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平成23年 第4回

深川市議会臨時会会議録(第1号)

午前10時00分 開会

平成23年6月17日(金曜日)

午前10時33分 閉会


〇議事日程(第1号)

日程第 1 会議録署名議員の指名
日程第 2 会期の決定について
日程第 3 委員会報告第6号
議案第44号 深川市税条例の一部を改正する条例について
日程第 4 決議案第1号 国民健康保険制度の安定に向け十分な議論を求める決議について
日程第 5 報告第 3号 平成22年度深川市一般会計繰越明許費繰越計算書の報告について
報告第 4号 平成22年度深川市下水道事業特別会計繰越明許費繰越計算書の報告について
報告第 5号 平成22年度深川市一般会計事故繰越し繰越計算書の報告について

(午前10時00分 開会)

〇議長(北本清美君) ただいまから平成23年第4回深川市議会臨時会を開会します。


〇議長(北本清美君) これより本日の会議を開きます。


〇議長(北本清美君) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員には、会議規則第78条の規定によって、長野議員、田中裕章議員を指名します。

〇議長(北本清美君) 事務局長から諸般の報告を申し上げます。

〇議会事務局長(山岸弘明君) 本臨時会に付議されます事件は、総務文教常任委員長から審査結果の報告のありました議案1件、総務文教常任委員会から決議案1件、市長から提出のありました報告3件であります。

 次に、渡辺議員から本臨時会会期中、欠席する旨の届け出がありました。

 次に、本臨時会に説明員として出席通知のありました者の職、氏名を一覧表としてお手元に配付しております。

 次に、本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。

 以上で報告を終わります。


〇議長(北本清美君) 日程第2 会期の決定についてを議題とします。

 お諮りします。本臨時会の会期は、本日1日間にしたいと思いますが、異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

〇議長(北本清美君) 異議なしと認め、よって会期は本日1日間に決定しました。


〇議長(北本清美君) 日程第3 委員会報告第6号議案第44号深川市税条例の一部を改正する条例についてを議題とします。

 本件について委員長の報告を求めます。

 北名総務文教常任副委員長。

〇総務文教常任副委員長(北名照美君)〔登壇〕 今ほど、ありましたように、渡辺委員長が欠席をしておりますので、私、副委員長の北名が報告をいたします。

 ただいま議題となりました議案第44号深川市税条例の一部を改正する条例について、総務文教常任委員会で審査しました概要と結果について、ご報告申し上げます。

 議案第44号は、第3回市議会臨時会において当委員会に付託され、5月24日、6月3日及び14日に委員会を開催し、所管の部課長等の出席を求め、審査を行いました。

 ご承知のとおり、この日程については、6月5日から12日まで市議会議員選挙がありました関係で、選挙をまたいでの審査となりました。かつ、きょう現職市議の任期最終日というぎりぎりの日程での本会議となりました。これは、私自身35年間議員をしていまして初めてのことで、日程的には極めて適切さを欠いたこととなったと思っています。まさに、異常、異様な事態となりました。問題点が何なのかについては言及しませんが、一言指摘をしておきます。

 質疑の中から主なものを申し上げます。少し長いですが、お許しをいただきたいと思います。

 問い、今後の国保運営をどのように考えているのか、また国等における広域での取り組みについては、どのような状況になっているのか。

 答え、全国的な運営のあり方としては、平成25年から、まず第1段階として75歳以上の被保険者にかかわる運営を、次に第2段階として30年を目標として、全年齢の被保険者を対象とした運営を都道府県単位で行うという取りまとめの案が示されています。なお、国のいう平成30年までは、最低でもあと7年あり、本市における国保運営について、財源確保が必要不可欠と考えていますので、国が医療制度の再編を実施するまでは、国保会計の健全な運営と財源確保ができるよう、体質改善を行いながら国保制度を維持していく考えです。

 問い、国の制度が、平成30年をめどにということから、この7年間をどう過ごすのか。

 答え、税率等の改正がある場合については、できるだけ国保加入世帯の急激な税負担にならないよう、一般会計からの法定外の繰入金等をいただきながら、段階的になだらかに進めたいと考えています。

 問い、これまでの歳出抑制の取り組みと、その効果について伺う。

 答え、歳出の削減については、医療費適正化事業としてレセプト点検の強化があり、診療報酬の過剰な請求がないか、また資格外の方がいないか点検をしており、平年度で3,000万円ぐらいの効果があります。また、平成21年度から実施している後発医薬品の普及促進で、数百万円の効果を上げています。なお、平成20年度から、将来の医療費抑制の効果として、特定健診事業を実施しています。

 問い、一般会計から不足する部分を繰り入れるといった考え方は、他の市町村ではどのような状況になっているのか。

 答え、一般会計からの法定外の繰入金の考え方については、全道の状況として、その主な理由が保険税の軽減、低所得者層に対する保険料の軽減、単年度の赤字補てんなどがあり、また保健事業として、医療などの給付にかかわる負担分について法定外の繰り入れを実施している市があります。

 問い、一般会計からの繰入金については、国保加入世帯以外にも影響するが、市民への周知はどのように考えているのか。

 答え、例年、国保税の見直しの際には、国保加入世帯に国保だよりを送付し、改正のみならず国保会計の現状や制度について、理解が深まるように工夫をしながら周知を図ってきました。なお、国保加入者以外の方についても、ホームページ、広報紙での特集、集団健診等でのパンフ活用など、あらゆる機会を利用しながら、少しでも国保の現状を理解していただけるように周知を図っていきます。

 問い、国保の納税をされている方、被保険者の方たちにすれば、地方交付税に組み入れられた国保財政安定化支援分が、これまでもらえなかったことになるが、この部分の整理はどうなっているのか。

 答え、地方交付税の積算は、個々の自治体の実態を積み上げてのものではないため、それぞれの自治体の実態に合わせて、繰り出しをするかしないか、またその額についても国保財政の健全性について十分に検証した上で行うこととされています。ただし、今年度からは、適正な形を取ることにしており、一定期間、国保税の急激な上昇を抑えるという意味で、また会計の健全性を保つという意味で、繰り出しも必要だと判断をしています。

 問い、単年度での健全性を保つ考えでいけば、基金の取り崩し前にやるべきことは、交付税算入額を限度額まで一般会計から繰り入れすることではなかったのか。

 答え、これまで一般会計もかなり厳しい状況にあり、健全性が保たれていたと言えない状況にあったことから、国保会計に対し一般会計からの繰り入れが全額にならなかったと考えています。

 問い、国保の大もとを支える被保険者の職種、年齢的なものをどう押さえているのか。

 答え、国保に内在する構造的な問題として、所得が低くて高齢の方がふえているのではないかと考えています。職種に関しては、自営業の方が減ってきており、無職、低所得の人がふえていると推察しています。

 問い、いわゆる組勘での納付率は通常100%近いが、農家は、その年の経営状況に全く関係なしに組勘から天引きされている状況にあることから、今回のような改正が適切なのかどうか考えを伺う。

 答え、組勘制度は、市税の収納率全般に高く貢献していると認識しています。組勘の加入者を含め、きちんと納めている方々の理解をいただくためには、国保税の高い安いことのほかに、納付について不公平感を持たれないような対応をしていきたいと考えています。

 問い、今回の改正を検討する段階において、比較というか、どのような検討をしたのか。

 答え、今回の税率改正に当たっては、均等割、平等割、所得割の見直しに際し、平準化と財政の健全化を考慮し、負担率を幾ら上げればよいのかシミュレーションを何十パターンも行い、一部基金の取り崩しや、また一部法定外の繰り入れも考えながら、税率を出し、検討してまとめたのが今回の改正案です。

 問い、短期被保険者証、資格証明書は、どのように出しているのか。

 答え、被保険者間の公平を確保するために、平成20年から市の国保税滞納世帯に係る措置要綱に基づき、資格証明書の交付を実施しています。ただし、長期滞納があったからといってすぐに資格証明書を交付するのではなく、保険税を納付できない特別の事情があれば申請していただき、これにより特別な事情があると確認できたときには、有効期限が3カ月間の短期被保険者証を交付し、滞納者と接触する機会を多くして納付相談、納付奨励を行っています。

 問い、資格証明書を持っている人は、保険証がないため病院に行っていないのではないかと思うが、この点をどう考えるのか。

 答え、国保の資格証明書の交付に当たっては、決して機械的にならず、特別の事情があるかどうかを確認しながら交付しています。その場合に、医療を受けられる機会が損なわれないことも念頭に置きながら実施しています。

 問い、国保運営協議会の議事録において、3カ年という言葉が随所に出てくるが、今回提案している条例改正の内容は、3カ年のうちの1カ年分なのか。それとも単年度なのか。

 答え、単年度ごとの改正であり、3年というのは、一般会計から支援をいただける期間で、その間に国保財政の健全化を図ろうというものです。あくまでも単年度ということであり、3カ年という意味ではありません。

 問い、国保運営協議会への諮問内容では、単年度、3カ年、7年間という表現があるが、7年間の中長期的な視点に立って検討するとは、どういう視点で検討するということか。

 答え、単年度については、税収の確保がどのくらい必要なのかを見きわめるという意味で、3カ年については、一般会計からの法定外繰り入れ等の支援があるうちに国保の財政基盤の安定化を図りたいという意味で使っています。なお、国は、平成30年をめどに全年齢を通じた都道府県単位による新たな国保制度について検討しており、7年間については、財政の健全性を持ちながら国保を継続していかなければいけない、今後の残りの期間という意味で使っています。

 問い、国保運営協議会の議事録において、市長が毎年引き上げの必要性があるような趣旨の発言をしているが、その真意は。

 答え、各年度における課税所得の動向や医療費の伸びは、経済情勢や自然環境、あるいは突発的な感染症の発生など予想しがたい不確定要素がある。特に、地方においては、今後数年間は現況のような経済情勢が続くものと予想した上で、国保税を引き上げなければ、毎年およそ7,000万円の収支不足となることが推計されるため、国保加入世帯の急激な負担増にならないよう段階的に改正していくことが必要だという趣旨の発言です。

 問い、国保運営協議会からの答申書に記載されている、今後3年程度の期間、段階的に国保税を引き上げするという内容の真意は。

 答え、今後3年間、国保税を引き上げるということではなく、単年度ごとに課税基準総所得による収支状況を見きわめ、国保加入世帯に負担とならぬよう国保税を設定しながら、国保事業の運営基盤を強化する期間として、3年程度は一般会計からの支援を受けながら国保会計の財政の健全性を確保し、安定した事業運営につなげていくことが必要と判断し、その趣旨で答申をいただいたものです。

 問い、国保の問題は1自治体の問題ではないが、国等へはどのような取り組みをしているのか。

 答え、市町村国保財政の基盤強化のために、国への要望事項として、北海道市長会を通じ、低所得者層に対する保険税の負担軽減を要望しています。

 質疑終結後、討論に入り、私北名から原案に反対の立場で、国民健康保険制度は、命と健康を守る上で大変重要な制度である。しかし、この制度を維持するための国保税は余りにも高く、被保険者の生活は深刻な状況にあるにもかかわらず、基金が不足し財政が赤字だからと国保税を引き上げるのは、徴収する側の論理としては成り立つが、徴収される側からすると耐えられるものではない。さらには、短期被保険者証や資格証明書の交付により、せっかくの大事な制度が逆に生活を破滅させ、命を奪う事になる事態もある。このような状況の中、弱者を守るという基本的な姿勢から、国保税の引き上げに関する議案に対し、賛成することはできないとの討論がありました。

 その後、採決に入り、議案第44号は賛成多数をもって可決すべきものと決定いたしました。

 付託事件の審査終了後、東出委員外2人から、国民健康保険制度の安定に向け十分な議論を求める決議が提出され、趣旨説明の後、採決を行い、全会一致をもって本件を決議のとおり本会議に提出することと決定いたしました。

 以上で総務文教常任委員会の報告を終わります。

〇議長(北本清美君) これより質疑に入ります。

(「なし」と呼ぶ者あり)

〇議長(北本清美君) 質疑を終わります。

 本件は討論の通告がありませんので、これより議案第44号を採決します。

 この採決は起立によって行います。

 本件に対する委員長の報告は可決であります。

 本件は委員長の報告のとおり決定することに賛成の議員の起立を求めます。

(賛成者起立)

〇議長(北本清美君) 起立多数。

 よって議案第44号は委員長の報告のとおり可決されました。


〇議長(北本清美君) 日程第4 決議案第1号国民健康保険制度の安定に向け十分な議論を求める決議についてを議題とします。

 提出者の説明を求めます。

 北名総務文教常任副委員長。

〇総務文教常任副委員長(北名照美君)〔登壇〕 ただいま議題となりました決議案第1号国民健康保険制度の安定に向け十分な議論を求める決議について、提出者を代表して提案理由を申し上げます。

 本件については、委員会報告第6号で報告いたしましたとおり、委員会として決議案を提出することに決定したものであります。

 お手元の決議案を読み上げて、提案理由といたします。

 国民健康保険制度の安定に向け十分な議論を求める決議。

 国民健康保険制度は、だれもが安心して医療を受ける国民皆保険の根幹となる、世界に誇る日本のすぐれた制度であるが、その運用は市町村単位であり、高齢化が急速に進む自治体にとってその財政運営に大きく影響する制度である。

 この制度の持つ互助の精神は毎年の保険税収でその年の医療費を賄うことが原則であるが、国民健康保険の被保険者は他の保険に比べ、高齢者や低所得者が多く、その構成上、収入が伸び悩み、年々医療費は伸び続け支出は増大を続けている。制度維持のため大きな負担を被保険者に求めざるを得ず、結果として、国保税は他の税金や保険料と比べ納税者にとって負担感の大きいものとなっている。深川市においては、冷害などで2年連続大幅に所得を落としている農業経営者や、一向に景気回復の兆しを見せない事業経営者にとってその税負担が重くのしかかっているものである。

 さらに、深川市においては財政難を理由とした一般会計から国保会計への財政安定化支援繰出金が、平成14年度以降、地方交付税算入額を大きく下回り、その累計は平成21年度までにおよそ3億3,500万円となっており、このことが当時4億円に及ぶ残高を保有していた国保事業準備基金残高が7,200万円ほどまでに減少している要因ともなっており、一般会計からの適切な支援対策が急務となっている。

 一方、市民の皆さんに大きな影響を与える国保税の改正については、慎重で多面的な見地からの審議が必要であることから、この時期の議会への提案は長として慎重であるべきだったことは言うまでもない。

 よって今後、国保制度のあり方、税負担のあり方について、被保険者である市民、保険者である市、議決機関である議会が一体となって、より公平感の高い国保税条例となるよう十分な議論を求めるものである。

 以上、決議案のとおり議決くださいますよう、お願いをします。

 この場で、一言言わせてもらいます。

 私にとってきょうは、35年に及ぶ深川市議会での職責に終止符を打つ日であります。図らずもその最終の日に、こうして議会壇上にいることに、不思議な気持ちがします。

 さて、私同様、きょう限りで議場を去る同僚には、お互い健康に留意して、できる範囲、できる立場で市の発展に貢献することを呼びかけます。選良としてあしたから新しいスタートを切る皆さんには、大いなる期待を伝えます。7人の新人の方を迎えて、でき得ればダイナミックな変革を求めます。山下市長以下理事者、職員の皆さんには、市勢発展のために奮闘をお願いします。

 ことし3.11は、終戦の8.15に匹敵する重大な出来事でありました。3カ月以上たった今も、死者、行方不明者は2万3,159人、避難場生活者は8万人以上に上っています。原発事故は、いまだに終息の方向に向かっていません。命のとうとさということを知らされるこのごろです。これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄の社会から、これからは防災と人と人とのつながり、人間性豊かな社会を求めていく必要があると思います。どうかそうした方向に邁進をしていただきたいと思います。

 多少、わがままなところのある私でしたが、いたわって支えてくれた議員諸氏、議会事務局、理事者を初めとする職員の皆さんに感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 少し余分なことを言いましたけれども、以上、提案理由とします。

〇議長(北本清美君) これより質疑に入ります。

(「なし」と呼ぶ者あり)

〇議長(北本清美君) 質疑を終わります。

 本件は討論の通告がありませんので、これより決議案第1号を採決します。

 本件は原案のとおり決定することに異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

〇議長(北本清美君) 異議なしと認め、よって決議案第1号は原案のとおり可決されました。


〇議長(北本清美君) 日程第5 報告第3号平成22年度深川市一般会計繰越明許費繰越計算書の報告についてないし報告第5号平成22年度深川市一般会計事故繰越し繰越計算書の報告についての3件を議題とします。

 提出者の説明を求めます。

 山下市長。

〇市長(山下貴史君)〔登壇〕 報告第3号平成22年度深川市一般会計繰越明許費繰越計算書の報告についてないし報告第5号平成22年度深川市一般会計事故繰越し繰越計算書の報告についての3件について、一括してご説明を申し上げます。

 報告第3号及び報告第4号は、一般会計における社会資本整備総合交付金事業ほか17事業、そして下水道事業特別会計における末広旭区線雨水幹線工事の1事業につきまして、それぞれ事業の年度内執行が困難なことから、平成22年度補正予算の中で、繰越明許費を設定したものであり、地方自治法施行令第146条第2項の規定に基づき、別紙のとおり、繰越明許費繰越計算書を調製したものであります。

 また、報告第5号は、一般会計における学校図書館図書整備事業及び図書館充実事業につきまして、東日本大震災の影響により、書架購入の調達に日時を要し、事業の年度内の完了が困難なことから、やむを得ず平成23年度に事故繰り越しするものであり、地方自治法施行令第150条第3項の規定に基づき、別紙のとおり事故繰越し繰越計算書を調製したものであります。

 以上、3件について報告させていだきますので、よろしくお願い申し上げます。

〇議長(北本清美君) これより一括質疑に入ります。

(「なし」と呼ぶ者あり)

〇議長(北本清美君) 質疑を終わります。

 これで報告第3号ないし報告第5号の報告を終わります。

〇議長(北本清美君) これで本臨時会に付議されました事件の審議はすべて終了しましたので、平成23年第4回深川市議会臨時会を閉会します。

(午前10時33分 閉会)


[議事日程][目次]