に赴きまして、事情をご説明した上でご理解いただくよう対応に努めているところでございますが、今後より一層丁寧な対応に心がけるということにいたしまして、市民の皆様に対する市の除排雪作業の内容などについての広報でありますとか、あるいはホームページを通じた周知の方法などについてさらなる充実を図るといったことで調査研究を進めてまいりたいと考えております。
それから、融雪施設設置資金融資制度については、議員がおっしゃるように、当初、融雪施設設置に係る工事費の一部を上限10万円として助成することで平成9年度に制度化されまして、15年度まで実施をしてまいりましたが、16年度からは現行の無利子による融資制度に変更したという経過があるわけでございます。こういう経緯がございますので、これを受けとめて考えていかなければなりません。先ほど申し上げた平成9年度に助成事業を制度化したその当初から地下水を利用した融雪施設については補助の対象外としてきたものでございまして、その理由としては、当時、やはり地下水のくみ上げということによる環境への影響を懸念したということだろうと理解をいたしておりますが、ただその当時から今日まで既に相当の期間が経過しておりますので、今後におきましては、今現在の市内におけるそうした地下水利用施設の設置状況がどの程度普及しているのか、どの程度あるのかといったことや、また今後そうした地下水を利用した融雪施設の設置需要はどの程度あるのか、見込めるのかなどについて調査をいたしまして、所要の対応をこれは真剣に検討をしてまいりたいと考えているところでございます。
それから最後に、JR深川駅前からプラザ深川間の歩道除雪についてお尋ねがございまして、これは道道深川停車場線、いわゆる駅前通りの歩道除雪についてでございますが、この駅とプラザ深川間の歩道除雪については、ご承知のようにロードヒーティングによって除雪を実施しておりますが、このロードヒーティングの一部が故障して通電していない部分があるという状況でございます。このため、通電していない箇所ときちんと電気を通っている箇所で積雪に差が当然出てまいりますので段差が生じる。非常に歩行しづらいといった状況が実は毎年生じているわけでございます。こうした状況からことしは、先月、段差解消のため、この道道の管理者であります北海道の出張所に雪割り作業を実施していただいたところでありますが、やはり抜本的な解決のためには、このロードヒーティングの故障箇所を修繕するといった対策が必要になってこようかと思います。しかしながらその場合、ロードヒーティングを整備いたしました当時に、地元の商店街であります共栄商店街振興組合と、また本市の間で、このロードヒーティングに関する維持管理協定というものを締結いたしておりまして、この協定に基づきまして、今現在もこの組合に維持管理費用を負担していただいているということでございますので、この協定を受けまして、改修ということになりますと、どうしてもこの共栄商店街振興組合の皆さん方にも新たな負担をお願いせざるを得ない状況になってくるといったことも考えられるわけでございます。そういった状況をもろもろ踏まえまして、今後この道路管理者であります北海道土現の出張所、それから本市、そして共栄商店街振興組合の関係三者で十分協議をしながら、具体的に根本的な解決の方法、どういうことが考えられるのか、これについて真剣に検討してまいりまして、できることなら次の冬が来るまでの間に結論を導ければと考えているところでございます。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) 次の質問に行きます。障がい者福祉について。
きのう太田議員がバリアフリーについて質問しました。大変いい質問だったと思います。ただ、答えはよくなかったと思います。口では反論しないけれども、心は欠けているというのが率直な感想です。心がないと工夫ができないというか、工夫にもつながっていかないようです。リバーサイドパークゴルフ場のトイレ、この前、1月末の臨時会で言いましたけれども、初めにつくったときには今後このトイレ増設の際には身障者対応が可能な内容で検討するということにしているわけです。けれども、すっぽり忘れているというか、一顧だにしなかったという経過があります。私は、やはり理事者がその点、下から上がってきたのがそれが欠けていたらチェックするというか、あるいは上からきっちりこういう考えで行きなさいというか、そこに弱点があるのではないかと最近いろいろ考えた末に到達したのはそこでした。どうですか。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
坂本企画総務部長。
〇企画総務部長(坂本 光央君) 障がい者福祉の観点から車いすトイレの設置について、質問をいただきましたので答えを申し上げます。
庁舎を管理する立場ということとあわせて、公共施設全般にわたる基本的な認識ということについても申し上げたいと思っております。今日、ノーマライゼーションあるいはバリアフリーといった理念のもとで、近年整備されます公共施設等においては、適切な対応がなされているところですけれども、既存施設、特に古い既存施設においては、なかなか今日的な水準、求められる水準に達していない施設が相当数あるものと受けとめております。そういった施設にありましても、さまざま利用される方々にとって使いやすい施設であるということが非常に大切なことだと思っておりますので、そのような形になるように努めているところです。具体的なことを申し上げますと、例えば市本庁舎を例に挙げますと、建設後相当の年数を経過しているということもありまして、当初はかなり市内でも際立った建物であるということでもございましたけれども、施設の構造において今日的な水準に欠けているということも事実でございます。そういったことで、昨日、太田議員の一般質問においても同様の趣旨でさまざま質問いただきましたけれども、庁舎の構造上の問題でありますとか、財政的な観点もありまして、ただちに今対応するということは難しいという状況にありますので、当分の間は併設をいたしておりますデ・アイの多目的トイレをご利用いただくということでご了解いただきまして、その多目的トイレの案内表示でありますとか、関係者の方々に周知をさせていただくなどの対応を図っているところでございます。
〇議長(北本 清美君) 一原教育部長。
〇教育部長(一原 慶逸君) 私からは、教育委員会が所管しておりますスポーツ施設の車いす等の使用が可能なトイレについてお答えを申し上げます。
市内のスポーツ施設においては、総合体育館を初め、市民球場、陸上競技場、総合運動公園、桜山公園、入志別さわやか広場に車いすで使用可能なトイレを設置しております。今日の福祉社会の中にあって、障がいを持つ人や車いすで使用できる車いす対応トイレ等の設置につきまして、十分に配慮すべきものと認識をしております。企画総務部長も答弁しましたけれども、今後、公共施設には車いす等で使用できるトイレを設置するという基本的な考え方を持っておりますが、施設の状況、市民要望、予算等を勘案しながら順次進めていく考えであります。スポーツ施設やリバーサイドパークゴルフ場におきましても、車いす等トイレの設置につきましては、今後も研究、検討してまいりたいと存じます。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) 次の質問に行きます。商工振興について。
先日、商工会議所と市議会議員が懇談する場がありました。会議所のある役員の方が、アメリカの圧力で大店法が改正され、大型店が野放しになって、それが大きな原因で小売店がつぶされたと言いました。私の記憶では、国会で大店法改正が出されたときに、共産党だけが反対したという認識をしております。遅まきであっても、こうした形で合意ができるような認識になってきていると。一緒になって、小売店を盛り上げるための運動ができるというような率直な思いがいたしました。
3点聞きます。1点目、緊急保証制度について、その内容は簡潔に、実際の様子はどうなっているか聞きます。
2点目、プレミアム商品券でありますが、私は、この議論をしたこの場でも、小売店にしっかりとシフトしたものにしてほしいと言いました。そうなっていないような感じもしますけれども、どうなっているか聞きます。
3点目、市職員のボーナス時に商品券の協力依頼をするべきということを言いましたが頓挫しております。この点について、その後の推移なり考え方を聞きます。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
沢田経済・地域振興部長。
〇経済・地域振興部長(沢田 敏幸君) 商工振興についての緊急保証制度とプレミアム商品券についてお答えいたします。
初めに、国の緊急保証制度についてでありますが、国の中小企業の資金繰り対策として、昨年2月15日から始まりました景気対応緊急保証制度は、以前からありました保証制度を、一部業種を除く原則全業種の方々が利用できるよう、対象業種の指定基準、利用企業の認定基準を改め、使い勝手のよいものにした制度であります。この制度の概要につきましては、平成23年3月までの保証制度であり、指定された業種に属し、売上等の減少について、市町村長の認定を受けた中小企業が対象で、金融機関から融資を受ける際に一般保証とは別枠で8,000万円が無担保で、普通保証では2億円まで100%信用保証協会の保証を受けることができるものであります。また、保証期間は10年以内でそのうち据置期間は2年以内で、保証料率は0.8%以下となっております。お尋ねのありました、本市でのこの緊急保証制度の対応状況でありますが、保証制度が開始された昨年2月15日から本年2月末までの認定件数は、建設業が14件、製造業が4件、輸送業が6件、卸及び小売業が23件、不動産、料飲店、宿泊業及びサービス業が21件の合計68件となっており、いずれも申請に対し速やかに認定をしているところであります。次に、国の緊急保証制度の今後についてであります。現行の保証制度は今月末で期限切れとなりますが、国では引き続き資金繰りの支援に万全を期することが必要であることから、業種を問わず売上高の減少などの影響を受けている小規模企業を対象とした小口保証制度や、特に業況の悪化している業種に属し、かつ売上額が減少している中小企業を対象にしたセーフティーネット保証制度を現行の景気対応緊急保証制度の認定基準をさらに緩和して適用し、現行の景気対応緊急保証制度と同じ保証割合及び限度額とするほか、融資額の8割程度を保証する一般保証の利用も可能となる中小企業金融支援策を本年4月以降も行うこととしております。本市といたしましては、依然として厳しい経済状況下にある市内中小企業等がこれら支援制度を有効活用できるよう商工会議所や金融機関等と連携を図り、制度の周知に努めてまいりたいと考えております。
次に、プレミアム商品券の内容についてでありますが、今回のプレミアム商品券事業につきましては、深川市商店街振興組合連合会を中心に、各商店街振興組合及び深川商工会議所などによる深川プレミアム商品券事業実行委員会が2月24日に組織され、今まで実施してきましたプレミアム商品券事業における諸課題の解決なども含めまして、実施要領などの詳細について検討をいただいたところであります。商品券の名称につきましては、深川とくとく2.0商品券とし、1人1セット限定で3,000セットを販売することとし、1セットの内訳としましては、全加盟店で使用できる共通券1,000円券10枚と大型チェーン店では使用できない専用券500円券4枚を1セットとした額面総額1万2,000円分の商品券を1万円で販売するものであります。商品券の発売日は、新年度へ向けて需要が多くなる時期に間に合うよう3月13日日曜日とし、使用期限は5月31日までとなっております。事務経費につきましては、きめ細やかな交付金を活用した市からの交付金のほか、実行委員会、構成団体及び加盟店舗からの負担金で賄われるものであり、現在は3月13日の発売開始へ向け、非常に限られた期間、時間の中で精力的に準備が進められているところであります。
〇議長(北本 清美君) 坂本企画総務部長。
〇企画総務部長(坂本 光央君) 3点目のボーナス時における市職員の商品券協力についてお答えをいたします。本件につきましては、これまで市議会定例会におきまして質問をいただきまして、その際、群馬県桐生市における取り組み事例を紹介いたしまして、経済団体としての主体的な取り組みのもとでの対応が適当であると答弁させていただいたところでございます。その後、新たな展開等のお話は伺っておりませんけれども、質問いただきましたので、改めまして関係団体の検討状況等をお聞きし、その上で市としてどのようなことが可能なのか検討してまいりたいと考えます。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) 最後の質問は、国民健康保険についてであります。
この制度は、命と健康を守る大事な役割を持った制度であります。であるにもかかわらず、保険税が非常に高くて納めるのが大変だと。あるいは納められない。また、そういうことによって保険証の取り上げという言葉を私たちは使いますが、資格証明書になるという事例も生まれています。
簡潔に3点聞きます。深川の国保税について、どのような認識を持っているか。高いという認識を持つとするならば、それに対する手立てはどうなのか。
2点目、申請減免について、実態と制度の周知についてはどうなっているか。
3点目、資格証明書であります。先ほど言いましたように、これは問題があるというような私たちの位置づけですけれども、その状況と市の対応。
4点目、制度の広域化の問題です。山下市長は常々、広域化を是とすることを表明しているように見受けられますが、そのメリット、デメリットはどう押さえているのか、私たち日本共産党は広域化に反対であるという立場でありますけれども、まずはお知らせをいただきたい。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
通市民福祉部長。
〇市民福祉部長(通 義美君) 4点の質問をいただきましたので順次お答えを申し上げます。
まず、国保税が本市の場合、高いのか、その引き下げる手立てはという1点目の質問でございましたけれども、まず国民健康保険制度そのものが、これは本年、半世紀を迎えまして、国民皆保険の中核的な役割を果たしてきております。国保に内在する構造的な問題については、無職者、高齢者の方、低所得者の方が加入をされていると。今日的な社会経済の大きな変化によりまして、市町村国保の財政運営は、非常に困難な状況があると言われております。そこで、本市の国保税が高いのかという認識ですけれども、私個人としましても、やはりこの国保税の税負担は大きなものがあると。低所得者の方が納付をするというのは本当に大変なご苦労があると思っているところでございます。また、その国保税を下げる手立てということですけれども、市といたしましては保険者の立場で、国に対してこれまでも低所得者層に対する国保税の軽減措置の現行緩和、これは現在7割、5割、2割の軽減ですけれども、これを例えば9割ですとか8.5割ですとか、新たなそういう軽減措置の拡大を求めたいと。また、地方単独事業の実施によりまして、国庫補助金の削減がされます。独自の取り組みをするとその分は財政的に豊かなのだということで削減されることがございますので、これの廃止。それから、課税限度額の引き上げの凍結などの要望を行い、少しでも税負担が軽減となるよう努力をしておりますが、今後においても国に対しまして、負担金補助金、いわゆる国の公費負担の増額を要望してまいりたいと考えております。
次に、2点目の国保税の申請減免の周知と状況についてでございますけれども、申請減免の区分には、生保受給、特別の事由、生活困窮、災害、身体障がい者などがありまして、生活困窮については、平成22年度より、失業、休業及び廃業等による所得減少要件を緩和したところでございますが、その実績について現年分で申し上げますと、20年度は生保受給27件、特別の事由42件、21年度は生保受給16件、特別の事由49件、災害1件、22年度は本年1月末現在の数値となりますが、生保受給20件、特別の事由50件となっているところでございます。この国保税の減免の周知につきましては、納税通知書を送付する際に、その中の文書で条例減免の該当事例を掲載して個々に周知をしているところであります。
次に、3点目の資格証明書の対応と交付実績についてでございますが、資格証明書の交付につきましては、きちんと国保税を納めていただいている被保険者との公平性を維持する点からも、特別の事情がないにもかかわらず1年以上の長期間にわたりまして滞納している被保険者に対し、平成20年度から資格証明書を交付しているところでございます。次に、資格証明書の交付件数についてでございますが、平成22年度で申し上げますと、8月末現在の交付者が31世帯ありましたが、その後、納付相談等によりまして10世帯が短期被保険者証の該当になるなど、21世帯に減少しておりましたが、本年2月24日現在で、新たに11世帯が追加されたことから、現時点で32世帯に資格証明書を交付しているところでございます。
次に、4点目の国保の広域化についてのメリット及びデメリットについてでありますが、国保の広域化のメリットとしては、市町村国保には小規模保険者、いわゆる小規模な自治体による保険者が多く、財政が不安定であることから、より多くの市町村が集まり、事業を運営することで財政基盤の強化を図ることができ、このことで国民皆保険の中核である国民健康保険制度の維持につなげていくことができることが最大のメリットだと考えております。一方で、都道府県単位で広域化することにより、同一県内で、本市は北海道ということになりますが、保険料が統一されますので、保険料が上がる市町村と下がる市町村が出てまいります。また、医療費や所得水準の市町村格差による利害等が発生するなど、デメリットというより乗り越えるべき大きな課題があることも認識しているところでございます。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) 今、通部長の答えを聞いて、最初に低所得者やそういう人たちの立場で、個人的に思うけれども重いと言ったことをすごくいい言葉だったと聞きました。そういう受けとめをした上で、いろいろな制約があるからうまくいかないことはあると思う。私はきょうこれが最後の質問になったけれども、さっきから教育委員会と話したりしていても、こういうことが感じられなかったのです。悪いけれども、企画総務部長の障がい者の問題もそうだった。そういう意味では、まずやはり市民の認識というか、気持ち、そこがわかる職員になってほしいし、最後に通部長がそれを言ってくれたので、私は少し救われると言ったら変だけれども、よかったと思います。
それで、一つだけ聞きたい。個々に周知したと言っていました。これはこれでいいと思うけれども、やはり制度というのは個々にすると同時に広くしてもらわなければならないというか、結構知らない人が多いのです。その点について。
〇議長(北本 清美君) 答弁願います。
通市民福祉部長。
〇市民福祉部長(通 義美君) 減免制度の周知のお尋ねでございますけれども、全被保険者に国保だよりというものを出してございます。これについて、今、議員がおっしゃられた内容について掲載をして、広く周知をしていきたいと思っております。
〇議長(北本 清美君) 北名議員。
〇16番(北名 照美君) 少し言いたいことがあるけれども、終わります。
〇議長(北本 清美君) 北名議員の一般質問を終わります。
〇議長(北本 清美君) お諮りします。常任委員会開催等のため、3月10日、11日、14日から18日、22日の8日間休会したいと思いますが、異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
〇議長(北本 清美君) 異議なしと認め、その8日間休会することに決定しました。
〇議長(北本 清美君) 以上で、本日の日程はすべて終了しましたので、本日はこれで散会します。
なお、3月23日は午前10時から開議します。
(午後1時55分 散会)