平成22年 第2回
深川市議会定例会会議録 (第1号)
午前10時06分 開会
平成22年6月22日(火曜日)
午後 3時19分 延会
〇 議事日程(第 1号)
日程第 1 |
会議録署名議員の指名 |
日程第 2 |
会期の決定について |
日程第 3 |
諸般の報告
(1) 議長諸般報告
(2) 市長一般行政報告
(3) 教育長教育行政報告 |
日程第 4 |
委員会報告第12号
議案第39号 深川市税条例の一部を改正する条例について |
日程第 5 |
委員会報告第13号
行財政改革調査特別委員会の中間報告について |
日程第 6 |
報告第 2号 平成21年度深川市一般会計繰越明許費繰越計算書の報告について
報告第 3号 平成21年度深川市農業集落排水事業特別会計繰越明許費繰越計算書の報告について
報告第 4号 平成21年度深川市地方卸売市場特別会計繰越明許費繰越計算書の報告について
報告第 5号 平成21年度深川市下水道事業特別会計繰越明許費繰越計算書の報告について
報告第 6号 平成21年度深川市水道事業会計予算繰越計算書の報告について |
日程第 7 |
議案第43号 損害賠償の額を定めることの専決処分の承認について |
日程第 8 |
議案第44号 北海道市町村備荒資金組合規約の一部を変更する規約について |
日程第 9 |
議案第45号 職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例について
議案第46号 職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例について |
日程第10 |
議案第47号 北海道市町村職員退職手当組合規約の一部を変更する規約について |
日程第11 |
議案第48号 平成22年度深川市一般会計補正予算(第3号)
議案第49号 平成22年度深川市介護保険特別会計補正予算(第1号)
議案第50号 平成22年度深川市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)
議案第51号 平成22年度深川市老人医療特別会計補正予算(第1号) |
〔議案第48号〕 |
質疑・
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北名 照美 |
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答弁・
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通市民福祉部長 |
日程第12 |
議案第52号 深川市教育委員会委員の任命について |
日程第13 |
議案第53号 深川市公平委員会委員の選任について |
日程第14 |
諮問第 1号 人権擁護委員候補者の推薦について |
日程第15 |
一般質問 |
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1-1. 11番・
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鍜治 敏夫君 |
答弁・
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山下市長 |
2. 質問・
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鍜治 敏夫君 |
答弁・
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鈴木教育長 |
再質問・
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鍜治 敏夫君 |
答弁・
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鈴木教育長 |
再々質問・
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鍜治 敏夫君 |
答弁・
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鈴木教育長 |
3. 質問・
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鍜治 敏夫君 |
答弁・
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沢田経済・地域振興部長 |
4. 質問・
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鍜治 敏夫君 |
答弁・
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沢田経済・地域振興部長 |
5. 質問・
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鍜治 敏夫君 |
答弁・
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通市民福祉部長 |
2-1. 7番・
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水上 真由美君 |
答弁・
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坂本企画総務部長 |
2. 質問・
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水上 真由美君 |
答弁・
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山下市長 |
答弁・
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坂本企画総務部長 |
再質問・
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水上 真由美君 |
答弁・
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坂本企画総務部長 |
3. 質問・
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水上 真由美君 |
答弁・
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沢田経済・地域振興部長 |
再質問・
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水上 真由美君 |
答弁・
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沢田経済・地域振興部長 |
4. 質問・
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水上 真由美君 |
答弁・
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沢田経済・地域振興部長 |
再質問・
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水上 真由美君 |
答弁・
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沢田経済・地域振興部長 |
5. 質問・
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水上 真由美君 |
答弁・
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通市民福祉部長 |
再質問・
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水上 真由美君 |
答弁・
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通市民福祉部長 |
3-1. 6番・
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楠 理智子君 |
答弁・
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通市民福祉部長 |
2. 質問・
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楠 理智子君 |
答弁・
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通市民福祉部長 |
再質問・
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楠 理智子君 |
答弁・
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通市民福祉部長 |
3. 質問・
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楠 理智子君 |
答弁・
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一原教育部長 |
答弁・
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山下市長 |
4. 質問・
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楠 理智子君 |
答弁・
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沢田経済・地域振興部長 |
(午前10時06分 開会)
○議長(北本 清美君) ただいまから平成22年第2回深川市議会定例会を開会します。
○議長(北本 清美君) これより本日の会議を開きます。
○議長(北本 清美君) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員には、会議規則第78条の規定によって、松沢議員、北畑議員を指名します。
○議長(北本 清美君) 事務局長から諸般の報告を申し上げます。
○議会事務局長(山岸 弘明君) 本定例会に付議されます事件は、総務文教常任委員長から審査結果の報告がありました議案1件、行財政改革調査特別委員長から調査結果の中間報告、市長から提出のありました議案11件、諮問1件及び報告5件であります。
次に、監査委員から2月分ないし4月分に関する例月出納検査結果報告の提出がありましたので、お手元に配付しております。
次に、本定例会に説明員として出席通知のありました者の職氏名を一覧表としてお手元に配付しております。
次に、第2回定例会1日目の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
以上で報告を終わります。
○議長(北本 清美君) 日程第2 会期の決定についてを議題とします。
お諮りします。本定例会の会期は、本日から6月30日までの9日間にしたいと思いますが、異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって会期は本日から6月30日までの9日間に決定しました。
○議長(北本 清美君) 日程第3 諸般の報告を行います。
初めに、議長諸般報告を事務局長から申し上げます。
○議会事務局長(山岸 弘明君) 平成22年第1回市議会定例会後の3月25日以降、昨日までの議会の動静概要は、お手元に配付のとおりであります。
これで議長諸般報告を終わります。
○議長(北本 清美君) 次に、市長一般行政報告を行います。
山下市長。
○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 平成22年第2回市議会定例会の開会に当たり、一般行政の報告を申し上げます。
初めに、農作業の進捗状況及び農作物の生育状況について申し上げます。6月1日現在の普及センターの調査によりますと、本年の根雪終日は、平年より3日遅く、また融雪後に低温が続いたことから田畑の耕起、水稲の移植及び畑作物の播種、定植作業などは5日程度のおくれで行われました。農作物の生育状況は、水稲は平年より5日おくれ、畑作物についても総じて平年より4日程度おくれている状況にあります。ことしは冷夏の予報がされておりますが、幸い6月に入り良好な天候に恵まれておりますので、一安心いたしているところであります。いずれにいたしましても、豊穣の秋がぜひ迎えられるように今後とも普及センターや農協など、関係機関・団体と連携を図り、万全な対応に努めてまいりたいと考えているところであります。
次に、建設工事の発注状況について申し上げます。本年度の建設工事の発注予定総額は、平成21年度からの繰り越し事業分7億8,000万円を含め、約16億円でございますが、このうち6月2日現在の発注状況につきましては、件数で28件、契約額は6億2,551万2,000円でございまして、執行率は39.0%となっております。この数字は、前年同期比で申し上げますと、14ポイントの増となっているところであります。今後とも、建設工事につきましては、適時適切な発注に努めてまいる所存であります。
次に、スプリングフェスタについて申し上げます。5月16日、生きがい文化センターにおきまして、第17回目となります2010ふかがわスプリングフェスタを開催いたしました。当日は天候に恵まれ、主催者を含め来場者は2,500人を超えたところでございます。オープニングの屋外演奏会を初め、園芸市やハンギングバスケット講習会、消費生活展、あるいはフリーマーケットなど多彩な催しを通じて大勢の市民の皆様に緑化の推進と環境保全やリサイクルなど、自然や物の大切さを知っていただく機会となり、盛会のうちに終了いたしたところでございます。
次に、チャレンジデーについて申し上げます。5月26日、「みんなでスポーツ!みんなで健康!!!」をテーマに、昨年に引き続き4回目となりますチャレンジデー2010を開催いたしました。ことしは和歌山県上富田町と栃木県益子町との対戦でございましたが、本市は1万3,469人に上る大勢の市民のご参加をいただき、参加率は56.1%となり、念願でありました目標の50%を達成することができたところであります。対戦相手である上富田町の参加率が63.4%、また益子町の参加率が59.8%でございましたので、残念ながら両町には及びませんでしたが、昨年に比べて本市の参加率は、9.6ポイント上昇しておりまして、市民のチャレンジデーへの理解は深まってきているものと考えております。今後とも関係団体等のご理解、ご協力をいただきながら本市におけるスポーツの一層の振興と市民の健康づくりに努めてまいりたいと考えているところでございます。
以上、行政の一端を申し上げ、報告とさせていだきます。
○議長(北本 清美君) 次に、教育長教育行政報告を行います。
鈴木教育長。
○教育長(鈴木 英利君)〔登壇〕 平成22年第2回市議会定例会の開会に当たり、教育行政の概要について報告を申し上げます。
初めに、教職員の人事異動について申し上げます。本年4月1日付人事異動に当たりましては、学校教育に対する市民の期待と信頼にこたえるため、広くすぐれた人材の確保に努めたところ、他管内からの異動者1人を含め、34人の異動を行い、人事の刷新を行ったところであります。その内訳は、校長3人、教頭5人、教諭、養護教諭、事務職員26人となっておりますが、公教育を担う教職員が常に教育公務員としての使命と責任を自覚し、その専門性を高めてすぐれた教育実践を期待するものであります。
次に、学級編制について申し上げます。本年度、小学校の普通学級は、前年度と同じ44学級、特別支援学級は、多度志小学校で1学級増の13学級で合計57学級であります。また、中学校の普通学級は、深川中学校で1学級減、一已中学校で1学級増の前年度と同じ23学級、特別支援学級は、音江中学校で1学級増の9学級で合計32学級であります。小中学校合わせて普通学級67学級、特別支援学級22学級をもって、北海道教育委員会の同意を得たところであります。
以上、教育行政の一端を申し上げ、報告といたします。
○議長(北本 清美君) これで諸般の報告を終わります。
○議長(北本 清美君) 日程第4 委員会報告第12号議案第39号深川市税条例の一部を改正する条例についてを議題とします。
本件について委員長の報告を求めます。
渡辺総務文教常任委員長。
○総務文教常任委員長(渡辺 英雄君)〔登壇〕 ただいま議題となりました議案第39号深川市税条例の一部を改正する条例について、総務文教常任委員会で審査しました概要と結果についてご報告申し上げます。
議案第39号は、第2回市議会臨時議会において当委員会に付託され、5月24日及び5月27日に委員会を開催し、所管の部課長等の出席を求め審査を行いました。
質疑の中から主なものを申し上げます。
問い、個人住民税の扶養控除等の見直しにより個人の方の年税額がどのぐらいになるのか。
答え、年収400万円の4人家族の例ですが、一定の控除を想定した上で、夫婦と16歳未満の年少扶養の子供2人の場合、一般扶養控除のある現行制度の住民税は8万5,000円で、改正後は15万1,000円になり、7万1,000円の増加となります。また、夫婦と16歳以上19歳未満の特定扶養の子供1人と16歳未満の年少扶養の子供1人の4人家族の場合、住民税は7万2,750円から11万6,000円になり、4万3,250円の増額となります。
問い、年少扶養控除と特定扶養控除の上乗せ分の廃止に伴う市税への影響額は。
答え、平成21年度分の個人市民税で計算する影響額は、現時点では3,500万円程度の増を推測しております。また、影響額の内訳は、年少扶養控除分3,200万円、特定扶養控除の上乗せ分300万円程度と推測しています。
問い、個人住民税の扶養控除を見直した場合、他の制度への影響はどのようなものがあるか。
答え、所得税、住民税それぞれで関連制度に対して影響がありますが、住民税の関係でおよそ15の制度に影響があると認識をしています。影響する主なものは、幼稚園就園奨励費補助、母子家庭自立支援給付などです。
問い、個人住民税の扶養控除等の改正は、子ども手当の関係、高校の無償化等により見直しする内容と思うが、本市の改正が平成24年度から適用となるが、今後の見直しの動きは。
答え、この改正では、年少扶養控除と特定扶養控除の上乗せ分の廃止となり、住民税はおおむね増税となりますが、国において不具合等が想定されれば、政府税制調査会の中で検討が進められると聞いています。
問い、たばこ税率の引き上げで税収アップが見込めるが、本庁舎や関連する施設での全面禁煙、または禁煙ブームの兼ね合いから、どのぐらい税収を見込んでいるのか。
答え、平成22年度の税収予算は、人口減や禁煙の世相から約1億7,000万円を計上しています。今般の情勢等を見る中で、本年10月からの改正で当初2,000万円程度の上乗せを期待しましたが、そこまでの到達は難しいと思っています。
問い、たばこ税の引き上げだけでなく1箱当たりの税抜き価格分も値上げになるようだが、その理由は。
答え、たばこは1本当たり3円50銭の増税となり、さらに1箱当たりの税抜き価格が上乗せをされておりますが、その値上げの理由として国内たばこ市場の成人人口の減少や喫煙規制の強化の影響により販売数量の減少が加速し、近年の原材料費高騰などにより上乗せされたと聞いております。
問い、今回の国保税改正が、税全体の見直しではなく、課税限度額のみに至った経過、理由は。
答え、国保運営協議会の答申を踏まえた改正の基本的な考え方は、予算との乖離を解消していく、また介護納付金や後期高齢者支援金の2分の1相当額を税で確保しながら、不足分は基金残高を考慮し、税率等の改正を検討することになっています。しかし、平成20年度及び21年度に税率等の改正を行っていること、景気が低迷していること、さらに高齢化により低所得世帯がふえていることを十分考慮し、国保税の軽減措置を受けることができない中間所得世帯の負担にも配慮した結果、地方税法改正にあわせて法定限度額まで引き上げるものです。仮に、平成22年度予算で事業準備基金を繰り入れしないで、収支不足額を税率等の改正に求めた場合は、税率を0.4%、均等割4,000円、平等割2,500円、課税限度額を4万円に引き上げる大規模な改正となることから、今回の改正案になりました。
問い、国保会計が単年度赤字体質の中で、毎年の医療費全体が上昇傾向、特に景気低迷により農業所得が落ちている中で、課税限度額4万円の引き上げに該当する方の負担に配慮もすべきと考える。今回の改正は、税負担に対する不公平感を感じざるを得ないがどう考えるか。
答え、国保運営協議会の中で、農業経営している委員から、「課税限度額4万円の引き上げは楽なものではない。基本的な改正案に賛成するが、低、中所得者だけでなく、高額所得者の所得が落ちている状況も念頭に置きながら対応すべき」というご意見もいただきましたが、国保財政が全体的に厳しくなっている中で、今後も厚労省が法定限度額の引き上げを検討しており、適宜限度額の改正をしなければ次回の改正が大幅な引き上げにつながる可能性も出てくることから、今の段階で適切な対応をとることが最善であると考えました。
問い、事業準備基金の活用は、インフルエンザなどが大発生したときの調整のためと認識しているが、その見解が変わったのか。
答え、基金については、新型インフルエンザの発生など不測の場合に対して取り崩すことが基本的な考え方です。しかし、直近3カ年間の保険給付費の平均5%をストックしている場合など、一定条件のもとで急激な税の上昇を緩和するための対応もできる形になっています。現在の基金残高は約1億7,000万円であり、平成21年度決算で約3,400万円が減る見込みですが、平均5%を確保できる見通しです。
問い、課税限度額を納付している世帯数、改正による推移は。
答え、平成20年度の基礎課税額分に該当する世帯は167世帯、21年度で196世帯となっていますが、22年度現行では117世帯で、この改正により96世帯の予定になります。
問い、後期高齢者の医療制度の廃止や、国保の広域化などが国で議論されているが、市において将来的に国保制度の変更をどのように想定しているか。
答え、厚労省では、新たな高齢者医療制度の創設について、改革会議を設置して審議を行っています。その審議の中で、後期高齢者医療制度の廃止後の高齢者医療と国保を一体に運営する案が出ており、市町村国保の運営に関しては、平成25年度から都道府県単位の広域連合などで運営していく案が有力視されています。これらの案は、来年の国会に上程し、そして4月以降2年間をかけて準備すると聞いており、国の流れを注視しています。
問い、短期被保険者証、資格証明書の交付件数及び、そのうち7割、5割、2割の低所得軽減措置を受けている件数は。
答え、短期被保険者証の交付世帯は、4月30日現在224世帯であり、そのうち119世帯が低所得者軽減に該当すると押さえています。また、資格証明書の交付世帯は16所帯、低所得者軽減を受けている世帯は10世帯となっています。
問い、国保の税収を確保する改正と理解するが、その反面で、市民の中には、医療費の抑制のため我慢して病院にかからないという話を耳にするが、どう認識しているのか。
答え、国保の被保険者に対して、直接アンケート調査あるいは窓口で対応した方からお聞きした経過はございませんが、健康優良世帯表彰事業の中で過去に表彰の対象となった方から、医療費が高くて医療機関にかからず、健康とみなされ表彰されたと報告を受けたことがありますが、平成21年度の表彰の83世帯からは聞いてはいません。
質疑終結後、討論に入り、北名委員から原案に反対の立場で、個人住民税の扶養控除の見直しについては、全国的にどなたにとっても相当な増税になる状況であり、平年ベースで4,569億円の過去最大規模の大増税になり、賛成できるものではないとの討論がありました。
その後、採決に入り、議案第39号は賛成多数をもって可決すべきものと決定をいたしました。
以上で総務文教常任委員会の報告を終わります。
○議長(北本 清美君) これより質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 質疑を終わります。
本件は討論の通告がありませんので、これより議案第39号を採決します。
この採決は、起立によって行います。
本件に対する委員長の報告は可決であります。
本件は委員長の報告のとおり決定することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(北本 清美君) 起立多数。
よって、議案第39号は委員長の報告のとおり可決されました。
○議長(北本 清美君) 日程第5 委員会報告第13号行財政改革調査特別委員会の中間報告についてを議題とします。
行財政改革調査特別委員長から会議規則第44条第2項の規定により、中間報告をしたいとの申し出があります。
お諮りします。本件は申し出のとおり報告を受けることにしたいと思いますが、異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって行財政改革調査特別委員長から中間報告を受けることに決定しました。
委員長の発言を許可します。
長野行財政改革調査特別委員長。
○行財政改革調査特別委員長(長野 勉君)〔登壇〕 ただいま議題となりました行財政改革調査特別委員会の中間報告について申し上げます。
当委員会は、平成20年度決算における実質公債費比率が、地方財政法に定める18%を超え19.2%となったことから、公債費の適正な管理を計画的に行うため作成された公債費負担適正化計画について、6月3日に調査を行いましたので、その経過と概要について報告をいたします。
6月3日の第19回委員会では、財政課より公債費負担適正化計画の説明があり、その後質疑を行いましたので、主なものについて報告をいたします。
問い、財政収支計画の市税及び地方交付税の見込みについて、この根拠と推計に大幅な狂いはないか。
答え、少しずつ減少傾向にあり、さまざまな変更はあるかもしれませんが、現時点においては最善を尽くし知り得る情報をもとに積み上げたものです。
問い、山下市長就任時には、503億円程度の市債残高であり、毎年20億円程度減少させる目標があったがその推移は。
答え、平成18年度に502億7,000万円ほどの市債残高がありましたが、22年度の見込みでは420億円ぐらいということで、おおむね1年に20億円減らしている実績になっています。
問い、この計画をどのような認識を持って、どのような危機感があって作成したのかを聞かせていただきたい。また、実質公債費比率が20%を超えるとなると、全国的に見て悪いほうになると推測できるが、その状況については。
答え、計画策定に当たっては、市民ニーズに一定の制約が生じるということから、深刻に感じており危機感もありました。北海道で財政健全化計画を策定した自治体は1市6町ありますが、これはすべて実質公債費比率が25%を超えている団体であり、効果が検証されることから市民生活にもさまざまな影響が生じてくると考えられます。
問い、平成21年度会計閉鎖に伴う一般会計、特別会計、企業会計の実態はおおむねどのようになっているか伺う。
答え、現段階では、一般会計は約2億円の収支の黒字、特別会計はいずれも実質収支は黒字で、合わせて3億円ほどの黒字が見込めると把握をしている。企業会計の水道事業は2億5,000万円の良債務、病院事業は16億円ほどの不良債務となり、連結実質赤字比率は、昨年の10.32%を若干下回る見通しです。
問い、市立病院の健全化計画は、病院だけではなく医師確保を含んで市長を先頭に市民が一体となって取り組んでいかなければならないが、どう考えるか。
答え、経営健全化については、今後も病院長等と市理事者との継続した協議が必要であり、医師確保についても大学との接点を持つことの重要性を十分に受けとめさせていただきます。
問い、市立病院の問題で、昨年から来年までの3カ年の間で給与や報酬をカットして一丸となって取り組んでいるが、来年以降はどうなのか。
答え、職員の給与カットは、平成20年7月から23年6月までの3年間となっていますが、経営健全化計画は7年間であり、職員組合と交渉し期間を区切るなどにより妥結した内容について、順次議会に提案したいと考えています。
問い、市立病院の経営健全化計画は、計画のための計画であってはいけないと指摘し議決した。しかし、7対1看護計画が簡単に変更される状況となっている。財政当局としてどのように考えるか。
答え、国に出すための計画という取り組みではなく、真に市立病院が経営改善されるよう最善を尽くして計画づくりを進めたと考えておりますし、3月議決いただいたことに感謝を申し上げます。計画の重さということで、このような形で狂いが出ていることに対しおわびをしなければならないと思いますし、病院と連携し、十分な説明となるよう検討協議させていただきたいと考えています。
問い、市立病院の最初の7対1看護計画は不退転の決意であったが、これが崩れるとどうなるのか。
答え、経営健全化計画の柱の一つである7対1看護は、当初7月からの計画でありましたが、6月から5人の看護師の採用、さらに育児休業等からの復帰により8月に基準に合致し、9月からスタートすると病院から聞いています。この達成に向け病院も努力しますし、最大限にバックアップしたいと考えています。
問い、病院の経営健全化計画の7対1看護の関係が2カ月も先送りになって、計画に狂いが生じ、信憑性の問題があるが、今後の見通しについて。
答え、この計画を粛々と実行していく覚悟で取り組んでいます。一部そごが生じている部分もありますが、少しでも削減できることはないか内部で検討し計画実現のため努力を続けてまいります。
以上が委員会の概要であります。
なお、今後の委員会の開催等につきましては、特別な事由により調査すべき事項が生じた場合に開催することとし、その内容、開催日時については正副委員長に一任していただくことで決定いたしました。
以上で行財政改革調査特別委員会の中間報告を終わります。
○議長(北本 清美君) これより質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 質疑を終わります。
以上で行財政改革調査特別委員会の中間報告を終わります。
○議長(北本 清美君) 日程第6 報告第2号平成21年度深川市一般会計繰越明許費繰越計算書の報告についてないし報告第6号平成21年度深川市水道事業会計予算繰越計算書の報告についての5件を議題とします。
提出者の説明を求めます。
山下市長。
○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 報告第2号平成21年度深川市一般会計繰越明許費繰越計算書の報告についてないし報告第6号平成21年度深川市水道事業会計予算繰越計算書の報告についての5件について一括してご説明を申し上げます。
報告第2号ないし報告第5号は、一般会計におけるブロードバンド拡大整備事業ほか35事業、農業集落排水事業特別会計及び下水道事業特別会計におけるマンホール等改修工事、そして地方卸売市場特別会計における公設市場冷凍施設改修事業につきまして、それぞれ事業の年度内執行が困難なことから、平成21年度補正予算の中で繰越明許費を設定したものであり、地方自治法施行令第146条第2項の規定に基づき、別紙のとおり繰越明許費繰越計算書を調製したものであります。
また、報告第6号は、平成22年第1回市議会定例会において平成21年度深川市水道事業会計配水施設等改修事業予算を増額補正いたしましたが、資材調整等に日数を要し、年度内の完成が困難なことから、地方公営企業法第26条第1項の規定による予算の繰り越しを4月1日付で行い、同条第3項の規定に基づき、別紙のとおり繰越計算書を調製したものであります。
以上、5件について報告させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
○議長(北本 清美君) これより一括質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 質疑を終わります。
これで報告第2号ないし報告第6号の報告を終わります。
○議長(北本 清美君) 日程第7 議案第43号損害賠償の額を定めることの専決処分の承認についてを議題とします。
提出者の説明を求めます。
山下市長。
○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 議案第43号損害賠償の額を定めることの専決処分の承認について提案理由を申し上げます。
平成22年5月11日午前10時ごろ、車両がリフレッシュプラザ鷹泊駐車場を走行中、グレーチングがはね上がり燃料タンクを破損させる事故が発生いたしました。詳細につきましては、別紙専決処分書のとおりでございますが、国家賠償法第2条第1項の規定に基づき、駐車場の管理に瑕疵があったものと判断し、8万9,361円を市が賠償することで相手方と協議が調いましたことから、地方自治法第179条第1項の規定に基づき、平成22年5月31日をもって専決処分したものであります。なお、賠償金につきましては、全国市長会の市民総合賠償補償保険から全額補てんされるものであります。
よろしくご審議の上、承認くださいますようお願い申し上げます。
○議長(北本 清美君) これより質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 質疑を終わります。
お諮りします。本件は、会議規則第36条第3項の規定によって、委員会付託を省略したいと思いますが、異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって本件は委員会付託を省略することに決定しました。
本件は討論の通告がありませんので、これより議案第43号を採決します。
本件は承認することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって議案第43号は承認することに決定しました。
○議長(北本 清美君) 日程第8 議案第44号北海道市町村備荒資金組合規約の一部を変更する規約についてを議題とします。
提出者の説明を求めます。
山下市長。
○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 議案第44号北海道市町村備荒資金組合規約の一部を変更する規約について提案理由を申し上げます。
北海道総合振興局及び振興局の設置に関する条例が、本年4月1日から施行されましたことに伴い、北海道の総合出先機関の名称が改められましたことから、北海道市町村備荒資金組合規約の一部を変更する必要が生じましたが、当該規約の一部変更につきましては、地方自治法第286条第1項及び第290条の規定により、一部事務組合を構成する関係地方公共団体が協議によりこれを定めることとされており、この協議については、それぞれの関係地方公共団体の議会の議決を経なければならないこととされておりますことから、本議会の議決を得ようとするものであります。
よろしくご審議の上、議決くださいますようお願い申し上げます。
○議長(北本 清美君) これより質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 質疑を終わります。
お諮りします。本件は、会議規則第36条第3項の規定によって、委員会付託を省略したいと思いますが異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって本件は委員会付託を省略することに決定しました。
本件は討論の通告がありませんので、これより議案第44号を採決します。
本件は原案のとおり決定することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって議案第44号は原案のとおり可決されました。
○議長(北本 清美君) 日程第9 議案第45号職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例について及び議案第46号職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例についての2件を議題とします。
提出者の説明を求めます。
山下市長。
○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 議案第45号職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例について及び議案第46号職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例についての2件について、一括して提案理由を申し上げます。
これら2条例の改正は、少子化対策の観点から育児を行う職員の仕事と子育ての両立支援等を一層進めるため、男女ともに子育てをしながら働き続けることができる環境を整備することを目的として、平成22年6月30日から国家公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律が施行され、同法の附則により地方公務員の育児休業等に関する法律の一部が改正され、配偶者が育児休業をしている地方公務員についても育児休業することができるようになることなどから、本市におきましてもその趣旨を踏まえ、仕事と子育ての両立支援の制度の充実を図るに当たり、関連する条例の改正を行おうとするものであります。
議案第45号の職員の育児休業等に関する条例の改正内容は、配偶者が育児休業をしている職員についても育児休業、育児短時間勤務及び部分休業の承認の請求をすることができるものとする規定の改正などを行うほか、同改正条例の施行日前に申し出された育児休業等計画書や育児短時間勤務の計画は、改正後のそれぞれの規定により申し出た計画とみなす経過措置について、附則で定めようとするものであります。
次に、議案第46号の職員の勤務時間、休暇等に関する条例の改正内容は、3歳に満たない子のある職員が、その子を養育するために時間外勤務の制限を請求した場合には、当該職員の業務を処理するための措置を講ずることが著しく困難である場合を除き、時間外勤務をさせてはならない規定を新設するほか、同改正条例の施行日後を時間外勤務の制限の開始日として請求を行おうとする職員は、施行日前に請求することができる経過措置について、附則で定めようとするものであります。
よろしくご審議の上、議決くださいますようお願い申し上げます。
○議長(北本 清美君) これより一括質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 質疑を終わります。
本件は総務文教常任委員会に付託します。
○議長(北本 清美君) 日程第10 議案第47号北海道市町村職員退職手当組合規約の一部を変更する規約についてを議題とします。
提出者の説明を求めます。
山下市長。
○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 議案第47号北海道市町村職員退職手当組合規約の一部を変更する規約について提案理由を申し上げます。
北海道総合振興局及び振興局の設置に関する条例が、本年4月1日から施行され、北海道の総合出先機関の名称及び所管区域が改められたことから、北海道市町村職員退職手当組合規約の一部を変更する必要が生じておりますが、当該規約の一部変更につきましては、地方自治法第286条第1項及び第290条の規定により、一部事務組合を構成する関係地方公共団体が協議によりこれを定めることとされており、この協議についてはそれぞれの関係地方公共団体の議会の議決を経なければならないことから、本議会の議決をいただこうとするものであります。
よろしくご審議の上、議決くださいますようお願い申し上げます。
○議長(北本 清美君) これより質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 質疑を終わります。
お諮りします。本件は、会議規則第36条第3項の規定によって、委員会付託を省略したいと思いますが異議がありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって本件は委員会付託を省略することに決定しました。
本件は討論の通告がありませんので、これより議案第47号を採決します。
本件は原案のとおり決定することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって議案第47号は原案のとおり可決されました。
○議長(北本 清美君) 日程第11 議案第48号平成22年度深川市一般会計補正予算ないし議案第51号平成22年度深川市老人医療特別会計補正予算の4件を議題とします。
提出者の説明を求めます。
初めに、議案第48号。
平山財政課長。
○財政課長(平山 泰樹君)〔登壇〕 議案第48号平成22年度深川市一般会計補正予算(第3号)についてご説明を申し上げます。
第1条で歳入歳出にそれぞれ2,296万9,000円を追加し、予算の総額を153億1,350万7,000円とするものであります。
初めに、歳出予算についてご説明を申し上げます。10ページをごらんください。3款民生費、1項2目障がい者福祉費45万円の増額は、障がい者自立支援臨時特別対策事業として、入所施設等から地域生活への移行の際に必要な物品の購入費の助成を行う地域移行支援経費、支援事業及び療育センターにおける訓練器具の整備を行うものであります。
12ページをお開きください。3項1目生活保護総務費214万8,000円の増額補正は、生活保護受給者に対し、求職活動の相談や情報提供等の就労支援を行う就労支援員を雇用するものであります。
次に、14ページをごらんください。4款衛生費、1項1目保健衛生総務費190万円の増額補正は、保健師の産休及び育児休業取得による代替嘱託保健師の雇用を図るものであります。
16ページをお開きください。5款労働費、1項1目労働諸費1,150万4,000円の増額補正は、厳しい雇用情勢に対処するため、国の基金を活用した緊急雇用創出事業として、公会計制度の整備に係る市有資産の調査等に係る事業、介護資格取得者の育成のための事業、2事業を追加して実施しようとするものであります。
次に、18ページをごらんください。7款商工費、1項3目観光振興費649万7,000円の増額補正は、北海道グリーンニューディール基金事業として、本年度当初予算に計上した道の駅ライスランドふかがわにおける太陽光パネル設置事業に加え、来年度実施予定のLED発光ダイオード等の設置を前倒しして実施しようとするものであります。
次に、20ページをお開きください。10款教育費、2項小学校費1目学校管理費47万円の増額補正は、納内小学校の自然宿泊体験事業が、文部科学省が実施する豊かな体験活動推進事業として昨年に引き続き選定され、漁業体験や社会奉仕活動などに取り組むものであります。
次に、戻りまして8ページをごらんください。歳入予算につきましては、国庫支出金及び道支出金等の特定財源の充当をするとともに、19款繰越金159万2,000円により対応するものであります。
以上、一般会計補正予算について、ご説明を申し上げましたが、原案に賛同賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
○議長(北本 清美君) 次に、議案第49号ないし議案第51号。
通市民福祉部長。
○市民福祉部長(通 義美君) 私から議案第49号ないし議案第51号の3特別会計補正予算についてご説明申し上げます。
初めに、議案第49号平成22年度深川市介護保険特別会計補正予算(第1号)についてご説明申し上げます。
第1条で歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ5,385万7,000円を追加し、予算の総額を22億4,082万7,000円にしようとするものであります。
歳出よりご説明申し上げますので、10ページをお開きください。3、歳出、4款1項1目介護保険準備基金積立金285万5,000円の増額は、平成21年度決算において生じた剰余金を積み立てるものであります。
次に、12ページをお開きください。6款1項1目償還金及び還付加算金5,100万2,000円の増額は、平成21年度保険給付費及び地域支援事業費に係る国庫負担金、国庫補助金及び道負担金、道補助金並びに支払い基金交付金の精算に伴う返還金及び過年度分保険料還付に伴う経費であります。
戻りまして、8ページをお開きください。2、歳入、8款1項1目繰越金5,385万7,000円の増額は、平成21年度からの繰越金を計上するものです。
以上で介護保険特別会計補正予算の説明を終わらせていただきます。
次に、議案第50号平成22年度深川市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)についてご説明申し上げます。
第1条で歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ87万8,000円を追加し、予算の総額を3億3,957万8,000円にしようとするものであります。
歳出からご説明申し上げますので、10ページをお開きください。3、歳出、1款1項1目一般管理費15万円の増額は、相談体制充実のための備品購入経費、これは来庁者待ち合い用のロビーチェアの購入経費でございます。この経費の増によるものであります。
12ページをお開きください。2款1項1目後期高齢者医療広域連合納付金57万8,000円の増額は、被保険者から徴収した平成21年度保険料収入額の確定により、北海道後期高齢者医療広域連合へ納入する保険料負担金を増額するものであります。
14ページをお開きください。4款1項1目保険料還付金15万円の増額は、過年度分保険料還付に伴う経費であります。
続いて、歳入についてご説明申し上げますので、戻りまして8ページをお開きください。2、歳入、3款1項1目後期高齢者医療特別対策交付金15万円の増額は、北海道後期高齢者医療広域連合から高齢者医療制度円滑運営臨時特例交付金の増によるものであります。
5款1項1目繰越金72万8,000円の増額は、平成21年度からの繰越金を計上するものであります。
以上で後期高齢者医療特別会計補正予算の説明を終わらせていただきます。
次に、議案第51号平成22年度深川市老人医療特別会計補正予算(第1号)についてご説明申し上げます。
第1条で歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ79万4,000円を増額し、予算の総額を509万4,000円にしようとするものであります。
歳出からご説明申し上げますので、10ページをお開きください。3、歳出、4款1項1目償還金79万4,000円の増額は、平成21年度老人保健医療給付費の確定に伴う超過交付分の交付金及び負担金の返還金であります。
戻りまして、8ページをお開きください。2、歳入、1款1項1目医療費交付金12万円の増額は、平成21年度老人保健医療給付費の確定に伴う追加交付金を計上するものであります。
5款1項1目繰越金67万4,000円の増額は、平成21年度老人医療特別会計繰越金を計上するものです。
以上、老人医療特別会計補正予算について、ご説明を終わらせていただきますが、ご審議の上、3特別会計補正予算の原案にご賛同賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○議長(北本 清美君) これより質疑に入ります。
初めに、議案第48号一般会計、歳出、3款民生費。
北名議員。
○16番(北名 照美君) 12ページのところの生活保護総務費でお尋ねをいたします。
就労支援員の配置にかかわって214万8,000円の事業が行われるようですが、この事業の概略と具体的な展開についてお尋ねをいたします。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
通市民福祉部長。
○市民福祉部長(通 義美君) 生活保護適正実施推進事業の内容についてということで質疑がございましたので、お答えをさせていただきます。
まず、事業内容でございますけれども、新たに市民福祉部社会福祉課に生活保護受給者就労支援員を配置し、生活保護受給者に対し求人の情報提供、ハローワークへの同行訪問、履歴書の書き方や面接の受け方の支援など、就労に係る相談支援体制を強化することにより、早期の就労と経済的自立を促していこうというものでございます。予算についてご説明申し上げますが、就労支援員1人の人件費及び旅費を合わせて214万8,000円を計上するもので、これにつきましては全額補助対象となってございます。この事業は、就労支援員の配置を全国に広げようと、国が平成21年度第2次補正予算において、福祉事務所に生活保護受給者を対象とする就労支援員を550人から2,500人増員し、全国で3,050人とする予算措置を行ったもので、原則としてすべての自治体において就労支援員の配置を促しております。生活保護受給者の就労指導と支援は、これまでケースワーカーが担ってきましたが、対応には限界もありましたので、この機会に就労支援員を設置し、生活保護受給者の自立助長により効果を上げてまいりたいと考えております。なお、現在就労が可能で求職活動を指導支援している方は本市で約70人いらっしゃいますが、今回初めて行う事業でもありますので、就労支援にかかわっていただく対象者は、就労意欲も就労能力も一定程度あるものの就労に当たってのサポートが必要な方を選定し、ご本人の理解も得ながら就労支援員が一定期間集中的に係ることにより、就労に結びつけられるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(北本 清美君) 3款民生費を終わります。
4款衛生費。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 終わります。
5款労働費。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 終わります。
7款商工費。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 終わります。
10款教育費。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 終わります。
次に、歳入。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 終わります。
以上で一般会計補正予算を終わります。
次に、議案第49号介護保険特別会計。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 終わります。
次に、議案第50号後期高齢者医療特別会計。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 終わります。
次に、議案第51号老人医療特別会計。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 終わります。
以上で質疑を終わります。
お諮りします。本件は、会議規則第36条第3項の規定によって、委員会付託を省略したいと思いますが、異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって本件は委員会付託を省略することに決定しました。
本件は討論の通告がありませんので、これより議案第48号ないし議案第51号の4件を一括して採決します。
本件は原案のとおり決定することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって議案第48号ないし議案第51号は、原案のとおり可決されました。
○議長(北本 清美君) 日程第12 議案第52号深川市教育委員会委員の任命についてを議題とします。
提出者の説明を求めます。
山下市長。
○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 議案第52号深川市教育委員会委員の任命について提案理由を申し上げます。
教育委員会委員でございます宮田嘉明さんが、本年8月9日をもって任期が満了となりますが、その後任の委員として同氏を再び任命することについて、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第4条第1項の規定に基づき、議会の同意を求めようとするものであります。
宮田嘉明さんの生年月日及び住所につきましては、記載のとおりでございますが、平成18年から教育委員会委員として職務に当たっていただき、教育行政の伸展に貢献され、人格高潔にして識見豊かであり、教育委員として適任であると考えますので、よろしくご同意くださいますようお願い申し上げます。
○議長(北本 清美君) これより質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 質疑を終わります。
お諮りします。本件は、会議規則第36条第3項の規定によって、委員会付託を省略したいと思いますが、異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって本件は委員会付託を省略することに決定しました。
本件は討論の通告がありませんので、これより議案第52号を採決します。
本件はこれに同意することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって議案第52号は同意されました。
○議長(北本 清美君) 日程第13 議案第53号深川市公平委員会委員の選任についてを議題とします。
提出者の説明を求めます。
山下市長。
○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 議案第53号深川市公平委員会委員の選任について提案理由を申し上げます。
公平委員会委員でございます板倉克宏さんは、7月15日をもって任期が満了となりますので、その後任の委員として再び同氏を選任することについて、地方公務員法第9条の2第2項の規定に基づき議会の同意を求めようとするものであります。
板倉克宏さんの生年月日及び住所につきましては、記載のとおりでございますが、昭和61年から本市公平委員会委員を務められ、人格円満にして高潔、人事行政に識見を有し、公平委員として適任であると考えますので、よろしくご同意くださいますようにお願い申し上げます。
○議長(北本 清美君) これより質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 質疑を終わります。
お諮りします。本件は、会議規則第36条第3項の規定によって、委員会付託を省略したいと思いますが、異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって本件は委員会付託を省略することに決定しました。
本件は討論の通告がありませんので、これより議案第53号を採決します。
本件はこれに同意することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって議案第53号は同意されました。
○議長(北本 清美君) 日程第14 諮問第1号人権擁護委員候補者の推薦についてを議題とします。
提出者の説明を求めます。
山下市長。
○市長(山下 貴史君)〔登壇〕 諮問第1号人権擁護委員候補者の推薦についてご説明を申し上げます。
人権擁護委員でございます西山進さんは、本年9月30日をもって任期満了となるため、その後任の推薦について旭川地方法務局長から依頼がありましたので、その候補者として新たに西山育宏さんを推薦いたしたく、人権擁護委員法第6条第3項の規定に基づき議会の意見を求めるものであります。
西山育宏さんは、平成4年に多度志土地改良区を退職、その後民間の会社勤務を経て、現在は多度志地区町内会連合会会長、深川市環境衛生協会の役員や深川市児童福祉審議会の委員を務められるなど、地域社会活動にご尽力されております。また、人格、識見も高く地域の信望も厚いことから、人権擁護委員として適任であると考え推薦いたすものであります。
よろしくご審議くださいますようお願い申し上げます。
○議長(北本 清美君) これより質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 質疑を終わります。
お諮りします。本件は、会議規則第36条第3項の規定によって、委員会付託を省略したいと思いますが、異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって本件は委員会付託を省略することに決定しました。
本件は討論の通告がありませんので、これより諮問第1号を採決します。
本件は適任と答申することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって諮問第1号は適任と答申することに決定しました。
暫時休憩します。
(午前11時19分 休憩)
(午前11時29分 再開)
○議長(北本 清美君) 休憩前に引き続き開議します。
○議長(北本 清美君) 日程第15 一般質問を行います。
初めに、鍜治議員。
〔鍜治議員、質問席へ〕
○11番(鍜治 敏夫君) 公政クラブを代表して、通告に従い、一般質問を行いたいと思います。
実は、私、まだ入院加療中でございまして、入院中、各方面にご迷惑をおかけ申し上げましたけれども、改めておわびを申し上げたいとともに、本日も体調がすぐれないということで、聞き取りにくい部分もあろうかと思いますけれども、ご容赦いただきたいと思います。
では、単刀直入に質問に入りたいと思います。
最初に、市勢振興、次期市長選挙についてであります。
山下市長は、平成19年1月、前市長の辞職に伴う市長選で激しい選挙戦を制して当選し、市長に就任されました。就任当時の状況は、官製談合の発覚によって市政への信頼は大きく損なわれたことに加え、予算編成の大詰めを迎えた大変な時期でもありました。選挙に当選した瞬間から休む間もなく、市政への信頼回復や持続可能な行財政運営の確立に取り組んでこられました。市債残高を減少させるとともに、事務事業の見直しなどによって、財政の健全化は着実に図られつつありますが、課題はまだまだ山積しております。市長に就任して3年半、残す任期も半年となり、既に選挙日程も決まっていることから、次期市長選は話題として聞かれるようになっております。
このような状況の中、6月14日、連合後援会から次期市長選に向けて出馬要請を受け、その要請に対し前向きな発言ながら、残された任期の中で考えたいとして、出馬の意思については明言しなかったとの報道がありました。残された任期も半年あり、現職市長として慎重を期すという考え方かとは思いますが、いずれ遠くない時期に態度を表明しなければならないことであります。出馬要請を受けて間もないわけでありますが、これまでの市政運営の総括と次期市長選に対する考え方について、いま一度伺いたいと思います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
山下市長。
○市長(山下 貴史君) 鍜治議員のただいまの質問にお答え申し上げます。
市民の皆様のご信任をいただきまして、市長に就任させていただきましてからほぼ3年半が経過いたしましたので、任期は残り半年というところになってきております。この間、振り返ってみますと、経済につきましてはリーマンショックなどがあり、それらを起点として長期的な日本の経済の低迷傾向が長引く厳しい状況が続いておりますし、また政治にありましても、衆参のねじれ状況から、昨年は自民党から民主党へと政権交代が行われるなど大きな転換がございましたし、地方行政の運営につきましても、地方公共団体財政健全化法が施行されるなど、大きく環境は変化し激動の時代であるという言葉が決してオーバーではないという状況でございます。
一方、本市の行政運営につきましては、市民の皆様方を初め、市議会議員各位の多大なご理解と、またご協力をいただきまして、最も大きな課題であります健全な財政運営の確保あるいはその堅持といったことについて、今議員もおっしゃっていただきましたが、市債残高の着実な減少が図られてきております。また、財政収支改善案に基づいた事務事業の見直しなどによりまして、その成果が着実にあらわれてきていると認識いたしております。さらに、昨年度においては、といってもことしの3月でございますが、さまざまご論議いただく中で、財政健全化法に基づく深川市立病院の経営健全化計画について、7年間の計画として取りまとめさせていただき、それに基づいて、現在、収支の改善を鋭意図っているところでございます。また、雇用対策や少子化など人口対策、経済対策や保健福祉の充実などにつきましても、国のさまざまな経済対策事業などの最大限の活用を図るなどいたしまして、積極的に施策の展開に努めてきたところであると、私はそう思っております。私といたしましては、今申し上げましたことを初めとして、今日までのさまざまな市政運営の経過や実績を振り返りますとき、本市が第四次深川市総合計画で掲げている市民とともに創る住みよいまち深川、この目標の実現に一歩近づいたものと考えているところであります。
次期市長選挙についてのお尋ねでございますが、ただいま鍜治議員も触れていただきましたように、過日、私の連合後援会より次期の選挙への出馬についてご要請を受けたところでございまして、このことにつきましては、私といたしましてもまことにありがたいことであると思っております。今も申し上げましたが、私に残されております任期はまだ半年ございますので、まずはやはりこの間の市政の運営に全力を傾注してまいることを第一義といたしながら、その中で、ご支援をいただいている皆様方のお気持ちなどもしっかり受けとめさせていただきながら、残された半年の任期が終わったその先の深川市の市政において、私が具体的にどのように本市の振興、発展のためにお役に立てるのか、あるいはまた貢献できるのかといったことについて、私なりによく考慮いたしました上で、そう遠くない時期だと思いますが、しかるべき時期に結論というか、私なりの考えを明らかにさせていただきたいと考えております。
○議長(北本 清美君) 鍜治議員。
○11番(鍜治 敏夫君) それでは、次の質問に入りたいと思います。
次は、教育行政、国旗、国歌についてであります。
日本人の愛国心の象徴で、時に反日感情をも呼び起こす日の丸は、いつ誕生しどのように定着したのか意外と知られていないばかりか、戦後65年を経てもなお暗い一面を引きずる日本の国旗、国歌について、その起源や歴史を検証し、正しく認識することが今後に向けて大事なことであると考えます。そこで、私は、東京オリンピック大会組織委員会で国旗担当職員を務めるなど、国旗に長く携わってきた吹浦忠正さんの著書などを参考に、国旗の歴史や経緯を検証することにいたしました。したがって、前置きが長くなりますが、ご了承いただきたいと思います。
まず、日の丸の起源について、日の丸はいつから始まったのか。太陽神である天照大神を祭り、「日出づる国の民」と自称し、国号を日本と定めた日本人の太陽崇拝は古墳時代のはるか以前から伝わってきたものでありますが、農耕民族である日本人はそれに感謝して、ご来光を拝み、とりわけ初日の出に特別の意味を感じ、朝日という単語を冠する自治体、企業、山や通りの名前など、日本人の心に太陽への思いはさまざまな形で定着しております。
それでは、日本にはいつから旗があったのか。文献上では、3世紀、卑弥呼の時代に魏の国から贈られたことが魏志倭人伝に記され、それ以降、古事記や大唐西域記などに、古代日本でも旗が用いられてきたことが記されております。日の丸にかかわる文献の記述は、7世紀から8世紀にかけて登場してきますが、その一つが続日本紀に出てくる日像、月像であります。701年元旦、文武天皇が大極殿とその前庭で行った朝賀の儀の装飾として、門の中央にヤタガラス、向かって左に日像、右に月像が立てられたという記述であります。ちなみに、ヤタガラスとは、神武天皇東征のとき天照大神が使いに出した三本足の鳥で、今では日本サッカー協会旗にあしらわれておりますが、もともとは太陽の中にすむおめでたい鳥という中国の伝説に基づくものであります。また、日像、月像を描いたものは、法隆寺夢殿の壁画を初めとして、昭和47年の発掘調査で我が国初めての極彩色の壁画が発見され、その後の調査で694年から710年につくられた墓であることが確定された奈良県明日香村の高松塚古墳、そして昭和58年に発見され7世紀末から8世紀初めにつくられたとされるキトラ古墳の壁画にも描かれておりますが、この時期は694年の藤原宮遷都、710年の平城京遷都と重なっており、日像、月像が既に天皇や皇室との結びつきが深くなっていることがわかります。近年では、昭和天皇の大葬の礼や今上天皇即位の礼でも行列の先頭にささげ持たれて入場し、続日本紀の描写そのままに祭壇の左右に飾られ、皇室行事の装飾として定着しておりますが、奈良時代の装飾の用い方や道具の使い方は、単に祝賀行事を中国の古式にのっとった装飾儀礼で行うことにより、一通りのことができることを内外に示すことにあると見られ、当時の人が自国の国旗であると認識していたと考えることには無理があります。やがて、太陽と月の一対の飾りは円形と三日月などに簡略され、雅楽器や神社の飾りもの、相撲の軍配、石灯籠など、今日でも普通に使われるようになっております。さて、時代は下がって武家が活躍する時代、武将は日の丸を描いたのぼりや扇を使うようになりますが、最初に用いたのは安倍貞任であるとされ、赤字に金丸の扇を持っている様子が前九年合戦絵詞に描かれており、これ以降、後三年合戦絵詞や保元の乱を記した愚管抄など、絵巻物や文献に数多く残されております。「祇園精舎の鐘の声」で始まる平家物語に出てくる、平家方の日の丸の扇を那須与一が弓矢で射落としたという有名な故事は、吾妻鏡など信頼性が高いとされる資料には記されておらず、那須与一は伝説上の人物であるというのが通説となっておりますが、確かなことは、朝廷を敬い守ろうとする武将は、源氏、平家のいずれを問わず、日の丸の原型とも言える金地に赤丸や、赤地に金丸といった扇を用いていたということであります。天下統一を目指す戦国時代末期になると、日の丸は天皇の権威のもとに天下統一を目指す武将たちが競って用いることとなります。武田信玄、上杉謙信の因縁の合戦では、武田側には白地赤丸、上杉側には紺地赤丸が使われたことが、川中島五度合戦次第や川中島合戦図屏風に記されているほか、武田勝頼と織田・徳川連合軍が戦った長篠の戦い、豊臣秀吉の朝鮮出兵などでも、武将の紋どころとともに使われていることが記録されております。徳川の天下となってからは、戦のない時代が続いたことから、武将たちに使われることもなくなり、幕末まで専ら皇室行事などの使用に限られることとなります。幕末になると、欧米列強の船が通商を求めて頻繁に来航するようになり、外国船と幕府の官船を区別する必要が生じてくることとなり、島津斉彬、徳川斉昭、老中首座の阿部正弘らの貢献によって、1854年、惣船印は外国船と区別できるよう白地日の丸とする通達が幕府から出され、その後年に縦長ののぼりタイプから現在のような旗の形に変えられ、日本の船であることを示す日の丸の旗が、洋式の軍船を中心に掲揚されることになるのであります。ちなみに、日の丸を海外で国旗として用いたのは、1860年、日米修好通商条約の批准書を交換するために派遣された使節団に随行した咸臨丸であり、ニューヨークのブロードウエイを行進したときが、日本の国旗としての国際デビューとなったのであります。翌年の1861年には、開港延期を働きかけるための訪欧使節団が、オランダ、フランスで日の丸を掲げて歓迎を受けたことが日本使節巡幸記事に記され、日の丸が日本の国旗としてヨーロッパでもデビューしたのであります。時代が変わって明治、新政府は明治3年、太政官布告で日の丸整備の一歩を記すこととなりますが、徳川時代に使用された日の丸がなぜ継承されたのか。明治維新は政治の基本構造と主体性を変え、社会制度を激変させた意味においては、革命であると言えるものであります。革命の主眼が政治経済体制を根幹的に変更することだとすれば、幕府が決めた日の丸を変更すればよかったのでありますが、それをしなかった。その理由は、徳川幕府が崩壊しただけで、国そのものが変わったという意識が少なく、欧米列強からの承認の獲得と外交の継続を主眼として諸制度の変更を限定したこと。日本の日の丸が認知され始めたことと、為政者にとって日本という国号と太陽信仰に結びついている日の丸が最適という意識が浸透していたということであります。結果として、日の丸は継承され、鉄道の開通や憲法の制定など相次ぐ国家的祝賀行事で日の丸が盛んに使われるとともに、日清、日露の戦勝を祝う旗行列やちょうちん行列などで、国旗としての日の丸は国民に定着すると同時に、愛国心も急速に芽生えることとなるわけであります。しかし、戦争の勝利によって日の丸についての論議が大正にかけて盛んになり、ナショナリズムが高揚する中で、日の丸は太陽の旗、星条旗は星の旗、太陽と星は同時に輝かない、太陽が出れば星は姿を消すと、不遜な思いを扇動する思想家もあらわれるなど、一部国民の心におごりが芽生えることにもなったのであります。やがて世界は、政治、経済ともに不安定になり、日本も1931年の満州事変から中国で戦争に突入し、昭和20年8月に敗戦を迎えました。連合軍総司令官のマッカーサー元帥が厚木に飛来、GHQは約1カ月後の10月1日から、公共機関のみならず家庭での日の丸の掲揚を禁止し、以後、国会議事堂の屋上に日の丸が掲げられたのは2年後の5月3日、新憲法の施行日からであり、一般家庭では、最初の祝祭日である9月23日、秋分の日から祝日限定で可能となりました。自由掲揚が再開されたのは、敗戦から4年たってからであります。特筆すべきは、象徴天皇として天皇制が存続し、日の丸も変更されなかったことであります。この二つが生き残ったことは、日本の戦後復興に貢献し、国の利益や国民に与えた幸福感ははかり知れないと言われております。しかし、国旗、国歌をめぐっては平坦とは言いがたく、教育現場の混乱が今日まで続いており、残念であります。
さて、戦後の日の丸の歴史は、大まかに5度の転換点があります。一つ目は、昭和26年のサンフランシスコ平和条約による独立の回復、二つ目は、昭和31年、80番目となる国連加盟、三つ目は、昭和39年の東京オリンピックであります。開会式で一番最後に入場し、旗手のささげ持つ日の丸を先頭に整然として入場する光景は、折から普及したカラーテレビを通じ全国に感動の輪を広げました。四つ目は、ベルリンの壁の崩壊による冷戦が終結したことであります。それまでひたすら自国を誇示するために使われた国旗に、友好親善の旗印という明るい面が目立つようになって使用されていったことであります。五つ目は、国旗国歌法の成立であります。国旗、国歌の法制化は昭和6年から幾度となく議論されましたが、いずれも成立せず、特に戦後は国会が紛糾するデメリットを考慮して、政権側は強引に進めませんでした。しかし、平成8年8月、時の村山富市首相は、「国旗、国歌については、長年の慣行により、日の丸が国旗、君が代が国歌であるとの認識が国民の間に定着しており、私自身もそのことを尊重してまいりたい。しかし、国旗の掲揚、国歌の斉唱については、本来強制すべきものではないと思う」というところまで踏み込み、9月、日本社会党は、日の丸は国旗であり、君が代は国歌であるとの認識に立つと党の方針を変更するまでになりました。そして翌年、日教組は文部省と関係改善を図り、日の丸、君が代反対を運動方針から棚上げするに至り、法制化の環境が整うことになりましたが、政治を大きく動かしたのは、平成11年、広島県立世羅高校の校長が県教委からの職務命令と教職員組合の要求の板挟みとなり、卒業式の前日に自殺した事件であったと、小渕内閣で官房長官を務めた野中広務氏は述懐しております。国旗、国歌をめぐる教育現場の混乱は法制化後にも見られ、今日、曲がりなりにも落ちついた方向に向かっているようですが、早く国民合意が生まれることを期待したいものであります。
戦後の日の丸に対する思いは各人さまざまにありますが、ここで前線を経験した元兵士の投書や識者の意見を、二、三引用します。「今、日の丸は戦中戦後を引きずったまま揺れている。侵略の象徴と見る人もいるが、戦場体験者の私は、そうは思わない。その旗に大和魂があるという精神的な何かが込められていたかどうか。兵隊の多くが日の丸を大事にしたのは、郷里の人々の寄せ書きに潜む厚意を無にしたくなかったからなのだ。オリンピックでの日の丸など、日本選手が試合をしているというしるしであり、標識ではないのか。古風な戦前の日の丸感を今こそ清算しなければならぬ。日の丸こそ日本の標識、平和のシンボルとすべきである」と書いております。まさにこの投書は、元前線兵士の本音であると思います。また、社会評論家の大宅壮一氏は、「終戦までの日本は国旗中毒、戦後は国旗冷感症だ、軍国主義と日の丸を共同正犯のように扱うのはおかしい」と言っており、読売新聞の記者だった伊本俊二氏は、「人間でいえば、長い人生のうち、ある日、あるときに他人に利用されて失敗してしまったことを一生極悪人として決めつけるようなもので、短絡な思想です。日の丸の歴史の数年だけを取り出して軍国主義と結びつけるのは酷ではないでしょうか」と述べています。私も全く同感であり、国旗、国歌を戦争犯罪人のように扱う不毛の議論はやめるべきだと考えます。
次に、国歌についてであります。日本国語大辞典によると、国旗については、「国家を代表し、国威を表章する旗、国権の表章、国籍の表章、また国家の祝祭日や外国に敬意を表する場合などに掲揚するもの」、国歌とは、「その国の象徴するものとして制定され、または慣用されて、主に式典用に演奏される歌曲または器楽曲」と解説しております。また、広辞苑では、「国家的祭典や国際的行事で国民及び国家を代表するものとして歌われる歌」となっております。しかし、国旗、国歌はどちらも国家を象徴し、国民の連帯や統合を担う存在として、諸外国では一体の内容になっているほうが多くなっておりますが、日本の国旗である日の丸と、国歌、君が代の歌詞には直接の関係がありません。成立の歴史が全く違うからであります。国旗と国歌、いずれにしても不遜な思いで接するのではなく、誇りを持ちつつも、謙虚な姿勢で接すべきものであると思います。
以上が私の大まかな検証の結果であります。これにより、私は国旗、国歌に対する認識を新たにする機会となりましたし、確信を持つことができました。国旗、国歌の歴史や意味は、学校教育の中で教えるべきものだということであります。
そこで、1点目に、国旗、国歌の歴史に対する教育委員会の認識を伺いたいと思います。
2点目は、国旗、国歌とどのように向き合うべきかという点について意見を伺います。
次に、学校における国旗国歌教育の現状などについて、何点か伺います。戦後の国旗、国歌に関する混乱は、そのほとんどが教育現場で起きていると言っても過言ではないと思います。今日、少しずつ落ちついてきてはいるものの百でないことは、道教委が行った国旗国歌調査の結果報告にもあらわれております。国旗国歌法の施行により、教育行政を所管する教育委員会は、国旗、国歌の教育について一歩踏み込んだ対応が必要であると思います。3点目に、市内小学校における国旗掲揚と国歌斉唱の実施状況について。
4点目は、学習指導要領における国旗、国歌の位置づけと指導状況及び対応について伺います。
5点目は、国歌斉唱の伴奏曲はどのようなものが使用されていたのか伺います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
鈴木教育長。
○教育長(鈴木 英利君) ただいま、平成5年8月から平成11年11月までの約6年3カ月間、教育委員を務められました経歴をお持ちの鍜治議員の教育の場における国旗、国歌のあり方に対する思いを感じることのできる質問を、感銘を受けながら拝聴させていただきました。
質問の前段にありました中で、近代、現代の歴史にかかわる部分について、多くの示唆が含まれていたようにお聞きしましたので、後日の教育委員の集まりの中でもこのことを報告し、議論させていただきたいと考えております。
以上を申し上げまして、国旗、国歌についての質問の1点目、国旗、国歌の歴史に対する教育委員会の認識についてお答え申し上げます。国旗、国歌は、いずれの国におきましても、国家の象徴として大切に扱われているものでありますが、日本では、長年の慣行により日章旗と君が代がそれぞれ国旗と国歌として、国民の間に広く定着していることなどを踏まえ、国旗及び国歌に関する法律が平成11年8月13日に公布、施行され、その根拠が明確に規定されたものであります。日本の国旗である日章旗と国歌である君が代につきましては、いずれも長い歴史を経て、ただいま申し上げた今日の状況に至っているものと認識しているところでございます。
次に、国旗、国歌とどう向き合うべきかについてお答え申し上げます。国旗及び国歌に関する法律の成立により、国旗、国歌の根拠につきましては、それまでは慣習であったものが、成文法により、より明確に位置づけられました。この法制化により、次代を担う子供たちも含め、国民が国旗と国歌に対する認識を深めていくと同時に、諸外国の国旗、国歌に対しても同様に、国際社会の一員として十分な認識と敬愛の念のもとに対処していくことが求められているものと考えております。
次に、市内小中学校における国旗掲揚と国歌斉唱の状況について申し上げます。本年3月12日に行われた中学校及び3月19日に行われた小学校の卒業式、並びに4月6日に行われた小中学校の入学式においては、市内11校の全校で式場内及び校舎の外の掲揚塔に国旗を掲揚し、教職員全員起立のもとに国歌斉唱が行われたと集約しております。
次に、学習指導要領における国旗、国歌の位置づけと指導状況及び対応について申し上げます。学習指導要領におきましては、小中学校の社会科で国旗、国歌の意義を理解させ、諸外国の国旗、国歌を含め、それらを尊重する態度を育成すること。小学校の音楽の授業では、国歌君が代はいずれの学年においても歌えるよう指導すること。特別活動として、入学式や卒業式においては国旗を掲揚し、国歌を斉唱するよう指導するものとされております。この学習指導要領を基準として、学校の教育課程に位置づけ、各教科の中で指導計画や指導案を作成し、これによって児童生徒に学習指導するものとしております。
最後に、国歌斉唱の伴奏曲はどのようなものが使用されていたのかについてでございますが、全校で君が代伴奏用のCDを使用して国家斉唱を行っているところでございます。
○議長(北本 清美君) 鍜治議員。
○11番(鍜治 敏夫君) 質問については、私の思いもあって長々と前段申し上げたわけですけれども、答弁は実に簡潔明瞭で、質疑の模範となるような答弁をいただきました。ただ、二つほど気になりましたので、再質問させていただきたいと思います。
まず、3点目の小中学校における国旗掲揚と国歌斉唱の実施状況についてでございますけれども、答弁では全教職員がということでございましたけれども、やはり国民の総意として、国旗、国歌に対する思いというものをつないでいくことでは、何も教職員だけに限ったわけでなく、例えば同席している父母の方々は実際にどうだったのか、そこのところがわかれば、お知らせいただきたいと思います。
もう一点は、4点目の学習指導要領における国旗、国歌の位置づけ、これについては答弁で理解させていただきました。ただ、指導状況については答弁がなかったように思うわけでありまして、現実、国旗国歌法が成立してから11年もたつわけですから、当然、教科書なり実際の授業の中でそういうことが行われていても不思議ではないのですけれども、現実はどのようなことになっているのか、再度答弁をいただきたいと思います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
鈴木教育長。
○教育長(鈴木 英利君) 2点再質問をいただきました。
1点目の教職員あるいは私ども職員を含めてということであろうかと思いますが、それ以外の方々のご起立等々の対応についてということでありますが、私ども職員あるいは教職員、ここのところをきちんと把握すると考えておりまして、特に一般の方々がお立ちになっているかどうかについては、そのような項目を設定して調査したことはございませんので、現在お答えすべき内容を持っておりません。
次に、学習指導要領のことでありますが、先ほど1回目の答弁で申し上げたとおり、学習指導要領にそれぞれ記載されている事柄について、各学校で対応させていただいているところでございます。
○議長(北本 清美君) 鍜治議員。
○11番(鍜治 敏夫君) もう少しお伺いしたいと思います。
各学校で対応していただいておるということでございますけれども、実際には、そういう授業、例えば社会科において歴史的な観点で教育する、あるいは音楽の時間に実際に歌って練習をするということについての確認はしていないということですか。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
鈴木教育長。
○教育長(鈴木 英利君) 今、手元にそれらの集約されたデータはございません。私どもとして、直近、確認させていただきましたのは、先ほど申し上げたように、卒業式あるいは入学式のところで、子供たちが歌っているかどうか等々、あるいは私ども職員がどのように対応しているか等については調査、確認をしておりますが、学校それぞれ個々の指導状況あるいは学習内容については、調査あるいはそれを集約したものは手元にはございません。ただ、それぞれ学習指導要領、今般、変更されますが、それに基づいて的確に実施していると考えておりますが、このことにつきましては、教育委員会としてもさらに関心を持ってまいりたいと考えているところでございます。
○議長(北本 清美君) 鍜治議員。
○11番(鍜治 敏夫君) それでは、次の質問に入りたいと思います。
次に、農業行政、エゾシカの食害対策についてであります。エゾシカの生息頭数は年々その数を増し、生息域の拡大とともに、農作物の被害や樹木などの生態系への影響など、エゾシカ問題は待ったなしの状況となっております。道によると、生息数は推定52万頭、農業被害の総額は40億円に上るとしておりますが、実際には、被害の軽微なものや樹木の被害など農業以外の被害もふえていると考えると、相当多額になるものと思います。このような被害を食いとめる有効な手段は、何といっても銃による駆除でありますが、高齢化などによってハンターの数は減少傾向にあり、ふえ続けるエゾシカの生育頭数を減らすなどということは到底無理であろうと考えます。また、新たなハンターの養成についても、凶悪事件や事故の発生などによる銃規制の強化に加え、時間もかかり、即戦力として期待は難しいものと考えます。そんな中で、道は、4月27日、総合的な対策を推進する協議会、エゾシカネットワークを発足させました。本年の事業として、捕獲効果を高めるための実証実験、減少するハンターの養成、絶滅が危惧される高山植物の保護対策などでありますが、設立や事業の趣旨は了としても、早急かつ具体的な成果を期待するのは無理なように思います。しかし、他に有効な方策がない中では、銃による駆除と進入を防ぐ方法しかありません。
そこで、深川市で進めているハンターによる駆除と、エゾシカの進入防止策としての電牧さくについて2点伺いたいと思います。1点目は、ハンターの年間の駆除実績はどのように推移しているか。
2点目は、電牧さくの設置状況とその効果及び課題について伺います。
次は、くくりわなについてであります。猟銃の所持よりも簡単にわな猟免状を取得できるくくりわなの設置講習会が開催されたことが新聞で報道されました。エゾシカの食害に悩む農家30人ほどが講習を受けたようでありますが、実質的にはこれからの取り組みということであり、課題もあるものと思います。3点目として、深川市のくくりわなへの対応について伺っておきたいと思います。
次に、今後のエゾシカ対策についてでありますが、早急な解決策がないと思われていたところに、道の要請を受けた自衛隊が駆除対策の支援に乗り出すとの朗報が16日にありました。エゾシカの駆除対策にとって強い味方となるものと期待するところでありますが、直接的にシカの捕獲はしないとのことで、最も期待することが抜けているのは残念であり、今後の課題になるものと思います。しかしながら、自衛隊の支援が得られるということで、駆除対策が前進することは間違いのないことだと思います。4点目に、今後のエゾシカ対策の考え方を伺います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
沢田経済・地域振興部長。
○経済・地域振興部長(沢田 敏幸君) エゾシカ食害対策についての1点目、ハンターによる駆除の実績についてお答えいたします。市が委嘱したハンターによる捕獲は、4月から9月までの許可期間に実施されておりますが、捕獲実績は、平成18年度108頭、19年度99頭、20年度120頭、21年度124頭となっております。一方、10月から3月までの狩猟期間の捕獲頭数は、市外のハンターによる捕獲もあるほか、市内のハンターの実績も正確に把握できる仕組みとはなっておりませんが、聞き取り調査を行ったところ、地元の委嘱ハンターによる捕獲頭数は年間140頭程度となっております。
次に、2点目の電牧さくの設置状況とその効果及び課題についてお答えいたします。電気牧さくについては、平成19年度より深川市鳥獣害防止対策協議会が主体となって、国費、道費を活用し、市内の中山間地域などの農業被害の大きい農地に、前年度まで総延長約129キロメートルを設置している状況にあります。電気牧さく設置による効果及び課題については、電気牧さくを設置している農地はほとんど被害のない状況にありますが、電気牧さくを設置していない農地に被害が拡大してきているという課題もあります。このため、今後についても深川市鳥獣害防止対策協議会と連携をとりながら、国費、道費を活用し、被害の大きい地区への電気牧さくの設置を推進していく考えであります。
次に、3点目のくくりわなへの対応についてお答えいたします。深川市においては、これまで取り組んできた電気牧さくによる侵入防止や狩猟による捕獲などの対策に加え、今年度からは、深川市鳥獣害防止対策協議会が主体となり、くくりわなによる捕獲に取り組むこととしております。ことしの2月には、生産者を初め49人が狩猟免許を取得し、その後、岩見沢市のNPO法人ファーミングサポート北海道の代表者を招いてのくくりわな講習会やハンターとの合同会議などを開催し、わなの設置方法や連絡体制、安全対策の準備を進めてきている状況にあります。また、くくりわなについては、国の補助事業等を活用し、120基程度を順次導入することとしておりますが、6月17日以降、それぞれの狩猟免許取得者がわなの設置を進めることとなっております。協議会と市では、専門家による実践的な講習会を開催するなど、くくりわなの効果的な活用に努めているところでありますが、深川市では初めての取り組みでありますことから、さまざまな課題が発生することも予測されるため、市としても今後の捕獲実績などを把握、検証し、農協など協議会構成員と連携しながら、効果的な取り組みとなるよう努めてまいりたいと考えております。
次に、4点目の今後のエゾシカ対策の考え方についてお答えいたします。議員ご指摘のとおり、道の要請を受け、自衛隊からエゾシカ対策への協力の考え方が示されましたが、ヘリコプターを使ったシカの捜索や調査などの側面的な支援にとどまり、自衛隊員のハンターとしての派遣は自衛隊法に抵触するおそれがあるとして見送られたことなどは残念なことと考えております。市では、これまで電気牧さくの設置による侵入防止や銃による捕獲などに取り組んできましたが、市全体としては被害の軽減にまでは至っていないことから、今後とも本年4月に見直しを行った深川市鳥獣被害防止計画に沿って、深川市鳥獣害防止対策協議会と連携しながら、銃やくくりわなによる捕獲、電気牧さくの設置による被害防止などに計画的に取り組むとともに、抜本的な解決には駆除を行うことが重要なことであるため、ハンターの養成について積極的に対応してまいりたいと考えております。また、農作物の被害を減少させるためには、各市町村での取り組みでは効果に限界があることから、国や北海道が主体となった広域的、効率的な取り組みの実現に向け、働きかけを行っていきたいと考えております。
○議長(北本 清美君) 鍜治議員。
○11番(鍜治 敏夫君) それでは、次の質問に入りたいと思います。
次は、家畜伝染病、口蹄疫についてであります。4月20日、宮崎県で発生が確認された口蹄疫は、感染が拡大する一方で、今日に至ってもまだ終息の兆しを見せておりません。全国有数の畜産王国で発生した口蹄疫は、地域産業の枠を超えその影響ははかり知れない状況となっております。10年前に発生したときには、北海道にも飛び火したものの、740頭の処分で終息させることができたのに対し、今回は畜産農家の密集地帯での発生であることに加えて、増幅動物である豚に感染が広がったこと、殺処分や埋設地の確保に時間がかかり、感染した豚が2週間も放置されるなど、対応のおくれが感染を拡大させた一因と言われております。感染が判明した翌日にすべての殺処分と埋設を終えるなど、素早い対応で感染拡大を阻止したえびの市のケースは、大きな教訓となるものであります。それでは、北海道における対策はどうか。本州方面からの来道者が多数出入りする道内各空港や鉄道の駅、フェリーターミナルなど、ウイルス侵入を防ぐための消毒マットの設置要請や、観光シーズンを迎えて一般旅行客向けに屋上への立ち入り制限や消毒作業への理解を求めるポスターの掲示や小冊子の配布などの対策がとられ、市町村においてもイベントの延期や中止に加えて、畜産、酪農家に対してウイルス侵入防止に向けた消毒の励行や注意喚起を呼びかけるなど、対策としては堅実に行われているように思います。
それでは、深川市の対策はどうか。まず、1点目でございますけれども、深川市として畜産農家のこれまでの対策の内容について。
2点目に、今後の防止対策の考えについて伺います。
次に、危機管理について伺います。今回の口蹄疫ウイルスの伝染力は非常に強力であると言われております。しかも、目に見えないウイルスであるだけに、感染の拡大阻止や防疫体制の難しさもある中では、感染牛の発生なども想定しなければならないものと考えます。そこで、3点目に、感染牛の発生を想定したマニュアルについてはどのようになっているのか伺います。
次は、エゾシカと口蹄疫の問題であります。口蹄疫は、牛、豚、羊、ヤギ、イノシシやシカなどの偶蹄類に感染する伝染病で、家畜の価値がなくなることから、畜産農家や関係者にとっては脅威であり、ましてやエゾシカのような野生動物を介して感染が拡大することは何としても避けたいところであります。しかし、52万頭にも繁殖して人里にも頻繁にあらわれる現状では、感染防止はこれからもまた困難なものと思われます。そこで、4点目として、エゾシカへの感染のおそれについて、市としてどのように認識しているのか伺いたいと思います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
沢田経済・地域振興部長。
○経済・地域振興部長(沢田 敏幸君) 口蹄疫についての1点目、深川市及び畜産農家のこれまでの対策内容と、2点目の今後の防疫対策について関連がありますので、あわせてお答えいたします。口蹄疫については、宮崎県で4月20日に発生してから、現在まで牛、豚を中心に約20万頭の発生が確認されており、現在も感染地域が広がっている状況にあります。このような中で、本市において口蹄疫が発生すると甚大な被害を及ぼすことになることから、家畜の伝染性疾病の発生を予防するため、昭和55年に設立された深川市家畜伝染病自衛防疫組合や、きたそらち農協など市内関係機関・団体等が連携をとりながら、市と一体となってさまざまな防疫対策を推進している状況にあります。具体的には、深川市家畜伝染病自衛防疫組合においては、4月26日開催の総会時でのチラシの配布を初めとした市内畜産農家への各種情報の提供及び注意喚起、きたそらち農協においては、5月1日に家畜農家への消毒液の配布、市においては、道の駅やアグリ工房まあぶへの消毒マットの設置、啓発用ポスターの公共施設等への掲示、また元気村・夢の農村塾に依頼し、道外の農業体験者の家畜農家受け入れの中止や、受け入れ農家から家畜農家への見学中止、農業体験者の靴の消毒など、さまざまな取り組みを行っている状況にあります。今後とも関係機関・団体が連携をとりながら、畜産農家への関係者以外の立ち入りの制限や消毒の徹底などの注意喚起を行い、これまでの取り組みを充実させていく考えでありますが、万が一道内で発生した場合には、イベントなどへの対応を含め、侵入防止対策についてより一層の強化を図っていきたいと考えております。
次に、3点目の感染牛の発生を想定したマニュアルについてお答えいたします。万が一市内において口蹄疫の感染牛が発生した場合は、一刻も早く封じ込めることが重要でありますので、家畜伝染病予防法や本年6月4日に公布、施行された口蹄疫対策特別措置法、平成16年度に国が作成した口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針、北海道が15年度に作成した口蹄疫対応マニュアルなどに基づき、関係機関との綿密な連携、指示のもと、発生農場の消毒や発生農場周辺の牛などの移動規制、感染牛の埋立処分など、必要な対策を取り進めたいと考えております。
次に、4点目のエゾシカの感染のおそれについてお答えいたします。口蹄疫については、牛や豚などの偶蹄類の家畜やシカやラクダなどの野生動物が感染する病気とされております。このため、エゾシカにも感染する可能性がありますが、北海道が示した口蹄疫に関する基本的な考えの中では、家畜での口蹄疫の発生のない地域で、家畜に先行してのシカの感染は考えづらいこと、我が国では、現在まで牛、豚などの家畜での発生しか確認されていないことなどから、エゾシカなど野生動物が口蹄疫に感染する可能性は極めて低いとされております。しかし、道より口蹄疫の侵入防止に万全を期するため、市町村等にも口蹄疫が疑われる野生ジカの情報提供の協力要請があったことから、万が一に備え、6月16日に開催したくくりわな設置に関するハンター及び狩猟免許取得者合同会議の中で、口蹄疫が疑われる症状が見られるエゾシカを発見した場合、市に連絡していただくよう依頼し、早期発見に努めているところであります。
○議長(北本 清美君) 鍜治議員。
○11番(鍜治 敏夫君) それでは、最後の質問に入りたいと思います。最後は、医療行政、高額療養費についてであります。
進化し続ける医療技術の裏側で、増大する医療費負担が社会問題となっております。多額の治療費がかかる疾病はたくさんありますが、2人に1人はがんになると言われる時代、しかも日本人の死亡原因のトップとなったがんの治療を中心に、医療費の高額療養費制度を考えてみたいと思います。昨年秋、札幌テレビ放送で、35歳のときにがんが見つかり、7年の闘病の末、ことし1月16日に41歳で亡くなったある女性を取材した特集番組が放送されました。両親のいる故郷で治療に専念するため、夫婦ともに仕事をやめ、子供2人と一緒に伊達市に移り住みますが、再就職した夫の収入は23万円と以前の半分近くに落ち、家賃や食費、光熱費に加えて高額療養費制度を利用して、なお4万4,400円もかかる医療費によって生活が追い詰められていく現実を密着取材した番組であります。がんの治療法が進歩する一方で、長引く治療と高価な薬によって患者や家族の生活が追い詰められていく現実は、これからふえる問題として解決しなければならないものであります。治療が自己負担の上限を超えると、保険から払い戻される高額療養費制度の問題点は、入院の場合は事前の申請によって、例えば国民健康保険限度額適用認定証を受ければ立てかえる必要はないものの、通院の場合はこの適用認定がなく窓口で一たん支払い、3カ月後に差額が払い戻される仕組みとなっているため、差額の立てかえが患者家族の家計を圧迫していることであります。すなわち、がんに有効な新薬が開発されても高価であり、治療も入院から通院へと変化しているにもかかわらず、制度が実態に適応しなくなっているということが言えると思います。
そこで、1点目に、国民健康保険限度額適用認定証の申請件数について、お伺いしておきたいと思います。
次に、高額療養費制度の中身についてでありますが、4月の国保だよりに高額療養費の取り扱いの一部が変更になったことが掲載されておりますが、高額の医療費負担に苦しむ患者にとってはよい制度であるにもかかわらず、一般的に余り知られておらず、知らなかった、申請しなかったという声が聞かれるなど、制度の周知が徹底されていないという指摘があります。確認の意味も含めて、2点目に高額療養費制度の内容と変更点について伺いたいと思います。
3点目として、高額療養費の多数該当件数と支給額はどのくらいになっているのか伺って、一般質問を終えたいと思います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
通市民福祉部長。
○市民福祉部長(通 義美君) 高額療養費について3点質問をいただきましたので、順次お答えいたします。
最初に、国民健康保険限度額適用認定証の申請件数についてでありますが、この認定証とは、被保険者等の経済的負担の軽減を図るため、医療機関の窓口で支払うべき1カ月の自己負担額の区分が明示されているもので、入院あるいはその予定がある場合に市に事前申請をし、交付を受けて、入院の際に保険証と一緒に窓口に提示しその適用を受けるものであります。その申請件数は、平成21年8月から本年5月末までの実績で申し上げますと698件となっております。
次に、2点目の高額療養費制度の内容と変更点についてでありますが、重い病気などで長期入院した場合など、医療費の自己負担額が高額になるため、その負担を軽減できるよう一定の金額、これは自己負担額を超えた部分についてでありますが、保険者、国民健康保険であれば深川市に申請することで払い戻されるという制度であります。この制度の外来診療にかかわる取り扱いの一部について、本年4月から変更になっており、市立病院のような総合病院で複数の外来を受診した場合、これまでの高額療養費の請求については、個々の診療ごとに申請することとなっておりましたが、4月診療分からは同一被保険者が同じ月に同一の医療機関で受診した複数の外来自己負担額を合計して申請することとなりました。この変更により、外来医療費における高額療養費の適用される範囲が拡大され、被保険者等の経済的負担の軽減効果が期待されるものと考えております。
次に、3点目の高額療養費の多数該当数と支給額についてでありますが、この多数該当とは、同一世帯で直近12カ月以内に3回以上高額療養費の支給を受けている場合、4回目からの自己負担額が低くなるというもので、平成21年度実績で、多数該当数は1,135件、支給額は1億289万4,085円となっております。また、制度の周知については、これまでも国保だより、健康カレンダー、市のホームページに掲載しておりますが、引き続き市民周知に鋭意努めてまいりたいと存じます。
○議長(北本 清美君) 以上で鍜治議員の一般質問を終わります。
暫時休憩します。
(午後 0時34分 休憩)
(午後 1時34分 再開)
○議長(北本 清美君) 休憩前に引き続き開議します。
一般質問を続けます。
次に、水上議員。
〔水上議員、質問席へ〕
○7番(水上 真由美君) ことしの春は雪解けが遅く、気温が低い天候が続いて農作業のおくれが気になりました。6月に入ってからも、我が家では朝方寒くて、何度か暖房を入れたほどです。ここ最近になってからは天候もよくなり、気温も上がり、田んぼの稲も生き生きと揺れてきました。さわやかな季節が到来いたしましたので、私もさわやかに一般質問をさせていただきたいと思います。
最初に、次期市長選挙についてということで、市長の考え方についてお伺いしたいと思います。山下市長は、平成19年1月、市政の混乱する渦中に、多くの市民の支持を得て当選されました。当選以来、山積する多くの課題に果敢に取り組み、持続可能な行財政運営の確立に手腕を発揮されてきました。この間の実績はだれもが認め、高く評価されているところであります。しかしながら、これが完遂ではなく道半ばであり、引き続き市長として深川市政の安定、発展に尽力されることを願っております。また、各種団体から強い出馬要請がされたとも仄聞しておりますが、山下市長に2期目も頑張っていただきたいという市民の期待も大きいと考えております。3年余りが過ぎた1期目の総括、次期市長選に向けての考え方につきましては、先ほどの鍜治議員の質問によって明らかになり、理解いたしましたので、1点目の質問は割愛させていだきます。
2点目の質問ですが、選挙期間中の対策についてお聞きしたいと思います。市長選挙は、告示日が12月19日、投開票日が同26日と決まりました。この時期は、ちょうど忘年会、クリスマスなど、ボーナス商戦の真っただ中であり、市内の商店、飲食店など1年の売り上げの勝負が決まる時期でもあります。市内業者、飲食店が大変厳しい状況に置かれているということは承知のとおりで、行政としてしっかりと地域経済を支えていかねばならないと思います。選挙がありますと、市民の皆さんの多くは大抵出歩くことを控えて、せっかくの稼ぎ時に市内経済に多大な影響が出るのではと懸念いたします。その点、どのようにお考えかお伺いしたいと思います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
坂本企画総務部長。
○企画総務部長(坂本 光央君) 選挙期間中の対策についてお答えいたします。
現市長の任期満了日は、明年1月20日となっております。公職選挙法では、任期満了に伴う市長選挙は任期の終わる日の前30日以内に行うとされておりまして、この規定に基づき、12月21日から1月19日の間に投票日を設けることとなります。また、投票日は、通常多くの有権者が投票に来ていただけるよう日曜日に設定しておりますことから、この間の日曜日は、12月26日、1月2日、9日、16日の4回でございます。年末年始は、会合等の機会も多い時期であることから、さまざまな方のご意見を参考にし、去る5月6日の選挙管理委員会で協議され、12月26日を選挙期日として決定されたとお聞きしております。ご指摘のように、この時期は、商店においては歳末の売り出し、飲食店においては、忘年会やクリスマスイベント等で活況を呈する時期でもございます。そのため、市民の皆様には例年同様の年末の対応を期待しているところであります。
○議長(北本 清美君) 水上議員。
○7番(水上 真由美君) ただいま答弁いただきましたが、例年同様の対応を期待ということでしたけれども、私も、議員になる少し前までは料飲店で14年ほど働いた経験がありまして、選挙のときというのは、どうしても人が出てきません。これは正直なところ、どうしてというぐらい出てこないのですけれども、行政として具体的な取り組みが難しいということは、私も理解するところですけれども、例年、この時期、ここにいらっしゃる議員さんですとか職員の方も多数の会合があると思いますので、ぜひ率先して例年以上に地元のお店を利用して、商工振興に努めていただければという思いを述べさせていただいて、次の質問に入りたいと思います。
防災意識の向上について伺います。
2年前の一般質問でも、取り上げさせていただいておりますが、重要な事柄でありますので、再度質問させていただきます。深川市に住んでいて安心なことの一つに、大きな災害に見舞われることが少ないということがあります。災害が少ない、身近にないという安心感からか、市民の防災意識は依然として低く、他の地域の悲惨な災害に対しても、起こったときには我が身に置きかえて考えられるのでしょうが、いざ時間がたつとやはり他人ごとのようになってしまっているのではないでしょうか。最近は、北海道でも地震が発生しております。この地域に起こる可能性も十分にあります。また、天候も昔と変わってきております。本州並みの被害が起きてもおかしくありません。いつ何が起こっても不思議はないのです。防災意識の高揚を図るために、市民防災の日を設けたり、防災訓練を行ったりしていますが、限られた人、場所でしか行われていないのが現実ではないでしょうか。万が一の災害に対しての備えが必要であり、同時に自分の命は自分で守る、自分たちの地域は自分たちで守るという考え方が基本であると考えます。
そこで、1点目にお伺いいたします。深川市民の防災に対する意識は依然として低いと感じておりますが、行政としてどのように認識しているのか改めてお聞かせください。
2点目に、従来からのやり方では防災意識が高まっていかないと考えております。より一層意識を高めるには、きっかけ、動機づけが必要かと思います。以前の一般質問でも、私は、DIGという簡易型災害図上訓練をやってはどうかと提案させていただきました。これは、災害イマジネーションゲームといって、だれでもが参加できる防災訓練のプログラムですので、地域の住民と取り組むには、動機づけには最適ではないかと思っております。ほかにもいろいろな方法があるかと思いますが、従来とやり方を変えて取り組んでみるのも、防災意識を高めるには効果があるのではないでしょうか。お考えを伺います。
3点目に、住宅用火災警報器についてお伺いいたします。この地域において、地震や台風などの災害は少ないのですが、火災はどこでも起こり得ると思います。火災の早期発見のためにも住宅用火災警報器の設置が望ましいということで、消防法の改正とあわせて条例も改正され、平成23年5月31日までに住宅用火災警報器の設置が義務づけられております。現在までの設置状況がわかりましたら、お知らせください。この住宅用火災警報器を設置するというのも防災意識の問題と考えますが、設置期限までの行政としての取り組みを伺っておきたいと思います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
山下市長。
○市長(山下 貴史君) ただいま水上議員から防災意識の向上についてということで、3点にわたりまして質問をいただきましたが、私からは1点目、市民の防災意識についてお答えさせていただきます。ただ、若干、後の部長答弁と重複する面があるかもしれませんが、お許しいただきたいと思います。
議員がご指摘されました安定的な市民生活あるいは地域の安全といったものを考える上で、防災対策そのものが重要であることはもとよりでありますが、それに対する市民、住民の意識というものも大変重要なことであると私どもも認識いたしております。幸いなことに、ここ数年本市は大きな災害もなく、安定的に過ごしてきておりますけれども、毎年全国各地でさまざまな思いがけない災害が起きていることはご承知のとおりでありまして、総務省消防庁の災害情報によりますと、ことしに入りましてからでも、1月7日の奄美大島近海地震を初め、6月18日までの間に、そう大きくはない地震かとは思いますが、国内で19件もの地震災害が記録されておりますほか、昨年7月には中国・九州北部地区で豪雨災害が発生いたしましたし、また同じく8月、10月には台風9号、それから18号によりまして、全国で洪水や地すべりなどの被害が多発したところでございます。また、少し目を海外に転じますと、ことし1月にハイチでまさに巨大地震が発生して、甚大な被害が発生いたしましたし、また3月にはチリの中部沿岸地震がありまして、これに起因する大津波が我が国にも向かうということで、避難指示が国内の多くの地域で出されるなど、一時は大変騒然とした事態になったことは記憶に新しいところでございます。チリ沖地震につきましては、結果的にそれほど大きな被害もなくて済んだわけで、これはこれでよろしかったわけでございますが、ただ別の観点からの問題も生じてきたところでございます。すなわち、その折の津波警報に伴う避難指示や避難勧告に対する実際の避難対象者の動向について、これは大きな問題として取り上げられたところでございました。具体的には、このとき全国の避難指示区域における避難対象者の数は49万3,105人だったそうでありますが、これに対して実際に避難された人の数は3万1,957人で、率にいたしまして6.5%、それからもっと広げまして、避難勧告地域にありましては、避難対象者が134万7,920人、その中で実際に避難された方は3万7,840人で、わずか2.8%しか避難に応じられなかったという事実がございます。つまりここで示されていることは、防災関係機関が幾ら一生懸命真剣に住民に危険をお知らせしても、当事者である住民になかなか十分に耳を傾けてもらえない状況が生じているということでございまして、やはりこの点はしっかり認識しておく必要があると思っております。情報の信頼性、それから避難に際しましての強制力などをどのように確保していくのかということが、今後の課題であると感じているところでございます。このため、本市の場合は、これまでも各町内会や関係機関・団体へ防災計画書や洪水ハザードマップ、さらには避難に関する資料などを配布いたしまして、ご理解、ご協力をいただくようにしておりますとともに、防災の地域福祉計画への位置づけや、個別町内会あるいは団体などに防災教室や訓練などを実施していただくなどしまして、その都度災害に対する意識の向上に努めていただいているところでありますけれども、今後におきましては、これらの取り組みをさらに充実、浸透させて、関係機関等との連携を密にする中で、住民の防災意識のより一層の向上に努めてまいりたいと考えているところでございます。
以上、私の答弁とさせていただきまして、残りは所管部長からお答えさせていだきます。
○議長(北本 清美君) 坂本企画総務部長。
○企画総務部長(坂本 光央君) 防災意識の向上についての2点目、3点目についてお答えいたします。
初めに、2点目の地域の防災計画についてでありますが、具体的な方策としては、地域の防災力を高めるため、行政のみならず地域や個人と一体となった取り組みが重要なものと考えております。平成20年第4回市議会定例会の一般質問で、議員よりご提言いただきました住民参加型簡易災害図上訓練、いわゆるDIGの実施につきましても、市民一人一人がいかなる災害が起きても冷静沈着に対応できるよう、日ごろからの心構えと防災訓練が必要でありますので、有効な訓練方法の一つであると考えております。昨年実施いたしました防災教室の中で、ミニ版にはなりますけれども、あなたの寝室で地震が起きたらという想定で災害図上訓練を行い、身近なことでもありましたので参加者の関心が高く、好評を得ているという状況にございます。引き続き、各町内会を初め、警察や消防などの関係機関とも連携して、その地域の実態に即した地域防災力を高めるために、いろいろな訓練などの手法を研究、検討してまいりたいと考えております。
次に、3点目の住宅用火災警報器の設置についてでありますが、消防署に深川市における設置率を確認いたしましたところ、深川地区消防組合火災予防条例に定める設置の届け出ということでございますが、平成22年5月現在で23%となっております。消防署からの依頼で、市役所、市立病院と市の関係施設、特に市民が多数出入りする施設に、広報用ののぼり旗の設置、窓口に卓上のぼり、チラシ及び届け出用紙を置くなどの協力を行っているところでございます。また、市が管理いたします住宅につきましては、平成22年度中に全戸に住宅用火災警報器を設置する予定となっております。消防署では、7月のまあぶフェスタ等のイベントに参加し、住宅用火災警報器のパネル展示等、参加者に設置に向けてのPRを行う予定と伺っております。警報器の設置は、地震などの災害が発生した場合、火災が起こり得る可能性が大であるため、防災の観点からも大変に重要なものと認識しております。防火を含めて、防災意識の向上に密接に関連しているものでありまして、市といたしましても防災教室やその他市のイベント時には消防との連携を図り、広く市民に住宅用火災警報器の早期設置を促すため、広報などを活用し、周知に努めてまいりたいと思います。
○議長(北本 清美君) 水上議員。
○7番(水上 真由美君) 住宅火災警報器のところで再質問させていただきたいと思います。
災害の中でも、火災が一番起こる確率が多いというとらえ方をしますと、やはり火災を予防するという意味では非常に大切なことだと思うのです。火事が起こったときには、やはり高齢者のお住まいのお宅というのが、一番被害に遭われる確率が高いですし、いろいろな報道などでも、火災で巻き込まれて亡くなる方は高齢者が圧倒的に多いというのも事実なのです。特に設置を高齢者のお宅に強化すべきだと思いますが、平成23年5月の設置期限まで1年を切りましたがまだ期間はありますので、これらの対策のお考えを伺っておきたいと思います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
坂本企画総務部長。
○企画総務部長(坂本 光央君) 再質問にお答えいたします。
住宅用火災警報器の件でございますけれども、建物火災の死者数の約9割は住宅火災ということで、そのうち約半数、5割が逃げおくれだという平成20年の消防庁の発表もございます。そういった意味で、平成16年6月に消防法が改正され、さらに17年3月に深川地区消防組合の条例が改正されたことにより、23年5月31日までに既存住宅に火災警報器の設置が義務づけられたものでございます。そこで、議員ご指摘のとおり、特に高齢者が逃げおくれる心配があることから、何よりも早期発見が重要だということでございます。住宅用火災警報器の有効性は非常に高いものと考えておりますので、深川地区消防組合と連携する中で、先ほど申し上げましたように、設置についてのPR、さらに高齢者に対して特化したといいましょうか、高齢者向けには非常に有効な手だてであるということも含めて、PRに努めてまいりたいと思います。
○議長(北本 清美君) 水上議員。
○7番(水上 真由美君) 次の質問に入らせていただきます。
中心市街地の活性化についてお伺いしたいと思います。中心市街地の町並みを見ますと、開業するところがあるかと思いや、短い期間で廃業し、閉店するところも少なくなく、非常に活気なく目に映るのは、私にだけではないと思います。空き地空き店舗活用事業においては、開業、開店の後押しとなるべく効果を上げていると評価しておりましたが、こう空き店舗ばかりとなると、その効果も見直す時期が来ていると考えております。そのような観点から、何点か質問させていただきます。
最初に、このような中心市街地の現状を行政としてどのように認識しているのか伺っておきたいと思います。
次に、空き地空き店舗対策についてお聞きします。今ほども述べましたように、空き地空き店舗活用事業について、この事業を活用して入るところもありますが、やめてしまうところも実際あります。この事業には、継続して営業してもらうというねらいもありますので、再度進め方を見直すべきではないでしょうか。事業を活用してもらうために、宣伝の仕方を変える、継続して入店してもらえるようにサポート体制をつくるなど、例えばほかの地域でやっているようなチャレンジショップのような動機づけ、弾みとなるような仕組みも加えるなど、今までの借り手に補助するだけの事業から進化させてもよいのではないでしょうか。この事業の今後の方向性も含めた考えをお伺いしたいと思います。
また、中心市街地の活性化に効果があるということでは、ぜひプレミアム商品券の実施を考えていただきたいと思います。景気対策としては非常に実効性があり、市民の消費意欲を直接に刺激すると思いますが、考え方をお聞かせください。
また、中心市街地に位置するあさかわデパート跡地について伺っておきたいと思いますが、このたび市内の業者が購入し、建物を解体、更地にすると発表しております。更地にした後は、具体的な開発プランが出るまで、駐車場として市民に開放するという計画と報道されております。立地面でも好位置にあるこの場所ですから、さまざまな活用ができると思いますが、行政として活用するお考えはないのかお伺いいたします。
3点目に、中心市街地活性化市民会議が設立されました。この会議の存在も、中心市街地の活性化に大きく貢献するものと期待しております。この会議についてお伺いしたいと思いますが、中心市街地活性化市民会議の方針と、今年度の具体的な事業内容について教えていただきたいと思います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
沢田経済・地域振興部長。
○経済・地域振興部長(沢田 敏幸君) 中心市街地の活性化についての1点目、中心市街地の現状についてお答えいたします。本市の中心市街地は古くから市民生活や地域経済の中心であり、商業や文化施設などの都市機能が集積し、まちの顔としての役割を担ってきた地域であります。しかしながら、まち中居住人口の減少や大型商業施設の郊外立地などにより、中心市街地の空洞化が進み、空き地、空き家、空き店舗が目立っている状況にあると認識しております。
次に、2点目の空き地空き店舗対策についてでありますが、深川商工会議所を中心に、平成16年2月に深川市商業振興計画を作成し、その中で中心市街地の空き地空き店舗対策などについて指摘があり、同年9月に深川市空き地空き店舗活用事業助成制度を創設したところです。この助成制度は、平成21年度までに助成件数21件で、約3,410万円の助成を行ってきたものであり、本年度はまだ新規開店分の申請はありませんが、平成21年度施設等賃貸借料継続助成分を合わせますと、約3,470万円の助成総額となります。助成対象者の業種別内訳は、小売業が7件、クリーニング店、美容室などのサービス業が8件、食堂、レストランなどの飲食店が6件となっており、商店街の空洞化を解消し活性化を図るという事業目的に沿って、一定の効果を上げているものと考えております。しかし、大変残念なことですが、助成対象者が開業後1年を経過した後、原因はさまざまでありますが、これまでに2件の廃業と1件の休業がありました。そのため、今後も継続して営業していくためのサポート体制として、本市が実施しています融資制度や利子補給制度、国や北海道の各種支援制度等の紹介、周知を図るとともに、市内中小企業のための各種相談所として、深川商工会議所内に設置されている深川地方中小企業相談所において、それら対象者をサポートしていく考えであります。また、助成制度は、これまで5回に及ぶ助成内容の改正と適用期間を延長しながら実施してまいりましたが、今後に向け制度内容等について検証し、宣伝の方法や、質問にありましたチャレンジショップのような動機づけができないかなど、より利用しやすく、効果の上がる制度にするよう検討していきたいと考えております。
次に、プレミアム商品券事業の実施についてお答えいたします。平成20年度から3回実施しましたこの事業は、市内での消費の喚起や地元での買い物を促進することにより、小売店等への消費誘導を図るもので、市内経済の活性化に対し一定の成果を果たしたものと考えているところであります。本市としましては、これまでこの事業の財源は国の交付金制度等を活用したところでありますが、市の単独事業として実施することは現在の財政状況から厳しいものであり、今後も各種補助事業で活用できるものがないかなどの研究をしてまいりたいと考えております。
次に、旧あさかわデパート跡地の利活用につきましては、平成17年3月の破産宣告から手つかずの状況でありましたが、今般、市内業者が建物を解体、更地化し、具体的な開発プランができるまでは駐車場として活用するとの報道がされました。市としましても、その建物の壁の一部がはがれるなど、危険な状況を危惧しておりましたし、市街地にあることから有効活用を望んでいたものでありますが、現時点におきましては、市としてみずからその跡地の利活用についての考え方は持っていないものであります。
次に、3点目の中心市街地活性化市民会議についてお答えいたします。中心市街地活性化市民会議につきましては、平成19年度から3年間にわたり活動を行っていただきましたふかがわ元気会議中心市街地活性化部会の後継団体として5月10日に設立され、愛称をまちなかフォーラムとし、親しみやすいネーミングもつけられたところです。本会議の方針につきましては、業種を超えて広く市民の参画を得る中で、中心市街地の活性化、とりわけまち中ににぎわいの場を創出することを目的として活動を行い、地域経済の活性化と地域活力の向上に寄与しようとするものであります。会の構成につきましては、以前から参加していただいた方以外にも広く声をおかけし、より多くの方とともに事業を進めていく考えであります。本年度の事業内容につきましては、昨年に引き続き空き店舗を活用した空き店舗フェスタの開催を地元商店街の売り出しやイベントに合わせ計画しているほか、まち中ににぎわいをつくるため、先進地視察などの研究、調査を行いながら本市の中心市街地活性化の取り組みの参考にしてまいりたいと考えております。
○議長(北本 清美君) 水上議員。
○7番(水上 真由美君) 1点目、2点目につきましては理解しましたが、3点目の中心市街地活性化市民会議のところで再質問させていただきたいと思います。
この団体の活動が、中心市街地の活性化に結びつくものになると考えておりますけれども、この活動が市街地の特に商店街の方々にとって有効に伝わるように、やはり営業している方々みずからが自分たちも営業を継続していくぞと、何か工夫してやっていくぞという、そういったアイデアにつながっていけば、この会議としても、中心市街地との連携をとった上で活性化が図れるのではないかと思っておりますので、その辺の考え方を再度お伺いしたいのと、まちなかフォーラムという親しみやすいネーミングもついたようですので、ぜひこの名前を売り出して活動していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
沢田経済・地域振興部長。
○経済・地域振興部長(沢田 敏幸君) 中心市街地活性化市民会議についての再質問にお答え申し上げます。
最初に、この会議ですけれども、計画事業といたしまして、先ほど申しました空き店舗フェスタ、それから先進地事例の視察とあわせまして、まち中ににぎわいをつくるための研究、協議、それと中心市街地イベントの連携ということを計画しておりまして、このことによりまして、先ほども申し上げましたけれども、多くの方々に参加していただきまして、中心市街地の活性化につなげていきたいと考えております。それと愛称ですけれども、中心市街地活性化市民会議というかたい名前でありましたので、この活動がより市民の方にわかるようにと愛称をつけましたので、より広くPRしていきたいと考えております。
○議長(北本 清美君) 水上議員。
○7番(水上 真由美君) 次の質問に入りたいと思います。食によるまちづくりについて質問させていただきます。
昨年の第2回定例会でも食によるまちづくりについて提案させていただきましたが、非常に大きな可能性を持っているのが食ではないでしょうか。安心、安全な地元の食材、地域の特色あるメニューを活用したまちづくりにはどの地域も大変力を入れており、成果も上がっていると思います。市内業者、各団体も、地場産品の活用を通してまちづくりに貢献していると高く評価しております。
まず最初に、食による観光振興に対する認識を今年度はどのようにお持ちか、お伺いいたします。
2点目に、地域の特産品のPR、取り組みについて伺います。本市には、農産物を初め、そばめしなどのご当地グルメや、焼きドーナツなどのお菓子類、ほかにもたくさんの地場産品を活用した食材があります。これらは本市の宝であります。市内外のより多くの方に知ってもらい、買ってもらうためにPRを一層強化する必要があると思います。深ナビもリニューアルされますので、効果的に使って宣伝していただきたいと思います。加えて、ことしは市内のみならず、市外、道内でのイベントへも積極的に参加すると聞いておりますが、せっかくの機会ですから、それらのイベントの機会を利用して、市内外に対して強力に宣伝していく考えはないでしょうか。富良野市のオムカレーは大変上手に宣伝し、知名度を高めています。参考にされてはどうでしょうか。特に、7月に開催されます新・ご当地グルメグランプリ北海道2010、留萌線開業100周年の記念イベントなど、多くの来客が見込めるイベントへの参加は、本市にとっても絶好のアピールの場になると思います。これらのイベントの概要を伺っておきたいと思います。
また、昨年の第4回定例会で、地場産品の売り込みについて、道の駅の直売所を拡大、充実させてはいかがかと提案させていただきましたが、そのときの答弁ではスペースがないという理由で検討されるということでしたが、ことしは、常設ではないものの農産物の朝市が開催されております。小さくですが、前進したと評価しております。この朝市のように小さな取り組みから始めていけば、だんだん工夫した展開ができると思いますので、ぜひ継続していただきたいと思います。
3点目に、地域資源活用会議について伺います。黒米を初めとして、地域の産品を使って積極的に商品開発をされておりますが、今年度は地域資源活用会議として新たにスタートするようですので、何点かお聞きしたいと思います。例えば、まあぶ'sキッチンで販売されている黒米バーガーですが、これは深川の特産品の黒米にプラス深川牛と、まさに深川を代表するメニューであります。おまけに、とてもおいしいです。ぜひ皆さんにも食べていただきたいので、そばめしのように市内の業者で扱う考えはないのでしょうか。黒米ラーメンも、残念ながら製造業者が廃業されましたが、黒米を活用したラーメンは早い時期から販売され、知名度も高く、ここで黒米ラーメンが販売されなくなるのはまことに残念ですので、引き継ぐような体制はないのでしょうか。
最後になりますが、地域資源活用会議の本年度の方針、事業内容をお伺いしておきたいと思います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
沢田経済・地域振興部長。
○経済・地域振興部長(沢田 敏幸君) 食によるまちづくりの1点目、食による観光振興に対する認識についてお答えいたします。北海道観光のくにづくり行動計画によりますと、道内の総観光消費額は、基幹産業である農業の産出額に匹敵するとされております。本市にとりましても、食による観光資源は、まちづくり、地域産業の活性化のためには大変重要な施策の一つであり、結果として雇用の創出にも結びつくものと考えております。そのためには、地場産品を活用した料理、特産品の開発や提供など、農業や食料品製造業などとの連携促進、ブランド化など高付加価値化の促進、食の魅力あふれるイベントの充実促進などが求められます。このことから、今後におきましても深川市観光協会、深川物産振興会、深川料飲店組合やJAきたそらちなどの農畜産関係機関・団体と連携強化を図りながら、豊富で新鮮な地場産の食材を生かした取り組みを進めていかなければならないと認識しております。
2点目の地域の特産品のPR、取り組みについてでありますが、多くの人に知ってもらい、買ってもらうためには、PRが重要なことと認識しております。これまで市内外の数多くのイベントを通して、地元農産物や特産品の販売、試供品の配布をしながら、深川そばめし、北の黒米、そばクレープ、焼きドーナツなど、深川産の米やソバ、地元農産食材を使った特産品のPRに努めてきております。また、観光パンフレットを初め、各種パンフレット、チラシ等を作成し市内外の観光施設に配置するほか、深ナビや空知総合振興局のホームページ、また、このたび開設された新・ご当地グルメ公式サイトなどのインターネットを活用したPRも行っているところであります。今後におきましても、食の魅力づくりに向けたさまざまな取り組みや消費者ニーズを的確にとらえた地域の特産品の開発を支援するとともに、富良野市などの成功例も参考にして、効果の上がるPR方法や販路拡大の方策について、十分検討してまいりたいと考えております。
次に、新・ご当地グルメグランプリ北海道2010の概要ですが、本年3月に設立された地域おこし団体、食による観光まちづくり推進協議会が主催し、7月10日、11日に美瑛町において、道内の地場食材を有効活用した新・ご当地グルメのチャンピオンを来場者の投票によって決めるイベント内容となっております。参加を予定しているのは、美瑛カレーうどん、富良野オムカレー、北見塩焼きそばなどと深川そばめしを合わせて12団体の新・ご当地グルメと伺っております。また、留萌本線開業100周年記念イベントにつきましては、JR留萌駅がことし11月で開業100年を迎えますことから、記念事業として、開業記念日の前後に沿線5市町が連携協力して事業展開するもので、内容といたしましては、沿線グルメ開発事業、シンポジウム開催事業、沿線観光PR事業などを予定しております。このうち、沿線グルメ開発事業につきましては、高校生などのアイデアを取り入れながら、沿線5市町でつくられる豊富な食材をもとに、オリジナルの沿線グルメを開発する計画となっており、このことによりまして、食育につながり、サポート役となる料理人においても、新たな発見が生まれることを期待しております。
次にお尋ねのありました道の駅での朝市についてでありますが、北空知の農産物のすばらしさを多くの人に知ってもらおうと、JAきたそらち旬菜部会が開催し、とれたての地場産野菜やタケノコ、ウドなどの山菜、手づくりのササだんごなどの農産加工品を5月30日、6月13日と27日、7月11日の4回、提供、販売するものであります。この取り組みによりまして、安全、安心でおいしい地元農産物のPRにつながることから、旬の農産物や人手の確保などの課題もあると思いますが、今後も継続していただきたいと考えております。
次に、3点目の地域資源活用会議についてお答えいたします。ふかがわ地域資源活用会議につきましては、ふかがわ元気会議地域産業活性化部会の後継団体として、本年4月15日に設立されたところであります。初めに、黒米バーガーを市内の業者に取り扱ってもらってはとの質問でありますが、黒米バーガーはまあぶ'sキッチンの看板メニューになりつつある商品で、ぬくもりの里のシンボル的な存在になっていただくことを期待しているところであります。今後、取り扱いに対するご相談があった場合には、開発者であるまあぶ'sキッチンにご相談を申し上げ、対応を検討してまいりたいと考えております。次に、黒米ラーメンを引き継ぐ体制についてでありますが、これまで製造いただきました業者につきましては、プロジェクトの立ち上げ時からかかわっていただいていただけに、今回の製造中止は大変残念に思っております。現在のところ、袋売りでの販売再開の見通しは立っておりませんが、業務用として市内での製造が可能となり、まあぶ'sキッチンで黒米ラーメンやラーメンサラダ用として利用されているところであります。
最後に、ふかがわ地域資源活用会議の方針と事業内容についてでありますが、方針としては、産学官の連携のもと、本市の特色ある地域資源の活用や新たな資源の掘り起こしを図ることで、地域経済の活性化と地域活力の向上に寄与しようとするものであります。本年度の主な事業内容につきましては、乾麺、多度志やまそばの姉妹品として、5月に「多度志やまそば黒」を商品化し、更科系と田舎風の2種類の乾燥そばをそろえたほか、まあぶフェスタの7月4日には、りんごのぷちぷちワインの販売を開始し、シードルの試飲、販売とあわせて、そばクレープ祭りの開催、さらに7月12日には、拓殖大学北海道短期大学の石村名誉教授とともに、圃場の見学や試食会を通じ、黒米のPRを図る黒米の魅力発見ツアーを企画しております。このほか各種イベントを利用しまして、黒米やそば粉に関する商品やシードルのPR活動を進めるとともに、新たな資源開発の掘り起こしなど、元気な深川の創出につながる事業展開を考えているところであります。
○議長(北本 清美君) 水上議員。
○7番(水上 真由美君) PRの部分で再質問させていただきたいと思います。
本市には、いろいろな食材が非常にたくさんあり、人を呼ぶには不足しないくらい物はそろっているとは思うのですけれども、やはりPRといいますか、テレビであるとか雑誌であるとか、ネット、ホームページですとか、個人のブログなどの情報というのが非常に効果があると思うのです。テレビでどこどこの何々が出たとか、雑誌でどこどこの何々が出たとかとなれば、わざわざ出かける人がたくさんいるようで、その場所がたとえへんぴであっても、わかりづらいところであっても、そうでない場所であっても、必ずそういう情報をもとに人は集まってくるというところもありますので、いろいろな媒体を使うことによってたくさんの人に情報を発信すれば、深川に足を延ばしてもらう、またいろいろな食材を味わってもらうという機会が拡大すると思うのですけれども、その辺の考え方を再度伺っておきたいのと、先ほども黒米バーガーを少し取り上げさせていただきましたが、今、ご当地バーガーというのが非常にはやっていて、道内でも何カ所かありますし、全国的に見ても、四、五十ぐらいあるのではないでしょうか。そういったご当地の食材を使って、バーガーは手軽だから、ご当地バーガーとして売り出すようになったのであろうと思いますけれども、そういった話題性などもありますので、それらをぜひ情報発信して、市内外の皆様に来ていただくのが一番深川市の活性化につながるのではないかと思うのですけれども、そのあたりのお考えをお聞かせください。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
沢田経済・地域振興部長。
○経済・地域振興部長(沢田 敏幸君) 再質問にお答え申し上げます。
質問にありましたように、食による観光の振興を図るためには、PRというものが大変重要なものと考えております。このことについては、先ほど答弁したとおりでございますけれども、なお一層いろいろな媒体、例えばインターネットとか、先ほど申し上げましたマスメディアなどのさまざまな媒体を使いまして、今質問にありました深川の黒米バーガーなどについても、より一層PRに努めてまいりたいと思っております。このことによりまして、本市の地域が活性化するというような考えでございます。
○議長(北本 清美君) 水上議員。
○7番(水上 真由美君) それでは、最後の質問に入らせていただきます。新型インフルエンザについて伺います。
昨年5月に発生した新型インフルエンザは、世界的大流行、パンデミックと呼ばれ、世界じゅうに脅威をもたらしました。あちらこちらで感染予防のためにマスクの使用を促したり、消毒液が設置され、今もなお継続されております。6月に入ってから、世界保健機構においても、最も激しいウイルスの活動期は過ぎたと判断したと声明を発表しました。世界的には大流行はなお続いているとしながらも、国は第一波の終息を迎えたということで、総括会議を行ったと聞いております。深川市民にとっても大変不安をもたらした新型インフルエンザについて、現在までの状況をお知らせいただきたいと思います。
次に、市民及び医療機関に対する情報の提供についてお伺いいたします。新型インフルエンザが発生してから、国の方針が定まってなく、新聞やテレビからのニュースが先行し情報が錯綜した中で、市民は、特にワクチンの心配をしたかと考えます。周知や感染予防の呼びかけとともに、正確でタイムリーな情報が市民や医療機関に対してできたのかどうかお伺いします。この際ですから、ワクチンについての情報がわかればお聞きしたいと思います。
最後に、新型インフルエンザの最盛期は過ぎたものの、大流行は続いていると判断されている中で、今後はどのように取り組んでいくのかお聞かせください。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
通市民福祉部長。
○市民福祉部長(通 義美君) 新型インフルエンザについて3点質問がありましたので、お答えいたします。
まず、1点目の現況についてでありますが、日本での発生が公表された後、庁内において総務課を中心に関係課との情報連絡会を開催し、広報、ホームページなどを通して、感染防止のための市民周知に努めるとともに、特に妊婦、乳幼児に対しては、健診などの機会をとらえて注意を呼びかけたところであります。また、国の基本方針が作成された以後、優先接種対象者ごとに、北海道が決定した接種スケジュールに従い、深川医師会に接種業務を委託し同ワクチン接種を開始し、本年1月には、国の基本方針変更により一般市民に対する接種へと拡大したところであります。これら接種方法などについては、地区行政連絡員会議や広報ふかがわなどで周知しながら、あわせて市立病院との連携による重症患者の受け入れ体制など、必要な医療の確保に努めたところであります。深川保健所によりますと、管内の罹患状況について、小学生及び中学生を中心に感染し、入院する者も見られ、学校、学級の閉鎖があったものの、比較的軽症で死亡者あるいは重症患者の発生はなかったとのことでありました。なお、平成21年度末における市内医療機関での同ワクチン接種者数は延べ5,675人で、うち低所得世帯への軽減措置数は延べ657人となっております。
次に、2点目の市民及び医療機関に対する情報の提供についてでありますが、議員ご指摘のとおり、新型インフルエンザ発生後の厚労省からの自治体及び一般国民に対する情報伝達が遅かったと私どもも感じており、特にワクチン供給については、十分に間に合うのかどうか非常に心配したところであり、現在、厚労省内で開催されている新型インフルエンザ対策総括会議の中でも、これらの点が指摘されているところでもあります。質問の1点目でお答えしましたとおり、市としてはできるだけの情報を集め、早い段階から市民への感染予防の呼びかけ、市内17の医療機関及び公共施設内に独自のポスターを掲示していただくなど、その対応に努めてきたところでもあります。特に、質問にありますワクチンの供給実態等について、その役割を担っている深川保健所に確認したところ、当初の予想より接種者数が少なく、また優先接種対象者の接種回数の見直し、変更等もあり、結果として国産のワクチンで対応できたということでありました。
次に、3点目の今後の対応についてでありますが、国は引き続き平成22年度も同ワクチン接種を実施するとしており、その接種事業の位置づけ、費用負担等については、予防接種法等の一部を改正する法案を踏まえ、今後詳細な内容について示すとしており、市としても、今国会で継続審議とされた同法案の今後の成立状況を注視していきたいと考えているところであります。また、今般の新型インフルエンザは終息したものではなく、今後再流行が生じる可能性があること、病原性が変化する可能性があることなども想定し、引き続き流行状況を見ながら、早目の感染防止、対応に努めてまいりたいと考えております。
○議長(北本 清美君) 水上議員。
○7番(水上 真由美君) 1点だけ再質問させていただきますが、このインフルエンザの対応というのは国の主導でありましたので、深川市が関与する部分が少なかったとは理解はするのですけれども、今回のインフルエンザの情報といいますか、優先接種にしてもその時期が多少変更になったりだとか、また優先接種が終わった後、一般の人が受けられるようになってから、接種してくださいといったような周知も少し薄らいできたような気もするのです。結果、市内ではそんなにインフルエンザの罹患者がいなかったという報告もあるようですけれども、これは本当に大流行も考えられる状況もありますので、その辺きちんと整理し、適宜タイムリーに情報をお知らせしていかないと、本当にパンデミックというか脅威になると思うので、今後、周知であるとかそういう情報提供に関しましては、人体に関することですから、ほかのことも大切なのですけれども、特段の配慮が必要かと思うので、その辺、今後についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
通市民福祉部長。
○市民福祉部長(通 義美君) 再質問にお答えいたします。
市民に対するさまざまな情報伝達ということの質問と思います。特に基本となることについては、やはり厚労省の基本方針ですとか、また道を通じて優先接種のスケジュール等が示されてきますので、もし今後もそのようなことがあれば、議員ご指摘のそういう周知がおくれることのないよう十分意を用いてまいりたいと思いますし、特に妊婦ですとか乳幼児、それから学校、保育所等については子供たちが多く集まるところでございますので、そういう情報の周知について遺漏のないように、所管としても鋭意努めてまいりたいと思います。
○議長(北本 清美君) 以上で水上議員の一般質問を終わります。
暫時休憩します。
(午後 2時36分 休憩)
(午後 2時44分 再開)
○議長(北本 清美君) 休憩前に引き続き開議します。
一般質問を続けます。
次に、楠議員。
〔楠議員、質問席へ〕
○6番(楠 理智子君) 通告に従い、一般質問を行います。
まず初めに、次世代育成支援対策行動計画の取り組みについてです。政府において、平成22年1月に子ども・子育て新システム検討会議が持たれ、子ども・子育てビジョンが出されました。具体的な内容、施策についてはこれからのようですが、深川市においても、平成22年から26年に向けての次世代育成支援対策行動計画が出されています。子育て、育児は個人、家庭の責任だけでなく、社会全体で支援し支えていくことが求められています。
そこで、お伺いいたします。まず1点目として、深川市少子化対策庁内推進委員会の内容、検討、方向性についてです。次世代育成支援対策行動計画策定に向けて、少子化対策庁内推進委員会の中で、各課関係職員で構成する作業部会を設置し、検討、調整などの具体的作業が行われたとありますが、その内容と市民ニーズの把握、市民意見の反映、深川市児童福祉審議会の意見等は、どのように検討、反映されているのでしょうか。また、策定後、内容等の検討は、作業部会で継続して行っていくのでしょうか。子育て、少子化対策のためにも、市全体にかかわる取り組みとして継続的に行われていく必要があると思いますので、お伺いいたします。
次に、子育て基金についてです。子ども・子育て新システム検討会議の中で、費用の負担のあり方として、未来への投資として、社会全体で国、地方、事業主、国民個人等による費用負担によって、子育て支援に係る財源の一元化も提起されております。岐阜県のように、子育て支援助成基金を設けて、子育て支援をする団体等に助成しているところもあります。子育ては、社会全体の責任において支援していくことが少子化対策にもつながります。子育て支援のための基金について、市の考えをお伺いいたします。また、国や道の施策としても積極的に取り組む課題として要望していくべきと考えますので、お伺いいたします。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
通市民福祉部長。
○市民福祉部長(通 義美君) 次世代育成支援対策行動計画の取り組みについての1点目、深川市少子化対策庁内推進委員会の検討内容、方向性について、まずお答え申し上げます。本年3月に策定した後期の深川市次世代育成支援対策行動計画は、計画の全庁的な検討や調整体制を構築するため、庁内の横断的な組織である深川市少子化対策庁内推進委員会の中に、児童福祉、母子保健、教育、商工労働などの各課関係職員で構成する作業部会を設置したところであり、この作業部会では、小学生以下の児童の保護者にサービスニーズ等を把握するための実態調査や、事業主を対象にした次世代育成支援に対するアンケート調査、児童の意見を直接聞く児童インタビューの実施、次世代育成支援に対する市民意見の募集などを行い、また庁内においては、前期計画における各事業実績の把握や評価の実施等を行ってきたところであります。これらの作業を通じて把握した市民意見やニーズ、また議会や児童福祉審議会の場でいただいたご意見やご提案などについては、少子化対策庁内推進委員会で協議、検討を重ね、次世代育成支援対策をさらに推進し、市全体で取り組んでいくことができるよう、計画への反映や素案の修正などを行い計画を作成したところでございます。具体的な計画策定作業を担った作業部会は、計画策定までの間の設置としておりましたので、現在、組織は解散しておりますが、今後は毎年度の計画の実績把握や達成状況などの計画の進捗管理は、少子化対策庁内推進委員会が担うこととしております。また、子育てや少子化対策に係る継続的な市全体での取り組みの検討につきましては、少子化対策庁内推進委員会が、全庁的な少子化対策の検討や推進に関する協議を行う役割も担うこととされておりますので、これまでに引き続いて、推進委員会の場において、これらに係る検討を進めてまいる考えであります。
次に、2点目の子育て基金についてでありますが、国では、新たな次世代育成支援のための包括的、一元的なシステムの構築について検討を行うため、本年1月、子ども・子育て新システム会議を設置し、検討を進めておりますが、本年4月にその基本的な方向が示され、6月には各団体との意見交換会が行われております。この報告の中では、子供や子育てを社会全体で支援する一元的な制度の構築を目指すため、市町村が自由度を持って必要な給付が行うことができるよう、国に新しいシステムに関するすべての子育て関連の国庫補助負担金や労使拠出金などから成る財源を、仮称の子ども・子育て基金や特別会計を創設して一本化し、そこから市町村に対し包括的な交付を行い、市町村では、それぞれの地域の実情に応じて、主体的に決定できる給付を実施するとされておりますが、これらの情報はあくまで現時点の報告書段階のもので、確定情報ではないことから、本市としましては、市における子育て支援のための基金設置や、国や北海道へ行うべき要請については、この新たな制度設計の確定情報を待って、見きわめてまいりたいと考えております。
○議長(北本 清美君) 楠議員。
○6番(楠 理智子君) 次世代育成支援対策行動計画の取り組みについては、庁内少子化対策委員会も継続して取り組まれるということですので、今後の動き、取り組みを注視していきたいということを申し上げまして、次の質問に移らせていただきます。
次は、子育て支援の取り組みについてです。子ども手当は、次代を担う子供の健やかな育ちを、個人の問題としてではなく、社会全体で応援しようというものですが、セーフティーネットとしての社会保障は充実していかなければなりません。深川市次世代育成支援ニーズ調査の中で要望が多かった中で、子育てにかかる費用負担を軽減してほしい、安心して医療機関にかかる体制を整備してほしいなどの声がありました。
そこで、お伺いいたします。一つ目として、子育てに係る負担の軽減についてです。子育てには妊娠、出産から費用がかかります。妊娠、出産にかかわる費用として、妊産婦健診の助成が14回に、出産育児一時金が42万円と引き上げられたことは評価すべきものですが、平成22年度までの措置です。子供を産み育てるためにかかわる費用として保障されるべきものです。市においても継続して助成すべきと考えますし、国、道へも強く要望すべきです。市の考えをお伺いいたします。
2点目として、子供の医療費の軽減についてです。
医療費は、3歳未満または小学校入学前の児童で、市民税非課税世帯への無料などの補助がありますが、ニーズ調査の中で、安心して医療機関にかかる体制の整備をしてほしい中には、課税世帯であっても、家計に重くのしかかっていることの切実な声であると思います。小学生、さらには中学生までの無料化の拡大などの施策も検討していくべきと考えます。さらに、少子化対策のためには国、道への働きかけも必要と考えますので、市の考えをお伺いいたします。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
通市民福祉部長。
○市民福祉部長(通 義美君) 子育て支援の取り組みについて、2点の質問をいただきましたので、お答えいたします。
まず、1点目の妊婦健診及び出産育児一時金について、国の補助事業暫定措置の期限切れ後の対応についてでありますが、国は少子化対策の一環として、安心して妊娠、出産ができる体制を整え、あわせて経済的負担の軽減を図るという理由から実施しているものであります。少子化対策は短期間でなし得るものではなく、これらの趣旨、目的からすれば一過性のものとすることなく、平成23年度以降も国が責任を持って財源措置を講じ、継続すべきと考えておりますことから、本年度、春季空知市長会連絡協議会に提案し、先月19日に北海道市長会として国及び関係機関に要請活動を行ってきたところであります。
次に、2点目の子供の医療費の軽減についてでありますが、昨年度取りまとめました平成21年度以降の財政収支改善策に沿って、行財政改革を推進しているさなかであり、現在置かれている市の財政状況を考えるときに、中学生までの医療費の無料化は非常に困難なものであることをご理解いただきたいと存じます。なお、市の少子化対策庁内推進委員会では、平成22年度で検討すべき項目の中に、乳幼児医療費の無料化について継続して議論していくこととしておりますので、引き続き検討を深めていきたいと考えております。また、子供の医療費軽減対策については、やはり国が社会保障制度の拡充策として取り組むべき重要施策であると認識しており、また北海道医療給付事業に基づき、乳幼児医療費助成事業等を実施していることから、今後、国、北海道に対して、子供の医療費の助成範囲の拡充を要望するため、北海道市長会に提案すべきか、他の自治体の意向も確認しながら取り進めてまいりたいと考えております。
○議長(北本 清美君) 楠議員。
○6番(楠 理智子君) 妊婦健診と出産一時金について再質問します。
子供の医療費軽減についても重要な問題で、充実、整備しなくてはならない問題ではありますが、今、妊産婦健診、出産一時金の問題については、先ほども質問しましたように、今年度限りの措置で、市としましても空知市長会連絡協議会に提案して、19日の北海道市長会として、国及び関係機関に要請活動を行ってきたということで言われていましたが、これはぜひ実現するべく強く要望してほしいというのと同時に、深川市としましても途切れることなく、これは少子化対策だとか安心して子供を産み育てられることに対しての一環として大切なことだと思いますので、市として庁内少子化対策委員会なども検討し、さらには国への要望も、市長会とかというだけではなくて、市としても強く要望していってほしいということを申し上げまして、再度質問させていただきます。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
通市民福祉部長。
○市民福祉部長(通 義美君) 質問の妊婦健診、出産一時金の公費負担の継続ということで、まずは庁内少子化対策推進委員会の中でも、このことは検討していきたいと思っております。あわせて市としても国に対する要請を引き続き行うべきだという質問の趣旨だったと思いますが、平成23年度以降も国が財源措置を講じていただくよう、5月19日に北海道市長会として要請行動を行っております。今後につきましては、この状況を見きわめながら、要請することについて考えていきたいと思っております。
○議長(北本 清美君) 楠議員。
○6番(楠 理智子君) ぜひ途切れることない助成をということを申し上げまして、次の質問に移らせていただきます。
次は、子どもの権利条例の制定に向けた取り組みについてです。子どもの権利条約が国連で採択され20年が過ぎ、日本が条約を批准して15年になります。景気は上向いているという報道もされていますが、なかなか実感はわいてきません。むしろ、貧困や格差が広がっているように見受けられます。そのような状況の中で、子供の置かれている状況もよくなっていません。虐待や子供などの生きる権利が脅かされている状況もニュースなどで報道されています。子供の人権が守られ、幸せに暮らせる社会を目指さなければなりません。そのためにも、人権条例の制定が求められていると考えます。次世代育成支援対策行動計画の中でも、広く子供の権利保障や健全育成などを図るための条例制定に向けた取り組みを推進するとありますので、お伺いいたします。
まず、1点目としまして、子供の置かれている状況の把握の取り組みについてです。次世代育成支援対策行動計画においても、児童虐待が増加傾向にあると書かれています。青少年問題協議会で出された資料によりますと、いじめ、暴力行為は平成19年度より20年度が減少しており、いじめ撲滅に向けた取り組みが功を奏したとありますが、不登校については、特に中学生では増加傾向にあると書かれていました。平成21年度はどのようになっていますか。不登校児童のうち、しらかば教室に登校している児童は何人でしょうか。また、減少、撲滅に向けた取り組みはどのようになっているかお伺いいたします。
次に、2点目としまして、子どもの権利条例制定についてです。子供も人間としての権利は守られるべきですし、尊重されるべきです。子供の意見を聞くことは、子供にも自立と責任を持った大人への成長にもつながります。子供の視点に立った取り組みも必要です。子供の権利尊重に関する普及啓発を図るとありますが、どのような取り組みがされていますか。また、子供の人権を守るためにも条例制定は早急に施行すべきです。市の考えをお伺いいたします。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
一原教育部長。
○教育部長(一原 慶逸君) 子どもの権利条例制定に向けた取り組みについての1点目、子供の置かれている状況の把握の取り組みについては、私から答弁を申し上げます。
初めに、不登校児童生徒の推移についてであります。病気などを除く不登校を理由とする長期欠席児童生徒数の推移といたしましては、平成21年度は小学生1人、中学生7人の計8人で、20年度と比較して、小学生、中学生各2人の計4人が減少となっている状況にございます。次に、しらかば教室への通級状況でございますが、平成21年度の不登校児童生徒8人のうち、適応指導教室しらかば教室に通級した児童生徒は4人でありました。また、本年5月末現在での不登校児童生徒数は小学生1人、中学生4人の計5人で、前年度より3人の減少となっているところでございます。そのうち、1人がしらかば教室に通級しており、その他の児童生徒につきましても、指導員による児童生徒や保護者との相談対応、調整のもとに、今後の通級に向けた環境が徐々に整いつつあるところであります。次に、不登校児童生徒の解消に向けた取り組みについてでございますが、市内の小中学校には、何らかの悩みや問題を抱える児童生徒が有効な相談ができるよう、中学校には心の相談員1人、スクールカウンセラー1人、全体で2人、また小学校にはスクールソーシャルワーカー、これは全体で1人を配置しているところでございます。また、不登校の予兆等をとらえた場合には、学級担任などの学校関係者が速やかに家庭訪問を繰り返すなどにより、その原因を把握し、適切な対応に努めているところであり、不登校の予防と解消に努めております。このような中におきまして、不登校となり、家庭に引きこもってしまった児童生徒には、学級担任が家庭訪問を行い、学習や学校についての情報を届けるとともに、不登校の起因の的確な把握とその起因に応じた解消に向けて、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの協力を得ながら学校復帰の努力を重ねており、本人や保護者と十分に相談する中で、しらかば教室への通級を勧めることも、学校生活への復帰を促す一つの手法として行っているものでございます。なお、しらかば教室に通級している児童生徒に対しましては、指導員はもちろんのこと、定期的な学校関係者の訪問、必要に応じたスクールカウンセラーの訪問による教育相談やカウンセリングなどにより、学校復帰へ向けた指導、援助に取り組んでいるところでございます。
○議長(北本 清美君) 山下市長。
○市長(山下 貴史君) 2点目の子どもの権利条例については、私からお答え申し上げます。
深川市では、これまでに子供の権利尊重に係る普及啓発の取り組みといたしまして、子供の権利についての関係記事などを広報紙やホームページに掲載いたしましたり、あるいは学校と連携した啓発活動を実施いたしましたり、またさらには、ことし3月に策定いたしました平成22年度から26年度までを計画期間としております後期深川市次世代育成支援対策行動計画の策定作業の中で、先ほど通部長の答弁にも出てまいりましたが、小中学校に出向きまして、子供たちの意見を直接聞かせていただく児童インタビューというのを実施いたしまして、その中で子どもの権利条例、条約について理解を深めていただくなどの取り組みを行ってきたところでございます。このような取り組み、それからまた今日的な子供を取り巻く厳しい社会環境などを踏まえまして、今ほど述べました深川市次世代育成支援対策行動計画におきまして、その中で広く子供の権利保障や健全育成などを図るための条例の制定について、計画期間の最終年度であります平成26年度までを一つの目標としまして、制定に向けた取り組みを推進する旨、記載いたしたところでございます。このような条例制定につきましては、やはりその前提として、子供の権利尊重に関する十分な普及啓発や市民意識の醸成が欠かせないものでありますので、今後は、まず子供の権利、人権啓発に資する資料を幅広く市民の皆様に提供するなどして、制定に向けた具体的な取り組みを着実に積み上げてまいりたいと考えております。このようなことで少し先になりますが、具体的な制定に向けて、まだ全国的な自治体の取り組みの実例はそれほど多くはないのが現状でございますが、こういう目標を掲げて、着実にその方向に向かって努力をいたしてまいりたいと考えております。
○議長(北本 清美君) 楠議員。
○6番(楠 理智子君) 条例制定に向けては前向きな発言がいただけたと思いますので、今後に期待し、次の質問へ移らせていただきます。
最後の質問になりますが、地産地消の取り組みについてです。先ほど水上議員も地場産業の活用、PRということで質問されておりましたが、私は地産地消の取り組みということで質問させていただきたいと思います。
深川市は豊かな農産物に恵まれています。地元の人が食べることは、新鮮なうちに食べられます。栄養価も高く、おいしいです。地元でとれたものを地元で消費するということは、流通の面から見てもエコにつながると思います。また、地元農産物を使用しての商品化なども地産地消の推進につながると考えますので、お伺いいたします。
1点目としまして、地場産品の地元での販売拡大の取り組みについてです。市内スーパーでの地元農産物の販売は余り見受けられません。以前にも質問しましたが、市内での販売はどのようになっておりますか。深川市は畜産にも力を入れていますが、市内での販売はどのようになっておりますか。地元のものは収穫して、日を置かずして食べることができますので、新鮮な本来の味を味わえることは食育にもつながりますので、市の取り組み、考えをお伺いいたします。
2点目としまして、地場産業の推進の取り組みについてです。農業と商業の連携強化が一層進められているとは思いますが、市内に働く職場が少ないという閉塞感を打破していくためにも、行政が牽引役となって取り組む必要があると考えます。深川市においては豊富な農産物がありますので、それを利用して加工を施すなど、ブランド化を図る取り組みも必要であると思います。先ほどの水上議員の質問に対する答弁でも、実際に種々取り組みがされているとありましたが、さらに積極的な取り組みをしていくべきではないかと考えますので、お伺いいたします。
○議長(北本 清美君) 答弁願います。
沢田経済・地域振興部長。
○経済・地域振興部長(沢田 敏幸君) 地産地消の取り組みの1点目、地場産品の地元での販売の拡大についてお答えいたします。市といたしましては、深川産農産物の販売を拡大するため、スローフードフェスタや昨年から実施している秋の味覚市&こめッち新米フェスタなどのイベント、市内の米販売店と連携しての米の景品つき販売、きたそらち農協や市内生産者による直売所の設置、道の駅でのイベントなど、関係各団体等の協力を得ながら広く推進してきているところであります。地元産農産物のスーパーにおける販売につきましては、流通の仕組み上、品目別の数量などについては把握することはできませんが、市内スーパーにおいて、市場を通じて農協から出荷した地元産の季節の野菜が販売されていると承知しております。次に、畜産物の販売については、毎月第4土曜日に深川市地方卸売市場で開催されております土曜市において、深川産の牛肉販売を行っておりますが、昨年度から本格的に販売を開始したこともあり、土曜市以外での販売までには至っていない状況にあります。次に、市の取り組み、考え方についてでありますが、市としては、これまで地元スーパーなどを訪問し、継続した地元産農産物の取り扱いをお願いしてきております。議員ご指摘のとおり、新鮮な農産物等の地元での販売は、食育の観点からも非常に重要なことと考えておりますので、今後におきましても、市内の消費者の皆さんが地元産農産物を容易に手に入れられるよう、さまざまな場面でのPR、販売などについて、より一層推進してまいりたいと考えております。
次に、2点目の地場産業の推進についてお答えいたします。本市の豊富な農産物に付加価値をつける取り組みは、まさに特色ある地場産業をはぐくむ上での基本と考えております。そのため、重要施策の一つとして位置づけております企業誘致活動におきましては、本市の農産物の活用が期待される業種に重点を置き、必要に応じて、原料供給について、きたそらち農協にご相談申し上げながら取り組んでいるところであります。さらに、農商工連携の観点からは、昨年度まで地元の大学やきたそらち農協、農業者、事業者などの皆さんで組織いただいていたふかがわ元気会議、ことしからは、その後継団体であるふかがわ地域資源活用会議となっておりますが、これら団体と連携して生産者と事業者の橋渡しをする取り組みを進めております。黒米の例で見ますと、生産農家3戸で北の黒米生産組合を立ち上げ、原料を確保し、黒米の取り扱い業者を育成することで流通が進み、その結果、市内の料飲店や菓子店などでさまざまな加工商品に生まれ変わっているところであります。生産量全国第2位のソバについても、そばめしややまそば、そばクレープなど、これまでには見られなかった加工品へ展開され、生産、製粉、加工のすべてを地元で賄う流れが育ちつつあり、販路の面でも、地元の道の駅が大きな役割を担っているところであります。このような農商工連携の事業規模は、現段階では決して大きいとは言えませんが、地元の皆さんそれぞれが深川の広告塔として消費、PRしていただくことで、地元産業として成長するものと考えられますので、今後におきましても、関係者や地元の皆さんと一緒になって、引き続き地場産業の振興に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(北本 清美君) 以上で楠議員の一般質問を終わります。
○議長(北本 清美君) お諮りします。
本日の会議はこれで延会したいと思いますが、異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(北本 清美君) 異議なしと認め、よって本日はこれで延会することに決定しました。
本日はこれで延会します。
なお、明日は午前10時から開議します。
(午後 3時19分 延会)