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平成19年 第4回

深川市議会定例会会議録 (第2号)

午前10時00分 開議
 平成19年12月12日(水曜日)
午後 4時59分 延会


○議事日程(第2号)

日程第 1 一般質問
 
4.4番・
長野 勉君
答弁・
山下市長
答弁・
斎藤副市長
答弁・
一原経済・地域振興部長
答弁・
通市民福祉部長
答弁・
山岸建設水道部長
再質問・
長野 勉君
答弁・
山下市長
5.5番・
田中 昌幸君
答弁・
山下市長
答弁・
斎藤副市長
答弁・
沢田企画総務部審議員
答弁・
佐藤教育部長
答弁・
山岸建設水道部長
答弁・
鈴木企画総務部長
答弁・
一原経済・地域振興部長
再質問・
田中 昌幸君
答弁・
山下市長
答弁・
斎藤副市長
答弁・
佐藤教育部長
答弁・
山岸建設水道部長
答弁・
鈴木企画総務部長
答弁・
一原経済・地域振興部長
再々質問・
田中 昌幸君
答弁・
斎藤副市長
答弁・
山岸建設水道部長
6.13番・
東出 治通君
答弁・
山下市長
答弁・
寺下教育長
答弁・
鈴木企画総務部長
答弁・
一原経済・地域振興部長
答弁・
佐藤教育部長
答弁・
沢田企画総務部審議員
答弁・
山岸建設水道部長
再質問・
東出 治通君
答弁・
寺下教育長
答弁・
佐藤教育部長
答弁・
一原経済・地域振興部長
答弁・
山岸建設水道部長
7.1番・
宮田 剛暁君
答弁・
山下市長
答弁・
斎藤副市長
答弁・
鈴木企画総務部長


(午前10時00分 開議)

○議長(北本 清美君) これより本日の会議を開きます。


○議長(北本 清美君) 事務局長から諸般の報告を申し上げます。

○議会事務局長(森田 敏夫君) 第4回定例会2日目の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
 報告を終わります。


○議長(北本 清美君) 日程第1 一般質問を行います。
 初めに、長野議員。

○4番(長野 勉君)〔登壇〕 公政クラブを代表し、通告に従い、一般質問を行います。
 最初に、一般行政の1点目、機構改革についてでありますが、昨日の渡辺議員の質問に対しまして答弁がございましたので、割愛をさせていただきます。
 次に、一般行政の2点目、行政運営のあり方につきましてお伺いいたします。昨年の今ごろはまことに残念な事件があり、市政が長らく停滞をいたしました。そして、ことし1月、山下市政がスタートし、1年近くの時間が過ぎようとしております。最近私自身も議員として感じることでございますけれども、さまざまな案件の議論をする中で担当の職員の方からは「市長との協議が終わっていない」とか、「市長の決裁を待っているので、話せない」とかという言葉が多く聞かれます。これは当然のこととは言いながら、これほど精力的に仕事に励んでおられるのにと思うわけであります。よく聞いてみますと、多忙な市長なので、副市長までは報告しているのですけれども、市長まではまだ報告をしていないということでございました。精力的に職務をこなされている中でも、細かく目を通されているとの話がよく聞こえてきます。その姿に敬意を申し上げるところでございますけれども、一方で多忙なスケジュールに合わせていますとすべての面で協議や決定がおくれがちになるのではと危惧するものであります。山下市長は多くの人脈と経験を持たれ、その能力についてはだれしもが認めるところであり、そのキャリアと能力を生かし、この田舎の深川のまちを全国に売り込む、トップセールスを期待するのは私一人ではないはずであります。したがいまして、市長室に在室されていることばかりがお仕事でありませんし、現場を知り、深川のために外に向かっても行動的であってほしいと期待するものでございます。特に今年度からは、法の改正によりまして特別職には助役制からかわって副市長制がとられております。副市長には、助役より多様な業務が可能となっており、まさに多忙な市長の補佐役としての活躍を期待するところでもあります。また、有能な部課長もその職責に応じて活躍してほしいと期待するものであります。
 そこで、2点にわたりお伺いをいたします。1点目に、庁内協議のあり方についてであります。本市では職員提案制度も導入されていますが、職員一人一人が意欲を持って働く職場であるか。また、トップダウンの手法になっていないかなどを含めまして庁内での論議のあり方につきまして所見を求めるものであります。
 2点目には、市長としての認識についてお伺いいたします。
 次に、農業行政の1点目、米政策についてお伺いをいたします。今年度から、戦後農政の大改革と称して米政策は大きく変わりました。日本型直接補償政策とか唱えながら、米政策改革、品目横断的経営安定対策、農地・水・環境保全向上対策の3対策に対し、半年もたたずして農水省にこの10月農政改革三対策緊急検討本部が設置されました。まさに猫の目農政の最たるものであり、初年度から半年もしないで全く機能しない制度や申請事務を複雑にし、農家に負担を大きくしているなど、完全な失政と言うべき状況であります。米の需給調整も、生産調整も実を結ばず、米価は下落し、本市の農業経営は生産費を下回り、年末の組勘精算を現在行っていますけれども、国の無策に怒りを持つのは当然のことであります。特に国の方針に従って規模拡大を図ってきた中、担い手層は生産原価を下回る米価に経営の存亡がかかっています。本年は作況指数が全国で99、本道は98、北空知、上川地区は豊作で104などと報道発表されていますが、実感として深川市内は集荷の状況を見ても平年作の100程度と想定されるのであります。
 さて、我が国の農業に対しましては、政府の経済財政諮問会議や規制改革会議において一部委員からは市場原理一辺倒の発言があり、生産現場を知らない無責任な発言もございます。今日世界の食料は、かつてのように我が国に安価で好きなだけ輸入できる時代は終わりました。既に小麦、トウモロコシ、大豆などを原料とする食品が値上げをしています。このような中で、道内の農産物は安全、安心志向の中で評価もされて、北海道米も品質、食味の大幅な改善により、全国的に最高の販売状況にあります。そこで、道内でも最大級の生産50万俵を誇る本市は、マイナリーを有効活用する中で深川米のブランド化を図るべきと考えます。特にことしから本格的に生産を始めたふっくりんこは、新はこだて農協と一緒に協定して生産をしていますが、本家の道南地区が不作なことから、安定して生産量を確保できる本市に期待が集まるのは当然のことであります。
 そこで、2点についてお伺いをいたします。1点目は、農政改革の見直しが検討されていますが、市長の見解を求めたいと思います。
 2点目には、深川産米のブランド化について、その考えをお伺いいたします。
 次に、農業行政の2点目、農業経営の法人化についてお伺いいたします。農業経営の規模拡大に伴って、家族経営の合理化を目的に経理、資金対策も含めて法人化を進める動きが一部の農家に見られますが、本市の農家は経理面では青色申告を基本としての記帳が全国でトップクラスにあり、家族経営が中心であります。米の生産調整が既に30年以上続く中で、転作作物を中心に作業の受委託や機械の共同化、コントラクター組織の形成など、営農組合を中心に担い手に面積や作業が地域全体で集約されつつあります。このことは、農水省が進めてきました転作作物での生産組織の形成、作業の共同化など、播種、防除、収穫など、既に取り組んでいることであり、地域に根差した現状であります。営農組合内では若い担い手層に面積はもちろん作業の委託がなされており、私の近所でも水田30ヘクタールから40ヘクタールの規模の農家が数戸おられますし、担い手の大型機械に作業を任せる面積の少ない農業者が増加し、農地の集積、機械の効率的な利用の努力がなされていると思われます。法人化の道を進めるには、このような地域の実態を踏まえて推進しなければなりません。法人化によるメリットがどこにあるのか、今は見出せないでいるのが現状であります。今後団塊世代のリタイアに向け、さらに農地の集積、流動化が進むでしょうが、数少ない担い手でも現在の作業機械の能力、施設力からすれば50ヘクタールくらいは可能でもあり、一部雇用を含めて個人経営が進むと思われます。また、面積の少ない農家からの作業委託も、若い人を中心とするコントラクター組織が各地にできており、既に米、小麦、大豆、そばなどの作業を担っております。今本市の農業経営に必要なことは、若い農業者が農水省の方針に従って規模拡大を進め、経済的に苦しんでいる現状の打開であります。価格対策も含め、ことしも一番苦しんでいる経営を強いられているのは担い手層であります。そんな中で山下市長は日本経済新聞社系のホームページ、日経ネットの取材に応じ、株式会社による農業経営、特に農作業の請負作業を中心とする構想を述べられております。さらに、冬期間の雇用確保についても触れられておりますが、現状多くの方々が除雪作業の作業員として冬期間既に雇用されております。これらの業者、作業員への影響、そして市長は市の担当者に検討を指示したとのコメントであります。全国でアクセスできるネットでのコメントは、担い手層からは戸惑いや批判が出てきております。今本市の担い手にとって何が必要なことか、現場を十分に把握されて深川の市長としてコメントしてほしいとの声であります。
 そこで、何点かお伺いをいたします。1点目に、法人経営の現状と推進実績についてであります。特に最近5カ年の実績をお示しください。
 2点目に、地域の担い手を中心とする営農組合法人の推進についてでありますが、特に具体的な推進事例をお伺いいたします。
 3点目に、日経ネットの取材での市長コメントの真意についてであります。特にコメントの中では、「毎年30戸ほどの離農があり、農地の売買仲介などの制度はあるが、十分に機能していない」とのことであります。機能していない事例があれば教えていただきたい。
 また、なぜ株式会社でなければならないのか。あわせて、担当者に支持された内容についてもお伺いをいたします。
 4点目には、既に各地区で組織されておりますコントラクター組織の現状と法人化との整合性についてもお伺いをいたします。
 次に、商工行政の1点目、空き地空き店舗活用事業についてお伺いをいたします。本市の商工業を取り巻く情勢は長引く経済の低迷により、閉店や倒産の話が聞こえてくる現状にあります。市内中心街のメーンストリートにはシャッターが閉ざされたままの空き店舗が多く見られ、寂しさを感じるとともに、何とか意欲ある事業者に活用していただけないかと期待をするものでございます。既にこの事業につきましては定例会のたびに多くの議員からも質問がされておりますが、本年度はまだこの事業による活用の話が聞こえてきません。
 そこで、2点にわたり空き地空き店舗活用事業についてお伺いをいたします。1点目には、平成19年度の実績見込みについて。
 2点目には、補助率、限度額などについて見直しをする考えはあるか、また事業の適用期間についてはどうなっているのかお伺いをいたします。
 次に、商工行政の2点目、中小企業者等資金融資特別利子補給制度についてお伺いをいたします。
 この制度も平成20年3月末までの時限措置と認識しておりますが、昨今の厳しい経済状況の中で中小企業の皆さんへの数少ない使い勝手のよい制度でもあり、制度の充実とさらなる期限の延長を期待するものであります。
 そこで、2点にわたりお伺いをいたします。1点目には、制度の期限の延長についてお伺いをいたします。
 2点目には、さらに充実した内容への見直しはあるかどうか。以上、2点お伺いをいたします。
 次に、福祉行政の生活保護についてお伺いをいたします。福祉政策の象徴とも言うべき生活保護費について、国では支給額の見直しも検討されているやに仄聞するところであります。
 さて、先月隣の滝川市において生活保護費の不正受給事件が発覚し、信じられない金額が支給されていました。まさに生活弱者を守るための福祉を食い物にした悪質な事件であり、怒りを感じるものであります。また、聴覚障がいの身障者手帳の交付をめぐる問題も報道されるなど、本当に必要な方への制度として行政の手続、審査のあり方、組織的な検証が機能していなかったのではと指摘されています。
 そこで、本市の生活保護について3点にわたりお伺いをいたします。1点目には、生活保護申請から開始に至るまでの対応についてお尋ねいたします。
 次に、2点目として、保護開始後の対応についてお伺いをいたします。
 3点目には、滝川市の事件を踏まえての当市の実態について。以上、3点についてお伺いをいたします。
 最後に、建設行政の国道233号の整備について1点お伺いをいたします。ここ数年、国道233号の市道三番通線から市道四番通線の区間の沿線に住宅や大型店舗が増加し、大型店舗に入る車が右折、停車しているときなどには道路の幅員が狭いため、後続車が渋滞をして車の出入りができない時間帯があるなど、沿線住民から多くの苦情を聞かされております。また、この区間の歩道については歩道横に深い側溝があり、自転車で通る人も多く、歩行者と交差するときなどには側溝に落ちる危険も切に感じているようであります。このことは、地区別行政連絡員会議などの場面でも強く上がっていたものであり、交通安全上からも安全かつ円滑な通行の確保は必要なものと感じておりますが、市道三番通線から市道四番通線までの区間の車道、歩道の拡幅整備についてお尋ねをして、私の一般質問を終わります。

○議長(北本 清美君) 答弁願います。
 山下市長。

○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 長野議員の質問にお答えをさせていただきます。
 農政に関して私からお答え申し上げたいと思いますが、初めに農業行政の1番目の米政策についてであります。農政改革というか、施策の見直しということで、現在国におきまして今月下旬に決定されます補正予算案と、それから来年度の当初予算案にそれぞれ関連予算を盛り込む形で米政策と品目横断的安定対策に係る見直しが検討されていると理解をいたしております。長野議員ご指摘のとおり、確かに制度発足間もなくしてこうした見直しを行わざるを得ない状況になったというのは情けない、甚だ問題がある実態であると理解をいたしております。そういうことで今検討が行われておりますのは、新たに立ち上げた制度の基本は維持しつつ地域の実績をより制度に反映させるための取り組み、そういう観点からの充実を図ろうという趣旨と理解をいたしております。具体的には、米の過剰作付が大変多いという実態を改めるために生産調整の実効性を確保するための対策をしっかり考えようということと、それから品目横断対策に係るいわゆる過去実績に対する支払い、緑ゲタのうちの小麦とか、てん菜について矛盾が生じているということから、それらへの交付金の見直しが柱であると承知をいたしているところでございます。ご案内のとおり深川産農産物のかなめは米でございますが、米については我々の期待値からすると低迷が続いているわけでございます。その価格低迷の大きな要因は、国民全体の米の消費の減少ということもありますが、もう一方で府県における過剰作付による出回り量の増大ということもあろうかと思っております。でありますので、そういう米政策も含めて品目横断対策の見直しが行われるというときに、本市のように生産調整を確実に実施してきており、そしてまた専業中心で良質、良食味の米をしっかり生産する主産地、こういう主産地が政策の恩恵を受けられるように、そこで農業を営む人々が安心して営農に取り組める施策になるようにぜひ求めていきたいし、そうなることが重要であると私は思っております。そういう方向で見直しが進むことを期待もいたしております。
 次に、2点目の深川産米のブランド化についてでございます。ことしの水稲の作柄を見ますと、北空知は作況が104と全道一であります。そして、きのうも申し上げましたが、主食用米はすべて1等米でございます。また、たんぱく値の含有量が昨年を大きく下回る良質のお米がとれたということでございまして、他の主産地が厳しい結果になっている中で質、量の両面において責任産地としての地位を大きく高めることになったものと思っているところでございます。そこで、市としましては、イメージキャラクターでございますこめッちを前面に打ち出した深川産米の消費拡大PRに努めてきており、私も先月JAきたそらちの皆さんと一緒に道内の幾つかの事業所を訪問いたしまして深川産米のセールスを行ってきたところでございますが、今後さらに多角的に販売戦略を強化していければと思っておりますし、そのことがどうしても重要な仕事であると認識もいたしております。ご指摘のようにことしから深川マイナリーが稼働いたしております。マイナリーやその他の施設を通じて、名実ともに深川米の供給体制がしっかり整ったところであります。そこで、議員からご指摘ありましたように深川ブランド、深川米のブランドを確立する。例えば、たんぱく値含有量をほかよりも少し厳しめに基準を設定して、そのブランドでおいしさを売り込む、そういうブランドを確立して普及宣伝に努めるといったことなど、JA、その他関係機関・団体ともう一回真剣にどうやったら本当にそういうことができるのか協議をしながら、市としましてはいずれにしても深川産米の有利販売につながる取り組みを引き続き検討し、形にして実践に努めてまいりたいと考えている次第でございます。
 それから、2番目の農業経営の法人化のうちの1点目、法人経営の現状と推進実績についてお答えを申し上げます。本市における農業生産法人は、平成19年1月現在の農業委員会の調査によりますと全部で15法人ありまして、総農地面積は約650ヘクタールとなっております。組織形態別には、農事組合法人が6法人、特例有限会社が9法人となっております。また、経営形態別では、米麦作、米作をやっているのが10法人、酪農が3法人、その他が2法人でございます。また、法人の構成戸数で見てみますと、1戸1法人が8法人ございます。複数戸で構成されている協業型の法人が7法人でございます。また、15法人のうち農作業の受託を行っている法人が6法人あります。さらに、関連事業として製造あるいは加工を行っている法人も1法人ございます。今申し上げたこれらの農業生産法人の設立年が一番早いのは昭和37年、そして直近が平成14年でございまして、ここ数年の法人数は横ばいで推移している現状にございます。
 そこで、最近5カ年の実績ということでございますが、新法人は立ち上げっておりません。法人化を目指そうという考え方があるにしてもまだ顕在化していなくて、それよりは個々の農家が規模拡大を進める意欲が強いということもございまして、そうした状況から見ますと本市における農業構造の改善の動きは当面個々の農家の規模拡大での対応、そしてまた分散しております農地の集約化による経営改善の対応が中心になってくるものと理解をいたしているものでございます。ご指摘のように協業型の法人の設立につきましては、これは個々の農家の経営状況や地域の農業の実態がどうあるかなど、さまざまな要素がございまして、短期間に法人がどっと立ち上がるという状況に直ちになるということにはならないのだろうと理解をいたしているところでございます。
 次に、営農組合法人の推進についてどういうふうに市がやってきたのかということでございます。法人化による農業経営の展開というのは、メリットとして対外的な信用力が高まります。法人になったということでそういう信用力が高まりますほかに、そこに働く職員から見れば、給与制が確立されるとか、休日制が確立できるとか、あるいは社会保険等への加入によって雇用環境がより整うとか、そうしたことによってよりすぐれた人材を確保しやすくなるとかというメリットもございます。また、法人になることによって一層規模拡大や経営の多角化といった事業展開も行いやすくなるという面もあろうかと思います。そこで、市としましても農業委員会を初め、関係機関・団体と連携をしながら、極力法人化の推進に努めてきたところでございます。農業生産法人は、ご承知のように農地法の規定によりまして地域の大事な財産、資源である農地について権利取得が認められる法人ということになりますので、そうした点を踏まえれば、ご指摘のように農業生産法人の構成員というのは地域の農業者を中心に推進していくということが基本であろうと思っております。
 具体的な推進事例があるかというお尋ねでございますが、例えば山ろく地帯など、条件が余りよろしくない農地の流動化が困難な立地条件にあって、それで地域の農業者が主体となって協業型の法人を設立し、今でも活動していらっしゃる事例がある一方で、法人化にまでは至っておりませんけれども、共同作業や機械の共同利用、さらには作業受委託などを行いまして法人と同様の効果のある取り組みをなさっておられる組織やグループも多数存在いたしております。このように法人化に至っておりませんけれども、しっかりやっておられるグループの活動の延長線上には法人化もあり得るのではないかと認識をいたしておりますので、市としましても引き続きこうした地域のそれぞれの取り組みに対しまして所要の支援は行ってまいりたいと考えているところでございます。
 次に、3点目に、日経新聞の取材におけるコメントの真意についてお尋ねがございました。これは先に申し上げておいた方がいいと思いますが、新聞、それからネットにもあるということを初めて気がつきましたが、そちらの方は目を通しておりませんでした。それで、あの手の記事というのは、ある種いろんなコメントを組み合わせてあたかもストーリーがあるかのようにつくり上げられると。そういう意味では、私の真意を全く反映していない、・・・・・・・・・・・・・記事であることをきのう改めて私自身が認識をいたしました。
 そこで、申し上げた真意等を申し上げますが、本市における担い手の状況というのは長野議員もご承知のように年間10人ぐらいの新しい方が就農いたしております。10人ぐらいは毎年新たに農業に入ってこられるという流れがございます。また、経営主が50歳以上の世帯で後継ぎが決まっていない世帯は全体の6割になっているということであり、農業就業人口のうちの65歳以上の割合は既に全体の35%になっております。後継者が今後きちんと確保されるかどうか、これは楽観を許さないのではないかと。生産活動はもとより、そういう意味で優良農地の利用や保全ということで後継者がしっかり確保されないと支障が出やしないかという懸念はあるだろうと思います。それで、例えば離農される方の跡地を引き続き周りの規模拡大に意欲に燃えた経営者がしっかり引き継いでいってくれれば、これは望ましいことでございます。そうしたことで、離農者が出られても後が埋まっていくという状況に今本市はあります。今はあるということを日経に再三申し上げたわけであります。今は大丈夫だけれども、先を見通したときに市もそれ以外のことを考えないでいて必ず大丈夫かとなると、さっき申し上げたように事態はそう甘くないのではないかと私は考えております。長野議員が言われるように、法人化という形で跡地をしっかり引き継いでいく、不耕作地を一切出さない、そういうやり方も大事な一つの手法でもございますし、またあわせて新規に農外からも農業を目指す人たちを受け入れて、そうした人たちを後押しする取り組みというのも先を見通せば大事でないかと思っております。だからこそ拓大に新規就農サポートセンターを立ち上げて、新しく農業を目指す人たちを受け入れて育てようというコースも、市がお金を出して協力しておりますが、やっているわけでございます。そういうことで、本市の持続的な発展のためには農外からの人材や知恵の活用、注入ということも大事ということで私は考えております。そこで、日経新聞に対して申し上げたのは、意を尽くしておりませんが、さっき申し上げたように意欲あふれる新規就農者は施設型農業には割と入りやすいのでありますけれども、しかし土地利用型の農業になりますと新規就農者が入ってきて土地利用型農業を引き継いだという事例は残念ながらほとんど見当たらないというのが現実でございます。ですから、新規就農者が拓大の2年間のコースが終わってもどこかで食い継いでいかないことには、意欲は持っていてもそれを受け入れる土壌がないわけでございます。しかし、何年か意欲を持ち続けて地域で暮していく人、そうした人たちが暮らしていけるように、何年たっても意欲が衰えないなら地域もだんだんその人の魅力がわかってくる。そういう人なら経営を任せて譲ってもいいのではないかと思えるようになるのではないかと私は思っております。したがって、研修を終えて就農に至るまでの中間的な期間を過ごし、そうした人たちに雇用の場を提供する組織体というのを考えていくべきではないかと。そういう組織を地域として持ち、新規就農者の受け皿となるにように考えたらどうかということを申し上げたのが日経新聞に載った記事でございます。そうなれば、いろんな仕事をやった方がよろしいわけでございます。冬も働け、夏も働けるという受け皿、組織体を考えるなら、いろんな営業科目が可能な株式会社というのも一つのあり方であります。ただ、私はあえて申し上げておきますが、株式会社が農業経営を行うということは全く念頭にありませんし、個人的には土地利用型農業の場合、理由はくどくど申し上げませんが、株式会社では経営はうまくいかないだろうと確信をいたしております。株式会社で土地利用型農業を経営するということは成り立たないし、進めない方がよろしいと個人的には確信をいたしているところでございます。繰り返しになりますが、そういう趣旨で新規就農を希望する人たちに一定期間の雇用の場を提供するような組織体を考えるように事務局に指示したということでございます。今の農地制度に穴をあけるとか、そういうことを念頭に置いて発言をしたわけではございません。長野議員からご指摘がありましたが、30戸云々、流動化施策に効果を上げていない実例があるなら示してほしいという話は、私は全く申し上げておりませんし、そういう実態があるとも思っておりません。今私たちの地域を見回したときに、おかげさまで農業委員会があり、農協があり、意欲ある後継者の皆さんがいて大体跡地は引き受けていただいておりまして、不耕作地は平場では全く生じていないという実態でございます。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・長々しゃべって申しわけありません。
 次に、4点目のコントラクター組織の現状と法人化との整合性についてでございますが、農作業を請け負うコントラクターは現在市内に5組織ございます。すべて農業者が組織してございまして、麦類や豆類、そばなどの作物について耕起、播種、それから収穫、乾燥調製に至るさまざまな作業をほぼ農協が仲介する形で受託しておられます。平成17年度実績で見ますと総受託戸数が延べ1,134戸、総受託面積が延べ2,848ヘクタールとなっております。地域農業における労働力不足や生産コストの低減、適期収穫などの観点から、コントラクターに対するニーズは今後もますます高まっていくものと思われます。また、コントラクターの形態も現行の農業者が組織する集団だけではなく、農業生産法人、さらには第三セクター、あるいはその他一般の会社によるものなども含めてさまざまな形態が想定をされると思っております。いずれにいたしましても、本市の農業者の経営安定と深川農業のさらなる発展に十分寄与するものとなりますよう既存の取り組みとの整合性も含めまして総合的にコントラクターの育成、推進に意を用いていきたいと考えているところでございます。
 的確にお答えできたかどうかわかりませんが、以上申し上げまして、私の答弁とさせていただき、残余は副市長並びに関係所管部長から答弁をさせていただきます。

○議長(北本 清美君) 斎藤副市長。

○副市長(斎藤 政友君)〔登壇〕 私からは、一般行政の2番目、行政運営のあり方について答弁を申し上げますが、1点目の庁内協議のあり方についてと2点目の市長としての認識については関連してございますので、あわせてお答えを申し上げます。
 庁内で常設されている会議といたしましては、庁議、庁内会議、調整会議、行財政改革推進本部、行財政改革推進委員会などがございます。このうち、市長が参加するのは庁議、庁内会議、行財政改革推進本部会議であります。これらの会議を定期的あるいは必要に応じて開催していますが、このほかにも例えばゼロベースの市長ヒアリングなど、その時々の事案によって各級会議を開催し、行政運営に当たっております。また、職員の意欲を喚起する意味もありまして職員提案制度を設けてございます。今年度は久しぶりに6件もの提案がなされておりまして市長が関係所管を交えて直接ヒアリングを行い、既に採用を決めて実施に移したり、あるいは実施に移そうとしているものもございますが、職員と市長との間にできるだけ壁ができないよう所管との打ち合わせなど、比較的小規模な会議用に市長室には打ち合わせテーブルを設置し、管理職のみならず、必要に応じて担当係長や係員も参加して日々打ち合わせを行っております。市長は市政の執行について最終的に責任を持つという立場にございますので、打ち合わせを経て重要案件の最終判断は当然市長が下しているものでございます。その過程の中で最も重視しているのは、トップダウンとならない十分な議論でありますので、私や関係部課長は市長の命を受け、開かれた議論、風通しのよい職場づくりに努めているところであります。今後とも市長の命を受け、職員一丸となって厳しい時代の行政運営に当たってまいる所存でございます。

○議長(北本 清美君) 一原経済・地域振興部長。

○経済・地域振興部長(一原 慶逸君)〔登壇〕 3、商工行政の1番目、空き地空き店舗活用事業についての1点目、平成19年度の実績見込みについてお答え申し上げます。
 空き地空き店舗活用事業につきましては、平成16年9月から要綱を施行し、現在までに10件の商店が制度活用し、新たに営業が行われているところでございます。平成19年度においては、今のところはこの申請がございませんが、現在3件ほどの相談を受けている状況でございます。制度活用による空き店舗の減少に期待をしているところでございます。
 次に、2点目、補助率、限度額、期限などの見直しについてお答え申し上げます。初めに、商店街における空き地空き店舗活用事業につきまして、平成20年3月31日までの時限措置となっておりますことから、この適用期間を平成21年3月31日まで1年間延長を図るものでございます。さらに、制度の利用が多く図られますよう集客施設整備事業、店舗開設事業の助成率を現行3分の1から5分の2に改め、店舗開設事業の賃借料助成限度額を年額60万円から72万円に、改装費助成の限度額を200万円から300万円に増額する改正をしようとしているところでございます。平成20年4月1日が要綱の施行でございますので、この施行に向けて市民周知を十分に行い、空き地空き店舗の解消に努めてまいります。
 次に、2番目、中小企業者等資金融資特別利子補給制度についてお答え申し上げます。1点目の制度の期限でございますが、本制度におきましても平成20年3月31日までの時限措置となっておりましたが、中小企業を取り巻く経済環境は依然として厳しい状況に置かれておりますことから、適用期間を1年間延長し、平成21年3月31日までとする要綱の改正を行ったところでございます。
 次に、2点目の内容の見直しについてでございますが、北海道では中小企業への円滑な融資を図るため、本年10月経営安定化資金の中に小口事業貸し付けが創設されたところでございます。市といたしましては、これを受けまして市内中小企業の維持発展を促すため、この創設された小口事業貸し付けの借り入れに対し、利子補給を行うよう要綱を改正し、金融機関への早急な対応など、利用希望者からの要請にこたえる形で平成19年11月26日から施行しているところでございます。いずれにいたしましても、商工業が発展することを期待しているものでございます。

○議長(北本 清美君) 通市民福祉部長。

○市民福祉部長(通 義美君)〔登壇〕 福祉行政の生活保護について3点質問をいただきましたので、順次答弁申し上げます。
 1点目の生活保護申請から開始に至るまでの対応についてでありますが、生活保護は生活保護法に基づき、生活困窮の場合において一定の要件のもとでだれでも受けることのできる制度であります。しかし、生活に困窮していても生活保護の受給要件を満たしていない場合には保護できないものでありますので、保護申請の前には相談の場を設け、生活保護を受けなくても生活できる方法などをケースワーカーが直接お会いして相談させていただいております。相談の結果、保護の申請があった場合には、法律で申請の日から原則14日以内に保護の可否について結論を出すこととされておりますので、申請者の自宅を訪問し、生活状況の調査や病状確認による就労可否の確認、預貯金や生命保険などの資産調査、親、子、兄弟からの扶養援助の可否の調査、年金、手当などの受給の有無の確認を行った上で保護の可否を判断しております。本年度においては、4月から11月末までに延べ67件の相談に対し25件の申請を受け、23件が開始となり、残り2件については調査により保護を要しない結果となりました。
 次に、2点目の保護開始後の対応についてでありますが、入院患者や施設入所者を除き、保護開始後2カ月は担当ケースワーカーが毎月家庭を訪問し、生活状況の調査を行うとともに、さまざまな相談を受け対応しておりますが、その後は北海道が示している訪問格付基準に基づき、世帯状況により、毎月1回の訪問から長期入院患者や施設入所者に対する年1回の訪問まで6段階に分けて訪問調査を行っております。また、定期的に扶養能力調査や就労の可否検討のための主治医訪問、就労可能な人に対する職業安定所への同行訪問などによる関係先調査や職業安定所の協力を得て求職活動状況報告書の提出を求めているところであります。
 次に、3点目の滝川市の介護タクシー料金の不正事件を踏まえての本市のタクシー利用の実態でありますが、本市では介護タクシーの利用世帯や市外への医療機関受診に際してタクシーを利用している保護受給者はおりませんが、市内の医療機関に通院するため、タクシーを利用し、その費用を支給した世帯は10月1カ月間の実績としましては3世帯、延べ51回の利用で4万5,190円となっています。通院による交通費は、通常バス、JR運賃を支給することにしていますが、病状や身体状況などにより、他の公共交通機関を利用できない保護受給者に限り主治医及び嘱託医からハイヤー利用についての意見や利用見込み期間を確認した上、保護受給者からハイヤー利用時の領収書と医療機関からの通院日の証明書を提出していただき、内容をチェックの上、通院交通費として支給しているところであります。

○議長(北本 清美君) 山岸建設水道部長。

○建設水道部長(山岸 弘明君)〔登壇〕 私から建設行政の国道233号の整備についてお答え申し上げます。
 国道233号の市道三番通線から市道四番通線の区間につきましては、ここ数年の間に食料品、薬品から生活雑貨などを取り扱う大型量販店が増加し、交通量が年々増加の傾向にあり、店舗利用車両などへの配慮から交通安全上の対策が必要なものと認識しております。また、この区間は両歩道がございますが、東側歩道横には深い側溝もあり、自転車での通行時などの危険性についても危惧をしております。国道233号の深川市内を縦断する区間の整備要望につきましては、これまでも歩行の安全性、走行の安全性の確保の上からも歩車道整備について配慮いただけるよう国道を管理しております札幌開発建設部深川道路事務所を通じ関係機関に整備要望を行ってきたところでございます。今月になりまして、ご質問いただきました区間につきましては、札幌開発建設部からは来年度に道路調査を検討していると伺っておりますが、引き続き交通混雑の緩和などを主とした交通環境の改善が図られますよう道路調査及びその後の車道、歩道の整備工事の早期実施に向けまして精力的に要請をしてまいります。

○議長(北本 清美君) 長野議員。

○4番(長野 勉君)〔登壇〕 再質問を二、三させていただきたいと存じます。
 先ほど農業経営の法人化という部分で市長の方から答弁をいただきました。法人の推進については、最近5年間は実質ゼロという状況であるという答弁でございました。法人化の推進につきましては、農地の取得可能な営農組合法人をこれからも推進をしていきたいという答弁がございました。そんな意味では、若干日経の取材の部分にも絡みますけれども、市長が日ごろ思いとしているところの新規就農者でありますとか、担い手層のいろいろな研修の場、あるいは仕事の場としては、地域の実態にマッチした営農組合組織の法人化の方が私は地域で受けられやすい、そして推進もしやすいと。現実に補助制度も予算化されているようでございますけれども、まさに日経の市長の記事に書かれております制度はあるけれども、機能していないというのを私はこういうところにこういう言葉を使われたらいいのかなと思います。
 それと、日経の取材の関係で、山下市長から私の真意とは違うという発言がございました。私も、この種の取材のあり方については割り引いて受けとめさせていただきたいと思いますけれども、ネットサイトにアクセスする中では、これは全国でどこでも見られるサイトであります。深川の市長はこんなことを考えているのだと。私の国語力をもってもなるほどなと感銘を受ける記事であります。そんな意味では、この種の取材は深川市長として数多く受けられる機会は多いと思います。実態を踏まえて、慎重に言葉を選んで取材を受けるべきだと。若い担い手が批判をし、市政並びに市長に対する評価や見方が変わるというのは私は悲しいことだと思っております。そんな思いで、再度答弁をいただきたいと思います。

○議長(北本 清美君) 答弁願います。
 山下市長。

○市長(山下 貴史君) 同じような答弁になるかもしれませんが、将来にわたりまして深川の農業がしっかり栄えていくためには、与えられている資源、農地をフルに活用して、決して農業生産に用いない不耕作地などが出ないようにしていくことがどうしても必要だと。これはみんな共通の認識だと思います。そうした一方で、やめていかれる農家世帯もおられます。そうした人たちの持っている資源、資産をしっかり地域で引き継いで農業生産を続けていくことが一番大事なわけでございますが、その引き継ぎを今残っている若い人たちが隆々とやっていっていただけることが一番です。これを本来突き進めていくべきでございまして、これは何を置いても後押しをしていくと。それで、さっき申し上げたように何も心配がなく、大丈夫だということであれば、それ以外のことを考える必要はないと私は思います。ただ、客観的に見て、新規就農ということも考えておいた方がいいのではなかろうかと思っています。新規就農を考えたときに、例えばハウスの施設園芸とかですと、割とこれまでも新規就農者が入られた例も深川でも現に出てきています。ほかの地域でもそうです。花卉とか、野菜とかは新規就農者が入って成功している例があるのですが、10へクタールとか、もっとになるような土地利用型の農業については残念ながらそういった形で新規就農者が入った例がないのです。私の知る限りありません。しかし、そうしたことも引き継いでいける仕組みを考えておいた方がいいのではないかという意味でございまして、新規に入っていける土地利用型農業というときに、学校を卒業して2年、3年では資産もなければ、周りの人たちの信用もない。すぐに農業委員会もあっせんしてくれるはずがないわけです。だって、よそ者なのです。しかし、意欲はある人たちを何とか地域につなぎとめて、意欲を持ち続けて、それでもやるのだという人がいるなら応援すべきだと私は考えるわけでございます。そして、そのためには働く場所がないと地域に居続けられないわけでございますから、雇用の場を提供する組織体というのを地域全体で考えられないかということでございまして、そういうことを考えようやと言ったということでございます。ですから、そうしたものの株式会社というのがいろんなことをやれるという意味ではいいかなと。繰り返しになりますが、そうした組織体が地域の農業経営の主体になるなどということは全くあり得ないのであります。そうしたことを考えているわけでは全くございませんし、意欲を持って若い人たちが深川で農業をやっていくと。その人たちの夢を砕くとか、全くそんなこととは違う話を申し上げているということでございますが、ただご指摘ありましたようにさまざまな取材に対しましては、今後はもう少し注意深く対応した方がよかろうと、私自身も反省をしたいと思っております。

○議長(北本 清美君) 長野議員の一般質問を終わります。
 暫時休憩します。

(午前11時08分 休憩)


(午前11時20分 再開)

○議長(北本 清美君) 休憩前に引き続き開議します。
 一般質問を続けます。
 次に、田中昌幸議員。

○5番(田中 昌幸君)〔登壇〕 きのう厚生労働省から消えた年金5,000万件のうち何と1,975万件の名寄せが不可能という発表がされました。もともと、私を含め多くの方たちが「最後の一人までを3月までに」などという言葉は現実的ではないと考えていました。がしかし、そのことに期待を寄せて、さきの参議院選で与党に投票した方たちへの信頼を踏みにじるものですし、昨日の舛添大臣、福田総理、町村官房長官の発言は政治家が選挙目当てで言うことは当たり前のごとき内容、あるいは責任回避をするもので、到底許すことができないものです。
 さて、地方自治を進める上でも政策をしっかり提言し、議論することが私たち議員や市長に求められています。よもや政府の重要なポストにいる方々のきのうのような国民を欺く発言の内容、私たちはこの議会の場でしっかりと民主的な議論を重ねていきたいと考えます。
 通告に従い、一般質問を行います。
 一般行政、石油製品の高騰についてお伺いします。石油製品の高騰は報道等でも明らかなとおり、産油国、中東情勢、中国の経済状況に加え、国際的なファンドからの資金流入で値上げに拍車がかかっています。積雪寒冷地の北海道において、私の家庭でも暖房用の灯油、温水ボイラーの灯油、家庭用除雪機のガソリン、自家用車のガソリンなど、大きな負担が続きます。生活必需品である灯油、ガソリンはあらゆる家庭に情け容赦なく負担の増大を招き、この影響は所得の低い家庭ほど負担割合が大きくなることから、この方たちに特に深刻な問題になります。また、農業、企業、飲食店など、あらゆる産業に与える影響も深刻な問題となり、それでなくても出口の見えない景気の低迷にある深川市において閉塞感の漂う年末になっています。
 質問の一つ目、国の特別交付税算定の動向について。きょうの新聞等でも明らかになっていますし、昨日政府の対策について発表もされております。政府も対策に乗り出しているようで、具体的には補助金、特別交付税措置の拡大などが出されておりますが、これらの情報についてお伺いをしたいと思います。通告の時点が6日でしたので、この点ついては不確かなものがありましたが、新聞等で報道されておりますことから、お伺いしたいと思います。
 二つ目、道の福祉灯油制度などの動向について。これは5日の新聞報道でありましたが、事業費下限の緩和がされる等の報道がされております。具体的にどのような対策になるのかお伺いしたいと思います。
 三つ目、市の対策について。補助金、特別交付税措置がされるとなっておりますが、福祉灯油についても実際に自治体がその事業を行わなければ助成を受けられるものではないということから、積極的に事業展開をしたものについて措置されるものだととらえております。制度資金や交付税措置を受けながら、市民の皆さんを支援する対策の考えについてお伺いします。
 四つ目、予算執行に与える影響についてお伺いします。これだけの当初予算との単価の変化、単価差が予算執行に与える影響はかなりのものと予測されます。具体的にどのくらいになるのか。一般会計、特別会計、企業会計、それぞれどれぐらいになるのかお伺いしたいと思います。
 5点目、各施設の暖房用燃料費などの今後の取り組みについてお伺いします。ことしの冬は雪が早く、真冬日も既に何日か数えられています。学校やコミセンなど、子供たちや地域にかかわる施設の暖房に支障が出ないのか。また、支障が生じる場合、補正予算などの対策をお伺いしたいと思います。
 6点目、指定管理者委託施設の燃料費の急激な増嵩についてお伺いします。決算審査特別委員会でも質疑を行いましたが、明確な答弁はまだいただいておりません。指定管理者の中でも温水プールやまあぶの温泉施設、この二つの大きな施設は重油の使用量が非常に大きく、指定管理者の指定の2年前、3年前のときからも重油の単価差が非常に大きく出ていると考えております。委託料の増額で対応ができるのか、その場合の根拠と、このように大幅に値動きが起こるケースが今後も上がるだけではなく、下がるケースも考えられます。そのような場合の対処をどのようにしていくのかお伺いをします。
 7点目、除排雪作業の燃料費の軽減対策についてお伺いします。除排雪作業に係るダンプトラックや除雪機の燃料代も異常とも言える上昇で厳しい環境にあると考えております。排雪作業の経費節減には、雪を捨てる場所をなるべく排雪作業しなければならないまちの近くに確保することが有効だと考えます。あけぼの団地などでは、既に市営住宅建設予定地の空き地を団地内の雪捨て場として確保しており、非常に経費が節減できていると考えております。まちの中には、ほかにも冬の間は雪捨て場として使用可能な市有地があると思います。例えば、緑町であれば旧野球場や緑町東団地の跡地、納内であれば市営住宅みずほB団地の跡地、これらを有効利用し、燃料費の節減に努めてはどうかお伺いしたいと思います。
 8点目、12月11日が京都議定書10周年ということで10周年の記念式が日本政府の主催で行われていた報道がありました。京都議定書、1990年をベースに6%のカットを目標どころか、実際には7.8%の上昇と報道されております。深川市においては、コツコツ削減プランなど、シーオーツーCO2の排出量抑制のために計画がなされており、地球温暖化の最大の原因と言われている二酸化炭素の排出量を抑えることを目的にこれまで取り組みを進めております。深川市のコツコツ削減プランにつきましては、平成13年から17年の5カ年計画ということですが、その状況についてお伺いをしたいと思います。
 9点目、環境対策、温暖化対策に向けて、燃料費節減のため、施設改良を計画的に進めることについてお伺いします。昨日の一般質問でもありましたが、深川市は箱物行政と言われるほど非常にたくさんの施設がございます。市内に非常にたくさんある施設の断熱性能を向上させることで燃料費の節減ができる。暖房の適正な配置で燃焼効率を上げる。窓ガラスの工夫やカーテンの設置も暖房効率の向上が図られるなど、市内施設を総合的、一体的に調査、管理し、適切な改修を進めていくことで光熱水費の節減に努めることができると考えます。施設新設事業などが今後望めない中でも適切な改修、修繕計画を進めることで良好な施設のストックを維持できることから、施設維持管理を一体的に行う担当を設置し、計画的な事業発注。工事がなく非常に苦しんでいる業者の方もたくさんいると思います。こういった方たちのためにも計画的な事業発注に努めるべきと考えますが、この考えをお伺いします。
 2番目、行政運営プランについてお伺いします。1点目、今回の案は総合計画に匹敵していないかについて。未完成ではありますが、今回提出されている案を見させていただきました。現状分析には見解の相違があると思いますし、そのことはこれまでも指摘をしてきましたが、まちづくりという部分で随分と大ぶろしきを広げたという印象があります。ここまで計画を次々と出してしまいますと、総合計画に匹敵すると私は考えておりますが、この考えについてお伺いをしたいと思います。
 2点目、そもそも行政運営プランというものは総務省の集中改革プランというものをもとにつくられた計画であると私はとらえております。総務省の集中改革プランというのは、総合計画よりはもっと狭い範囲、いわゆる行政内部の改革、推進計画を求めているのではないかと考えておりますが、この考えについてお伺いをします。
 3点目、総務省の集中改革プランでは、具体的な数値目標を掲げていくことが求められていると考えますが、基準日についてお伺いをしたいと思います。行財政改革緊急プログラムは平成16年度から進められている。さらに、行政運営プランは、平成17年度の予算あるいは決算を基準としながら計画を進めていくために立てられた。既に進められている行財政改革の中で年度をずらして、例えば平成19年度を基本としてやっていく部分につきましてはどんどん削っていき、さらに削減されたものを基本としてまたさらに削減を進めていく、このようなやり方というのはどんどん削られている人にとっては非常に酷であるし、苦痛であると考えております。平成16年度から緊プロを断行し、削った後を基準にまたさらにそれを削るということで、基準を変えるのであれば、基準から成果をしっかりと評価する必要があると思いますが、このことについてお伺いをします。
 4点目、行政運営プランは残り2年という計画でございます。この2年間にこれだけの新たなまちづくりの計画をどのように実行するのか、この決意についてもお伺いしたいと思います。
 5点目、今回の運営プランにつきましては、実施計画の要素も入れるということだったと私は認識をしておりますが、具体的な表現方法について、実施のスケジュールもあわせて計画の中に記載をしていくのかお伺いをしたいと思います。
 6点目、委託料の8%削減とありますが、具体的な削減方法について。先ほどから言っていますが、改革で一番先に削られたのが委託料だったと私は認識をしております。光熱水費や人件費の増加が進む中で具体的に委託料をどのように削減する方法があるのか、企画部門からの見解をお願いしたいと思います。
 3番目、人材育成についてお伺いします。1、職員の資質向上について市長の見解をお伺いします。国家公務員として長くご活躍された山下市長ですから、職員の資質向上については造詣が深いと推察しているところでございます。行政執行上、具体的に市役所の中でどのように日常的な活動をし、市内外に出向く、出張、研修、視察などではどのような活動をすることが資質向上に寄与すると考えているかお伺いします。
 2点目、職員研修費予算の推移と08年度予算に対する考え方について。これまでも何度か指摘させていただいております。ニセコ町では1人9万円、深川市では1人3,000円と言われている職員研修費、これまでの推移と新年度予算要求についての考えをお伺いします。
 3点目、職員間の意思疎通について。先日民主クラブで網走市に行政視察に行かせていただきました。網走市では行財政改革の取り組みを全職員に向けて説明しているということでした。その内容についても非常に丁寧な詳しい説明がされております。職員費の削減をするなど、行革下においては職員に対する負担を多く求めることから、これら職員との信頼関係を築くためにも行っているということでございました。深川市においてのこれまでの対応をお伺いします。
 4点目、昨日の渡辺議員、本日の長野議員からも組織機構の見直しの点については質問がありましたが、3年前に変えたばかりの組織機構、私は前回の組織機構改革は最終的には無理やりに進め、非常にいびつな状況だと考えております。その結果、職場間格差が広がっていると感じております。見直しの経緯を改めてお伺いしたいと思います。
 5点目、ゼロベースの見直しで部長制の必要性、審議員、主幹、課長補佐等相当職の必要性は議論されたのかについてですが、みずからを律することの難しさは私自身の立場を考えても難しいと考えます。しかし、現状これらにしっかりとメスを入れていかなければならない時期に来ていると考えます。検討結果をお伺いしたいと思います。
 あわせて、係長、係クラスの職員の考え方について、アンケートなどをとって職員の意識を調査しているのかについてもお伺いしたいと思います。
 6点目、スポーツ指導員、芸術、文化の指導者の育成を指定管理者制度の導入に合わせた有効拡大についてお伺いしたいと思います。指導者不足はどこのところにも共通の課題です。スポーツ団体、芸術団体についても指導者不足は非常に深刻な問題となっております。市の職員ではなく、指定管理者を地域の団体にお願いをするよい流れが深川市にあり、そういう考えで進めておりますが、指導者の確保を進める誘導が必要と私は考えております。このことについての考えをお伺いします。
 次に、商工振興。観光施設の案内についてお伺いします。戸外炉峠の閉鎖等の周知についてですが、ことしも冬の閉鎖に入っております。しかし、私の知る範囲では閉鎖について何の前ぶれもなかったと思いますし、冬の間閉鎖する観光施設、戸外炉峠だけではなく、冬の間閉鎖されているいろんな施設について周知をしていないと私は考えておりますが、周知について一工夫することについての考えをお伺いします。
 また、クリスマスなどに戸外炉峠で夜景を楽しむ方が数多く集まり、路上駐車でいっぱいになると伺っております。クリスマス等の時期に限ってだけでも駐車広場をあけることができないか、考え方をお伺いします。
 2、プラザ深川についてお伺いします。この点については、昨日の水上議員からの質問にもありましたが、この状況については報道等から利用者からはおおむね良好な評価を得ていると感じます。私も何度か行ってみましたが、ゆっくり休んでいる方の姿が見られます。開設までの所管の皆様のご労苦には、昨年のごたごたを差し引いても大変なことと思いますが、この状況について改めてお伺いをしたいと思います。
 あわせて、プラザ深川について、まちの駅ネットワークという全国のネットワーク組織がございます。参加には特別な決め事があるわけでもないようですし、いわゆる情報発信をするという立場でのアピールの機会とすることが大きな目的であるネットワーク組織でございます。この参加についても協議会の皆さんと十分協議してはどうかお伺いしたいと思います。
 最後に、氷雪まつりについてお伺いします。今年度の計画とアピール方法についてお伺いをしたいと思います。
 2点目、市民参加型の取り組みについて。昨年も数々の取り組みがありましたが、今年度の計画についてどのようになったのかお伺いをしたいと思います。
 3点目、自衛隊に協力いただいていた作業を建設業の皆さんにシフトできないかについてでございます。これまで自衛隊の皆さんのご協力については大変ありがたいと考えておりますが、現在の精緻な技術はなくても、地元の建設業など、冬期間の仕事に困っている方も数多くおりますし、冬期講習制度の改廃など、冬の収入確保に極めて厳しい状況になっている季節労働者の皆さんも数多く存在されております。日ごろの建設作業で培った技術は、大雪像や雪壁の設営に十分活用できると考えますし、有償ボランティアのような仕組みの活動で建設業協会などとタイアップして氷雪まつりの参加をお願いする。市民との協働によるまちづくりを推奨する意味でも、このような取り組みが検討できないかお伺いをし、私の一般質問を終わります。

○議長(北本 清美君) 暫時休憩します。
 再開は午後からとします。

(午前11時40分 休憩)


(午後 1時00分 再開)

○議長(北本 清美君) 休憩前に引き続き開議します。
 答弁願います。
 山下市長。

○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 田中昌幸議員の質問にお答えをさせていただきます。
 一般行政の1番目、石油製品の高騰についての2点目、道の福祉灯油制度の動向についてと、それから3点目として市の対策についてお尋ねがございましたので、お答えを申し上げたいと思います。初めに、北海道の福祉灯油制度の動向についてでありますが、通常年におきましては、各市町村が実施をいたす福祉灯油事業において、福祉灯油事業助成対象者への助成の総額が市町村ごとに100万円以上になっている場合において北海道の地域政策総合補助金のメニューにあります高齢者等の冬の生活支援事業の対象として2分の1以内を当該市町村に交付をするという事業がございます。100万円以上の支出を行った市町村が対象ということでございますが、ことしは大変厳しい冬の灯油高騰の現状を踏まえまして、北海道では今年度については100万円以上とされている助成額について20万円以上の事業を行えば、それを補助対象とするという形で補助基準の引き下げを行ったということでございまして、より多くの市町村が制度を活用できるように条件緩和に努められたと承知をいたしております。
 次に、本市の対策についてでございます。本市は従来から福祉灯油購入費助成事業という制度を持っておりますが、今年度はこの補助事業を発動する要件が整わない状況でございましたが、今申し上げたように例年にない灯油の高騰、昨年に比して急激な価格上昇という局面を迎えておりますことから、市民生活への影響が大変大きく、とりわけ低所得の皆様方にとりましては憂慮すべき事態になっているのではないかと受けとめております。そこで、最近国におきましても北海道など寒冷地における低所得者を対象として実施をする灯油購入助成に対しまして事業経費の一部を特別交付税で措置をする取り組みについても報道されているところであります。こうした国の姿勢、さらには今ほど申し上げた道においても大変積極的な取り組み姿勢を見せておられることを受けまして、本市におきましても国や道の制度をしっかり活用しつつ、ことしの冬の灯油価格の高騰を踏まえ、本年度においては特別に低所得者の皆様方に対する灯油購入費助成事業を実施することとし、早急にその事業内容を検討いたしましてできるだけ早く実施に移してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、一般行政の3番目の人材育成についての1点目についてお答え申し上げたいと思います。職員の資質向上についての市長の見解をというお尋ねでございました。これに対する答えとしては、ほかの質問にもまたがる広めの答弁になるかもしれませんが、お許しをいただきましてお答えしたいと思います。職員の資質向上に向けて大きな柱となる事業は、有効な研修を計画的に実施していくことであると認識をいたしております。日々の業務において直面する問題に対処する中で、最も重要なことは個々の職員が常に問題意識を持って課題を整理する姿勢をしっかり保持していくことではなかろうかと私は思っております。職員の問題意識の向上や課題解決のための方策を見出していく能力の向上のためには、社会情勢の変化の把握はもちろん、他の自治体の状況把握や他の自治体職員の職務に対する考え方、意識、自分とどう違うのかという相違点などの認識、そうしたことを認識しつつ職員が意識改革をしっかりやっていただく。そういう職員の意識改革を促すとともに、業務の遂行に必要な専門知識をきちんと身につけていただく。また、幅広い教養についてもしっかり得ていただく機会を提供していくことが必要であると思っております。ただ、一方で、そのためには職員の皆さんも常に自分を高める機会を求めるという意欲を持っていただくことも大切であると思っておりまして、こうした職員みずからの意欲の向上が資質の向上にもつながっていくことになるであろうと考えております。組織としての一番大事な資源は人であると言われますが、限られた人的支援の中で最大の市民サービスを目指すためには職員一人一人が活力を持って、目的意識をしっかり持って業務を遂行することが必要不可欠でございます。本市は、これまでも市民に身近な行政サービスの担い手としての心構えを職員に身につけていただくとともに、職員としての意識改革や職務遂行のために必要な能力の開発、向上を目指した研修の実施などにも真剣に取り組みを行ってきたところでございます。しかし、少子高齢化や高度情報化の急速な進行、さらには長引く地方経済の景気低迷といった状況の中で、市民と行政が一体となって協働のまちづくりを進める姿勢をさらに強化していくためにも職員一人一人がみずからも地域の一員であるという自覚を持って、全体の奉仕者として市民の負託を受けて職務を遂行していくのだという認識に立っていただくことが大事であると思っております。このことから、今後におきましても職員の意識改革、資質、能力の向上を目的に自己啓発、そして職場内の研修、さらには職場外の研修の実施などを相互に組み合わせながら、職員が持っておられる力をより一層発揮してもらえる地道な職場環境整備に力いっぱい取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。
 以上を申し上げまして、私の答弁とさせていただき、残余は副市長及び関係部長から答弁をさせていただきます。

○議長(北本 清美君)〔登壇〕 斎藤副市長。

○副市長(斎藤 政友君)〔登壇〕 私からは、一般行政の3番目、人材育成についての4点目と5点目及び2、商工行政の3番目、氷雪まつりについて答弁させていただきます。
 初めに、人材育成の4点目の3年前に変えたばかりの組織機構の見直しに至る経緯についてお答えいたします。渡辺議員の質問にもお答えさせていただいておりますように、組織機構の見直しにつきましてはこれまでもその都度必要な見直しを行ってまいりましたが、現在も組織機構改革の基本に基づき、限られた人数で多様な市民ニーズや新たな行政課題に対応するため、検討を進めております。田中議員のご指摘のとおり、平成17年4月に実施した機構改革につきましては2部4課9係の削減という大幅な改革をいたしておりますが、これにつきましても前段で申し上げました改革の基本に沿って簡素で効率的な組織とするために行ったものであります。しかしながら、この時点で既に今後の改革の基本的な方向について言及されており、特に申し上げれば、協働の推進体制につきましては引き続き検討、見直しを図る必要があるのではないかと言われておりました。これらを含めまして全庁的に組織機構を検証する中で基本的な方向性や具体的な内容を素案としてまとめ、現在その素案に対して庁内での部長会議及び行財政改革推進委員会を通じて各部課ごとの意見集約を図っております。この中で、協働推進の集約、拡充を初め、医療制度改正に伴う組織再編、教育委員会組織の再編、さらに所掌事務の整理、再編など、組織機構全体の見直しを検討してまいりたいと考えております。
 次に、5点目のゼロベースの見直しで部制の必要性、審議員、主幹、課長補佐等相当職の必要性は議論されたのかについてお答えいたします。部制など、組織体制につきましては、各自治体において実情に即して体制がとられておりますが、本市にありましては現在の組織規模におきまして抱えている多くの行政課題に適切に対応していくためには部制が必要であると判断しており、現在のところ廃止する考えは持ってございません。また、審議員、主幹、課長補佐等相当職の配置につきましては、逐次その見直しを図ってきておりますことから、この点について今回特に議論をした経過ありませんが、相当職の配置につきましては特定の課題、施策の推進などのために配置するものとの基本的な考え方に立って今後とも必要な対応をしていく考えでございます。
 また、係長、係クラスの職員の考え方につきましては、今回各所管から提出されたゼロベースの見直しの調書作成の段階で各職場の職員間において議論がなされているものと理解をして進めてまいりましたし、ヒアリングには多くの係長も出席したということもございますので、特に係長、係クラスの職員からのアンケート調査は実施いたしておりません。
 次に、2、商工行政の3番目、氷雪まつりについて答弁申し上げます。初めに、1点目の今年度の計画とアピール方法についてお答えいたします。市民が雪と氷に触れ合う中で楽しみと交流を深めることを目的に、今年度のふかがわ氷雪まつりについては明年の2月2日、3日の土曜、日曜日に例年どおり花園公園をメーン会場として陸上自衛隊による大雪像、ギリシャ・パルテノン神殿と大滑り台、市民雪像、氷像、模擬店などを配置して実施する予定であり、前回好評を得ました卸売市場を会場としてのゆきあかり屋台村を本年度も継続して開催する計画であります。アピールの方法につきましては、市の広報紙やホームページを初め、ポスター掲示や各種雑誌への掲載、新聞報道やチラシ折り込みなど、あらゆる機会を通し、幅広くPRしてまいります。
 次に、2点目、市民参加型の取り組みについてでありますが、本年度は新たな取り組みとして小学生を対象に思い思いのメッセージを雪だるまに掲げる(仮称)メッセージ雪だるまを計画しており、市民ボランティアを募り、作成指導に当たっていただくことで市民参加の氷雪まつりの実施に向けた取り進めを予定しております。
 次に、3点目、自衛隊に協力いただいていた作業を建設業の皆さんにシフトできないかとの質問でございますが、昨年度実施しました氷雪まつりについてのアンケート調査では、氷雪まつりに欠かすことができないものとして陸上自衛隊に製作いただいている大雪像と大滑り台と答えた方が47%を占め、市民の目を楽しませ、子供たちが息をのみ、感嘆の声を上げる精巧につくられた大雪像等は氷雪まつりのシンボルとなっていることから、欠かすことのできないものであり、その製作はノウハウを培っている自衛隊でなければなし得ないものと判断しているところでございます。
 なお、有償ボランティアの導入という新たな取り組みについてのご提言をいただきましたが、今のところ建設業協会からはそのような要請を受けていないところでございますので、ご理解いただきたいと存じます。

○議長(北本 清美君) 沢田企画総務部審議員。

○企画総務部審議員(沢田 敏幸君)〔登壇〕 一般行政の1番目、石油製品の高騰についての1点目、4点目、6点目について私からお答えをいたします。
 初めに、1点目、国の特別交付税算定の動向についてでありますが、この件につきましては11月30日に北海道より原油価格高騰に伴う特殊財政需要の緊急調査があり、その後北海道知事が国へ要請との報道もありました。また、新聞等の報道によれば、11日に開催された原油高対策の緊急閣僚会議において低所得者に灯油代の補助を行う地方自治体に対し、特別交付税を支給する決定がされたとのことであります。また、本日空知支庁から、この11日の閣僚会議で決定されました基本方針が送付されておりますが、今後その詳細の内容につきまして把握してまいりたいと存じます。
 次に、4点目の予算執行に与える影響についてでありますが、公共施設における燃料費は、平成19年度当初予算におきましては一般会計で約7,990万円の予算額に対し執行予定額が8,640万円で650万円の増、特別会計での影響はない状況で、企業会計では6,150万円の予算額に対し執行予定額は6,430万円で280万円の増、合計で当初予算に対する影響額は現在のところ約930万円になるものと予測しております。
 次に、6点目の指定管理者委託施設の燃料費の急激な増嵩についてでありますが、昨日の指定管理者の指定議案の答弁でもお答えいたしましたとおり指定管理者の指定にかかる事務処理要綱におきまして市と指定管理者とが指定施設の管理に関する協定を締結するに当たり、物価等の大幅な変動があったときなど特別な事情が生じたときは、協定の改定ができる旨を協定に定めることとしております。このため、一般論として申し上げますと、質問の燃料費の急激な増嵩につきましては市と指定管理者との間で協定の変更が必要かどうかの協議を行い、その必要性について協議が調えば、委託料を変更することができるものであります。今後の燃料費の変動に対する対処方法につきましては、双方とも大変厳しい財政状況にあることを踏まえる中で利用料金制の施設とそれ以外の施設との違いや事業費に占める燃料費の割合など、施設ごとに違いがありますことから、その協議の対象とする範囲などについて施設を管理する所管課と検討してまいりたいと存じます。
 次に、2番目の行政運営プランについての6点目、委託料の8%削減の具体的方法についてお答えをいたします。委託料の8%削減につきましては、行政運営プランの事務事業の見直し中の主な取り組みの1番目、事務事業のゼロベースからの見直しの中で施設維持管理経費の適正化として委託経費の節減目標を8%削減と記載をしております。この内容につきましては、平成20年度予算編成におきまして施設維持管理に係る委託料について、原則として平成19年度予算額に比較して8%として指示したものでございます。議員が質問の中で触れられましたように、委託料につきましては今までも削減を行ってきておりますが、例えばエレベーター保守点検の見直しや照明灯機器の改善などにより、相当の効果を生み出しておりますことから、再度各施設の使用状況に即した点検等の基準や業務内容の見直しを図ることなどにより、経費削減が可能な部分があるとの判断で今回原則として8%を目標値として設定したものでございます。

○議長(北本 清美君) 佐藤教育部長。

○教育部長(佐藤 和子君)〔登壇〕 1、一般行政の1番目、石油製品の高騰についての5点目、各施設の暖房用燃料費などの今後の見込みについてお答え申し上げます。
 学校やコミュニティセンターの暖房につきましては、児童生徒や利用者に健康問題など、悪影響の出ない範囲でこれまでも経費節減に意を用いてまいりましたし、今後も同様の対応を考えているところでございます。暖房用燃料費の高騰に伴う影響については、現時点では現在の予算での節内流用で対応可能と考えておりますが、今後もさらに高騰が続く場合は改めて財政課と協議しながら、児童生徒や利用者に支障の出ないように対応してまいります。
 次に、一般行政の3番目、人材育成の6点目、スポーツ指導員、芸術、文化の指導者の育成についてお答えいたします。スポーツ、芸術、文化の振興及び競技力、技術力などの向上のためには、各分野において指導者の資質及び指導力の向上を図ることが大切なことと認識しているところでございます。また、ご指摘のとおり、どの分野においても指導者不足や育成に課題を持っており、少子高齢化の影響は後継者の育成にも及んでいるものと考えるところであります。スポーツ分野において指定管理者制度の導入を予定している総合体育館及び総合運動公園体育施設、芸術、文化分野においては指定管理者制度を既に導入している文化交流ホールみ・らい及びアートホール東洲館などを活動の拠点として、指定管理者が施設の管理やソフト面で必要な専門的知識や技術の研修、資格取得などに努め、施設の管理運営はもちろんのこと、地域にも最大限に発揮できる人材育成を行っていただけるよう募集要項で指定管理者に求めることを検討してまいりたいと存じます。

○議長(北本 清美君) 山岸建設水道部長。

○建設水道部長(山岸 弘明君)〔登壇〕 私から一般行政の1番目の石油製品の高騰についてのうち、7点目及び8点目についてお答え申し上げます。
 初めに、7点目、除排雪作業の燃料費の軽減対策についてお答え申し上げます。除排雪作業は、市民生活を初め、経済活動にも大きく影響を及ぼすものであり、冬期間の道路交通の安全性、利便性、快適性の確保を図る上で欠くことのできない重要なことであります。深川市内の雪捨て場につきましては、現在8カ所を確保しておりまして、内訳といたしましては河川敷地を利用している箇所が4カ所、都市建設課所有の土地を利用している箇所が2カ所、民有地を借り上げて利用している箇所が2カ所ございます。質問の市街地における雪捨て場の確保でありますが、遊休地を雪捨て場として利用するためには土地の面積や土地の利用状況、また相当数のダンプトラックが往来いたしますので、周辺の交通状況の把握はもとより、ブルドーザーなどで雪を敷きならすため、騒音が発生いたしますので、周辺の環境などにも考慮しなければなりませんし、地域住民の理解や周辺住民の生活の安全性の確保が重要と考えてございます。具体的な例を挙げられております緑町児童公園や市営住宅みずほB団地の跡地につきましては、除排雪を担当する都市計画課において十分検討した箇所でございますが、雪捨て場としての利用につきましては周辺の状況などから困難と判断いたしたところでございます。本年度におきましても、除排雪作業に当たりまして交通安全はもとより、作業の安全性に意を尽くし、冬期間の道路交通の確保に努めてまいりたいと存じますし、今後とも効率的な除排雪作業や経費の節減につきましても検討してまいります。
 次に、8点目のシーオーツ−CO2対策など、排出量の抑制に対する考え方についてお答え申し上げます。
 シーオーツCO2など温室効果ガスの抑制につきましては、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づき、市みずからが温室効果ガスの排出量削減を図るため、市の事務事業に関する実行計画といたしまして深川市役所温室効果ガスシーオーツ−CO2削減プラン、コツコツプランと言っておりますが、それを策定し取り組んできたところでございます。質問のプランの取り組み状況につきましては、市役所等における電気、燃料の使用に伴う二酸化炭素の排出量、平成10年度約581万キログラムの6%削減に向け、省エネルギー対策として市庁舎内の照明時間の短縮、照明機器の不要な箇所の間引きなど、電気使用量の削減、公用車の低燃費車の導入などによる燃料使用量の削減、また省資源対策としてパソコンの掲示板の利用によるペーパーレス化や両面コピーの活用、あるいはミスコピーの防止など、紙使用量の削減に努めてきたところでございます。市といたしましては、新たなシーオーツーCO2削減プランを策定し、平成20年度からの実施に向け取り組んでいく考えでありますが、この計画策定に当たりましては議員ご指摘の石油製品高騰の背景も踏まえながら、関係所管とも十分協議する中で、例えば公用車においてはアイドリングストップの励行、近距離業務への自転車使用、また冷暖房機器では適正な温度管理の徹底など、燃料費の節減による経済的な効果とあわせて、さらなる温室効果ガスの排出量抑制に向け、庁内各課と十分に協議するなど、研究してまいりたいと存じますし、またその結果につきましては周知徹底を図り、全庁的な取り組みとなるよう努めてまいります。

○議長(北本 清美君) 鈴木企画総務部長。

○企画総務部長(鈴木 英利君)〔登壇〕 一般行政の1番目、石油製品の高騰についての9点目、環境対策、温暖化対策に向けても燃料費節減のための施設改良を計画的に進めることについて答弁申し上げます。
 現在の燃料価格高騰にあっては、施設の計画的な改良による燃料費の低減が効果的な施策の一つであると考えておりますが、施設の構造によって、また老朽化の状況などによってそれぞれの施設ごとの効果的な対策はまちまちでありまして、どのぐらいの費用がかかるかなどを把握、予測するのは大変難しい作業であります。しかし、事は燃料費高騰の問題ばかりではなく、質問にありましたように地球環境問題である温暖化対策の面からも検討していかなければならない課題であるとも考えております。即日実施とはまいりませんが、今後各施設におきましてまず状況の把握と検証を行い、ご提言の内容を参考にさせていただきながら、その後費用と維持管理の両面から効果的な対策を検討してまいりたいと考えております。
 一般行政の2番目、行政運営プランについて先ほど沢田審議員からお答えをした以外の5点について順次お答えをさせていただきます。1点目の今回発表の案は総合計画に匹敵していないのかについてであります。総合計画は、その市町村の将来のあるべき姿を長期的展望に立ち、総合的かつ計画的に進めるための基本構想及び基本計画を定めたものであり、主要施策の大綱、体系を示したものであります。しかし、今回の行政運営プラン改訂版素案のまちづくりプランの重点施策は平成20、21年度の2カ年間を期間とし、逼迫している市の財政を立て直すために実施すべき行財政改革と、それらを推進しながら同時に取り組むべき重要な施策とできるだけ具体的な事業をお示したプランでありますことから、総合計画より限定的な範囲の指針を示すものと考えております。
 次に、2点目の総務省の集中改革プランとの対比関連についてであります。総務省が示した集中改革プランは、平成17年度を起点とし、おおむね平成21年度までの5年間における事務事業の再編、整理、廃止、統合、民間委託等の推進、定員管理の適正化などの事項に関する具体的な取り組みを住民にわかりやすく明示すべきというものでありました。この当時本市は既に財政の健全化に取り組んでおりましたが、市民の皆さんにより一層の行財政改革の推進と当面のまちづくりの考え方を明らかにすることが必要であるとの判断をいたしましたことから、総務省の指針に基づく行財政改革の取り組みを示す集中改革プランの趣旨に加え、より幅広いまちづくりプランを包含した平成21年度までの行財政運営の指針として平成18年2月に行政運営プランを策定、公表し、今日に至っているものであります。
 次に、3点目の集中改革プランの数値目標と基準日との関連についてであります。総務省の指針では、集中改革プランの公表に当たっては可能な限り目標の数値化やわかりやすい指標を用いることとし、特に定員管理の適正化計画については平成22年4月1日現在における明確な数値目標を掲げることが求められました。その目標の基準年は平成17年度であると押さえております。計画的な行財政改革を推進する上で数値目標の設定は重要なことであると考えておりますが、社会経済情勢が不透明であることなど、数値目標の設定は容易でないことも事実あると認識をしております。しかし、適時適切な目標設定に努めてまいります。
 次に、4点目の2年間でこれだけの計画をどう具現化するかについてであります。これまでご説明させていただいておりますとおり、現在お示しいたしましたプラン改訂版の素案は平成18年2月に策定いたしました行政運営プランを一部改訂しようとするものであります。第4章に記述いたしましたこれからの深川づくりプランでは、今後取り進めるべき行財政改革の内容と、これを踏まえたまちづくりの部分を記述しております。行財政改革にかかわる部分については、これまで実施してきた行財政改革の内容を精査し、引き続き検討、見直しを行っていく必要のあるもの、あるいは市を取り巻く環境が変わったことなどにより、新たに追加した実施項目及び検討項目が含まれております。これらは6月から実施しているゼロベースからの事務事業見直しヒアリングの議論を踏まえてのものであり、来年度以降2年間で実施できますように努力してまいりたいと考えております。
 次に、5点目のプランの中に実施計画の要素を入れるということだが、具体的表現方法とスケジュールも計画に記載していくのかについてであります。この点につきましては、行財政改革の実施内容及びまちづくりプランのいずれにおきましても実施年度をできるだけ示しながら、極力わかりやすいプランとなるよう努力してまいりたいと考えております。
 次に、一般行政の3番目、人材育成についての2点目、職員研修費予算の推移と平成20年度予算に対する考え方についてお答えいたします。職員研修費予算の推移につきまして過去3年間について申し上げますと、平成16年度が174万1,000円、17年度が78万1,000円、前年度が88万7,000円、本年度が85万4,000円となっております。新年度予算に対する考え方でございますが、厳しい財政状況のもとにありながらも職員の資質向上に向けての大きな柱となるのが職員研修であると認識しておりますことから、特に将来を担う若手職員への研修にも配慮しながら、予算額の面も含めまして職員研修の充実が図られるよう最大限努めてまいります。
 次に、3点目の職員間の意思疎通についてお答え申し上げます。職務の円滑な推進においては、職員間の速やかな連絡、伝達は欠くべからざることから、これまで連絡を要する事項については庁内会議を初め、随時部内や課内会議により周知、確認を行ってまいりました。過日市長から、庁議の協議結果などについても定期的かつ必要なときに部内会議や課内会議などにより、係員まで確実に周知徹底されるようにとの指示が改めて部長職等にあったところであります。また、これまで大きな施策にかかわる重要な事項については説明会等を開催してきた経過もございます。今後につきましても市全体で解決していかなければならない重要課題もありますことから、確実な伝達手段により、またでき得る限り説明の機会を設定するなど、全職員に周知徹底が図られるよう、また情報の共有が全職員の間で図られるよう努めてまいります。

○議長(北本 清美君) 一原経済・地域振興部長。

○経済・地域振興部長(一原 慶逸君)〔登壇〕 2、商工行政の1番目、観光施設の案内についての1点目、戸外炉峠の閉鎖等の周知についてお答えを申し上げます。
 北海道が平成13年に設置した戸外炉峠駐車公園は、深川市の田園風景やまちおこしグループ輝人工房が行う夜景プラネタリウムの眺望を楽しむため、観光シーズンにはたくさんの観光客や市民が訪れる深川市の観光スポットとして定着しているところでございます。質問の冬期間の閉鎖につきましては、道路管理者である札幌土木現業所深川出張所によりますと、公園の有効利用が図られるよう降雪や融雪の状況を確認し、適宜判断する中でおおむね11月中旬に閉鎖、翌年4月中旬に開設している状況と伺っております。閉鎖などの周知につきましては、降雪や融雪の状況がその年によって変わることから、事前に周知することは難しいとの判断をいただいておりますし、冬期間閉鎖する他の観光施設につきましても同様であると判断をしております。
 次に、クリスマスなどに夜景を楽しむ方が多く集まるときの開設につきましては、札幌土木現業所深川出張所に伺ったところによりますと、開設には道路除雪の車両では公園内の除雪ができないことや除雪した雪を堆積する場所がないこと及び道路除雪とは別に除雪機と排雪機械が必要になることから、多くの経費がかかるため現在のところクリスマス時期の開設については考えていないとの回答をいただいてございます。市といたしましても、これら開設の新たな経費負担につきましては現在の市の財政状況から大変難しい状況にあると考えております。いずれにいたしましても、観光施設の案内は集客の大きな要素であると認識をしておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。
 次に、2番目、プラザ深川についての1点目、プラザ深川の状況についてお答えをいたします。プラザ深川につきましては11月20日にオープンし、12月10日までの21日間についてでありますが、1階フリースペースの利用状況は総数で3,744人、1日平均で178人の方々が利用されております。利用者につきましては、バスの待合所として利用する方、休憩の場所として、また公衆トイレとして利用される方々など、さまざまな形で利用されてございます。また、一例ではございますが、12月8日にはまちづくり団体の方々による地域FM放送公開録音が行われるなど、交流が図られているところでございます。2階会議室は3室ございますが、12月10日現在でサークルの練習やまちづくり団体の会議などで3回使用され、33人の方に利用をいただいております。3階については貸し事務所とし、現在までに五つの貸し事務所のうち4事務室の貸し付け先が決まり、既に1団体が入居し、使用されているところでございます。
 次に、2点目、まちの駅ネットワーク参加についてお答えを申し上げます。まちの駅ネットワークについては、全国的な組織であるまちの駅連絡協議会により運営されており、地域やセクターを超えた広域な活動を行い、豊かなまちづくりのためにネットワークをつくり、相互に連携、支援することが目的とされているところでございます。
 機能として、まちの窓口としての案内機能、人の交流を促進する交流機能、市町村域を超えての連携支援機能を備えていることが要件となっております。北海道において16の施設が加入していると伺っておりますが、案内機能の人的配置やコーナーの設置運営や会費負担が生じますことから、課題もあり、すぐに対応できる状況ではございませんが、今後検討してまいりたいと存じます。

○議長(北本 清美君) 田中昌幸議員。

○5番(田中 昌幸君)〔登壇〕 何点か再質問させていただきます。
 まず、一般行政の1の3です。市の対策について市長から答弁をいただきました。深川市の福祉灯油購入費助成事業の要綱がございますけれども、これはハードルが非常に高くて実際に発動しないという答弁をいただいております。それを見直してやるということなのですけれども、実際にやる場合は補正予算の対応になるかと思いますが、補正予算等がある場合にはどのような対応になるのか。今定例会中に改めて提案があるのかどうかお伺いをしたいと思います。
 2点目です。(5)の各施設の燃料費ですが、節内流用で対応されると教育部長から答弁がありました。確かに予算の範囲内で流用すれば済むということで、予算の中ではそれでいいのかもしれないですけれども、こういう事態が起きていることを明確化するためには、流用すれば補正予算をしなくてもいいという考え方ではなくて、実際に予算がかかっているのだということをしっかりと明確化する必要があると考えます。対応はできますという答弁でしたけれども、この辺については財政サイドで押えてもらうことで明確化すべきでないかと。この点について改めてお伺いしたいと思います。
 あと、7番目の除排雪作業の関係です。答弁いただきましたけれども、経費節減に対して有効なのかどうかという答弁がなかったので、改めてお伺いしなければいけないと思います。コツコツ対策も同じ所管、同じ部長ですので、排出量の規制を低減しましょうと訴えるのであれば、みずからがそういうことに取り組む必要があると思います。ただ単純にブルで押すと騒音がうるさくて近所の人に迷惑がかかるからと言ってしまうと、除雪作業そのものは騒音が出る作業ですから、うるさくて当たり前だと思うのです。だけれども、生活を維持するためには当然必要なことという理解を求めることが必要でないかと思います。そういった視点で、特に野球場については従前雪捨て場に使っていたと思っているのです。使っていたところが使えなくなっている理由もわからないのですが、間違いでなければ、それをなぜ使えないのかという明確な理由がないので、その点についてお示しをいただきたいと思います。
 次に、行政運営プランについてはかなり認識の違いがありますので、これ以上は言いようがないと思うのですけれども、今後年内に市民説明会をやることになっています。だけれども、案についてはまだ未完成です。未完成なまま市民説明会をするというのはどうなのか。その辺の考え方、特に集中改革プランの点についてはまだ未定であると思うのです。職員のことについてとか、いろんな年次計画を立てなければいけないものがまだ未定になって残っているのです。それなしで市民説明会をしようとする姿勢もいかがなものかと思いますし、集中改革プランに基づいてこの計画があるとすれば、それを真っ先にやって、その上で集中改革プランを実現できれば、こういう政策ができますよという話ではないかと思いますので、その点についてお伺いしたいと思います。
 次に、人材育成について、職員の資質向上についての市長の見解を伺いました。市長が申されたとおり、いろんなところに行って、見たり、聞いたり、体験をしなければわからない。役所の中だけにいると井の中のカワズになってしまうということで、いろんなところで体験してもらうと。特にそれは若いうちにやってもらうことが必要だと思います。答弁いただいたので、それについてはよしとしたいと思います。これについては答弁はいりません。  あと、5番目のゼロベースの見直しの相当職の部分。課題にならなかったと。議論にならなかったこと自体何でかなと。みずからのことは議論しないのかなと思います。そういうことを議論することが必要なのではないかと思いますので、そういうことがないのか。
 あと、係員等のアンケートはやっていませんという答弁ですけれども、発想すらないのかどうかお伺いをしたいと思います。
 あと、観光施設の案内についてで、戸外炉峠の閉鎖の周知でいつ雪が降るかわからないとか、そういう答弁だったと思うのですけれども、11月に入って突然戸外炉峠の入り口がバリケードで閉められたのです。人為的に閉められたものではなくて、雪がたまたま積もって除雪していないから入れないというのならいいのですけれども、人為的に閉めるということは閉めることをだれか人間がやっているわけです。それについては事前に連絡がつくのではないかと思います。先ほどの答弁では、人為的にやっているということがなかったかのような答弁でしたので、それについてもお伺いしたいですし、経費がかかるからどうこうというのも、これも市民の皆さんとか、地域の農家の皆さんのトラクターのロータリーの除雪機の力を借りるとか、そういう発想もぜひ取り入れることが必要ではないかと思いますので、そのことについてもお伺いしたいと思います。
 あと、まちの駅ネットワークの参加について答弁いただきましたが、案内機能をする要素がないと言われましたけれども、あそこには振興公社の職員がいます。そういう人たちを活用すると。コンシェルジュ事業を道の駅でやっていますよね。それと全く何も変わらないと思うのですが、それを理由にしていること自体が余りにも工夫がないのではないかなと感じますので、その点についてお伺いしたいと思います。
 最後に、氷雪まつり。精巧な大雪像を求めている人が47%という答弁でしたけれども、違うのではないですかと。どちらかというと子供たちが求めているのは滑り台なのです。大雪像も確かに必要だと言う人もいるかもしれません。だけれども、あそこまで精巧なものが必要かどうかというアンケートまでしていないと思います。余りにもそこに固執し過ぎているのではないかなと。自衛隊がつくったものを求めているというわけではないと思うのです。だれがつくってもいいけれども、大雪像、滑り台があればいいというのがアンケートの結果だと思います。つくり手、担い手を市民の皆さんの中に求めようではないかということの発想がないのかどうか。あるいは、建設業協会という例を挙げたのは、そういうところに働きかけてどうでしょうかと聞いてみたらどうですかということで、要請がなかっという話ではないので、改めてお伺いしまして、再質問とさせていただきます。

○議長(北本 清美君) 答弁願います。
 山下市長。

○市長(山下 貴史君) 福祉灯油の話について私から再答弁申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、国や道の事業をしっかり活用する形でできるだけ早くやりたいと思っております。ただ、国の仕組みとか、道の仕組みは、実は詳しいところがわかっておりませんので、それらを早く把握しましてできるだけ早く補正予算もつくり上げてやっていきたいと思っていますが、今議会中にできるかどうかとなるとはっきりいたしておりません。間に合うならぜひやりたいと思っております。間に合わない場合もあるかもしれません。いずれにしてもやらせていただきます。それから、やり方もいろいろあろうかと思います。今までの仕組みとの関係をどうするかも含めて効率よく時間をかけずにやれる仕組みを考えていきたいと思います。

○議長(北本 清美君) 斎藤副市長。

○副市長(斎藤 政友君) お尋ねいただきました再質問にお答え申し上げたいと思います。
 人材育成でお尋ねがございました相当職の扱いについて課題にならなかったかということでございますが、ゼロベースヒアリング中では特に課題とはなってございませんけれども、今目まぐるしく社会構造が変化しておりまして次から次へと課題が生じている状況に対応していくためには適宜相当職の配置を考えていかなければならないと。組織機構の改革の中でも出ておりますけれども、全体の大きな流れとしては組織を肥大化させるべきでないという考え方を持っております。肥大化させないためには、相当職を配置しながら、行政サービスに努めていかなければならないという考え方は持ってございます。相当職については、私どもも全くむとんちゃくにしているわけではなく、参考までに相当職がどのようになっているかということを申し上げますと、平成19年4月1日と15年4月1日を対比しての状況ですが、部長相当職が2人から1人に、課長相当職が12人から6人に、それから課長補佐相当職が35人からは26人に削減していまして、着実に削減はしてきています。今後につきましても必要な見直しを図りつつも適正な配置をしていかなければならない場合もあるということでご理解をいただきたいと思います。
 それから、係長、係員のアンケート調査について、そういった発想はなかったのかという質問でございます。このことにつきましては、ゼロベースヒアリングの中で私ども十分論議をしていると思っておりますし、また現在の取り進めも十分下からの声も吸い上げた議論の進め方をとらせていただいているということで、特にアンケート調査については考えていなかったものでございます。
 次に、氷雪まつりについて、建設業協会等に参加協力をいただいて雪像づくりをしてもらったらどうかという再質問でございますけれども、建設業協会の方も氷雪まつり実行委員会に参画していろんな知恵を出しているわけでございます。その中では、私どもも雪像づくりをするという声が出ていたとは聞いていなかったものですから、先ほどのような答弁になったところでございます。私どもがお聞きしているところによりますと、かなり以前に建設業協会の協力のもとで大雪像とはいかなくても中雪像の製作に取りかかった経緯があったようでございますが、人手不足やノウハウがなかったということで非常に期間を要して最終的には製作途中で中断してしまったということも聞いております。建設業協会にとっては私どもが考えるより負担が大きかったのではないかと思います。今後意見を聞いてみなければならないと思いますけれども、別な形で市民参加を求めながら、市民が喜んでいただける氷雪まつりにしていきたいと思いますので、実行委員会を通じて提言してまいりたいと存じます。

○議長(北本 清美君) 佐藤教育部長。

○教育部長(佐藤 和子君) 暖房用燃料費の高騰に伴う影響ですが、節内流用でありますけれども、支出伺の段階で財政合議が必要になると考えております。

○議長(北本 清美君) 山岸建設水道部長。

○建設水道部長(山岸 弘明君) 私からは、石油製品の高騰についての7番目、除排雪作業の燃料費の軽減対策について再答弁させていただきたい思います。
 議員ご指摘のとおり、市街地に雪捨て場を設けることは燃料費の節減につながります。そのことから、担当課でも十分検討していたということでございます。しかし、担当課では費用の削減が重要なこととは十分認識しているものの、周辺の環境、学校ですとか、病院ですとか、住宅などの状況ですとか、雪捨て場の騒音、作業中の安全性、春先の状況などを想定し、検討箇所を雪捨て場とすることは困難であると判断したということでございます。しかし、その一方で、石油の節減対策としましては、8号線地先のJAの敷地だと聞いておりますが、昨年度から雪捨て場として1万平米程度借地させていただき、そのように活用している。あるいは、経済建設常任委員会でも調査いただきましたが、毎年除排雪路線を見直しさせていただき、道路の利用状況などを十分細やかに見ていただいて除排雪路線をことしも2キロ程度減少をさせていただくなど、燃料費ばかりでありませんが、燃料費の節減、除排雪経費の節減に努めているという状況にございます。
 質問の後段にございました緑町を雪捨て場と利用していたのでかないかということです。余り詳しく私は承知しておりませんが、市街地ですから電線類の切断などがあったと報告を受けているところでございます。

○議長(北本 清美君) 鈴木企画総務部長。

○企画総務部長(鈴木 英利君) 私からは、行政運営プランの説明会にかかわる質問にお答えを申し上げたいと思います。
 説明会をプランが未完のまますることはいかがなものかという趣旨の質問だったと思いますが、今素案として提示申し上げているプラン中で検討中というところは職員の給与費あるいは定数の問題であります。これにつきましては方々で説明申し上げているのですが、現在病院のあり方検討会で病院のあり方を検討していただいておりまして、そこの提言をいただいてから深川市として判断をして出すべきだと。そのようなこともありまして検討中となっているわけですが、それを12月の説明会の段階では逐一丁寧に説明申し上げたいと思っています。それで、12月の説明会の基本的な位置づけは、私どもの考え方を示しまして市民の方から意見を聞くという立場に立っておりますので、市民の方々からできるだけたくさんの意見をいただく形でやっていきたいと思っています。その後今月中に意見をいただきたいとお願いを申し上げているのですが、それらの意見を受け、平成20年度予算の編成作業と並行する形になろうかと思いますけれども、私どもで検討いたしまして、従前から申し上げますように1月末から2月初めにかけて検討中のところを埋めた案を作成いたしまして、これを市議会の行財政改革調査特別委員会にご提示もし、審査いただき、最終2月に成案としてまとめ、その段階で結果について市民の方々にお知らせをし、来年度から2年間行政運営プランを実施してまいりたいと考えているところであります。

○議長(北本 清美君) 一原経済・地域振興部長。

○経済・地域振興部長(一原 慶逸君) 観光施設の案内についての戸外炉峠の閉鎖について答弁を申し上げます。
 戸外炉峠につきましては、バリケードを設置し、車両が入れない形になってございますので、自然的な閉鎖ではないということは承知してございます。ただ、雪が降りますと車両のスリップとかがあると聞いてございますし、公園内に入ること自体が危険だと判断したと聞いてございます。さらに、近隣の農家のロータリーの協力ということもございましたが、もしこのような形の中で除雪をすれば利用させていただけるかという関係につきまして、土木現業所からは自分で責任を持って開設するのであれば可能ですということで、その点については協議をいただきたいと回答を得てございますので、この件につきましては土木現業所と協議をしながら、近隣農家からロータリーの協力を得られるかどうか検討してまいりたいと考えてございます。
 次に、プラザ深川の案内機能について、まちの駅ネットワークの参加についての答弁をいたします。道の駅につきましては、コンシェルジュ事業ということで専門の案内人が設置されてございます。プラザ深川につきまして振興公社に委託をしてございますが、委託の内容につきましては、簡易な市内案内についてはお願いをしたいとなってございまして、インターネットで出てくる市内の観光の部分については案内をするということでございます。ただ、専門的に配置をしない状況の中でまちの駅ネットワークに参加することがいいのかどうかという判断については時期尚早だと考えてございますので、今後検討してまいりたいと考えてございます。

○議長(北本 清美君) 田中昌幸議員。

○5番(田中 昌幸君)〔登壇〕 答弁いただきました。福祉灯油の補正については市長から答弁がありましたので、今後準備ができ次第ということで理解をします。
 燃料費として流用した場合にも決裁が上がるという意味合いではなくて、燃料費の増嵩分を明確化させるべきだということで聞いたつもりだったのですけれども、答弁が違うと思います。先ほど財政サイドの判断ということも言ったのですけれども、これについては明確化されるだろうということでよしとさせていただきたいと思います。
 あと、7番目の除排雪作業の部分の答弁がありましたけれども、建設水道部長はどうも自分のことではないように答弁されるのです。自分の所管ですよね。そう聞いているではなくて、そうですという答弁でなければいけないのでないかと。排雪する場所の8カ所全部を明確に自分で押さえているのかなという疑問が生じました。そういう意味から、私は現地を見てきたけれども、こういう場所でこれは無理ですという判断をされているのであれば私も納得できるのですが、どうも今の答弁だと担当の者が言っていたから、そういうふうに聞いていますというように聞こえたので、実際はどうなのか非常に疑問な答弁だったと思います。それ以上に経費節減に有効だというところで、所管でやりましたと言ったけれども、でもできないというところは、今回燃料費の経費の節減ができれば、その節減したお金を今回やらなければならない福祉灯油の財源に充てることも可能ではないかなと思うのです。そういうことを市民の皆さんに、地域の皆さんに説明を丁寧にすることで理解を得るという作業も合わせてやっていかなければいけないのではないかなと。そういう立場でやっているかどうかというところを改めてお伺いしたいと思います。
 あと、市民説明会についての質問はしていなかったつもりなのですけれども、このまま市民説明会をするのはどうだろうということで、突っ込んだ答弁をされたのですが、市民説明会をこのままやるというのではなくて、その前段にきちっと集中改革プランのことを明確化することが最優先ではないかということでの話です。答弁いただきましたけれども、これは1回目の質問にもないことですから、答弁いただいたので、それはいいのですけれども、私はそこで聞いたのではなくて、集中改革プランについてのことを出すことが第一ではないかということでの話です。それについても答弁いただきましたので、それはそれでよしとさせていただきたいと思います。
 最後に、氷雪まつりの件で、しつこいようですが、過去にやったというのは全面的に無償ボランティアを求めてやったと思うのです。私が質問したのは有償ボランティアという発想で、建設業の特に冬の間仕事のない方たちを対象に事業みたいな感じで氷雪まつりに参加してもらい、そこで少しでも収入なり、働きの場をつくることで人を集めることができないかというのが1回目の質問の趣旨ですから、その点について全く考慮されない再答弁でしたので、それについて改めてお伺いしたいと思います。

○議長(北本 清美君) 答弁願います。
 斎藤副市長。

○副市長(斎藤 政友君) 再々質問にお答えさせていただきますけれども、質問の趣旨を十分踏まえまして氷雪まつり実行委員会に伝えてまいりたいと思いますので、ご理解いただきたいと思います。

○議長(北本 清美君) 山岸建設水道部長。

○建設水道部長(山岸 弘明君) 再々質問にお答えさせていだきますが、議論になりました新しい雪捨て場として利活用を予定していた箇所については私自身も見てございます。誤解を招いたことがあれば大変恐縮に存じます。いずれにいたしましても、市内で最も大きな雪捨て場であります一已7丁目線地先、一已8丁目線を経由するのですが、雪捨て場を設置する場合は多額の費用が道路等の周辺整備のために必要となってまいります。それで、新たに雪捨て場を設置する場合につきましても、市街地の場合ですと安全対策等の問題、あるいは周辺の排水設備の問題、春先の雪割り費用の増大など、さまざまなことを所管の者と検討したわけでございます。それで、最終的には先ほど申し上げましたように燃料費の節減というのは重要なことで、高騰もしており、現実私どもも予算を執行しております上では予算も窮屈になっておりますことから、本当に重要なこととして議論したわけであります。しかし、今回検討した箇所につきましては、周辺に学校があったり、病院があったり、住宅地であったりなどのことから、困難と判断をさせていただきました。先ほど申し上げましたが、引き続き毎年の本当に細やかな除雪路線の見直しなどに努めながら、燃料費、あるいは全体としての除排雪経費の節減に努めてまいります。

○議長(北本 清美君) 田中昌幸議員の一般質問を終わります。
 暫時休憩します。

(午後 2時13分 休憩)


(午後 2時25分 再開)

○議長(北本 清美君) 休憩前に引き続き開議します。
 一般質問を続けます。
 次に、東出議員。

○13番(東出 治通君)〔登壇〕 山下市長が市長に就任され、やがて1年が経過しようとしております。官僚の時代や国会議員として国政参画の時代にも増して課題が山積する地方の実態をひしひしと感じながら、深川市の行財政運営に取り組まれていることと思います。この間新入札制度の導入、事務事業の見直しなど、財政の健全化や透明性の確保に向けて取り組みをされておられます。しかし、現在の閉塞感漂う深川市の状況をどのように打開しながら、まちづくりを進めようとしているのか。就任から日が浅いこともありますけれども、そのビジョンが市民の目にはなかなか見えていないというのが実情ではないでしょうか。今議会でも大きく取り上げられ、現在取り組まれている行政運営プランの改訂、あるいはこれから策定される新年度予算の中で市民により理解しやすい、市民がイメージのできる形の提案がされることを求めておきたいと思います。
 さて、11月8日にこの議場で音江中学校の生徒による子ども議会が開催をされました。山下市長、北本議長から高い評価のコメントがございました。子ども議会の準備段階を学校で見てこられた福井教育委員長も大変感心をしておられました。しかし、私たちが感じた以上に生徒たちの評価はシビアでございました。私は、この子ども議会のまとめの授業に参加をさせていただきました。自分たちの質問、発表に対する班ごとの相互評価は5段階に分けて2から4という評価がほとんどでございます。加えて、答弁に対しても厳しい指摘がございました。「答弁を理解できた人」という問いに対して手を挙げた生徒は1人もいませんでした。答弁の理解ができないのですから、当然納得もできないでのしょう。「答弁について納得した生徒は手を挙げてください」という問いに対しても手の挙がった生徒は1人もおりませんでした。もう一問、「納得のいかない点についてもっと質問をしたかったと思った人」という問いにはほとんどの生徒からすっと手が挙がった。1人、2人手の挙がらない生徒もいましたけれども、ほとんどの生徒が手を挙げた。事前の準備をしっかりして生徒たちは子ども議会に臨んできたのであります。その成果が自分たちの発表、質問のあり方ではなくて、成果品が答弁の内容だということを子供たちは知っているのです。中学生相手だからといって決してリップサービスで答弁をする必要はないと思いますけれども、もっと生徒が理解しやすい、わかりやすい答弁の工夫があって私はしかるべきだと思います。
 以下、通告に従い、一般質問に入りますけれども、私の質問に対してもわかりやすい明快な答弁を期待させていただきます。
 市勢振興の1点目、深川スキー場についてであります。この時期道内の各地から今シーズンのスキー場オープンの便りが聞こえてまいります。そんな報道に触れるたびに、深川からスキー場がなくなる寂しさを実感させられております。多くの市民の皆さんも同じ気持ちを抱いているのではないでしょうか。音江山ろく開発の目玉として深川スキー場がオープンしたのが昭和63年であります。その後もコクドによるゴルフ場、ホテル建設など550ヘクタールに及ぶ開発計画がされておりました。この計画については、まさにバブル経済の崩壊とともに泡となって消えていったのであります。この間市が支払った代償も非常に大きいものがありました。市民スキー場的役割を果たし、振興公社が運営していた三瓶山スキー場は深川スキー場との競合施設ということから、廃止を余儀なくされました。市の単独事業として、開発の呼び水として整備が予定されていた山麓1号線は、工事半ばで今もって放置された状況にあります。西武ホールディングスから今シーズン以降の営業は行わないとの意向が示され、市も譲渡を受けないということを表明してまいりました。しかし、多くの市民やスキー愛好者から存続に対する根強い要望があったのも事実であります。2定でも質問させていただきました。深川スキー場の存続に市がどれほどの熱意を持って対応してきたのか。最後のところまで努力をされたのか。その取り組みの経過についてお伺いをいたします。
 西武ホールディングスは既に撤退作業を進めているようであります。施設の撤去状況について、あわせて賃借していた民間所有地の現状回復、植林などの考え方などについて、今後のスケジュールも含めてお聞かせをいただきたいと思います。
 次に、深川スキー場が閉鎖されることによる本市経済やスポーツ振興への影響についてであります。経済への影響については、ホテルや旅館業を中心にアグリ工房まあぶやまあぶオートキャンプ場、少なからず影響があると考えます。特に音江にあるユースホステルは、冬期間の目玉としてスキー場への送迎、スキーの技術指導を行っており、スキー場の閉鎖はまさに死活問題であります。スポーツ振興の面でも、雪国におけるスキーは単にスポーツの1種目というより、文化と言えるものであります。本市では、スケートリンクの開設もここ数年取りやめしており、冬季スポーツに親しめる施設がなくなってしまうことになるのであります。スキー場を失うということは、同時に目に見えない多くのものが失われていく気がしてなりません。経済、スポーツ振興に対する影響について市としてどのような認識を持っているのかお伺いをいたします。
 最後に、市内の小中高校のスキー学習への影響についてであります。先に申し上げたとおり、雪国におけるスキーというのはスポーツである以上に文化であります。かつては、冬場の移動手段、あるいは狩猟の道具であったりしたことを考えると、スポーツとしてばかりでなく、それ以上に学ぶことも多く、意味あることだと考えます。子供たちが将来どこに住み、どこで生活するかわかりませんが、雪国で育ったあかしとしてうまい、下手は別にしても、スキーをした経験があって、スキーが滑れるということが自信にもつながっていくのであります。ほかの近いところにスキー場があることを考えると、余りその影響を心配することはないのかと思いますけれども、深川スキー場が閉鎖をされることを契機にしてスキー学習を取りやめる中学校があるということも聞こえてまいります。また、市内に本校を置いているクラーク高校の冬期のスクーリングの中心はスキーであります。これらに対して影響が生じないのかお伺いをしたいと思います。
 次に、旧深川農高の利活用についてであります。
 これまでの議会論議を踏まえ、かつ昨日の松沢議員の質問との重複を避けて端的にお伺いをいたします。旧深川農高の利活用について、拓大との協議経過についてお伺いをいたします。昨日の答弁で明らかになりましたけれども、クラブやサークル、ゼミの研修合宿、学生寮などに利活用したいということであります。そうなると、宿泊などに対するかなり大規模な改修が必要になってくる。また、築後20年を経過しているということから、屋根もかなり傷んでいる。こういう改修の必要性もあるということであります。拓殖短期大学が納内から現在地に移転するとき、市は用地、校舎を含め、大変大きい金額の助成をいたしております。これまでの拓大との協議経過、示された農高の利活用の内容、予定される改修費の負担、これらについてどうなるのかお伺いをしたいと思います。
 また、旧深川農高は非常に広大な敷地を持っている。広い校舎を含め、多くの施設がある。利活用案がある程度明らかにされましたけれども、年間を通じてこれらすべての施設を拓大が使っていくことは考えにくいと思います。未使用時のグラウンドや体育館の地元市民に対する開放、あるいはその他遊休施設の市民との協働の利活用について拓大側とよく協議をする必要があると思いますけれども、このことについても市の見解を求めるものであります。
 市勢振興の3点目、私学振興についてであります。拓殖短大への助成についてお伺いをいたします。このことについては、昨年の予算審査特別委員会の中で詳しく取り上げて質疑させていだきました。今回なぜ新たにこの質問を取り上げるのか。現在の市の財政状況に対する市民の理解を求めようとするのであれば、こういうことに言及せざるを得ない。私も私学助成の大切さは理解している。しかしながら、結果として個人の利益に帰属する形の助成、社会人学生の授業料を公費丸抱えで助成している。しかも、これまで助成している137人の学生、それらの学生の4人に3人は市民以外の方であります。市外から通って来られている方です。拓殖短大に環境農学科が新設されて以来、8年間授業料の全額助成が続けられ、概算ですけれども、助成額の合計は2億5,000万円に達している。2億5,000万円の2億円近い金額が市民以外に使われている。受益者負担ではなく、受益者に一銭の負担もなく、全額助成されているのです。先般深川で全道の大学バドミントン大会の新人戦がありました。道内から24大学の学生あるいは関係者が来ました。いろんな大学の関係者の皆さん方にこの話をさせていただいた。一部助成を出すというならわかるけれども、考えられないというのが各大学関係者の皆さんの声でございます。昨年の質疑で大学側と十分協議をするという話でございました。1年半、2年近く経過をしてございます。この協議経過についてお聞かせをいただきたいと思います。
 また、同じく社会人学生のことでございますけれども、休学や退学をしたときにどのような対応がされているのか。拓大に通っている一般の学生が休学の申請をする。1年間休学をします。拓大は、その間の授業料1年分納付しなければ休学を認めていないのです。100%、つまり満度に支払わなければ休学が認められない。休学のときでそうですから、中途退学のときには納めた授業料は戻ってこない。では、社会人学生はどうなのだということであります。公費全額丸抱えで払われている授業料、金がかからないから簡単に入学をする。そして途中でやめる。だれのお金ですか、戻ってこないお金は。このことについてお聞かせをいただきたいと思います。
 格差社会が取り上げられる中、深川にも経済的理由から進学を断念する子供たちも少なからずいると私は思います。社会人学生に授業料を全額助成する。しかも、市外からの学生にも助成する。そういうことであるならば、経済的に恵まれない地元の子供たちにきちっとした助成の制度、そういうものの創設が考えられていいのではないか。このことについてお聞かせをいただきたいと思います。
 最後に、助成制度全体に対してどのような認識、あるいは対応をしていくのか。このことについてお聞かせをいただきたいと思います。
 市勢振興の4点目、国際交流についてであります。山下市長は、官僚時代一等書記官としてベルギーに3年間滞在の経歴をお持ちだと聞いております。語学も英語、フランス語など、非常にたけているとお聞きをいたしております。深川市のような地方都市での国際交流のあり方について市長としてどのような認識をお持ちか。このことについてお聞かせをいただきたいと思います。
 深川市はカナダのアボツフォード市と姉妹都市提携を結んで来年で10年を迎えようとしております。日本における戦後の国際交流はアメリカをモデルにして行われ、その典型的な交流の形態が姉妹都市交流の姿と言われております。1970年代から80年代にかけて全国各地の自治体では国際化が一つのブームになり、盛んに姉妹都市提携が結ばれました。背景には、近隣の町が姉妹都市提携をしている。そういう横並び的な意識が優先をした大義名分型の交流がほとんどと言われていたのであります。私は、深川市が姉妹都市提携を結ぶ直前にこのことに対して警鐘を鳴らしました。姉妹都市提携は、地方自治体が取り組む上で最も市民から理解が得られやすい国際交流活動であるかのように見えるのです。しかし、一たん結ばれると、始められたプログラムは10年たっても20年たってもかわりばえがしない。儀礼的な交流にとどまり、結局は一般市民とかけ離れた活動になっている。そういう自治体がほとんどだと歴史が物語っているのです。深川市が姉妹都市提携をしたのは10年前です。多くのそういう例がある中で姉妹都市提携を結んだ。現在の深川市の交流のあり方は私が警鐘を鳴らしたことになってやしないか。そんな思いがしているのであります。「特定の国の特定の都市と姉妹都市提携を結ぶ交流のあり方は過去の遺物だ」、そういう言い方まで申し上げました。
 さて、深川市におけるアボツフォード市とのこの10年間の交流はどうであったでしょうか。このことに対する市の評価についてお聞かせをいただきたいと思います。
 来年は、申し上げたとおり10年目を迎えます。深川市がカナダを訪問する年に当たります。前段申し上げたことを踏まえ、今後も交流を続けるならば、訪問の目的、今後の交流のあり方について明確にすべきだと私は考えます。場合によっては、財政状況をかんがみて、凍結という考えも視野に入れた検討が必要だと考えますけれども、所見を伺うものであります。
 次に、一般行政についてお聞きをいたします。入札制度についてであります。昨年の不祥事を受けて、談合の再発防止を第一義として新入札制度が3月にスタートいたしました。事件のことは別にして、公正で透明性のある競争性の高い入札制度にしていくことは当然でございます。今まで制度の不備を見逃してきたことは行政側、議会側ともに反省をしなければなりません。理念はくさらないけれども、制度はできたときからくさり始める。よくそういう言い方をされますけれども、より完全なものを求めてでき上がった制度であっても常にあらゆる角度から検証し、改善を進める努力を怠っていけないことは5月に開催をされた臨時議会の特別委員会での決議にも盛り込まれているとおりであります。一方では、地元企業の競争力を高め、育成していくことも重要な視点であります。制度ができて日が浅く、1年も経過していない中ではありますけれども、現行制度について現段階で改善の必要性を感じているか。公平性、透明性、競争性、地場企業の育成、これらの要件が確保されたものになっているかどうか。これらのことについて今日までの経過を含めてお伺いをいたします。
 また、常に制度の検証、改善という観点から、定期的な見直しが不可欠になると思いますが、この点についても所見を伺っておきたいと思います。
 次に、建設行政、ホテルアイディについてであります。ホテルアイディについては、平成10年の建設当時から議会でも取り上げられ、問題のある施設であります。建設に当たってはペンションとして申請書類が出され、許認可を受けているのであります。しかし、営業実態はモーテルであり、平成11年には風俗適正化法違反容疑で道警の強制捜査を受けております。現行の建築基準法では、専ら異性を同伴する客の休憩の用に供する施設、いわゆるモーテルについては建設の規制対象になっている。しかし、ホテルアイディのようにペンションとして建設をされ、完成するとホテルと称してモーテルまがいの営業する施設については、一般の旅館あるいはホテルと同じ取り扱いにしかならないとすれば、私はまさにざる法でしかないと思うのであります。ホテルアイディの周辺はまあぶはもちろん、クラーク高校の元気の泉キャンパス、キャンプ場、青年の家、小学校、あるいは観光農園など、文教地区であり、深川の観光の拠点地域でもあります。のど元過ぎれば熱さを忘れる。平成14年の予特で取り上げて以降の市の対応と経過についてお伺いをします。
 あわせて、現在の営業形態がどのように行われているか。建設当時問題とされたフロント、ロビー、レストラン、駐車場、玩具販売、これらの件についてどのようになっているのかもお聞きをしておきたいと思います。
 もう一点、高速インター出口と国道12号の音江分岐点に設置されている誘導看板についてであります。施設ができて10年、ことしになって看板がリニューアルされて塗りかえられた。以前にも増して目立つものになっております。デザイン的にも、私の感性で言いますと極めて品がない。一目瞭然でその種のホテルの看板であるということがわかる。女性の口が半開きになった表情を大きく看板に描き出している。音江分岐点の看板は一部電飾になっており、夜車で通ると自然に目が行きます。毎日のように通りますから、本当にそのたびに不快な思いになる。高速インターの出口と言えば、まさに深川市の玄関口と言える場所であります。高速からおりて、最初に深川市に来て目に入ってくるのがこのホテルの看板。音江分岐点も同様に深川市の玄関口と言える大切な場所で、年間100万人が訪れる道の駅からこの看板が見える。それもモーテルまがいのホテルの看板。皆さん方もいろんなところへ行かれる。私もいろんなところへ行く。高速のインターをおりて真っ先にこういうホテルの看板が建っているまちがほかにありますか。道の駅に行ったとき、車からおりて周りを見たときにこういう大きな看板がある道の駅がほかにありますか。しかも、この場所は両方とも子供たちの通学路でもあります。市外、道外から来られる青年の家やクラーク高校の生徒は、よくこの辺でウォーキングラリーとして散策を楽しんでいる。当然こういう看板が目に入ってくる。私は、看板の設置者に対して市として毅然たる態度で抗議、撤去の申し入れをすべきだと考えます。市の対応についてお聞かせをいただきたいと思います。
 最後に、教育行政についてであります。いじめについて伺います。昨年隣まちの滝川市で起きたいじめ事件を契機として文部科学省のいじめの定義がいじめを受ける側の気持ちを重視するものに改められた。この結果として、深川市も前年のいじめゼロから一気に51件という報道がなされました。この51件のいじめの内容、市内11校での状況を明らかにしていただきたいと思います。
 いじめの定義が拡大されたとはいえ、数字の開きに違和感を覚えます。いじめの有無が定義によって大きく変わること自体問題ではないか。結果から見ると、滝川市での事件が深川で起きていてもおかしくなかったかと思います。今回のいじめの件数、内容について教育委員会としてどのように分析をされているか。また、事件が発生して見直しがされた定義について、改定前の定義についても市教委としてどのような認識をお持ちか。今後いじめ問題にどのような対応をしていくのかについてもお伺いをし、私の質問を終わります。

○議長(北本 清美君) 答弁願います。
 山下市長。

○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 東出議員の質問うち、市勢振興の4番目の国際交流について私からお答えを申し上げたいと思います。
 1点目に、国際交流に対する市長としての考え方について質問がございました。世界がいわゆるグローバル化、あるいはボーダーレス時代に入ったと言われて久しいものがあるわけでございますが、私は生活習慣や様式、文化、歴史の異なった国やそうした国の人々と垣根を超えて人々が交流をするということ、あるいはまた地域同士が交流し合うということは、それぞれ新たな視点から物事をとらえる、考える、見ることのきっかけにもつながると思います。議員ご指摘のように、私自身も大変短い期間でありましたけれども、海外で一時期を過ごすことがあって、今思い返すと視野を広げるのに随分大きな意義があった3年間だったと改めて思っている次第でございます。そういう交流は視野を広げるというか、そういう意味で大変貴重なきっかけになり得ると思いますが、本市の場合の国際交流は拓殖大学北海道短期大学とカナダフレーザーバレー大学との大学間の交流から始まっておりまして、それが本市における国際交流協会の設立、そしてその後の姉妹都市提携へとつながってきたわけでございまして、来年にはその節目となる10周年を迎えるということでございますから、本市の場合の国際交流は市民交流をきっかけに広がってきたということが言えると思います。確かに国際交流と一言で言ってもいろんな側面もあり、大きな事業でありますので、その運営に難しさが伴うものでありますが、自治体間での草の根の国際交流というのはそれぞれの地域の人づくり、あるいは人材育成の面で大きな効果があると思いますし、そのことがひいては本市のまちづくりにも大きく寄与しているものと考えております。
 次に、2点目の姉妹都市提携10年の評価についてお尋ねがありましたが、平成10年にアボツフォード市と教育、文化、経済の各分野にわたる継続的な交流の推進を目的に姉妹都市提携を締結いたしたわけでございます。これを契機として、公式訪問団や青少年カナダ交流訪問団の派遣、また平成13年度に高校生の交換留学制度の創設、15年には人材育成事業として深川混声合唱団コール・メムがアボツフォード市の合唱団の団員宅にホームステイをしながらジョイントコンサートを開催し、老人クラブや小学校を訪問するなど、この市民レベルの親善交流を中心に深川とアボツフォード間では交流が推進されてきていると考えております。そういう意味で、本市としての国際交流は一定の成果は上がっているものと考えているところでございます。特に中学生、高校生を対象としたホームステイによる交流訪問などでは、直接カナダの家庭の生活に触れることができたという貴重な体験がきっかけとなりまして語学関係の道に進む方も数多くいらっしゃいますし、その後本市の国際交流協会に継続加入して協会活動に協力をしていただいている方々もいらっしゃるということなどから、やはり人を育てるという意味での成果は上がっているものと思っております。
 次に、3点目の来年度のカナダ公式訪問と今後の交流についてででございますが、10年目の節目の年になります来年、今度はこちらから公式訪問する番でございますが、来年8月にカナダアボツフォード市の近隣で開かれると聞いておりますアグリフェアあるいは国際航空ショーにぜひ特別ゲストとしてお迎えをしたいとのアボツフォード市側からの申し入れが既にございますので、訪問の時期はこうした時期を念頭に置いて8月3日から10日までのあたりを考えてはどうかなと思っているところでございます。公式訪問の内容などにつきましては、議員がご指摘のようにこの種のものはともするとマンネリ化に陥りがちでございますので、これまでの交流の経過を十分踏まえまして10周年という記念の年にふさわしい行事となるように十分検討を進めていきたいと考えているところであります。
 それで、今後のアボツフォード市との交流につきましては、ご指摘のようにお互いの交流が市民レベルで根づいて、地道な取り組みになっていくことが大事でございますので、来年の公式訪問の際には1998年に提携をしております議定書の内容をよくお互いに再確認をさせていただいて、姉妹都市交流の主役はあくまでも両市の市民であるということを基本にしながら、具体的な中身としては深川国際交流協会などのご意見もよくお聞きをしつつ、またアボツフォード市とも事前に十分協議を重ね、両市の今後の交流のあり方についてこの機会に相互に改めて確認をしていきたいと思っている次第であります。
 以上申し上げまして、私の答弁とさせていただき、残余は教育長及び所管部長から答弁をさせていただきます。

○議長(北本 清美君) 寺下教育長。

○教育長(寺下 良一君)〔登壇〕 教育行政のいじめについて、順不同となりますけれども、一括して答弁を申し上げます。
 文部科学省では、毎年児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査を行っております。
 その中でいじめの状況等についても調査を実施しているところでございます。本調査におけるいじめの定義が昨年度まではいじめとは自分より弱い者に対して一方的に身体的、心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻的な苦痛を感じているものとされていました。今年度は、いじめとは当該児童生徒が一定の人間関係のある者から心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているものと変更されたものでございます。しかし、個々の行為がいじめに当たるか否かの判断は、表面的、形式的に行うことなく、いじめられた児童生徒の立場に立って行うものとすることや、起こった場所が学校の内外を問わないとされていることについては従前と同様であります。したがいまして、変更前のいじめの定義についてどのように認識しているかについてでありますが、いじめそのものの定義が変わったということではなく、調査上の定義の変更と受けとめてございます。本市におけるいじめの認知件数は、平成17年度はゼロ件で報告しておりますが、18年度の認知件数は小学校33件、中学校18件、合計51件となってございます。17年度はいじめがなかったということではなく、各学校において学級担任等の気づきにより、あるいは本人や保護者からの訴えにより、いじめを把握し、解決に向けた指導を実施していたところでございますが、一方的に、継続的に、深刻なという定義があったことから、調査に対する回答はゼロ件になったものであり、今回の調査で増大した理由といたしましてはこの定義が変更になったことに加え、昨年末のアンケート調査の結果、認知したもの16件も含んでいるものでございます。また、主ないじめの内容は、小学校では、冷やかしやからかい、悪口やおどし文句、嫌なことを言われるが36.2%、軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、けられたりするが25.5%、仲間外れ、集団による無視をされるが21.3%であります。中学校では、冷やかしやからかい、悪口やおどし文句、嫌なことを言われるが51.4%、仲間外れ、集団による無視をされるが22.9%となってございます。いじめは外から見えにくいといった特質があり、学校内におけるいじめの早期発見に向けた日ごろからの児童生徒の心のサインを見逃さないという学級担任はもとより、学年あるいは学校全体の教員が学校長を中心に共通理解のもとに一致協力の体制確立が不可欠でございます。と同時に、いじめの早期発見には家庭との連携も極めて重要になっております。特にメールなど新しい形のいじめなどは、学校での指導の充実とあわせ、家庭での指導が大切と考えてございます。いじめの解消は、たゆまぬ地道な努力が今後も必要であり、教育委員会といたしましても学校との協議や支援、家庭とも連携を図り、個別具体的な事案ごとの把握、分析に努めながら、今後とも対応に万全を期していく所存であります。

○議長(北本 清美君) 鈴木企画総務部長。

○企画総務部長(鈴木 英利君)〔登壇〕 私から市勢振興の1番目、深川スキー場についての1点目と2点目についてお答えをいたします。
 初めに、1点目の存続に向けた市の取り組み経過についてであります。第2回市議会定例会一般質問でも答弁させていただきましたが、深川市へのスキー場の無償譲渡については辞退をするという市の方針に変わりはございません。スキー場廃止に向けた協議と一部撤去作業が現在進められており、この間に市からプリンスホテル側に対して同スキー場の存続についての取り組みを行った経過はございません。また、プリンスホテル側からも同スキー場の新たな引受先についての打診も受けておりません。
 次に、2点目の撤退の状況と現状回復及び今後のスケジュールについてでありますが、これまでに撤退後のスキー場用地の現状回復の方法などにつきましてプリンスホテルと2度の協議を行ってまいりました。この協議の中で、プリンスホテル側からは、一つ、社有地内の索道設備を除く建物、工作物の撤去に着手し、現在レストラン、管理棟以外の建物の上屋部分を取り壊していること。二つ目には、来春の融雪後に基礎を含む残りの部分を撤去する予定であること。三つ目に、索道設備を含むスキー場全体の現状回復につきましては、借地部分の支柱の撤去などについて地権者との協議が必要なことから、来年度以降に実施したいこととの考えが示されたところであります。市といたしましては、プリンスホテルに対して土地賃貸借契約が切れる来年の10月25日までに、一つ、私有地及び民有地にある建物と工作物を解体、撤去すること。二つ目には、スキー場のコース部分については現状回復を行うことを申し入れております。今後もプリンスホテルとの協議を密にし、土地の返還に向けた課題解決に努力したいと考えております。

○議長(北本 清美君) 一原経済・地域振興部長。

○経済・地域振興部長(一原 慶逸君)〔登壇〕 市勢振興の1番目、深川スキー場についての3点目のうち、私からは本市経済への影響についてどのような認識を持っているかにつきまして答弁を申し上げます。
 深川スキー場は、今シーズンから営業を中止することになったことはご案内のとおりであります。このスキー場の廃止については、関連しているさまざまな事業者、特にホテルや旅館等の宿泊施設、市内飲食店などについてその影響があろうかと思われます。質問にありましたユースホステルにもお聞きをいたしましたが、冬期間の宿泊客の6割から7割がスキー客であり、近隣のスキー場のうち1カ所が廃止されたことにより、冬期間の宿泊が深刻な状況になるとお話を聞いてございます。市内全般に及ぼす影響額につきましては積算はしておりませんけれども、厳しい状況があるものと認識しておりますので、今後市として相談があった場合については十分な対応に配慮をしてまいりたいと考えてございます。
 次に、市勢振興の2番目、旧深川農高の利活用について答弁を申し上げます。初めに、1点目の拓大との協議経過と内容についてでありますが、拓殖大学では旧深川農高の利活用検討委員会を設置されたと聞いておりますし、本年5月以降3度にわたる担当者による当地への実地調査を行うなど、利活用計画の策定作業を進めてこられたところでございます。その結果、大学として正式に利活用することを決定し、利活用の概要案がまとまったとの連絡があり、市と拓殖大学との協議の場を11月16日に設定したところでございます。この協議の中で、利活用の案として、1、拓殖大学での活用として、ゼミナールの研修合宿等、クラブ、サークルの合宿、農業体験学習、学部、学科の活用、2、北海道短期大学での活用として、学生寮、農場利用、産学連携による活用など、3、市及び関係諸団体と協力した活用として、農業を中心とした青少年体験学習、各種研修、公開講座など、4、その他の活用として、運動施設の開放、深川農業高校メモリアルコーナーの設置などの提案が拓殖大学から示されたところでございます。その後11月28日には旧深川農高の財産を所管いたします北海道教育委員会と拓殖大学との事前協議が行われ、北海道短期大学とともに深川市も同席をしたところでございます。
 なお、質問にありました予定される改修費用の負担につきましては、北海道教育委員会と拓殖大学との協議が初期の段階であり、改修内容やその費用、さらには市などとの連携した利活用の内容などが未確定であり、協議を行っていない状況でございますので、ご理解をいただきたいと存じます。
 次に、2点目の施設の市民への開放についてでありますが、拓殖大学の利活用案の中に市などと協力した活用や運動施設の開放が盛り込まれておりますので、旧深川農高に関する庁内検討組織の北海道深川農業高等学校利活用調査研究会に拓殖大学の利活用案を報告し検討を深めるほか、北海道教育委員会と拓殖大学との協議に市も出席する中でこの施設が地域住民の利用、地域住民との交流の場となるよう努めてまいります。
 次に、市勢振興の3番目、私学助成について答弁を申し上げます。初めに、1点目の拓殖大学社会人学生の授業料全額免除についてですが、拓殖大学北海道短期大学では生涯教育や社会人再教育を目的とした社会人入学制度があり、環境農学科では定員15人の特別奨学生制度を設けて授業料を全額免除しております。市では、同学科の入学生の確保並びに運営の支援を目的に必要な費用について大学へ助成しておりますが、このほかにも新入学生の保護者に対する入学金助成金、後援会に対する事業助成金及び負担金などがあり、これらすべての助成についてゼロベースによる事務事業の見直しの中で見直しが必要となっているところでございます。大学との協議の経過については、本市の厳しい財政状況をご理解していただく中で協議を進めておりますが、本年4月には既に平成20年度の入学案内が開始されることから、21年度以降分について今後も引き続き協議してまいります。拓殖大学に対する支援については、必要な経費に対する助成を行う以外にも学生確保を目的とし、大学と連携したPR活動を実施しておりまして、来年1月には市の広報紙において拓殖大学の特集記事を掲載してまいります。
 次に、2点目の休学時、退学時の取り扱いについてですが、特別奨学生制度で入学した学生が休学した場合や退学した場合があっても市からの助成額については変更なく取り扱っております。
 次に、3点目の地元進学者への助成制度の創設についてですが、現段階では市内に居住される方が入学した場合に保護者へ助成金を交付しているところであります。さきに答弁いたしましたが、助成制度全般にわたり見直しをしていく考えの中、今後の検討課題とさせていただきたいと存じます。
 最後に、4点目の今後の助成の考え方についてでありますが、農業を基幹とする本市にとって大学の存在は大きく、将来にわたって発展していただく必要があると考えておりますが、公平、公正の観点から改めて助成制度のあり方を検討し、大学との協議を行っていきたいと考えております。

○議長(北本 清美君) 佐藤教育部長。

○教育部長(佐藤 和子君)〔登壇〕 1、市勢振興の1番目、深川スキー場についての3点目のうち、スポーツ振興への影響についてお答え申し上げます。
 スキー場は雪と自然に親しみながら、安心、安全に雪国の冬の遊び場として、また体力づくりの場として貴重な施設であると認識してございます。施設が閉鎖されたことは、スポーツ都市宣言のまちとして大変残念なことであり、市民のスキー離れに拍車がかかるのではと懸念もされるところであります。冬期のスポーツ振興の観点から、具体的にはこれまで教育委員会が実施してきました小学生1、2年生を対象としたスキー教室は旭川市カムイスキーリンクスで実施することで進めているところでございます。この事業は、深川市スキー連盟などの協力のもと、スキーを楽しむことを基本にレッスンを行う人気の高い事業でもあり、次年度以降も事業を推進する考えであります。また、歩くスキーが手軽な運動であるため、総合運動公園内とグリーンパーク21の公園内とを結ぶ歩くスキーのコース造成を行い、日常市民に利用していただくとともに、市民歩くスキーのつどいの事業を実施し、市民に歩くスキーの楽しさを日常生活に取り入れて冬期間の体力づくりとなるよう努めているところであります。さらに、深川市スキー連盟が行っていました深川スキースクールもカムイスキーリンクスで引き続き開校すると伺っておりますので、事業の実施にはスキー場が若干遠くなりますが、影響は少ないものと判断しております。残念ながら市内にスケートリンクやスキー場はなくなりましたが、雪や自然に改めて着目し、冬期間におけるスポーツが停滞しないよう努めてまいたいと存じます。
 次に、4点目、小中高の冬期スキー学習への影響についてお答えいたします。深川スキー場が今シーズンから閉鎖されましたことから、小中学校の今シーズンのスキー学習についてはほとんどがカムイリンクスでのスキー学習を予定しております。これまでより若干距離が遠くなりますが、1日授業なので日程的な影響は出ませんし、経費的にもバス借り上げ代がかさみますが、リフト代が安くなり、ほぼ同額で対応できる見込みであります。スキー学習を本年度から実施しない中学校がありますが、現行の学習指導要領で体育の授業時数が削減されている中で、当該校では以前から体育教科の3学期のカリキュラムについてスキー学習がほとんどであり、他の指導内容を効果的に実施できない現状を踏まえ、将来的にはスキー学習を実施しないこととされていたものであり、本年度から他の指導内容に振りかえたものでございます。高等学校につきましては、道立高校2校は以前よりカムイリンクスでスキー学習を実施していたとのことであります。また、クラーク高校につきましては、これまで深川スキー場において深川スキースクールの協力を得てスキー授業を実施しておりましたが、今シーズンにつきましてはカムイリンクスでこれまで同様深川スキースクールの協力を得てスキー授業を実施予定と伺っております。

○議長(北本 清美君) 沢田企画総務部審議員。

○企画総務部審議員(沢田 敏幸君)〔登壇〕 一般行政の入札制度についての1点目、現行入札制度についてと2点目、定期的な見直しの考え方についてあわせてお答えをいたします。
 本年3月に指名競争入札を廃止し、一般競争入札の適用範囲を拡大するなど、抜本的に入札制度を改正し9カ月が経過いたしました。新制度での入札状況を申し上げますと、3月から11月末までの総入札件数は204件で、そのうち予定価格を公表している工事及び工事に係る業務委託の件数は99件で、平均落札率は88.7%となっており、平成18年度の旧制度での平均落札率95.5%に比べると6.8ポイント下がっている状況にあります。地元企業の育成につきましては、地元企業に配慮し、金額に応じて参加要件を定めておりますが、総入札件数204件のうち、市内限定一般競争入札168件、北空知管内の業者の参加が可能な地域限定一般競争入札21件、地域要件のない一般競争入札15件となっており、地域限定一般競争入札につきましては、結果としてすべての入札について市内業者が落札しておりますことから、地域要件のない一般競争入札以外の189件についてはすべて市内業者と契約をしているものであります。
 また、ことしの4月から要件を見直し、適用しております競争入札参加資格者における市内業者認定基準により、市内業者として認定した事業所のうち基準に適合しない部分がありました7事業所につきましては、改善を求める通知を行うなどの対応を行った結果、最終的に4事業所が改善を行い、改善がなされなかった3事業所については市内業者としての認定を取り消したところであります。公平性と透明性の確保につきましては、一般競争入札制度は入札参加者自身の意思で入札に参加できるものであることから、制度の特性として公平性と透明性の確保は図られているものと判断しているところであります。
 また、競争性の確保につきましては、該当する登録業者が少ないことなどの理由により、入札参加者が2社で実施した入札もありますが、入札参加者数の平均が工事6.3社、工事にかかる業務委託7.8社、その他業務委託4.2社、物品4.7社となっておりますことから、適切な競争が確保されていると判断しているところであります。
 現行制度の現段階での改善の必要性についてでありますが、これまでの入札において入札参加者が1社以下であったため、入札が中止となったケースが10件、入札金額が同額となり、くじにより入札者を決定したケースが9件ありました。また、入札参加者としての登録数が5社以上であっても入札参加者が2社となっているケースも7件あり、これらにつきましては制度上の問題はありませんが、改善の必要性、さらには改善策について検討してまいりたいと存じます。
 次に、入札制度の定期的な見直しの考え方につきましては、新制度による12月までの入札結果を検証する中で見直しの必要性について検討し、その後におきましては国等の入札制度の見直しなどに合わせ、必要に応じて随時見直しを考えているところであります。

○議長(北本 清美君) 山岸建設水道部長。

○建設水道部長(山岸 弘明君)〔登壇〕 私から建設行政の1番目、ホテルアイディについてお答え申し上げます。
 初めに、これまでの市の対応と経過について及び現在の営業形態についてあわせてお答え申し上げます。ホテルアイディにつきましては、平成10年3月に建築確認申請が提出され、同年8月北海道による完了検査に合格し、検査済証が交付されており、同じく8月に保健所より旅館業法に基づく営業許可が出ているところであります。その間地域住民の方より、市に対して建設内容等の問い合わせがある中、道警による風俗適正化法違反の容疑で捜査され、平成11年2月に同法違反の疑いで書類送検されたところであります。市としましても、建築基準法に基づき建築された後、誤解を招くような営業形態等にならないよう所有者であります株式会社アイディ開発に要請してきたところです。平成14年予算審査特別委員会におきましても書類送検の内容及び送検後どのようになったかというご質問をいただいたところでございますが、書類送検後のアイディにつきましては検察当局及び深川警察署より、市からの照会に対しては当事者でないということで回答できないということであり、書類送検の内容につきましては把握できておりません。しかしながら、現在の営業形態につきましては、旅館業法の所管であります深川保健所に問い合わせをしたところ、営業形態の変更について現在まで届け出等はなく、また年1回行っている立入検査におきましても営業形態については変更が見られないと伺っているところでありますが、仮に営業形態に違反があった場合は旅館業法あるいは風俗適正化法に基づいた処罰等があるものと考えているところございます。
 次に、3点目の高速インターの出口及び音江分岐点の誘導看板についてお答えいたします。この看板はホテルが開業した平成10年に設置されたものであり、本年看板のデザインを模様がえしたものです。案内用広告物に対しては、北海道において屋外広告物条例を定めており、この看板についても同条例の対象となるものであります。この広告物に関して現在屋外広告物条例に適合しているかどうか、空知支庁に対し問い合わせをしたところ、掲示面積、高さに不適合の可能性があることから、空知支庁において調査を行い、違反が明確になった場合については設置者に対して行政指導をする旨伺っておりますので、屋外広告物条例の権限者である北海道の判断を見守ってまいりたいと存じますし、今後とも北海道に対し逐次情報提供をしてまいります。

○議長(北本 清美君) 東出議員。

○13番(東出 治通君)〔登壇〕 答弁いただきましたけれども、何点かにわたって再質問をさせていただきたいと思います。
 まず、国際交流については、市長から答弁をいただきましたので、敬意を表して再質は避けますけれども、交流の意味をどういうところに求めていくのかと。大きな予算を使って訪問団を派遣するわけです。アグリフェアあるいは航空ショーがあるから来てください。その時期に合わせて行きます。3年前もそうでした。3年前も質問をさせていただきました。たまたまスポーツフェアだった。それで、体育関係者、スポーツ関係者をかき集めて訪問団を結成して行った。継続性がないのです。単発で終わっている。そういうところを問題にさせていただいている。最初、人的交流、文化交流、経済交流、そういう話がなされた中でこういう状況に至っている。私は極めて残念だなという思いがしてなりません。そういう部分もしっかり受けとめていただいて、目的をどうするか。
 例えば、カナダはスポーツクラブの最先進地なのです。既に1920年、30年代から歴史を積み重ねてきている。今市の体協はそういうものを立ち上げようとしている。そういうことを学ぶ、あるいは軸にしながら交流をする。そういう意味づけをきちっとする。あるいは、派遣人員をどうするのかということも含めてきちんと協議をして取り組んでいただきたい。市長に答弁いただいていますので、お願いをしておきたいと思います。
 以下、再質問の項目に入らせていただきます。まず、市勢振興の1点目で質問をさせていただいた深川スキー場、市内の学校でスキー授業をやめる。そういう話が明らかになってきた。8年ぐらい前ですか、音江中学校の一部父兄から二、三年の期間でスキーを用意しなければいけない、ウエアを用意しなければいけない、金がかかる、そういうことでスキー授業を中止した。ところが、次の年には復活をした。経費がかかると言ったのに、3年使えるスキー、ウエアが2年しか使えなかった。経費が割高になった。そういうこともありました。前段申し上げましたけれども、体育授業、スポーツである以上にスキーは北海道、雪国の文化なのです。子供たちが大きくなったときに本州で生活をする。あるいは、北海道以外で生活をする。「あなた北海道の出身かい」、「スキーできるかい」と聞かれたときに、「うまくはないけれども滑れる」と言える。そういうことが大切なのです。そういうことが自信なのです。今の教育委員会の答弁で学習指導要領という表現が出てきた。取りやめる学校にだけ学習指導要領が当てはまるのですか。他のスキー授業を実施する学校は指導要領が別なのですか。この点についてお聞かせをいただきたいと思います。
 次に、私学助成について。2年間の授業料が1人当たり220万円です。この財政状況の中で、あらゆることで受益者負担という表現がされる。あるいは、弱者に対する減免まで見直す。そういう趨勢の中で社会人学生だけ220万円丸抱えで助成をする。だれが納得しますか、市民の皆さんは納得しますか。大学改造計画という本は拓大の理事長、藤渡さんが書いた本です。21世紀大学全入の時代が来る。まして短大の定員割れは目に見えている。いかに大学側の努力が必要か。そういうことが連綿と書かれた本です。全額助成をしても学生が集まらないという話も聞く。お願いをして入学してもらうという話も聞く。お願いされたから仕方なく入って220万円使われたらかなわない。今回も協議を続けます。2年前も協議を続けます。期限を切っていつ答えを出すのか。私は明確にしていただきたいと思います。
 退学あるいは休学の関係ですけれども、結果として生徒が退学をして、あるいは休学をしてもその助成は戻ってきていないということは、授業料として取っているということでしょう。これまで137人の学生という話がありましたけれども、中途退学、休学した学生は何人いますか。幾らどぶにお金捨てましたか。そのことについてお聞かせをいただきたいと思います。
 建設行政、ホテルアイディについてであります。これは建設当時の市の答弁された方の答弁です。経営されている方は、将来的にはレジャーホテル、またはシティホテルを目指していると。どんな形になっていますか。衛生センター組合の視察のときに、所管部長に高速からおりたときにあの看板を見てくださいと。私はこの看板を見るたびに不快な思いをしている。質問させていただきますという話をさせていただきました。市長が見ているか、副市長が見ているかわからないけれども、あの看板を見てどういう思いがしますか。そこに住む者としていいのですか。道にお願いしている、空知支庁にお願いしている。市としてそのことに何も言わないでいいのですか。まちに対する愛情、そういうものが私は最も基本的な部分で大事だと思います。あの看板を見て率直にどんな感じを受けているかお聞かせを願いたい。
 建築するときはモーテルはだめなのです。さっきも質問の中で申し上げました。専ら異性を同伴して休憩の目的で行く施設はだめだと言っているのです。分岐点の電飾の看板、休憩表示しかないのです。ホテルといいながら、宿泊表示がない。電飾のところに休憩料金しか示されてないのです。2,880円です。宿泊料金の表示のないホテルはあるのですか。私は法律のことを言っているのではないのだ。思いとして、何とか撤去をしてくれと。道義的にどうだと。子供たちも毎日見るのです。そういう本音の話をしてくださいというお願いをしているのです。条例がどうのこうのと言う答弁は答弁で理解します。いま一度お聞かせをいただきたいと思います。
 最後に、いじめについてであります。冒頭子ども議会のお話をさせていただきました。子供たちは答弁が理解できない、納得できない。子ども議会を所管されたのが教育委員会だと思っていますけれども、教育長から答弁いただきましたが、わからない。いじめの定義が変わった。しかし、いじめそのものの定義が変わったわけではない。どういうことですか。ゼロだけれどもゼロではないという話もありました。ゼロは限りなくゼロなのです。ゼロが51件になった。しかも、いじめの定義は変わっていない。ゼロ件から51件になったいじめの定義が変わらないと。本当にそういう認識でいいのかどうなのか、改めて答弁を求めて、再質問を終わらせていただきます。


○議長(北本 清美君) ここでお諮りします。
 本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめ延長したいと思いますが、異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって本日の会議時間は延長することに決定しました。


○議長(北本 清美君) 答弁願います。
 寺下教育長。

○教育長(寺下 良一君) 大変紛らわしい答弁で恐縮であります。途中でいじめの定義は変わっていないということで、非常にわかりづらくて大変申しわけございません。調査、統計上の数値をまとめる場合には、一定の枠といいますか、基準が必要になってまいります。この場合、昨年と比べて統計、調査上の条件でいじめの条件としてこうであるという部分が変わりました。それによって数字が変わってくるわけであります。しかし、現場でいじめられている、あるいはいじめがあるという状況については同じであるということで私ども現場を抱えている教育委員会としては考えてございます。いずれにしても、そこにいる児童生徒がいじめられている、意地悪されているとなって、そして苦痛に感じているということ自体いじめなわけです。その数字を前回の統計上は報告をする案件であったか、別な条件がついた場合には数値として入れるものであったかどうかの差であります。ですから、ゼロから51件にふえたということがすなわち新しくいじめが発生したということではないということであります。以前から認知していた分については個々に対応をしてございました。非常にデリケートで微妙な点がありまして、これがいじめに入るか入らないかというのは一件一件を見ないと判断がつかないと。激しいけんかといいますか、物理的な暴力と見えるところがあったとしても、これはふざけ合いであったり、からかいであったりと親しいがゆえにやっているケースもございます。私どもが一番怖いと思っているのが最近よく言われている相手の姿が見えない、匿名性の高い陰湿なメール、ネット上でのいじめであります。表面から見てなかなか見えないということでありまして、時によってはこの判断も数えるとき、あるいは見逃してしまう場合もあります。話は少しずれましたけれども、ゼロから51件という数字は調査、統計上の一定の制約、枠の中で報告した、しないというかかわりでの違いでありまして、いじめの実態というのは変わらないと私どもは認識しております。いずれにしましても、大事なことは現場での実態がどうであるかということでありまして、そのことを個別具体的に1件ずつとらえて対応していくということが大切ではないかと思っておりますので、そのことに万全を期していきたいということであります。

○議長(北本 清美君) 佐藤教育部長。

○教育部長(佐藤 和子君) スキー学習を今年度から実施しない中学校についてでありますが、確かに早い時期からスキー学習を他の学習内容にするという話がございました。しかし、このことは深川スキー場が廃止になることからやむを得ずということではなく、学校における教育課程の編成の中で考えられたこととお聞きしております。スキー場が閉鎖になっても近隣のスキー場を利用して授業ができるよう予算を含め配慮することは、これも早い時期から各学校にお知らせをしていたものです。この中での教育課程の編成でありまして、学習指導要領は同じでありますが、学校の裁量範囲で個々の学校の実態を考慮しながら、最も必要、適正な内容を選定したものと受けとめております。

○議長(北本 清美君) 一原経済・地域振興部長。

○経済・地域振興部長(一原 慶逸君) 私学助成について2点再質問をいただきました。両方とも見直しを図っていくべきであると。市民は納得がいかないと。そういう中で見直しの時期を示せということでございますが、ご承知のように振興助成金につきましては今までも議会で数多くご指摘を受け、その中で大学との協議をさせていただきますと答弁をしてございます。環境農学科社会人入学者の入学費用及び授業料の全額助成につきましては、助成要綱に定めております中で同学科社会人定員数を助成対象としておりますことから、休学や退学があっても助成額の変更は生じていなかったものであります。このことから、これらを含めた大学に対する助成につきましては、公平、公正の観点に立って見直しが必要であろうと考えております。先ほども答弁いたしましたが、平成21年度以降の入学から見直しとなるよう努めてまいります。
 また、退学、休学者の数値について質問がございましたけれども、私どもの方では環境農学科社会人の定員数を補助の対象としておりましたことから、退学者、休学者の数については正確に承知をしておりませんので、ご理解を賜りたいと存じます。

○議長(北本 清美君) 山岸建設水道部長。

○建設水道部長(山岸 弘明君) 建設行政の案内看板についての再質問にお答えをさせていただきたいと存じます。
 まず、どんな意思なのかということでありますが、心情的には議員ご指摘のとおりとの感を有しております。有しているということを申し上げ、その中でくどいようではありますが、北海道が所管する屋外広告物条例の中で、特に看板のデザインに関する事柄につきましては、例えば文字が見えない、何を表示しているかわからない、または安全性に欠ける等の場合については規制はありますが、デザインそのものについては厳しい規制には慎重な対応が必要であると空知支庁より伺っているところであります。市として、設置者に対して看板の撤去、あるいは表示内容の変更を要請することも条例上、法律上の根拠がない中では困難でありますし、当然限界もございます。しかし、屋外広告物条例以外では、公序良俗などを規定するものとしてどのようなことが法令等の上で考えることができるのか、庁内のそれぞれ担当する所管とも協議、研究をしてまいりたいと存じます。

○議長(北本 清美君) 東出議員の一般質問を終わります。
 暫時休憩します。

(午後 4時03分 休憩)


(午後 4時15分 再開)

○議長(北本 清美君) 休憩前に引き続き開議します。
 一般質問を続けます。
 次に、宮田議員。

○1番(宮田 剛暁君)〔登壇〕 議長の許可を得ましたので、発言いたします。
 初めに、先ほど副議長より石油製品の高騰に関する質問がありましたが、12月6日の北海道新聞に道内の灯油99円、史上最高値という記事があります。テレビでは灯油難民に関する報道番組を見ましたが、私の知る市民にも灯油代に困り、毎日のように午前中から夕方までの長時間にわたりデパートなどの暖かい場所で1日を過ごしている方もいらっしゃいます。このような方々を救済するために福祉灯油という制度があり、本市においては深川市福祉灯油購入費助成事業実施要綱、訓令第24号というものが一応あります。しかし、この要綱の計算式で計算すると、ことしの場合、10月31日の時点で市内の灯油平均価格が1リットル当たり106.48円以上になっていないため、福祉灯油の適用基準をクリアしておりません。仮に基準をクリアしたとしても、1世帯当たりわずか5,000円の現金支給しかされないことになっております。
 12月5日の北空知新聞によりますと、既に福祉灯油の適用基準見直しに関する要望書が市長に提出されているようです。私といたしましても現行バージョンの要綱は余りにもひど過ぎると感じておりましたが、市長より実施していただけるとの答弁があったと思いますので、財政が許される範囲でぜひ何とかしていただきたいと考えております。また、軽油等の高騰により、除雪作業をする業者も非常に困っておりますので、何らかの対策をしていただきたいと思っております。
 現在財政健全化法に伴う行財政改革を行うに当たり、本市の今後2年間の方針を決めるため、2005年度から5年間の計画期間で策定された深川市行政運営プランが再検討されております。この計画は、理事者側、市役所側で案ベースのものが作成されるため、これらをチェックする機関として行財政改革調査特別委員会が何度か開催されております。私は、この特別委員会に委員外議員として何度か参加させていただきましたが、理事者側、市役所側が重要な資料をなかなか提出してくれなかったり、市民の代表であるはずの市議会議員よりも市民説明会を先に開催しようとするなど、議会のチェック機能が働かないように行政のプロがいろいろな工夫をされ、大変な苦労をされているという実態を知りました。私は、ことしの市議会議員選挙で「チェック機能を果たさないなれ合い市議会」というスローガンを掲げて選挙活動を行ってまいりました。しかし、今回議員がチェック機能を果たしていない、果たそうとしていないのではなく、行政のプロである理事者側、市役所側が市議会議員によるチェック機能が働かないようにいろいろな工夫をされ、大変な苦労をされているという実態を知り、自分の考えが大きく間違っていることに気がつきました。よって、このような実態を知ってしまった以上、議員各位に一言深くおわびを申し上げる次第であります。それと同時に、私はできる範囲で市民の皆様方に周知していきたいと考えております。
 今回の質問は全9問、すべて市民の声を市政に反映させます。以下、通告に従い、一般質問を行います。
 一般行政の項目1、財政健全化法に伴う行財政改革について。我が国の財政状況はまさに危機状態であり、地方を含む長期債務残高総額は2007年11月現在770兆円、一部では1,000兆円を超えているとうわさもあり、1世帯当たりの負担額は1,637万円にも上り、これは先進国中最悪の状態となっております。このように財政が著しく悪化しているにもかかわらず、国民一人一人にとっての実感は極めて乏しい。国民の間で危機感を共有していないことが財政再建の進まない最大の原因であり、そのため健全化回復への取り組みが先送りされてきたものであると感じております。バブル経済の崩壊後、弱肉強食の厳しい環境の中、民間部門が構造改革に取り組み、生き残りをかけた壮絶な戦いに勝ち残った一部の企業は、民間主導で自立的な成長軌道に回復しつつあります。しかし、公的部門は、抜本的なスリム化、効率化を先送りしてきた結果、財政は破綻に向けて悪化の一途をたどっております。2007年6月15日、地方公共団体財政健全化法案が可決、成立いたしました。少子化、そして高齢化社会の進展や人口減少社会の現状を考えると、我が国の財政を健全化するための最後のチャンスであり、この機会を逃せば、我が国の栄光は過去のものとなるのではないでしょうか。これらのことは本市においても決して例外ではありません。本市においても、来年度よりいよいよ財政健全化法で決算されることになっており、少なくとも2011年度までは地方交付税が圧縮されると言われております。
 最初の質問ですが、この質問に関しましては市長から答弁をいただきたいと思います。市長の最重要課題とされる市立病院を含めた本市の財政を健全化するための大きなリストラ、リエンジニアリング計画の具体的内容について何点かお伺いいたします。特に深川市再建、深川市再構築を行うに当たり、人的財産である職員の適材適所の再検討や配置転換等の考えも含め、市長の考えをお聞かせ願います。
 また、二つ目の質問になりますが、本市の500億円以上にも上る借金の返済計画について、その中長期的な計画はどのようになっているのでしょうか。市長のビジョンもあわせてお尋ねいたします。
 本市は、民間部門がより多くの資源を活用できるようにその役割を必要不可欠なものに限定し、最小のコストで提供することに努めなければいけないと思います。民間にできることは民間にの方針を一歩進めて、官にしかできないことのみを官にとし、本市は安心、安全の提供など、市場にゆだねることが困難な機能を果たすことに集中、特化し、それを効率的に提供していくべきであると思います。本市においては、消防署消防士、そして市立病院医療従事者などがそれに該当するかと思います。
 三つ目の質問ですが、本市が財政健全化に取り組むに当たっては、市役所のスリム化、効率化で歳出を削減することや、経済を活性化して税収の自然増を図ることで財政を好転させ、それでも不十分な場合に限ってのみ市民に必要最小限の負担増を求めるべきであると思いますが、どのようにお考えでしょうか。お尋ねいたします。
 本市においては、行財政改革を行うに当たり赤字経営の市立病院が非常に大きな問題となっております。また、今月20日が最終回と聞いておりますが、有識者とのあり方検討会も何度か開催されるなど、関係者の方々におかれましては苦悩の日々が続いていることと思われ、頭が下がる思いです。しかし、私といたしましては、極力市民負担増が発生しないように市立病院の再建に取り組んでいただきたいということを重ねてお願い申し上げます。
 なお、市立病院再建に関する疑問が何点かありますが、まだ具体的方向性が決まっていないようでありますので、質問は次の機会にでもさせていただきたいと考えております。
 一般行政の項目2、痛みを伴う人件費の削減について質問いたします。2005年度から5年間の計画期間で策定された深川市行政運営プランの中に定員管理及び職員給与の適正化という項目があります。この中で、給与の適正化という項目に次のように記載されております。「人事院勧告や総務省における地方公務員の給与構造の見直しに向けた検討状況なども踏まえ、本市の財政状況や地域の民間企業の状況などに応じた市民に理解、支持される給与制度やその運用水準の適正化に努めます」、「定員管理と給与の適正化により、10%以上の削減を目標とします。平成17年度予算における人件費総額53億408万円」と記載されております。
 四つ目の質問ですが、平成18年度、19年度の人件費の状況と、新しい深川市行政運営プランでは具体的にどれくらいの人件費削減計画が再検討されたのでしょうかお伺いいたします。
 私が所属しておりました民間企業では、管理職者は強制ではありませんが、55歳で定年退職となり、次の若い世代にポストを譲るという決まりがありました。また、55歳で退職をしない場合、普通の人では耐えられないような厳しい左遷を覚悟しなければなりません。ちなみに、50歳を過ぎると早期希望退職制度により、次の人生を考える機会を与えられるという職場であったということも覚えております。これまで民間部門では厳しい構造改革の一環として痛みを伴う人件費の削減を断行してきましたが、しかし公務員制度の改革はなかなか前進していないと感じております。一般企業では、経営再建に取り組み、その結果が不十分な場合、投資案件の凍結や人員の追加削減など、一層厳しい対策を打ち、改めて危機感を共有して再建を目指すことになります。私は、行政のスリム化、効率化による健全化対策においても企業における経営再建時の取り組みと同様の厳しさが求められるべきであり、しかるべき措置は必要不可欠であると思います。
 ここで、5番目の質問ですが、本市はもっと厳しい目標を定めて公務員定数を削減するとともに、能力や成果に基づいた成果給、給料体系へと見直すこと。さらに、退職金や年金なども含めた官民生涯賃金格差を早急に是正すべきであると思いますが、いかがでしょうか。市長にお尋ねいたします。
 また、6番目の質問ですが、各地域の民間給与との格差解消をねらいとするいわゆる地域給の本市の導入状況とその効果についてお尋ねいたします。
 次に、商工行政の地元産業振興に対する市長の考えについて。昨今ワーキングプア、非正規雇用、格差などの問題がマスコミで取り上げられております。昨今の厳しい環境に耐えられない当事者の方々が中心となり、全国一律最低時給1,000円以上を目標にデモを行ったという新聞記事を見たことがあります。しかし、大多数の企業経営者や自営業者は、弱肉強食の環境で生き残りをかけた壮絶な戦いを続けており、経営者層は労働者の何十倍もの苦労、そしてあす倒産するかもしれない不安とともに、夜も眠れない毎日を過ごしていることを想像できないものかと思います。仮に最低賃金の値上げを法の力で強制した日には、倒産や疲弊する企業が相次ぎ、労働者は雇用の機会を失い、今以上に失業率が上昇することは目に見えております。その結果、労働者は今以上に働く目的や希望を失い、心の病を持つ人々がふえ続け、また年間3万人以上を超える異常なまでの自殺者の数はさらにふえ続け、病気大国日本の現実はさらに深刻なものとなるのではないでしょうか。現在本市では、ふえ続けるシャッターが閉まったままの商店街、倒産や疲弊する中小零細企業がふえ続け、またこれに伴う失業者がふえ続けております。本市の有効求人倍率は、大多数の非正規雇用を含め、10月の時点で0.5倍という状況であり、本市を出ていく市民が少なくありません。このように地元産業の問題は、市民にとって耐えがたい痛みと本市の経済に多大な影響を及ぼしております。本題に入りますが、本市の経済が持続的に発展していくためには、限られた資源を有効に活用しなければならないと思います。市場メカニズムをベースとした民間主導の経済は、ルールにのっとった自由競争を通して、不断の効率化の推進や多様なニーズへの対応の面で最もすぐれた機能を発揮すると思います。
 ここで、7番目の質問ですが、市民が日々の経済活動を通して稼いだ所得は、公的部門ではなく、効率的な経済活動を行う民間部門ができる限り多く活用して、より多くの付加価値を創造していくべきであると思いますが、市長の見解をお聞かせください。
 また、8番目の質問ですが、本市が活用、支援すべき民間部門は、税収や雇用の問題などを考慮すれば、他地域ではなく、疲弊する地元産業を最優先とすべきであると思いますが、市長の考えをお伺いいたします。
 そして、最後9番目の質問ですが、本市は企業誘致や新産業の創出よりも優先して、まず既存の地元産業の擁護に力を入れることが人口流出を阻止する最大の近道であると思いますが、すべての地元産業を大切にし、活性化を試みる考えについてその具体的手段があれば、何点かお聞かせください。
 以上、私からの一般質問を終わります。

○議長(北本 清美君) 答弁願います。
 山下市長。

○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 宮田議員の質問にお答えをさせていただきますが、私からは2番の商工行政の問題について答弁を申し上げさせていただきます。
 残余は、それぞれ担当部長が私にかわりまして申し上げます。中身はすべて打ち合わせ済みであるので、ご理解を賜りたいと思います。
 それで、商工行政の中で地元産業に対する市長の考え方について質問がございました。申し上げるまでもないことでございますが、地方公共団体は地域をトータルにとらえて地域社会の発展のあるべき姿を常に模索し、かつ地域住民の生活を充実させていく、そういう地域社会の運営といいましょうか、マネジメントといいましょうか、そういう面で最も大事な役割を果たしてきております。自治体の役割としましては、具体的には例えば道路などの社会資本整備や上下水道などの公営企業の運営といった公共サービスの提供、そして福祉、介護、保険、医療、清掃、教育といった住民の生活に身近な福祉を中心とするサービスの提供、水準の向上、あわせて地域の経済を元気にする活性化などが具体的役割、責務として課せられているところであると認識をいたしております。地方公共団体の運営に当たりましては、最小の経費で最大の効果を上げると。これが当然の原則でございます。こうした地方自治体に課せられた責務をしっかり果たしていかなければならないと思っております。深川市の場合は、大変厳しい状況のもとで今まで行政運営プラン、その他に基づいて粛々と行政を運営してきたわけでございます。今行政運営プランの改訂作業をやらせていただいておりますが、改訂作業をしっかりやり、確立し、その中身に沿いましてより一層の行政の効率化、効率的な運営に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 そこで、三つの質問がございましたが、一括してお答えをさせていただきます。質問にありました民間部門をできるだけ活用することが大事でないかとか、あるいは税収や雇用を考慮し、産業政策、その他を考えるときに地元産業を優先すべきでないかとか、こういったご指摘、ご意見がございました。かねがね私もそういう考え方で、重要なことだと考えております。そうした考え方を今後の市政運営に当たりましてもできる限り生かして運営に当たってまいりたいなと考えております。
 また、企業誘致や新産業の創出などに関してお尋ねをいただきましたが、地場産業に対する支援ということで、地域の経済の活性化の取り組みとして、例えば基幹産業でございます農業に関しましては国や北海道、あるいはJA、その他の農業団体と連携しましていろんな意味で農業の底上げのための施策の推進に努めてきておりますし、また商工業に関しましても商工会議所、市商連、その他の団体と密接に連携をして地場産業や商店の振興に役立つ施策の推進に努めてきているところでございまして、基本的にはこれまでも今ある地場産業を最優先して産業振興を図ってきましたし、今後ともそうした考え方をしっかり持って当たっていきたいと思っているわけでございます。そうした既存の地場の産業振興に加えまして、さらなる人口減少対策、あるいは就労の場、雇用の場の確保、拡大、そうしたことにつながる取り組みとして深川市の場合も企業誘致や移住・定住対策、新産業の創出といった新たな取り組みにも手を染めていかなければならないだろうと考えておりまして、その具体的な手段として今年度から頑張る地方応援プログラムなどの政策枠組みを活用し、地域経済の活性化、人口減少に歯どめをかけられるよう全力で取り組んできているところであります。
 以上申し上げまして、先ほど申し上げましたように残余は副市長並びに企画総務部長から答弁させていただきます。

○議長(北本 清美君) 斎藤副市長。

○副市長(斎藤 政友君)〔登壇〕 私からは、一般行政の1番目、財政健全化法に伴う行財政改革について3点質問いただきましたので、順次お答えを申し上げます。
 初めに、1点目の財政健全化のための具体的な内容についてお答えいたします。本年度の市政の方針でも申し上げたところでありますが、その基本は健全な財政基盤を確立し、新しい深川のまちづくりを行っていくことであります。そのためには、地方債残高の着実な削減を図ることと収支不足の解消を図るため、すべての事務事業をゼロベースから見直し、健全な財政運営と持続可能な財政基盤の確立に努めることとしております。特にゼロベースからの事務事業の見直しでは、全所管の相当数の事務事業について6月11日から延べ41日間にわたりヒアリングを行い、平成20年度予算に反映できるものにつきましては即反映することとしておりますし、今後市民説明会を行う行政運営プランの改訂の中で示しておりますさまざまな方策を推進するとともに、検討中としております。職員の定員管理及び給与の適正化、市立病院の経営健全化等につきましても、議会並びに市民の皆さんのご意見を伺う中で推進方策を定め、健全な財政基盤の確立に向けて努力をしてまいる考えであります。
 また、職員の適材適所の再検討、配置転換等につきましては、組織は人なりとの言葉にあるとおり、人事配置につきましてはこれまでも適材適所を旨に行ってまいったところであります。現在来年度に向けての全庁的な組織機構のあり方を検討しておりますので、適正な組織機構の構築とあわせて、的確な人事配置を行ってまいりたいと存じます。
 次に、2点目の起債の返済計画について申し上げます。平成18年度末の全会計の地方債残高は約502億7,400万円であり、財政の健全化を図るためにも建設事業の重点化を図り、地方債発行額の抑制を行い、この残高を着実に削減していくこととしており、19年度末には地方債残高の総額は約485億円となる見込みとなっております。以前にも申し上げましたとおり、普通会計における地方債残高を今後4年間から5年間程度の期間で地方債現在高を標準財政規模で割り返した指標であります地方債現在高倍率3.2を類似団体並みの2.5倍程度に下げていく考えであります。
 次に、3点目の市民に負担増を求めるに当たっての市長の見解についてお答えいたします。質問のとおり、健全財政の構築のためには事務事業の徹底した効率化を図り、あわせて歳入の増を図るさまざまな対策にも取り組んでいく必要があるものと考えております。繰り返しとなりますが、ゼロベースでの事務事業の徹底した見直しを行い、平成20年度予算へ反映できるものは即反映させていく考えであります。また、本年度一般会計補正予算第3号で対応しました地域経済の活性化の取り組みであります頑張る地方応援プログラムの中で進めております移住・定住の促進を初めとするさまざまな取り組みも着実に成果を上げつつありますので、今後も経費の節減、効率的な事務事業の推進を図り、増収対策にも努める中で安定した財政基盤の確立を目指す考えであります。

○議長(北本 清美君) 鈴木企画総務部長。

○企画総務部長(鈴木 英利君)〔登壇〕 一般行政の2番目、痛みを伴う人件費の削減についての1点目、平成18、19年の人件費の状況と行政運営プランの計画内容についてお答えいたします。
 現行の深川市行政運営プランでは、質問にありましたとおり平成17年度当初予算における特別会計及び企業会計をも含めた職員人件費総額の10%以上、5億3,041万円以上の削減を目標としておりました。職員人件費の削減の取り組みとしては、退職者の補充抑制を初め、寒冷地手当の改正や期末勤勉手当の役職加算の凍結などを行ってきております。平成18年度当初予算では、さらに特別職の給料、手当などの削減も行い、人件費総額が52億2,167万円となり、17年度対比では8,241万円の削減となりました。さらに、国家公務員にありましては、地域の民間給与との均衡を図るため、いわゆる地域給を導入し、平成18年4月1日から給料表水準を全体で4.8%引下げたことから、本市においても19年1月から1年の経過措置を講じながら地域給の導入を行い、20年1月からは引き下げの完全実施を行うことにしておりますので、本年度当初予算の人件費総額は退職手当組合の精算負担金を除き49億8,045万円となり、前年度対比で2億4,122万円の削減となったところです。平成17年度と本年度の当初予算額を比較しますと3億2,363万円の削減となっておりますが、現行行政運営プランの削減目標額までにはさらに約2億678万円の削減を要する状況にあります。したがいまして、定員管理と給与の適正化を進めていく必要があるところでございますが、市立病院の今後のあり方について現在検討が進められているところですので、その結果を十分に踏まえまして深川市行政運営プランの改訂を進めてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の本市の公務員定数の削減目標及び成果給、給料体系の見直し、さらに退職金や年金などを含めた官民の生涯賃金格差の是正、このことについてお答えいたします。初めに、定数の削減についてですが、現行の行政運営プランで職員の定員管理におきましては、市立病院を含め、平成17年4月1日現在の職員数604人から5%に当たる31人を削減し、22年4月1日には573人以下とする目標を掲げております。現在まで早期退職者が多く出ましたこと、職員の採用を抑制しておりますこと、さらに昨年9月から市立病院の一部病棟を休床としていることなどからも、職員数が減少し、本年4月1日現在では569人と目標に達しているところであります。しかし、今後とも市立病院のあり方の検討を踏まえまして、行政サービスの低下を招くことなく、事務事業の見直しや業務の民間委託化、指定管理者制度の活用、組織機構改革などに取り組み、定員管理の適正化を着実に図るよう努めてまいります。
 次に、能力や成果に基づいた成果給等への見直しについてでありますが、市民全体の奉仕者として公平、平等な行政サービスの提供を職務として求められる公務員職場におきましては、民間での能力、成果に基づく評価手法をそのまま当てはめることは困難なことから、現に国家公務員の人事評価においても平成16年12月24日に閣議決定された今後の行政改革の方針の中の公務員制度改革の推進の一つとして評価の試行が進められている段階です。これは、能力本位で適材適所の人事配置を推進するとともに、効果的な人材育成を図るためには職員が職務行動を通じて発揮した能力等をより的確に把握することが必要であり、実行ある評価を通じた公務能率の増進を図るため、公務部門の多様な職場、職種に対応した評価手法を開発し、定着させていくという観点により、昨年1月から改善を行いつつ、来年3月まで段階的な取り組みを進めているところであります。一方、現行の地方公務員法においては、任命権者は職員の執務について定期的に勤務成績の評定を行い、その評価に応じた措置を講じなければならないとされておりますが、現在本市においてはシステム的な人事評価制度の導入に至っていないのが実態であります。しかし、先ほど申し上げました今後の行政改革の方針には地方公務員の人事制度についても明示されており、地方分権の進展、住民の行政に対するニーズの高度化、複雑化等に対応して公務の能率的かつ適正な運営を確保するため、より客観的な評価制度の導入を通じた能力、実績主義の人事制度の確立など、地方公共団体における改革の方向が示されております。本市においても人事管理上の有効な制度の一つとなるよう評価手法などを含め、国や他の自治体における取り組みも調査しながら、職員の意欲や目に見える形で努力が報われる公正で公平な人事評価制度の構築について研究を進めてまいります。
 次に、退職金や年金などを含めた官民の生涯賃金格差を早急に是正すべきについてでありますが、退職金につきましては市町村財政の安定とその健全化に寄与するため、組合を組織する市町村の職員に対する退職手当の支給に関する事務を共同処理する北海道市町村職員退職手当組合に加入しておりますので、その規定に基づき支給されることになりますし、また年金につきましても地方公務員等共済組合法に基づき支給されることになっていることもあり、退職金や年金を含めた生涯賃金のいわゆる格差の解消に向けての本市独自での取り組みについては当面困難性があると考えております。
 次に、3点目の各地域の民間給与との格差解消をねらいとするいわゆる地域給の本市での導入状況と効果についてお答え申し上げます。1点目の答弁でも触れさせていただきましたが、公務員給与に地域の賃金を反映させるための地域間配分の見直しを行うという給与構造改革において、国家公務員にあっては民間賃金の地域差をより公務員に反映させるため、一つには民間賃金の低い北海道、東北地域の賃金水準に合わせるということで、俸給表水準を全体として平均4.8%引き下げる。二つには、民間賃金が高い東京都などの地域には3%ないし最高18%の地域手当を支給するという形になったものであります。その中で、年功的な給与上昇の抑制と職務、職責に応じた俸給構造への転換ということで、俸給表においては年功的に上昇する給与を抑制し、具体的には若手の係員層については俸給水準の引き下げを行わず、中高齢者層の給与水準を7%引き下げ、全体で平均4.8%の引き下げとしたものでありまして、本市の給料表も国家公務員と同様の見直しをしたものであります。導入の時期について、国家公務員につきましては昨年4月1日に新号俸に切りかえ、経過措置を設けて平成22年度までの5年間で完成させるものでありますが、本市の場合は本年1月1日に新給料表に切りかえ、経過措置を設けて来年1月に完成するものであります。その経過措置の内容でありますが、国家公務員にありましては、それまで支給を受けておりました給料月額より減額となる職員についてはその差額を支給するいわゆる現給保障を講じますことから、それまで受けていた給料支給月額が下がることはございません。しかし、本市は、平成19年1月から12月までの給料月額については18年12月31日現在の給料月額に20年1月1日現在の給料月額と18年12月31日現在の給料月額の差額の2分の1を増減した形で支給をするという経過措置をとっておりましたが、来年1月以降についてはその措置をいたしませんので、その分給料月額も減額となるものであります。
 次に、効果についてですが、本市職員の年齢構成は国家公務員と異なることから、給料表に分布する構成も異なり、当然に引き下げ率も変動します。本市の新給料表への切りかえによる職員給料総額で比較しますと約3.3%の引き下げ率となり、経過措置を加味すると約0.7%の引き下げ率となっております。本年度は経過措置期間を含むことから、給料、期末勤勉手当に共済費を含めた効果額としては約6,000万円、経過措置がないものとした場合は約1億5,000万円の効果額があるものと試算しております。

○議長(北本 清美君) 宮田議員の一般質問を終わります。


○議長(北本 清美君) お諮りします。
 本日の会議はこれで延会したいと思いますが、異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって本日はこれで延会することに決定しました。
 本日はこれで延会します。
 なお、あすは午前10時から開議します。

(午後 4時59分 延会)


[議事日程][目次]